才能を敬愛し、必要なことをこなしてくれる早苗に支えられ、何の決断もくださずに彼は生きているようにも思える。ギターを弾けなくなるという苦悩はあったにせよ、傍らには献身的な早苗がいる。なんだかなぁ~。 先の「分人主義」は、洋子によって表現され、早苗の悪質な行為を怒り狂うこともなく受け止めて・・そのような女性が作者の理想なのであろう。
読み始めは、スノップな文体で、例えの文章が高尚すぎて頭に入ってこなかった。でも、洋子と蒔野の世界には、あっているのだろう。だからすれ違うのだ。 そして、エンディング。果たして二人は結ばれるのだろうか。私は、何十年か後にパートナーとして寄り添っている気がする。そのころには、早苗は必要なくなっているだろうから。 愛にあふれているようで、冷静に人生を語っている冷たいような物語だった。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます
才能を敬愛し、必要なことをこなしてくれる早苗に支えられ、何の決断もくださずに彼は生きているようにも思える。ギターを弾けなくなるという苦悩はあったにせよ、傍らには献身的な早苗がいる。なんだかなぁ~。 先の「分人主義」は、洋子によって表現され、早苗の悪質な行為を怒り狂うこともなく受け止めて・・そのような女性が作者の理想なのであろう。
読み始めは、スノップな文体で、例えの文章が高尚すぎて頭に入ってこなかった。でも、洋子と蒔野の世界には、あっているのだろう。だからすれ違うのだ。 そして、エンディング。果たして二人は結ばれるのだろうか。私は、何十年か後にパートナーとして寄り添っている気がする。そのころには、早苗は必要なくなっているだろうから。 愛にあふれているようで、冷静に人生を語っている冷たいような物語だった。