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2024年4月の読書メーターまとめ

イアン
読んだ本
11
読んだページ
3967ページ
感想・レビュー
11
ナイス
2976ナイス

2024年4月に読んだ本
11

2024年4月のお気に入り登録
11

  • ぺこ
  • ぽぽ
  • りすまる
  • hiace9000
  • kouichi
  • ポルコ
  • 紫スカートのおっさん
  • がわたん
  • そうにゃん
  • うちゃちゃ
  • Ayano

2024年4月のお気に入られ登録
11

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2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

イアン
★★★★★★★★☆☆本屋大賞を受賞した凪良ゆうの恋愛小説。瀬戸内海の小さな島で育った暁海と転校生の櫂。共に家庭に問題を抱える2人はお互いの存在を糧にそれぞれの人生を歩むが、次第にすれ違い始める。宗教・週刊誌報道・性的少数者・ヤングケアラーなど、現代日本が抱える問題やそれらがもたらす生き辛さを丁寧な筆致で炙り出している。重ね合わせたような文章なのに印象が一変するプロローグとエピローグの配置も巧みだ。どこまでも不器用で、それでいて純真な暁海と櫂。彼らが最後に観たいと願った花火は、その目にどう映ったのだろうか。
CABIN
2024/04/04 23:58

私には共感しづらい本でした💦

イアン
2024/04/05 23:04

CABINさん、自分が櫂の立場ならもう少し上手く振る舞うのにな…という場面がいくつかありました…。主人公に共感できるかは評価を下すうえで重要なファクターになりますね。

が「ナイス!」と言っています。

2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

イアン

話題作を多く読めた3月。月間ベストは葉真中顕の『凍てつく太陽』。通算11作品目の★10でした!夕木春央の『方舟』も良かった。私事ですが4月から子供の野球の指導員をやることに。土日がほぼ取られるため読書時間が激減しそうですが今月も宜しくお願いします。2024年3月の読書メーター 読んだ本の数:12冊 読んだページ数:4989ページ ナイス数:3122ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1121679/summary/monthly/2024/3

Vanc
2024/04/02 21:33

イアンさん、いつもありがとうございます。子供野球の指導員ですか、大変なお仕事ですね。私の友人も土日や夏休みともなると朝6時から場所取りやら送り迎えやらで忙しくしているのを見ると、自分にはとても出来ないと感心しています。よその子を沢山預かるのは大変でしょうね、頑張ってください。『凍てつく太陽』共読です。人種差別や愛国心とは?など考えさせられました。今月も宜しくお願いします。

イアン
2024/04/02 22:01

Vancさん、今までもお手伝いや送迎で知った子供たちばかりなので、そこは気が楽ですけどね。『凍てつく太陽』はいくつものフェーズがあって、まさに大作という感じでした。今月もよろしくです。

が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
11

イアン
★★★★★★★☆☆☆横溝的雰囲気が特徴の中山七里の長編。相続鑑定士の三津木は、信州に名を馳せた山林王の遺産鑑定のため、現地を訪れる。そこで待ち受けていたのは、ある童話に見立てた連続殺人だった…。骨肉の遺産争いと時代錯誤な風習。舞台は王道ミステリそのものだが、本作の特色は何と言っても三津木の右肩に宿った人面痩〝ジンさん〟の存在だ。主人公を毒舌で罵倒する様は『謎解きはディナーのあとで』の影山を、謎解き場面での振る舞いは『名探偵コナン』の眠りの小五郎を彷彿とさせるが、ラストのどんでん返しはやはり中山七里だった。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
ネタバレ★★★★★★★★★☆和真と美令の邂逅から物語が動き出す下巻。2件の殺人事件を告白した父の供述が信じられない和真は、若き日の父を知る人物を訪ね、より一層疑念を募らせていく。一方美鈴は、量刑ありきで真相を追及しようとしない検察側に不満を抱く。何を護るために達郎は2つの罪を自白したのか。冤罪や加害者(家族)の贖罪という重いテーマを扱いつつ、小さな違和感から徐々に真相に近付いていく緊迫の展開に痺れた。真犯人の動機に纏わるどんでん返しは無い方がよりドラマ性は深まったように思うが、そこも含めて久々の東野節を堪能した。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
被害者・加害者家族の視点から罪と罰を描いた東野圭吾の長編。都内で男性弁護士の遺体が発見される。ほどなくして一人の男が逮捕され犯行を自供するが、その動機は30年前に解決したはずの殺人事件に端を発したものだった…。事件を追う刑事・五代、加害者の息子・和真、被害者の娘・美令。立場の異なる3人が抱く容疑者の供述への違和感が謎を解く鍵となる本作。なぜ男は死刑となる危険性を顧みず30年前の犯行を自供したのか。タイトルにある「白鳥」と「コウモリ」が意味するものとは。新たな代表作となりそうな期待感を胸に、下巻へ進みます。
CABIN
2024/04/24 23:19

星マークが無いと思ったら『白鳥とコウモリ』の文庫版は上下巻になっているんですね。読み終えてタイトルの意味に感動しました。

イアン
2024/04/25 20:28

CABINさん、東野圭吾は『白夜行』でさえ上下巻ではないので、これも1冊にしてくれると嬉しかったんですけどね…(笑)上巻の時点ではタイトルは想像つかず。期待して読み進めます!

が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★☆☆☆☆☆本屋大賞を受賞した逢坂冬馬のデビュー作。ドイツ軍に母を惨殺され、生まれ育った村を滅ぼされた少女・セラフィマ。復讐のみを生きる糧に狙撃兵となった少女が、激戦の中で見出した「戦う意味」とは…。史上最悪の戦死者を出したとされる独ソ戦。実在した女性狙撃部隊の視点を通じて、戦争の悲惨さと愚かさを炙り出している。シューティングゲームの的のように散っていく兵士たち。その一人ひとりに家族が、愛する人がいたことを忘れてはならない。本屋大賞受賞作だが、私はむしろ現在のロシア政権幹部にこの作品を読ませたい。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★★☆☆タイトルが意味深な染井為人の長編サスペンス。結婚相談所に勤務する亜紀は、無言電話に端を発する度重なる嫌がらせに戦慄する。一方小学校教師の祐介は、女児の失踪にクラスメイトの保護者の関与を疑い…。姿の見えない脅迫者は何者なのか。同じ学区で多発する凶行に関連はあるのか。犯人当ての要素を盛り込むならもう少し匂わせるような伏線があってもよかったが、焦燥感に駆られる2人の心理を上手く描いていた。呪いや幽霊といった非科学的な要素はないものの、善意と悪意が反転する瞬間こそ最大のホラーなのだと実感した。
Vanc
2024/04/19 22:41

イアンさん、ナイスレビューですね。共読です。染井作品は裏切りませんね、面白いを通り越したホラーサスペンスでした。主役の二人は実は赤い糸で結ばれていたのに、人間共の醜さから黒くなってしまったかんじかな?。

イアン
2024/04/19 22:59

Vancさん、ありがとうございます。運命の「赤い糸」と掛けたタイトルはなるほど!という感じでした。俊藤さんが『震える天秤』に続いて登場したので、今後も染井作品に登場してきそうですね。

が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★★★☆サバイバーズ・ギルトを描いた下村敦史の山岳ミステリ。世界第3位の標高を誇るカンチュンジュンガで兄・謙一が遭難死する。弟の直志は遺品のザイル(命綱)に残された人為的な傷から殺人を疑うが…。食い違う生存者の証言と4年前の山岳事故との関連。ミステリ要素もさることながら、吐く息が瞬時に凍るような緊迫感が秀逸な山岳小説でもある。恋人を喪った罪悪感から山を捨てた兄は、なぜ高峰に舞い戻ったのか。プロローグの〝彼〟とは一体誰なのか。科学捜査の介入を許さない標高8千mのクローズド・サークルに酔いしれた。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★★☆☆『出版禁止いやしの村滞在記』の改題作。奈良の山奥に位置し、信じる人に裏切られた人々が集う通称「すくいの村」。しかしそこには、殺人を示唆するおぞましい噂があった…。善良そうに見える住人らは禁忌を犯したカルト集団なのか。潜入取材を試みたルポライターの手記を取り込む形で構成されるが、そこは長江作品らしく一筋縄では終わらない。意味が分かった瞬間の戦慄は『出版禁止』には及ばないが、閉鎖的な村特有の怖さがある。本編では真相を詳述せず、全てを読書系ブロガーの考察サイトに丸投げする長江スタイルは健在。
イアン
2024/04/12 23:22

道尾秀介の『きこえる』、横山秀夫の『臨場』と続けて読んでからの今作。読む順番は何気なく決めているはずなのに、3作続けて〝蝉〟が登場する作品でした。しかも『臨場』に至っては〝17年蝉〟という種類まで一致。作中にあるようにすべての運命は予め決められているのだとすれば、このタイミングで17年蝉が登場する作品を続けて読んだのも、何かに導かれた結果だったのかもしれない。

が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★★☆☆2009年にドラマ化された横山秀夫の連作短編集。L県警で「終身検視官」の異名を持つ倉石は、その卓越した観察眼でたちどころに不審死の真相を見抜いていく。それは自殺か、他殺か。倉石を慕う者、疎んじる者、畏れる者。それぞれの視点で描くからこそ彼の異能ぶりが際立つ。登場する女性がほぼ全員男に縋ることを厭わない点に前時代的なものを感じるが、収録された8編とも短い中にも意外性を備えており、主要人物の男臭さはまさに横山クオリティ。駄作と思われた川柳が一瞬にして姿を変える「鉢植えの女」の技巧に唸った。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★★☆☆二次元コードを使ったギミックが斬新な道尾秀介の短編集。同居するシンガーソングライターが何者かに扼殺された。生前に吹き込んだデモテープには、不穏な言葉が残されており…(「表題作」)。いずれも「音」が真相究明の鍵となる5編が収録されているが、難易度は比較的高く、考察サイトを覗きようやく理解できる作品も多かった。特にこの手法でしかトリックが成り立たない「にんげん玉」が秀逸だ。読書の新たな可能性を模索し続け、ついに「視覚」以外の五感に訴えてきた道尾氏。次は「嗅覚」あたりを攻めてくるのだろうか。
が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★★☆☆本屋大賞を受賞した凪良ゆうの恋愛小説。瀬戸内海の小さな島で育った暁海と転校生の櫂。共に家庭に問題を抱える2人はお互いの存在を糧にそれぞれの人生を歩むが、次第にすれ違い始める。宗教・週刊誌報道・性的少数者・ヤングケアラーなど、現代日本が抱える問題やそれらがもたらす生き辛さを丁寧な筆致で炙り出している。重ね合わせたような文章なのに印象が一変するプロローグとエピローグの配置も巧みだ。どこまでも不器用で、それでいて純真な暁海と櫂。彼らが最後に観たいと願った花火は、その目にどう映ったのだろうか。
CABIN
2024/04/04 23:58

私には共感しづらい本でした💦

イアン
2024/04/05 23:04

CABINさん、自分が櫂の立場ならもう少し上手く振る舞うのにな…という場面がいくつかありました…。主人公に共感できるかは評価を下すうえで重要なファクターになりますね。

が「ナイス!」と言っています。
イアン
★★★★★★★☆☆☆詐欺にまつわる辻村深月の中編集。独身で無職の紡は、人気覆面漫画家・谷嵜レオへの憧れが高じて、ふとした弾みで自分こそ谷嵜だと名乗ってしまう。有料会員サロンで指導に当たる紡。しかし本物の谷嵜が逮捕されてしまい…(「あの人のサロン詐欺」)。収録された3編とも、ほんの出来心や見栄によりついた嘘がジワジワと胸を締め付けていく。その揺れる心情や一瞬で積み上げた物が瓦解する脆さを、かの木製玩具に喩えたセンスが光る。誰もが加害者にも被害者にもなり得てしまう。そんな垣根の低さが不安を煽る辻村流犯罪小説。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/04/11(1655日経過)
記録初日
2020/03/12(1685日経過)
読んだ本
582冊(1日平均0.35冊)
読んだページ
225099ページ(1日平均133ページ)
感想・レビュー
582件(投稿率100.0%)
本棚
45棚
性別
現住所
三重県
自己紹介

読書を好きになったきっかけは、小学生の頃に読んだ東野圭吾の『むかし僕が死んだ家』
それまで勉強の対象でしかなかった「読書」というものの素晴らしさに気付いた瞬間でもありました。

以来、ミステリを中心に本を読み漁ってきましたが、2020年4月読書メーター登録してからは、読書自体に加えてレビューを書くことやレビューに対する反応に新たな楽しみを見出すようになりました。

好きな作家は、東野圭吾、誉田哲也、米澤穂信、雫井脩介、伊坂幸太郎、伊岡瞬、柚月裕子、中山七里、道尾秀介、辻村深月、葉真中顕、染井為人など。(敬称略)

レビュー掲載にあたっては「完成度」「リーダビリティ」「結末の意外さ」「リアリティ・フェアネス」などから総合的に判断し、独断と偏見で10段階評価しています。

以下は、レビュー掲載にあたっての自分なりのルールです。
①255文字記載する(★評価含む)
②可能な限りネタバレは排除する。
③部分的にでもネタバレを含む場合は必ず【ネタバレあり】を表記する。
④作家名は敬称略とする。
⑤著者へのリスペクトは忘れない。
⑥(読んだ方の)印象に残るレビューを心掛ける。
⑦月に1冊は初読作家の作品を登録する。
⑧直近9冊以内に読んだ作家の作品は登録しない(上下巻は除く)
⑨文学賞は該当作品が3冊以上となったら本棚を作成する。
⑩文庫改題作は必ず明記する。

50冊目『雪冤』大門 剛明(2020.7.15)
100冊目『告白』湊 かなえ(2020.12.13)
150冊目『理由』宮部 みゆき(2021.6.6)
200冊目『慟哭』貫井 徳郎(2021.11.3)
250冊目『何者』朝井 リョウ(2022.4.7)
300冊目『白夜行』東野 圭吾(2022.8.28)
350冊目『絶叫』葉真中 顕(2023.1.21)
400冊目『教場』長岡 弘樹(2023.6.14)
450冊目『爆弾』呉 勝浩(2023.11.7)
500冊目『方舟』夕木 春央(2024.3.16)
550冊目『宝島』真藤 順丈(2024.7.29)

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