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てれまこし
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西田哲学、新カント派などの影響下に勃興した大正教養主義的哲学者は既に昭和初期に左右から挟撃される。一に国家による思想統制、他に「歴史は知識人の教養ではなく労働者のハンマーにより作られる」というマルクス主義。西田門下の秀才三木の仕事はこの「役立たず」の哲学の救済であったとも見える。そのために哲学は脱自然化され歴史の問題を扱わないとならない。マルクス主義に接近しつつも戦争に積極的に関与し、最後は思想犯として獄死した三木の数奇な運命。哲学はすでに三木と共に潰えてしまったのではないか、という問いが浮かんでくる。
てれまこし

今日のネオ教養主義における「哲学」ブームも、また違った形で「役立つ哲学」を目指す危険を示唆してる。もとより哲学と政治学は双生児なんだが、政治と哲学の交わりは生産的かつ相互破壊的でもある。

05/19 12:02
  • ころこ
  • 夜間飛行
  • syaori
0255文字
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プロフィール

登録日
2017/09/03(2762日経過)
記録初日
2015/10/02(3464日経過)
読んだ本
1219冊(1日平均0.35冊)
読んだページ
444493ページ(1日平均128ページ)
感想・レビュー
975件(投稿率80.0%)
本棚
1棚
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