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電羊齋
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電羊齋
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小早川隆景・秀秋親子の評伝。小早川氏当主・毛利家宿老・豊臣大名という複雑な立場を生きた隆景が印象的。毛利家を守るため毛利輝元の養子に入るはずだった秀秋を養子に迎えたという隆景の美談、秀秋の人物像と「裏切り」の汚名などこれまで流布してきた後世に作られたイメージに批判的検証を加え、同時代史料を堅実に積み上げて史実に迫る労作。
電羊齋

ちなみに私の母の郷里は鎌倉から戦国にかけ小早川氏の領地であった土地。本書にも知ってる地名がたくさん出てきて楽しかった。

10/13 23:04
  • まさ影
電羊齋

豊臣家から当時実子がなかった毛利輝元の養子に入るはずだった秀秋を養子に迎えて、小早川の家を犠牲にすることで毛利氏を守った。これがこれまでよく知られた隆景の美談だった。 だが著者はこれを後世の創作として否定する。

10/13 23:14
  • フランソワーズ
  • うしうし
電羊齋

著者は、輝元の後継者としては毛利秀元が秀吉からも公認されており、隆景は当初から秀秋を養子として迎えようとしていたとする。 秀秋を養子として北部九州を譲り自分は毛利氏領国に復帰して輝元輔弼に専念するとともに、秀秋の処遇に困っている秀吉に恩を売るという意図があったと著者は考える。

10/13 23:14
  • フランソワーズ
  • うしうし
0255文字
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電羊齋
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読書データ

プロフィール

登録日
2013/08/12(4245日経過)
記録初日
2013/08/12(4245日経過)
読んだ本
680冊(1日平均0.16冊)
読んだページ
150990ページ(1日平均35ページ)
感想・レビュー
680件(投稿率100.0%)
本棚
12棚
性別
年齢
51歳
職業
その他
現住所
京都府
URL/ブログ
http://talkiyanhoninjai.net/
自己紹介

電羊齋と申します。
清朝史と阪神タイガースをこよなく愛する大阪のオッサンです。
主な読書ジャンルは歴史物、スポーツ物と旅行記です。

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