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テイネハイランド
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テイネハイランド
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ネタバレ図書館本。昭和50年刊。激辛批評家として知られた著者が、刊行当時の現代作家101人の作品を論じた本です。著者自身もまえがきで述べるように、人気作家に対して厳しく、「武士を描いてもなんとなく町人くさくなってしまう(池波正太郎)」「五木の描く主人公は、(中略)、非日常の次元への深まりをみせない(五木寛之)」「井上の歴史小説には、歴史の流れが感じられない(井上靖)」「問題意識の強いわりに、読者に訴える力の弱いのは、(中略)、文体に主題を支えられるだけの密度がない(遠藤周作)」と一刀両断しています。
テイネハイランド

(補足)詩歌に詳しかった著者らしく、飯田龍太、塚本邦雄の二名に対する寸評は読み応えがあります。後、川端、谷崎だけではなく、三島由紀夫も司馬遼太郎も101人の中に含まれていなかったのが不思議でした。以下、この本を読んで気になった著者と本について。円地文子「なまみこ物語」大岡昇平「酸素」小沼丹「椋鳥日記」金石範「1945夏」倉橋由美子「スミヤキストQの冒険」佐多稲子「キャラメル工場から」古井由吉「杏子」長谷川四郎「シベリア物語」福永武彦「忘却の河」山田風太郎「幕末妖人伝」吉村昭「水の葬列」。

09/07 18:52
  • カブトムシ
  • はやしま
  • 緑の林檎
0255文字
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テイネハイランド
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/04/26(3899日経過)
記録初日
2012/05/06(4619日経過)
読んだ本
2048冊(1日平均0.44冊)
読んだページ
366302ページ(1日平均79ページ)
感想・レビュー
1740件(投稿率85.0%)
本棚
17棚
性別
血液型
A型
職業
専門職
現住所
京都府
自己紹介

 どちらかといえば本を読むことよりも音楽を聴くほうが好みなのですが、読書メーターを始めてから読書を楽しむ機会が増えました。読書メーターを通して知った本も多く、頻繁にこのサイトを覗いて、皆さんのレビューなどを参考にしています。
 また、日本語だけでなく英語の本も継続的に読みたいと考えていて、英語本については、月一冊以上読むことをノルマにしています。英語で書かれた小説については、「ガーディアン1000冊」のイベントなどを利用して、古今東西の面白い本を選ぶ参考にしています。
 私のレビューは、気にいらなかった本についてバランスを欠くほど辛口になるようです。自分が好きな著者の作品を、私が酷評していることもあるかもしれません。お気分を害されるかもしれませんが、あくまで私の偏見だとおもって、ご了承をお願いします。



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