■クリスティー新訳版で二巡目■貰ったコインで電書デビュ■初読みジョシュ・ラニヨン佳き佳き■千葉県東方沖地震が頻発し崩落のニュースが伝えられた夫婦岩。写真は打ち寄せる波で穴が穿たれ始めた頃2022年9月撮影■2024年3月の読書メーター 読んだ本の数:16冊 読んだページ数:3820ページ ナイス数:1390ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/200370/summary/monthly/2024/3
■荒俣宏訳「道」『幻想と怪奇 7 ウィアード・テールズ』→ https://bookmeter.com/books/18318700 ■熊井ひろ美訳「黒い蘭」『幻想と怪奇 11 ウィアード・ヒーローズ』→ https://bookmeter.com/books/20071075 ■熊井ひろ美訳「 遠い記憶の球体」『幻想と怪奇 15 霊魂の不滅』→ https://bookmeter.com/books/21755507
■植草昌美訳「クレア・ド・ルナ 月影」『新編怪奇幻想の文学2 吸血鬼』→ https://bookmeter.com/books/20379027 ■鈴木絵美訳「影のない男」『吸血鬼伝説 ドラキュラの末裔たち』(原書房)→ https://bookmeter.com/books/172495
“その後、私は二度しかジェーン・ウィルキンスンの姿を見なかった。一度はステージで、一度はある昼食会の席で偶然彼女の” “彼女を思いだすたびに、私の眼前に浮かんでくるのは” “ドレスに身も魂も奪われて、口にはポアロを新たな行動に移らせるべき重大な言葉を、こともなげに語りながら、心は宙を飛び、ただひたすら自分ひとりの想いに耽って、幸福そのもののように”(P188)誰が夫を殺したか一切関心なく、自分中心。二度しか見なかった…情も知性もなし、とるに足らぬ人物として早々に容疑者から外された印象。誤導。
“ところで食事の時間だと思うんですがね。オムレツはどうです?”(P227)“コーヒーを飲むときまで、事件の話はいっさいしないことにしましょう。食べるときは、頭脳はすべからく胃のしもべになるべし” “ポアロは言葉のとおり実行した。われわれはポアロの名のよく知れわたっているソーホーのある小さなレストランへ行き、そこで、すばらしくうまいオムレツと舌平目、チキン、それにポアロの大の好物の”(P228)ポアロの大好物がババ・オ・ラムとは『イギリスのお菓子と本と旅 アガサ・クリスティーの食卓』で確認したばかり。
“神殿内のどの椅子もそうだが、座り心地がいい” “マントルピースの上の真鍮の花瓶に挿した線香から煙が流れていたが、その甘ったるい香りをもってしても、いつも神殿内に漂っているシチューとタマネギの匂いを消すことはできなかった” “煮込み料理ばかり食べているのかしら”(M・ボウエン「我が墓を見よ」P20)友人が霊視相談とやらにハマる。エイダは詐欺を疑い同席するうち尊大で偏執狂的な霊と出遭う。〈直接談話〉への課金に取り憑かれ、聞き出した情報を辿り、霊の欺瞞を暴こうと躍起になるが…
“銀の皿には鳩の葡萄酒煮が盛られ、ひと塊の白パンが大皿を美しく飾り、銀の水差しからは香辛料を入れて温めた葡萄酒のかぐわしい湯気が渦を巻いて立ち昇って”(P95)“デザートはマジパンで作ったコンフィットだ。”(P96)“盛られた雲雀や八つ目鰻、鶏や雉、鴨や鵞鳥や孔雀、鯉、鮭、羊の頭、豚の頭、子牛の脳、鹿肉や豚肉、羊肉や牛肉が延々と運ばれてきて、コンフィットや果物の砂糖漬けやマジパンがその合間に”(P115)スペルはConfitだけどコンフィで良いのでは? シーベリー・クインの転生もの「遠い記憶の球体」。
“カッレとヴィンセントは白いテーブルクロスの上に置かれたシーフードの大皿を見て顔を見合わせる。光り輝く氷の上にロブスター、アカザエビ、ザリガニ、生のクルマエビ、燻製のクルマエビ、アサリ、カニのハサミが山のように盛られている”(P85)“会えて嬉しい!”(P89)“成功者って感じですてきよ” “彼はヴィンセント” “おれのボーイフレンド”(P90)スイートに泊まるカップル、カッレとヴィンセント。船の元スタッフであるカッレのところへ、同僚だったピアが挨拶に来る。温かみのある声が懐かしい。この3人は好感度高し。
“トレイに皿を乗せ、グラタン、ソースとハム、ゆで卵、グラヴラクス、エビなどをできるだけ隙間が空かないように巧みに皿に盛る。まるでテトリスのビュッフェ版だ。ポテトやパンなど腹に溜まるものは避ける。ドリンクコーナーに行き、グラスをふたつずつ取って、四杯すべてに口まで白ワインを注ぎ、席に着くとすぐに乾杯する。ワインは甘口で、ほどよく冷えている。皿に盛った料理の写真を撮り、二度目でようやくアップロードに”(P103)一筆書きで無駄のない動き。マッデは乗船二十回の熟練者だ。30年来の友人ザンドラと楽しんでいる。
“一点差で最終回に入った。スタンドがゴウと鳴る。アルプススタンドの応援団はここを先途と熱狂する。その時一陣の見えない熱風のようなものを私は見た。眼に見えないようなものを見たなぞと非論理的というならば、感じたといってもよい。それは殺気のような、息のつまりそうな、そうだ、あの犬のケンカの時に巻き上がる空気”(ケッコウな指定席の上で おやじどアホウ甲子園 P140)第一試合の緊迫。午後の試合では銚子商業があっさり勝つ。“あの忙しい、旗を上げる人が苦労するような短い校歌が響いて”の箇所にニヤつく。ホント短いんだよ
“そりゃ、お前さま、道を間違えなすったな”(P297)“爺様は依然として一語も発しないで、囲炉裏の隅にあった鍋を火の方へ近附けると、また黙々と藁を打ち続けた” “さて、こんな粗末なものでお口に会うかどうか、それに残りもので失礼だがの” “フタをとると湯気がパッと立上がった。私は思わず唾を呑み込んだ”(P298)昭和17年、岐路に立つ。受験に失敗、浪人すれば徴兵検査は必至。医科大学の三次試験を受けるか。突発的に部屋を飛び出しS峡を目指すも風雨の中で道に迷う…切干大根の雑炊のありがたさ「はるかなる山の呼び声」
中村ですさん、自分にとって「クリスティー文庫全巻譲渡」より衝撃的だったのは、その読友の元にはクリスティー文庫全巻が2セット以上存在していたことと、それに加えて他の出版社から出た邦訳で原作が同じのも複数冊所持という点でした。ポアロ、ミス・マープル、おしどり探偵のシリーズは一通り読み、戯曲と短編集、ノンシリーズに未読本があります。最初期に新潮やら創元やらで読んだポアロ、ミス・マープルをクリスティー文庫+新訳で読み直そうかなと思ってます。ま、ぼちぼちですけれど。
おおすごい!それだけ集めるのに時間もコストもかかったでしょうね😆。そんなに集めたのに手放そうという気になったご友人に何があったのかも気になってしまいます😅。Milletさんもすでに一通りアガサ・クリスティを読んでいらっしゃるのですね。海外古典ミステリーの嬉しいのは新訳が読めることですね😊。
“子供が三人いる女友達の家へ遊びに行ったの。おみやげにだんごを買うつもりでだんご屋に寄ったら、だんご屋にだんごがないのよ。ばかにしてるわよねえ。赤と白のきんつばばっかり並んでるの” “もう帰るって言ったら梨と林檎をくれたのよ。この次来たら、ラ・フランスという洋梨をくれるって” “梨と林檎に触れようとしたら、彼が私の手を押しのけた” “さわらないでくれ。描かれたものは、既に抽象的な存在なのだ。画家は常に、見えないものだけを描く”(魚住陽子「雨の中で最初に濡れる」P121)きんつばに紅白あるとは知らなんだ。
“幼女はにんにくの匂いの強い焼きぎょうざが気に入って、酢をつけては一人前はすぐ平らげてしまった。われわれは木須肉(卵とにらと木くらげを炒めたもの)をたべ、焼酎や五加皮酒を飲む。どの一皿も驚くほど安くて、安心して長時間、危なっかしい板の椅子に腰かけていることができた”(武田泰淳「いりみだれた散歩」P158)“散歩にでることは、めずらしい食物にありつけることであった”(P163)公団住宅、玉電、町中華、映画館、闇市、川端康成の死、三島由紀夫の死…昭和という時代の散歩である。
コレは読んでる。と思って探したらこちらに収録されてました。でも私、前後の作品に目を奪われて感想書いてなかったです。(T-T) → https://bookmeter.com/books/12437071
“缶詰なら山とあるので、アーティーショークのつぼみやマッシュルームスープ、ラズベリージャムでしのぐ気ならなんとかなるが”(P16)“当初は自制した。ステーキ肉を買い、イモをいくらか買い、サラダを一袋” “基本的な物が足りないことに気付き、バター、ミルクと生クリームのハーフ&ハーフ、パン、牛乳、卵、オレンジジュースを買いこんだ。そのあたりで投げやりになって、ワインを2本引っつかみ、ホームメイドのチョコレートケーキを一箱”(P17)市場でうっかり相当量の買い物をしてしまった。手術後の傷口が開かなければいいが…
“バッファローズ・ミルクをたのんだ。甘いカクテルだが、今夜はなんと言ってもクリスマスイブなんだし(P72)“一口飲む。クレーム・ド・カカオ、カルーア、ウォッカ、ミルク、それにバナナの香りも? カクテルというよりデザートのような”(P75)バー〈エル・ガレオン〉に入ったシェイン。追ってライナスが姿を見せ、常連らしく「いつもの」と頼む。運ばれてきたのはラスティ・ネイルだ。〈エル・ガレオン〉はカタリナ島に実在するもよう。
海外ホラー、ミステリ、SF主食の異形読み。
1999年「死ぬまでに10000冊の毒書」を宣言、
年間250冊を読みすすめるも途中7年の沈黙。
2012年、読メ登録とともに復活を果たす。
短編好き。アンソロジストに憧れを抱く。
紙本主義。装丁など本の佇まいにこだわる。
版ヅラやノンブル位置にキビシイ「組版警察」
密林のドイヒー画像が許せぬ「書影警察」
プラクティス好き「試走警察」
三一書房『サイコミステリーベスト100』を
2019年6月、30年がかりでコンプリート。
2020年11月「おあと6000冊」達成。
2023年3月プロフィール更新。
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あのバナナプディングのレシピ、美味しいんですよね
第1作に登場するお料理再現会のレシピでしたね。翻訳者の方もゲストでいらしてて、邦訳情報もいただけたりして…