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2024年11月の読書メーターまとめ

だるま
読んだ本
12
読んだページ
3800ページ
感想・レビュー
12
ナイス
253ナイス

2024年11月に読んだ本
12

2024年11月のお気に入り登録
3

  • mame
  • ちょろこ
  • 碓氷優佳💓

2024年11月のお気に入られ登録
2

  • mame
  • ちょろこ

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

だるま
今年度の鮎川哲也賞受賞作。救急医・武田の元に送られて来た身元不明の遺体。その遺体は武田と顔が瓜二つ。更に身体つきも体毛までもそっくりだった。武田が調べても一卵性双生児の記録は無く、彼は旧友で聡明な城崎に相談する。二人で調べる内に、鍵を握る人物が密室で死体となって見つかって・・・。これは非常に面白かった。著者が現役医師なので医療用語の説明が簡潔だし、同時に有栖川有栖さんの創作塾の塾生で、謎の解明が緻密な所にその片鱗が伺われた。大体、巻末に次回作の広告が載るなんて普通の新人の待遇じゃない。恐れ入った。大傑作。
が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
12

だるま
どんな依頼人でも無罪にしてしまうエイレングラフ弁護士。報酬は高額だが、もし有罪になってしまったら、幾ら経費が掛かっても無料だとの事。依頼人はその条件で弁護を頼む。中には依頼人が真犯人の場合もあるのだが、エイレングラフは無罪にしてしまう。そんな短編集。犯罪を扱っているがミステリでは無くブラック・ユーモアで、エイレングラフがどんな手を使って被告人を自由の身にするかが見所。エラリー・クイーンが絶賛したと言う第1作目がやはり面白く、段々とパターンが似通ってきて後半はダレる。それでも、日本人には書けない作品だろう。
が「ナイス!」と言っています。
だるま
有栖川有栖さんが本書の事を「ガッチガチの本格ミステリです」と仰っていたので読んだ。有栖川さんの推薦する作品は何でも読みたい。それにしても、笹沢左保100冊セレクションは途中で打ち切りか? おっと、全く関係無かった。この作品、新米の岡っ引き佐吉が、医者の秋高の助言を貰いながら5つの事件を解決する短編集で、確かに本格ミステリど真ん中。町の岡っ引きには色々な制限があり、情報網も限られるが、その中で凝った謎解きが楽しめた。タイトルがカー、クリスティ、アイリッシュ等の作品名に掛かっているのも一興。織守氏、器用だな。
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だるま
毎年春と秋に刊行される書き下ろしアンソロジー。始めの頃からは執筆陣が相当代わっているが、今が旬なミステリ作家を揃える編集方針らしく、あまり良く知らない作家の短編ミステリが読めるのはとても有難い。巻頭の誉田作品は姫川玲子シリーズで、酔っ払って呂律が回らない姫川が面白かったが、扱っている事件自体は平凡だった。展開の妙が楽しめた辻堂作品と矢樹作品。短編ミステリとしての完成度が一段上の秋吉作品。ここまでがお薦め。川瀬作品と巻末の平山作品は重いなあ。後味も悪い。個人的には、どっちか1作あれば良かった気がする。
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だるま
著者の経歴紹介文に「特殊設定ミステリの生みの親」とあって、ああ、確かにデビュー作から特殊設定物だったなあと気付いた。この新作も特殊設定の極み。特殊過ぎて訳が分からない。館に招集させられた10人。誰かがファイナル・ウイッシュ(いまわの際の望みが叶えられる、万人に保障される権利)を使って集めたらしい。誰が、何の目的で? という謎がメインなのだが、犯人探しは放ったらかしでバトルロイヤルが始まる。特殊だな〜😅。暴力シーンの連続と、次々変わる視点。安らぎが全く無いから、読んでいて疲れた。西澤氏、少し距離を置こう。
pao
2024/11/26 17:28

疲れましたよね…💦私も西澤氏とは少し距離を置こうと思っているのですが、新刊が出ると結局読んでしまってます😅

だるま
2024/11/26 17:48

paoさん、どうもです。これはキツかったですね〜。私は元々西澤作品を少し苦手にしていたのですが、星海社は気になる作品ばかり出すので、これを読む気になったのでした。期待し過ぎた😮‍💨。まともな人が1人でもいればなあ。この次は『Jミステリー』を読むので、幾らか癒されると思っています😄。

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だるま
読み終えました。藤崎さん、どうもお疲れ様でした。終わり。という訳にもいかないね。私はネタバレを書かない主義なので、そうなると何もレビューが書けなくなってしまう類の作品です。逆転シリーズの第3弾なので、特に『逆転美人』を読んでいれば、著者の狙いは分かるでしょう。良くやるなあ、としか言えない。あ、一つだけ。背表紙に、多分編集者が書いたのだろうけど、「ミステリー史上初のトリック」とありますが、その人は某中堅作家さんが書いた一連のシリーズを知らないのだろうか? そっくり同じトリックじゃ無いけど、前例は存在します。
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だるま
『その殺人、本格ミステリに仕立てます』の続編。読者が前作を読んでいるものと決めつけて書かれている。探偵役の「ぶう(風に点々)」が強烈なキャラだったので、1作では終わらないだろうとは思っていた。で、今回は前作を上回る過激さ残酷さで、本格度もかなりアップ。いかにもな館が出没し、「ぶう」の「事件を未然に防ぎ本格ミステリにさせない」という意気込みも叶わず、次々と人が死んでいく。前作同様、読み難さはあるものの、刺激的な解決編には大いに満足した。動機も(良いか悪いかは別にして)前代未聞だと思う。万人受けはしないかな?
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だるま
愛媛の大学のマンドリンクラブのメンバーが、卒業から30年後に部室の取り壊しの為に集まる。在学中に謎の死亡事故があり、その発見者で後に失踪した同学生が、最近部室に来た形跡が見つかりメンバーは唖然。その話と並行して、赤羽の資産家殺害事件を捜査する若い女性刑事と、本庁から来た得体の知れない先輩刑事のコンビの姿が描かれる。この二つの出来事がどう繋がるのか? 宇佐美さんの本格的な警察小説であり、地道な捜査が続くので、らしく無いなあとも思ったが、終盤の怒涛の展開に、やはり宇佐美作品だったと唸った。巧い。そして悲しい。
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だるま
家族がばらばらに転居するので、古い実家を壊そうと正月に集まった一同。すると倉庫で、青森の神社から盗まれた御神体が見つかる。犯人は盗みの前科のある父親に違いないと確信する家族(父は放浪していていない)。返却し許して貰う為に皆で青森まで御神体を運ぼうとするが、輸送の途中で本当に父の犯行なのか疑わしくなる事件が連発して・・・というロード・ミステリ。家族が色々な嘘をついているのがバレ始め、展開が二転三転してちょっとイラつくが最終的には面白かった。話題になった『六人の嘘つきな大学生』といい、嘘で固めた作品が続くね。
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だるま
『フェイク・マッスル』と共に江戸川乱歩賞を受賞した作品。前者が殆ど問題無く受賞に至ったのとは逆に、この作品は選考会の大部分の時間を使って討論されたとの事で、賛否両論あった問題作らしい。その後かなり改稿がされた様だが、読んでみて納得させられた。これは受け入れ難い読者もいるだろう。私もそっち側です。時は幕末で遊廓が舞台で、らしゃめんになった女性が主役という設定は斬新だが、英国人との純愛を遊廓でやるのに無理がある。もう一人、間者(スパイ)になった女性も真意が分からなかった。謎解きの面白さが生きなかった気がする。
が「ナイス!」と言っています。
だるま
新訳版が出たので再読。『Xの悲劇』と『Yの悲劇』に比べ、世間的にあまり評価が高くない作品だが、これだってドルリー・レーンの推理が冴えまくる実に見事な犯人当てミステリに間違いは無い。この新訳版で大幅に読み易くなり、冒頭のペイシェンス(サム警視の娘で今作が初登場)とレーンの顔合わせの場面から、犯人限定の論理があまりにも美しい最後のレーンの謎解きの場面まで、本格ミステリのエッセンスがギッシリ。何よりペイシェンスが若い女性の言葉使いになっているだけで再読した価値があった。旧訳版はねぇ・・・。とにかくクイーン最高!
が「ナイス!」と言っています。
だるま
今年度の鮎川哲也賞受賞作。救急医・武田の元に送られて来た身元不明の遺体。その遺体は武田と顔が瓜二つ。更に身体つきも体毛までもそっくりだった。武田が調べても一卵性双生児の記録は無く、彼は旧友で聡明な城崎に相談する。二人で調べる内に、鍵を握る人物が密室で死体となって見つかって・・・。これは非常に面白かった。著者が現役医師なので医療用語の説明が簡潔だし、同時に有栖川有栖さんの創作塾の塾生で、謎の解明が緻密な所にその片鱗が伺われた。大体、巻末に次回作の広告が載るなんて普通の新人の待遇じゃない。恐れ入った。大傑作。
が「ナイス!」と言っています。
だるま
愛川氏、もうデビューして30年かあ。最近は落語ミステリ専門作家になってしまわれた。この30周年記念作も落語がテーマの中編集だが、タイトルで想像付く様にかなりホラーテイスト。グロテスクでもあり、ユーモアを排している所は近年に無い新しさを感じた。最終的にミステリとして完結しているのも良かった。ただ、長所はその位で、何か色々残念だった。過去の回想が随所に入り、その度に本筋がバッサリ切られるので読み難い。ホラーって普通ジワジワ来る物なのに、場面が良く変わるから「ジワ」で切れちゃう。構成に難ありと言わざるを得ない。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/06/18(1284日経過)
記録初日
2021/09/10(1200日経過)
読んだ本
471冊(1日平均0.39冊)
読んだページ
157900ページ(1日平均131ページ)
感想・レビュー
470件(投稿率99.8%)
本棚
1棚
血液型
O型
現住所
群馬県
自己紹介

ミステリの感想を書いていこうと思っています。文字数制限のギリギリまで書く予定です。他のジャンルの小説やエッセイも多少読みますが、統一感を出す為にミステリ関連だけ載せる事にします。適度に毒舌なので気に障ったら申し訳ありません。ネタバレには極力気をつけていますが、もし気に障る箇所があったら御指摘をお願いします。好きな作家は国外はエラリー・クイーン(マイベストは『Xの悲劇』)。国内は鮎川哲也(マイベスト『りら荘殺人事件』)、有栖川有栖(同『孤島パズル』)、大山誠一郎(同『彼女がペイシェンスを殺すはずが無い』)、泡坂妻夫(同『11枚のとらんぷ』)です。宜しくお願いします。

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