ネタバレ上下巻あわせての感想。上巻は記者と警察、警察組織のごたごたが深く書かれているのでなかなか話が進展せず疲れてくる。が、下巻はそういうことだったのか……と「黒ずんだあの人差し指」が脳裏に浮かんだとき、押し寄せてくる感情の波に思わず天を仰いでしまった。物語始めから散りばめられていた伏線に感嘆。とても面白かった。しかしこれを言ったら野暮なのかもしれないが、あゆみはどうなったんだ…。両親やその他の登場人物の心は浮上し前を向いたが、あゆみの心が救われていなくて気になってしまう。無事でいてほしい。

ネタバレ上下巻あわせての感想。上巻は記者と警察、警察組織のごたごたが深く書かれているのでなかなか話が進展せず疲れてくる。が、下巻はそういうことだったのか……と「黒ずんだあの人差し指」が脳裏に浮かんだとき、押し寄せてくる感情の波に思わず天を仰いでしまった。物語始めから散りばめられていた伏線に感嘆。とても面白かった。しかしこれを言ったら野暮なのかもしれないが、あゆみはどうなったんだ…。両親やその他の登場人物の心は浮上し前を向いたが、あゆみの心が救われていなくて気になってしまう。無事でいてほしい。

ネタバレはぁ…面白かった……(噛み締め) 読む前はミステリーじゃないからな〜なんて思っていたけど面白くて一気に読んでしまった。日航機墜落事故全権デスクの責任の重さ、会社組織の面倒なあれこれ、家族のことなど常に胃が痛い。何度も上司の胸ぐら掴んで大変だな悠木。こんなに胃がキリキリする内容なのにラストが爽やかで驚いた。読後感がとても良い。無駄な部分が全くなかったと感じる本に久しぶりに出会えた。読み始めは新聞社が日航機事故をお祭り騒ぎのように扱っていたことにモヤモヤしたが、最後にはそのモヤモヤも晴らしてくれてよかった。

ネタバレ無差別銃撃事件の被害者が集められた「お茶会」。誰が嘘をついているのか、それは何のために。真実が知りたくて読む手が止められなかった。登場人物がみな何かを隠しているせいか、胡散臭くていや〜な雰囲気がずっと漂っている。被害者のその後の心理についてこのように考えたことがなかったので新たな視点を見せてもらえた。それにしても片岡いずみがここまで責められる必要はあったのだろうか。16歳の彼女を攻撃する大人たちに嫌悪感を覚える。いずみは最後まで冷静で未来に踏み出そうとしたが、私自身がその気持ちに追いつけなかった…

ネタバレ見た目が同じ二人が現代と戦時中とで入れ替わる。健太が過酷な環境に投げ込まれた中で変化し、最後の選択をするところは込み上げるものがあった。吾一が五十数年後の日本に絶望するのには、やっぱり戦争をして日本を守っていた人はみな未来を見たらこう感じるのかな…と複雑な気持ちになる。実際に聞くことはできないからなぁ…。ラストがあの終わり方だと!? あの感じだと戻ってそうだけど、そしたらミナミの子を健太は受け入れられるのか…とモヤモヤが残る。戦争ものとしてはカラッとしていて読みやすい。ちょいちょい入る下ネタは苦手だったな