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2024年3月の読書メーターまとめ

イアン
読んだ本
12
読んだページ
4989ページ
感想・レビュー
12
ナイス
3120ナイス

2024年3月に読んだ本
12

2024年3月のお気に入り登録
10

  • Em
  • まっつー(たまさか)
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2024年3月のお気に入られ登録
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2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

イアン
★★★★★★★★★☆記念すべき500冊目は夕木春央の長編。学生時代の仲間らと山奥の地下建築で一夜を過ごすこととなった柊一は、未明に発生した地震で地中に閉じ込められてしまう。地下水の上昇により迫るタイムリミット。そんな中1人が遺体で発見され…。「脱出するためには生贄(=犯人の特定)が必要」という構造が特異なクローズド・サークル。名探偵が語る犯人特定のロジックと動機には眉を顰めたが、この辺りの強引さも計算のうちなのだろう。そのタイトルが意味するものは救済か、それとも絶望か。瞠目のラストにぜひ打ち震えてほしい。
Vanc
2024/03/17 08:52

CABIN さん、500冊達成おめでとうございます。何処を起点にするかで数値は変わってきますが、区切りのいい数値は励みになりますね。救済か絶望か? なるほど、救済のはずが最後は泥舟に?

イアン
2024/03/17 11:29

Vancさん、ありがとうございます。読メを始める前の数は含めていませんが、区切りの作品はいつも候補を前もって考えているので^0^ラストは敢えてぼかしておきます(笑)

が「ナイス!」と言っています。

2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

イアン

鬼門の2月でしたが2ヵ月連続で12冊を達成できました。東野圭吾の『祈りの幕が下りる時』は文句なしの満点でしたが、合わないなと思う作品も多めでした。。。次点は凪良ゆうの『流浪の月』。ミステリ要素は薄めですが、さすが本屋大賞という心理描写は見事でした。2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:12冊 読んだページ数:4699ページ ナイス数:3187ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1121679/summary/monthly/2024/2

Vanc
2024/03/02 22:30

イアンさん、いつもお世話になっております。共読は、松本、東野、芦沢の3作品でした。『祈りの幕が下りる時』は加賀刑事シリーズで一番好きな本で、この本は断捨離せずに置いてありますし、映画も感動しました。今月も宜しくお願いします。

イアン
2024/03/02 23:06

Vancさん、『祈りの幕が下りる時』は原作も映画も良かったですね。一連のシリーズを再読して気付くこともありますし、一人一人のキャラに奥行があるのが感じられて大好きなシリーズです。今月も宜しくお願いします。

が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
12

イアン
★★★★★★★☆☆☆児童向けに執筆された館シリーズ第8弾。兵庫県内に建つ怪しげな洋館・びっくり館。クリスマスの夜に館の住人・俊生から招待された小学6年生の三知也は、密室内で刺殺された老主人の遺体を発見するが…。犯人は如何にして姿を消したのか。2年前に亡くなった少女と同じ名を持つ人形が鍵となる本作。クローズド・サークル内での連続殺人…という展開ではないため、シリーズファンからすると物足りなさは残るものの、奇怪な仕掛けやホラー要素は紛れもなく「館シリーズ」のそれだ。三ツ星レストランのお子様ランチのような作品。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★★☆☆2005年に映画化、2014年にドラマ化された東野圭吾の長編サスペンス。絵を愛し、争いを嫌う純朴な青年・純一。少女を助けようとして頭部に銃弾を受けるも、世界初の脳移植手術により一命をとりとめる。しかしそれは、新たな苦悩の始まりに過ぎなかった…。徐々に蝕まれ、失われていく自我。愛する人と自身の尊厳を護るため、純一が下した決断とは。かなりSFに振り切った設定だが、純一の心情の変化や焦燥感の描写は実にリアルだ。それまでの382ページを全て伏線に変えてしまうラスト1文に、胸の震えが止まらない。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★☆☆☆隻眼の鬼教官・風間公親の刑事指導官時代を描いた「教場」シリーズ第5弾。刑事指導官として後進の育成に当たる風間。その頃近隣では千枚通しを用いた通り魔事件が連続し…。倒叙形式のため冒頭から犯人や殺害方法を開示する一方で、犯人すら気付かなかった小さな綻びから事件解決の糸口を見出していく。それは偶然の産物だったりご都合主義的だったりするのだが、伏線が丁寧に張られているのでエンタメとしては面白い。『教場2』や『風間道場』の表紙に描かれた風間と比べると、本作のそれは随分とあの人物に寄せられている。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★★☆☆2015年にドラマ化された真梨幸子の代表作。一家惨殺事件の生存者として世間の同情を集めるフジコ。しかし彼女はその後十数人を殺害する稀代の殺人鬼になり果てていく。ただ愛されたかった少女はなぜ殺戮に手を染めたのか。衝撃の「記事」から浮かび上がる時系列の違和感。その正体を知った時の戦慄こそ最凶のイヤミスたる所以である。いじめ・虐待・死体解体と胸糞な描写が続くため、これらを「フィクション」と割り切れる人でないと病んでしまうかもしれない。これだけ稚拙な犯行が長年露見しないなどあり得ないのだから。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★☆☆☆虐待と罪の連鎖を描いた薬丸岳の長編。無差別殺傷事件で意識不明となっていた明香里は、身代わりとなった男性の死を知ったことで罪悪感に苛まれる。一方、ライターの省吾は加害者の境遇に自分を重ね、その過去を探り始める。男性が最期に呟いた「約束は守った…伝えてほしい…」の意味とは。ミステリ要素は少ないものの、薬丸作品らしく被害者側の苦悩と加害者側の心の闇を克明に描いている。命の恩人とはいえ、親ほども歳の離れた見ず知らずの男性を名前呼びはないだろうという違和感は、まさかの大オチへの伏線となっていた。
イアン
2024/03/18 22:57

Vancさん、ちょうど同じタイミングで読んでいたのは驚きですね!稚拙なレビューに勿体なさすぎるお言葉です(笑)★7は決して低評価という訳ではないんですが、所々で明香里の行動に共感ができなかったのと、もう少しミステリ要素が欲しかったかな、という点でこの評価にしました。罪に向き合う姿勢には薬丸岳らしさが滲み出ていましたね。

Vanc
2024/03/18 23:02

私も「所々で明香里の行動に共感ができなかった」のを感じました。少し無理があるのかなと。それと、確かに「ミステリ要素」は欲しかったですね。でも薬丸作品は読みごたえありですね。

が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★★★☆記念すべき500冊目は夕木春央の長編。学生時代の仲間らと山奥の地下建築で一夜を過ごすこととなった柊一は、未明に発生した地震で地中に閉じ込められてしまう。地下水の上昇により迫るタイムリミット。そんな中1人が遺体で発見され…。「脱出するためには生贄(=犯人の特定)が必要」という構造が特異なクローズド・サークル。名探偵が語る犯人特定のロジックと動機には眉を顰めたが、この辺りの強引さも計算のうちなのだろう。そのタイトルが意味するものは救済か、それとも絶望か。瞠目のラストにぜひ打ち震えてほしい。
Vanc
2024/03/17 08:52

CABIN さん、500冊達成おめでとうございます。何処を起点にするかで数値は変わってきますが、区切りのいい数値は励みになりますね。救済か絶望か? なるほど、救済のはずが最後は泥舟に?

イアン
2024/03/17 11:29

Vancさん、ありがとうございます。読メを始める前の数は含めていませんが、区切りの作品はいつも候補を前もって考えているので^0^ラストは敢えてぼかしておきます(笑)

が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★☆☆☆2015年に映画化された芦沢央のデビュー作。一人娘の加奈が校舎の4階から転落死する。いじめによる自殺を疑う父・安藤がとった復讐の方法とは…。娘はなぜ死ななければならなかったのか。自責の念に駆られる安藤と保身に走る加害少女の対比が鮮やかな心理サスペンス。一つのミスや嘘を取り繕うため更に大きな罪を重ねていく。芦沢作品ではよく見られる負のスパイラルだが、デビュー作からその筆致は際立っていた。他人の感情が読み取れず生きづらさを抱える同僚・早苗の存在は、殺伐とした大地に咲く一輪の花のようだった。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★☆☆☆実在の復興支援金詐欺を題材とした染井為人の長編。東日本大震災から10年目の被災地・天ノ島で、震災当日に生まれた少女が金塊を発見する。その地はかつて巨額支援金詐欺で日本中に汚名を晒した過去があった…。震災直後、横領発覚後(2年後)、現在(10年後)と時系列を交錯させながら、徐々に悪辣なNPOの手口と隠された真実を明らかにさせていく。10年後に姫乃を登場させたことで終盤の緊迫感を削いだ感は否めないが、その構成力は見事だ。3.11を風化させてはならない。その想いを新たにした3.11となった。
CABIN
2024/03/11 21:09

本当にあった事件を題材にしているので臨場感がありました。震災後の緊迫感も凄く伝わってくる作品で鳥肌が立ちました。

イアン
2024/03/11 23:07

CABINさん、実在の事件を下敷きにしていると知り、ネットで調べて驚きました。犯行の手口から代表者の風貌に至るまで忠実に再現されているなんて…と。最後の展開はフィクションですが、人間の醜い部分に妙なリアリティがありましたね。

が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★☆☆☆声なき死者の声を聴くヒポクラテスシリーズ第4弾。テレビ局HPに書き込まれた「自然死にしか見えないかたちで1人だけ殺す」という犯行予告。それは斯界の権威・光崎に向けられた犯人からの挑戦状だった…。浦和医大助教・真琴や埼玉県警・古手川らお馴染みのメンバーが、老衰、肝臓がん、バイク事故などの裏にある意外な事実を暴いていく。前作ではキャシーの出自が掘り下げられていたが、今作では犯行声明という性質上、古手川の活躍が光っていた。しかしその活躍を嘲笑うかのように眺める男の存在を、彼はまだ知らない…。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★★★★ミステリ二冠に輝いた葉真中顕の長編。アイヌをルーツに持つ特高刑事・日崎八尋は、身に覚えのない連続毒殺事件で投獄される。殺害現場に残された血文字。その裏には〝カンナカムイ〟と呼ばれる軍事機密があった…。謎の暗殺者・スルクとは何者なのか。室蘭に昇る第3の太陽とは。650ページを超える長編だが、潜入捜査、連続殺人、脱獄、軍事機密の追及と目まぐるしくフェーズが切り替わるため、冗長さを全く感じさせない。それでいてミステリとしての意外性も併せ持つ傑作。八尋の正義感を象徴するようなラストが実に粋だ。
のぶ1958
2024/04/18 17:57

イアンさん、いつもレビュー参考にさせて頂いています。本書はレビューに惹かれて読んでみましたが、おっしゃる通りでとても面白かったです。 スルクも見事に騙されてしまいました。

イアン
2024/04/18 22:45

のぶ1958さん、読了お疲れさまでした。参考にしていただき、光栄です!アイヌ文化に深く切り込んだ本作は、単なるミステリという以上に得るものの多い読書となりました。引き続きよろしくお願いします。

が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★☆☆☆警察小説×ホラーな誉田哲也の長編。傷害致死容疑で逮捕された女の聴取を担当することになった武脇は、黙秘を貫く女が漏らした「声が、聞こえるんです」という一言に困惑する。一方、14年前に友人を殺された週刊誌記者の「私」は独自に犯人を追うが…。時間軸の異なるストーリー、非科学的なホラー要素、果ては菊田嫁の登場と随所に誉田イズムは感じるが、思いのほかライトな展開に用意したハンカチを使いそびれた。〝声〟が導く先に待ち受けるものとは…。そのタイトルが連想させる痛切なラストを、心のどこかで求めていた。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★★☆☆2004年にドラマ化された東野圭吾の長編。会社役員殺害事件の捜査に当たる和倉勇作は、関係者の中にかつてのライバル・瓜生晃彦の名前を発見する。やがて浮かび上がる二十数年前の転落事故との関連。その背後に蠢くおぞましき計画とは…。誰が犯行が可能であったかというアリバイ崩しの推理劇でありながら、それ以上に2人の数奇な運命がどう交錯するのかという点に重きが置かれた本作は、トリックや犯人当てを得意としていた初期の東野圭吾が人間ドラマを重視する現在のスタイルに転換する契機となった作品といえるだろう。
イアン
2024/03/02 23:02

Vancさん、コメントありがとうございます。これは自身がインタビューで語っていることなので、間違いないと思いますね。最近の作品と比べると、やはりまだアリバイトリックなど本格志向が強いですが、いい作品だと思います。

山川欣伸(やまかわよしのぶ)
2024/03/28 14:04

この「宿命」も、アリバイ崩しの推理劇と二人の運命の交錯が見どころです。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/04/11(1655日経過)
記録初日
2020/03/12(1685日経過)
読んだ本
582冊(1日平均0.35冊)
読んだページ
225099ページ(1日平均133ページ)
感想・レビュー
582件(投稿率100.0%)
本棚
45棚
性別
現住所
三重県
自己紹介

読書を好きになったきっかけは、小学生の頃に読んだ東野圭吾の『むかし僕が死んだ家』
それまで勉強の対象でしかなかった「読書」というものの素晴らしさに気付いた瞬間でもありました。

以来、ミステリを中心に本を読み漁ってきましたが、2020年4月読書メーター登録してからは、読書自体に加えてレビューを書くことやレビューに対する反応に新たな楽しみを見出すようになりました。

好きな作家は、東野圭吾、誉田哲也、米澤穂信、雫井脩介、伊坂幸太郎、伊岡瞬、柚月裕子、中山七里、道尾秀介、辻村深月、葉真中顕、染井為人など。(敬称略)

レビュー掲載にあたっては「完成度」「リーダビリティ」「結末の意外さ」「リアリティ・フェアネス」などから総合的に判断し、独断と偏見で10段階評価しています。

以下は、レビュー掲載にあたっての自分なりのルールです。
①255文字記載する(★評価含む)
②可能な限りネタバレは排除する。
③部分的にでもネタバレを含む場合は必ず【ネタバレあり】を表記する。
④作家名は敬称略とする。
⑤著者へのリスペクトは忘れない。
⑥(読んだ方の)印象に残るレビューを心掛ける。
⑦月に1冊は初読作家の作品を登録する。
⑧直近9冊以内に読んだ作家の作品は登録しない(上下巻は除く)
⑨文学賞は該当作品が3冊以上となったら本棚を作成する。
⑩文庫改題作は必ず明記する。

50冊目『雪冤』大門 剛明(2020.7.15)
100冊目『告白』湊 かなえ(2020.12.13)
150冊目『理由』宮部 みゆき(2021.6.6)
200冊目『慟哭』貫井 徳郎(2021.11.3)
250冊目『何者』朝井 リョウ(2022.4.7)
300冊目『白夜行』東野 圭吾(2022.8.28)
350冊目『絶叫』葉真中 顕(2023.1.21)
400冊目『教場』長岡 弘樹(2023.6.14)
450冊目『爆弾』呉 勝浩(2023.11.7)
500冊目『方舟』夕木 春央(2024.3.16)
550冊目『宝島』真藤 順丈(2024.7.29)

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