ネタバレ震災後の宮城県を舞台に、生活保護制度の歪みに焦点を当てた作品。生活保護のみならず補助金制度などにおいても本来届くべき人に行き渡らず、悪知恵の働くものが得をする事例は後を絶たない。犯人には心底同情するが、この問題は解決が見込めるのだろうか。胸が苦しくなる作品だった。

ネタバレ震災後の宮城県を舞台に、生活保護制度の歪みに焦点を当てた作品。生活保護のみならず補助金制度などにおいても本来届くべき人に行き渡らず、悪知恵の働くものが得をする事例は後を絶たない。犯人には心底同情するが、この問題は解決が見込めるのだろうか。胸が苦しくなる作品だった。

ネタバレ文字をテーマに様々なパロディや遊びを盛り込んだファンタジー。参考文献の多さやそのジャンルから見て取れる通り、難解な要素に溢れており、解説を読んでようやく物語の一端が理解できるという具合だった。これまで読んだ中でも一二を争うくらい読み切るまでに時間がかかった本であった。

ネタバレタイトルはある人物のことを指しているが、実際にはその人物に対する他の登場人物からの評価に加え、彼ら自身の人生についても描写されている群像劇。思考の言語化が巧く、言葉で刺すを地で行く作品。特にある人物の不機嫌な妻が描写されている部分は読んでいて胃が痛くなった。

ネタバレ特殊設定ミステリ。横暴の限りを尽くす町内会長を亡き者にしようと、青年団の皆が協力して殺人計画を起こし実行する。しかし何故か町内会長は蘇生して…？蘇生が起きたのは何故なのか。計画を妨害するものの正体は。緊迫する状況と、まさかの結末。伏線回収が綺麗で、正直最後は泣かされそうになった。

ネタバレミステリとしての推理以外にも謎解きパズル的要素が含まれる本作。ワトソン役も映像記憶能力を持っておりやや変則気味だが、推理そのものの論理は王道ミステリそのものであり読ませる内容になっている。ただ、謎解きや論理展開が得意なはずの人物たちが読者が簡単に気付くような事象にしばらく触れずわからないと言っている部分には違和感があった。

ネタバレ文中の違和感は大切にしなくてはいけない、を繰り返し意識させられる作品。「何故受け入れているのか」「何故おかしいと感じたのか」何の気なしに読み進めていると、アレも伏線コレも伏線と後から理詰めの回答を突き付けられる。誘導の巧さと先入観の怖さを感じた。