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2024年5月の読書メーターまとめ

こたま
読んだ本
11
読んだページ
2580ページ
感想・レビュー
11
ナイス
170ナイス

2024年5月に読んだ本
11

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

こたま
妻のチヤを語り手にしていて、志功の一挙手一投足が眼前に迫るかのよう。あの独特の風貌やストレートな感情表現は、一旦距離が近付くと一気に愛されキャラになってしまうようだ。それまでは絵師・彫り師・摺り師の分業制が当たり前の版画界だったが、志功は全てを自身の手で行うことにこだわった。でなければ「大和し美し」の構想が浮かぶはずもなく、志功が世に出るきっかけもなかっただろう。柳宗悦に見出され、その薫陶を受けるようになってからは志功の作風も大きく成長していく。それは誰にも真似できるものではなく、まさに唯一無二だ。
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2024年5月にナイスが最も多かったつぶやき

こたま

2024年4月の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:2183ページ ナイス数:243ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/101461/summary/monthly/2024/4

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2024年5月の感想・レビュー一覧
11

こたま
ほぼ救いのない話もあれば、最後には明るい兆しが見える話も。唯一、笑いさえ感じられたのは、「特別縁故者」の恭一。ふとした出来事で隣家の老人が旧札を自宅に大量に置いていることを知り、それを手に入れたいと考える。が、それは決して強引な手段ではなく、何とか親しくなって譲って貰おうという悠長な話。ちなみに恭一の“罪”は、息子が貰った旧札を無断で使ってしまったことらしい。でもきっといつか正直に話して謝るのだろう。そう考えたら、こんな“罪”はむしろあってもいいのかもしれない。父子を繋ぐのだから。
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こたま
メアリさんが、英文学の児童書と共にそこここに残していたお菓子のレシピ。見つけた人はレシピが書かれていたホテルのはなの便箋を手掛かりにやって来る。その度につぐみは一緒にお菓子を作ってメアリさんを偲んでいたが、やがてそれが点と点を結んで大きな輪のようになっていった。現状に行き詰まった時、今の自分を悔やむ時、子供の頃の楽しい記憶を振り返ってほんのちょっと気持ちが楽になる経験は誰しもあるはず。メアリさんは、人生は悪いことばかりではないということを思い起こさせるために、児童書とレシピを届けていたのかもしれない。
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こたま
TとT。犬のような、獏のような。正体は分からないけどなんか可愛い。噛み合ったり噛み合わなかったりする会話も、なんかのんびり。蒼の色合いもいい。
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こたま
てるてる坊主にも見えるナイーラーが気になって一読。…のつもりが一読にならない。ゲームブックだから。二度読んで、最悪の結末と仲直りの結末になった。円満に終わって欲しいけどゴーリーだからねぇ。
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こたま
妻のチヤを語り手にしていて、志功の一挙手一投足が眼前に迫るかのよう。あの独特の風貌やストレートな感情表現は、一旦距離が近付くと一気に愛されキャラになってしまうようだ。それまでは絵師・彫り師・摺り師の分業制が当たり前の版画界だったが、志功は全てを自身の手で行うことにこだわった。でなければ「大和し美し」の構想が浮かぶはずもなく、志功が世に出るきっかけもなかっただろう。柳宗悦に見出され、その薫陶を受けるようになってからは志功の作風も大きく成長していく。それは誰にも真似できるものではなく、まさに唯一無二だ。
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こたま
漢字で解くミステリー…。些か無理矢理感があるのは否めないが、ちょっとした行き違いから亀裂が生じてしまった友人関係とか、急に途絶えてしまった文通とか、ずっと心の底に残っていた気がかりが次第に解決してしく展開は楽しい。続編があるんと思っていたけど、ない感じかな…。
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こたま
いわゆる「いい子」で通ってきた直子。本人は自然にそうなるんだから仕方ないと思っている。しかし相手によって全く対応を変える姿は、アイデンティティーがどこにあるのか分からない。が、本人からすればそれが自分のリアルなのだろう。一方、「いい子」であるはずの自分が「割に合わない」ことをされていると感じる頻度は増していき、ますます直子の孤独を強めていく。相手に自分を合わせるのはある意味楽なことだが、直子はそれが当たり前過ぎて、仮面が幾つもある状態だ。だからこそ、周囲に沿う行動をとらない人々に苛つくのか?
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こたま
希望の失踪を知った兄の誠実fは、弟の知人や同僚に話を聞いていく。すると希望への印象はばらばらで、誠実とも違う。つまりは“かたち”がないのだ。(本人は後に「からっぽ」と称している)かたちがなければ相手の要望に沿うことは簡単だが、条件反射のようになっているから限界がくるのは当然。それにしてもこんなに毒親揃いとは。いずれも我が子の人格を認めておらず、とうとう相容れない。誠実は誠実で見たくないことからは目を逸らしていたが、それを自認して変わっていこうとする。希望もまた、からっぽの自分を満たすべく歩き始めたようだ。
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こたま
一番印象に残ったのは「夜明けまで」。女優だった母親の唯一の遺言に従って、遺骨の一部を大分の夜明まで持ち帰る。ここが生まれ故郷らしいということ以外、詳細は全く分からない。が、実は生前に昔の同級生と手紙のやり取りをしていて、その後どうするかは決められていた。初めて知った母親の過去。当時のことを知る人達からは、責められても仕方のない事実だとも言える。だが何も言わず静かに迎え入れ、淡々と話をし、遺言を叶えてくれる優しい人々。それは恐らく、関わった人達がみんな真剣だったから。「夜明」という地名にふさわしい一編。
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こたま
作中に、出荷できない紅はるかを農家さんが通販する話がある。自家消費用に作っている野菜をおまけに入れているのは、確かに実家からの小包のようだ。それが高じて、故郷から送られたような「お母さんのあったか小包」を作り、農協からもらった手ぬぐいも入れた辺りは、いかにもありそうで笑ってしまった。緩衝材代わりにありもののタオルを詰めるのは、よくある話だろう。ただ、受け取った側がSNSにアップしたことでバズり、注文に応えられなくなってしまったのは痛し痒しだったが。.
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こたま
QPちゃんが鳩子に対してだけ冷たくなる。血のつながりはないが、むしろ母親と慕うあまりのことだったと分かり、鳩子ともども胸をなでおろしたような気持ちになった。隣家に越してきた女性は、異様なまでに騒音の苦情を寄越す。帰国していたバーバラ婦人のアドバイスもあって、鳩子は初めて自宅に招き入れるが、こういうタイプの人は寂しがり屋で構って欲しいのだという婦人の言葉も然りだ。自分1人で完結できる人は、他人の言動はそこまで気にしないだろう。.今回は先代の過去の熱愛も発覚して、振り回されっぱなしだった鳩子だった。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2011/04/01(4815日経過)
記録初日
2007/06/15(6201日経過)
読んだ本
1417冊(1日平均0.23冊)
読んだページ
406519ページ(1日平均65ページ)
感想・レビュー
860件(投稿率60.7%)
本棚
180棚
性別
現住所
千葉県
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