読書メーター KADOKAWA Group

2024年10月の読書メーターまとめ

更紗蝦
読んだ本
62
読んだページ
5201ページ
感想・レビュー
60
ナイス
1561ナイス

2024年10月に読んだ本
62

2024年10月のお気に入り登録
1

  • ぶぶ ひこ

2024年10月のお気に入られ登録
1

  • ぶぶ ひこ

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

更紗蝦
同じ著者による2019年発行の『寺田本家発酵カフェの甘酒・塩麹・酒粕ベストレシピ』という本は、レシピの材料欄に「2倍濃縮甘酒」なるものが何の注釈もなくいきなり出てきて、巻末でようやくそれが何なのかが分かるという不親切な構成でしたが、2021年発行の本書ではその点が改善されていて、9ページに【この本で使っているのは、「カフェうふふ」の自家製甘酒。とろりと濃厚な味わいなので、市販品に置き換えるなら「2倍濃縮甘酒」と呼ばれているものを使ってください。】と書いてあります。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

更紗蝦

2024年9月の読書メーター 読んだ本の数:50冊 読んだページ数:8044ページ ナイス数:1580ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/247008/summary/monthly/2024/9

kamakama
2024/10/07 07:41

更紗蝦さん、一月で50冊の読書量ってすごいですね。私は年齢のせいか、すぐ目が疲れてしまい、昔の自分だったらサクサク読めた、細かい文字の吹き出しが読みにくくなり、山田ミネコ先生の作品を久しぶりに読み返したのですが、ちっとも読み進められない。😫それでも読書は楽しいですよね。😍たくさんのナイスありがとうございました。

更紗蝦
2024/10/07 21:48

50冊といっても、ほぼ漫画なので…(^^;) 山田ミネコ先生の作品は、絵も内容も密度が濃いので、私も一気読みはできなくなりました~(T_T)

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
60

更紗蝦
現在放送中の『仮面ライダーガヴ』の主題歌を歌っているFANTASTICSに加え、2022年に放送されていた『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の主題歌を歌っていたMORISAKI WINも載っているので、特撮好きには嬉しい号です。(ただし、MORISAKI WINは、『冒険×サバイバル』の主題歌の『ネバネバ』のデジタルリリースを受けての記事なので、『ドンブラザーズ』絡みの言及はほんのちょっとです。)
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ2017~2022年に『Fielder』で連載された「怪魚料理」を加筆・改訂して纏めたムック本の電子書籍版です。ビジュアル本としての迫力が凄いので、怪魚の姿(と、それを抱える著者の満面の笑み)を眺めるだけでも楽しめますが、「怪魚を釣ること(そのための準備も含む)」と「釣った怪魚を料理して食べること」の、それぞれの経験を通して、著者が思ったこと・気づいたことを綴った文章も、読み応えがあります。著者の経験や価値観が特殊なのでほとんど共感はできないのですが、共感できないからこそ、読者側にも「気づき」があります。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ普段はグラビアを見る時はファッションにはほとんど注目しないのですが、JO1の佐藤景瑚氏が着ている、「Sheeple Zombies and Kool-Aid」と書かれているレザージャケットは、めちゃくちゃ気になりました。(調べてみたら、2022年にsacaiとアーティストMADSAKIがコラボレートしたアイテムでした。)牧島輝氏が撮影しているY字路は、横尾忠則の絵っぽさがあります。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
「ソナーポケットのそんなポケット」のコーナーで紹介されている、西麻布の『生蕎麦 長寿庵』のクロレラ入りの盛りそばが、読んでいてすごく気になりました。(写真を見た時は、てっきり茶蕎麦かと思いました。)クロレラそれ自体に味はないのだそうで、蕎麦の味に影響なくクロレラが持っている栄養が摂れるそうです。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
「THE RAMPAGE」の記事のボリュームがすごくて、全体の1/3以上を占めています。メンバーが16人いるので、グラビアは「左右8人ずつのカット(見開き用)」「中央に全員集合しているカット」「4人カット」「ソロカット」があり、見ごたえがあります。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
杉本琢弥氏のグラビアは、ものすごく天気の良い日に撮影していて、見ていて清々しい気分になれます。「making check!!」のコーナーでも、「和やかで気持ちのいい取材時間でした♪」とコメントされています。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ「making check!!」は、9組分の撮影風景が載っているので、このコーナーを楽しみにしている私にとっては、大サービスです。加藤和樹氏のニューミニアルバムには、「ラーメン二郎」への愛を歌った曲があるのだそうで、これも一種の「ラブソング」ですね…。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレラファエルが6年間もの間、婚約者であるアレグラと性的な関係を結ばなかったことが、あたかも「ラファエル側の不誠実さ」のようなニュアンスで描かれていますが、私はむしろ、「本当に愛している女しか抱かない分別のある男」のように感じました。マスコミは、ラファエルが「アメリカに女性を囲っていた」=「浮気をしていた」と報じていますが、アレグラと婚約する前から付き合っていた可能性は充分にあります。そもそもラファエルとアレグラの婚約は典型的な「政略結婚」ですから、本人には断る選択肢などなかったでしょう。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ「フィリップ目線」で物事を考えれば、最善策は「ブレーズとシモーヌが結婚してフィリップを養子として迎えること」ですし、ジャンポールの遺言状の意図もどう考えてもそれを期待してのことなのに、ブレーズもシモーヌも「ジャンポールの遺志」を敢えて無視していることにモヤモヤしました 。でも、それ以上に気になったのは、フィリップに対して嘘をついている自覚がない、ブレーズとアンドレアの不誠実さです。結果的に相思相愛になったからいいようなものの、元々は一年間の「契約夫婦」の予定だったわけで、つまりはそれは「偽りの夫婦」です。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレまさか最終巻で、「制服プレイ」という形で学園ラブコメ要素が出てくるとは…。私自身は、体育館倉庫という舞台設定には全く萌えませんが、椿がめちゃくちゃ幸せそうなのは、なによりです。…ところで、新社長になった和巳(義経)が、家政婦なり執事なりを雇おうとしないのは、なんだかんだで娘の世話は自分でやりたいのか、それとも、「クソ高ぇ家のローン」のために金銭的余裕がないのか…。椿パパが毎日のように訪問し、入り浸っているのは、孫可愛さだけでなく、一人暮らしが寂しいせいもありますよね…。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ豸が群れを成すシーンはとてつもなくおぞましいのに、「チュッ」のところだけは可愛く思えてしましました…。まさか終盤で徐福伝説を匂わせるシチュエーションが出てくるとは意外でした。春秋時代の中国と現代の日本を一気に繋ぐことによって、読者が戦争を「他人事」ではなく「自分事」として考えざるをえない演出になっているラストが見事でした。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ2000年に刊行された『密航列島』に加筆修正し、改題した電子書籍版です。「©yasuo morita 2012」とのクレジットがあり、加筆修正時は2012年であることを念頭に置いて読む必要性がある内容です。著者の視点が「中国の出稼ぎ密航者」に定められており、「密航者の就労先の一つ」として「原発」が出てくるという感じなので、「原発ムラの実態」や「被爆労働」等に関する記述が占める割合はかなり少ない印象ですが、「密航ビジネスありき」で成り立っている日本のインフラの実情を炙り出している点は高く評価できます。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ和巳(義経)と椿の関係を知ってしまったことで記憶喪失になり、精神が十六歳にまで後退してしまった椿パパの、「性欲は十六歳なのに、その性欲に四十代の身体がついていけない」という状況が、可笑しくもあり、悲しくもあり…。「精神が十六歳、身体は四十代」というギャップのせいで、童貞拗らせマインドになってしまうという流れも強烈ですが、たった二粒のタピオカが「ギンギンに興奮するレベルのラッキースケベを演出する小道具」扱いという、その突き抜けた「しょーもなさ」感が、アホエロ演出としてあっぱれです。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ邯鄲のように、四方を高い壁に囲まれている城塞都市は、日が当たらない東側に社会的弱者が住むようになる…というのは、言われてみれば「なるほど!確かにそうなるよなぁ~」と思うのですが、言われなければなかなか想像が及ばないことです。「城塞都市の内部の格差」が、そのまま「城塞都市そのものの弱点」となり、攻撃のターゲットとして利用されうる…ということは、つまりはそれは、「格差の拡大」とセットになった「富国強兵政策」が、いかに破綻しやすいか、ということを示しています。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
同じ著者による2019年発行の『寺田本家発酵カフェの甘酒・塩麹・酒粕ベストレシピ』という本は、レシピの材料欄に「2倍濃縮甘酒」なるものが何の注釈もなくいきなり出てきて、巻末でようやくそれが何なのかが分かるという不親切な構成でしたが、2021年発行の本書ではその点が改善されていて、9ページに【この本で使っているのは、「カフェうふふ」の自家製甘酒。とろりと濃厚な味わいなので、市販品に置き換えるなら「2倍濃縮甘酒」と呼ばれているものを使ってください。】と書いてあります。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ革離が娘(にゃん)に二度も鉄拳制裁を与えているのは、墨者の行動としていかがなものかと思わざるをえません。一回目の鉄拳制裁は「その場を丸く納める一番早い方法」だったからかもしれませんが、二回目は「娘(にゃん)が自分の言いなりにならない苛立ち」で殴ったようにしか見えません。秘密を打ち明けるべきかどうか見極めるための「試し」は、犬の調教まがいですし…。まぁ、それをやられて満足している娘(にゃん)は、既に「調教済みの犬のメンタル」として完成しているので、革離はそれに最適化した対応をしているのかもしれませんが…。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ双葉町の元町長の井戸川克隆氏が、どのように国策に抗い抜いているのかがよく分かるルポです。著者が井戸川氏の「怒り」と「闘志」に強くシンパシーを感じるあまり、井戸川氏の主宰する双葉町中間貯蔵施設合同対策協議会(双中協)にやってくる人々(著者は“家臣”と表現しています)を完全に突き放した目線になっており、「諦めている」「甘えている」「気づかないふりをしている(現実を直視していない)」等、散々な評価をしているのですが、私はその“家臣”呼ばわりされてしまっている人々にも、井戸川氏と同じくらいシンパシーを感じました。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ「取り出した脳を生かし続ける研究」をしている脳医学博士が、養女として迎えた少女・まゆみに猿の脳を移植したところ、まゆみの身体が徐々に猿のように変化していってしまう…というストーリーです。猿の脳を移植されても、まゆみの意識はまゆみの身体にそのまま残っているので、どうやら「人の意識(もしくは心)は、脳ではなく身体に宿っている」という解釈のようです。脳医学博士の娘の美沙子には全く悪意はないのに、良かれと思ってやった行為がまゆみを追い込んでしまう悲劇性が、読んでいてやるせないです。同時収録は『恐怖の子守唄』。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレしがないサラリーマンの細井守が、食に関する怒りのエネルギーで「噴飯男(フンパンマン)」に変身し、悪い奴らをお仕置きするという、勧善懲悪ストーリーです。当初は「不味さ」に対する怒りが強めだったものの、話が進むにつれて「ビジネスの阿漕さ」とか「食べ物を粗末に扱う事」への怒りが強めになり(ただし、被害妄想でキレる場合もあります)、お仕置きの内容もスペクタクルになっていきます。同時収録は、“キャバ嬢グルメ”ルポ漫画の『お嬢飯』(おじょうはん)。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ秦の都の咸陽に、雲荊・蘭鋳と共に潜入した革離は、非情になりきれない悲しき間者の娘(にゃん)と出会い、行動を共にすることになります。一人でも戦う気概のある娘(にゃん)には、革離と似た気質を感じますが、娘(にゃん)にはかなり無謀なところがあり、衝動的に動いてしまうタイプなのか、それとも、焦らざるをえない事情があるのかは、定かではありません。(この巻では、出身地も判明していません。)
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ「生命の誕生」は「祝福されるべきこと」である…というテーマが前面に出ている最終巻でした。「生命賛歌」を「個人のエゴイズムを正当化する手段」として位置づけていないので、「生んでくれた親に感謝」というような方向性での恩着せがましさがないのが、とても良かったです。錬金術というと思い出すのは、澁澤龍彦の『夢の宇宙誌』なので、久しぶりに読み返したくなりました。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ安彦良和特集のタイトルが『アニメの快楽 マンガの叡智』なだけあって、アニメと漫画のお仕事に特化した内容なので、『鋼馬章伝』のような小説の執筆や、『異次元騎士カズマ』『ダーティペア』などの表紙や挿絵のお仕事には触れていないのが少々残念ですが、「人物を描く際には目から描き始める」ということとか、色塗りの工程とか、モノクロの原稿(漫画の原稿)ではいかに薄墨が効果的に使われているかが分かる紙面作りになっています。掲載されている絵の中で、個人的に一番好きなのは、『アリオン』(劇場版)の宣伝ポスター(29p)です。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ自らが攻める予定の邯鄲城の墨守をわざわざ革離に依頼する秦王の真意が謎すぎます。「秦王の自信と気まぐれが革離たちの命をもて遊ぶ!」というナレーション風の解説が正しいのだとしたら、何か政治的な思惑があってのことなのではなく、ただの娯楽というということになりますし、「同じ死ぬなら墨者として死ねとこの邯鄲の守城の機会をくれた!」という革離のセリフが正しいのだとしたら、為政者としての器のデカさゆえの温情ということになりますが…。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレてっきりバルタザールは、父親(=レオン)に振り回されるばかりの人生だったのかと思いきや、貧しいながらも平和な家庭を築き、子供は8人、孫は19人もいたとは…。「賢者の石」によって長い“余生”を得たことで、子供や孫に先立たれる悲しみを経験せざるをえなくなったとはいえ、その経験があったからこそ、死の間際に、父親(=レオン)に対して素直になれたのかもしれません。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ雲荊と行動を共にすることになった革離は、秦軍に強い怒りを持つ者を仲間にすべく、韓の町に入り、蘭鋳という男と出会います。三十人の子供たちと共に秦王を襲う計画を立てている蘭鋳は、子供を道具として見ているというわけではなく、家族を目の前で殺された怨みをお互いに理解し合っているからこそ「仲間」として見ているという事情があるのですが、雲荊は「子供を巻き込むべきではない」という考えです。蘭鋳には蘭鋳の、雲荊には雲荊なりの、「子供に対する優しさ」があり、そして革離にも、子供に向ける視線には「優しさ」が感じられます。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ財産も領地も爵位も捨てて旅に出る兄(=ヴォルフ)を案じてコンラートが流す涙と、幼い頃に自分を修道院に預けたまま17年も音信不通だった父親(=レオン)を「気の毒な人」と言ってバルタザールが流す涙が、完全に「同質のもの」として描かれており、2人のその優しさが、読んでいて切ないです。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ戦争には、その時代の最高の科学技術が利用されますが、どうやら墨家では「虫の軍事利用」の研究が進んでいるようです。墨家には革離のような「戦闘部門」の者もいれば、革離の幼馴染みの司路のような「農耕部門」の者もおり、革離も司路も戦争孤児として墨家に保護された過去があるのですが、「弱き者を戦や飢えから救う」という人道的な活動を「新たな戦争」へシフトさせるのは権力者にとって容易なことであり、デュアルユース問題の根の深さの所以です。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ麺類と落語が大好きな商社マンの池田免太郎(通称イケメン)が、麺好きならではの方法で様々なトラブルを解決していく…という内容です。麺の蘊蓄と落語の蘊蓄を上手に絡めて消化するのは相当難しかったらしく、多少無理のあるストーリーになっていますが、良い感じに力が抜けている作品なので、あっさり読めます。落語の「そば清」に関する注釈を読んで、魔夜峰央先生の『パンドラキン』には元ネタがあったということに、今更ながら気づきました。(二十年越しくらい…?)
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ自らが作ったホムンクルスであるラピスに「愛している」と言ってしまうレオンにとって、妻のソフィアの存在とは一体…と思ったら、レオンにとってソフィアは「母の安らぎを与えてくれる存在」であることが判明し、2人の認識の乖離に納得しました。レオンは自分の母親を知らないゆえに、母親のイメージは「空想の産物」に過ぎませんが、ソフィアにしてみれば、「母を投影している女性」を「妻」として扱うレオンの中に、インセスト・タブーを感じ取ってしまっている…と解釈できます。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ冒頭の雰囲気は「海の男」を主人公にした海洋冒険モノですが、実際には自分の記憶を自分で封印した錬金術師が「自分自身を取り戻す」物語なので、地理的なスケールだけでなく、時間的なスケールも大きい作品です。主人公が錬金術師だと判明した段階で、とある少女がホムンクルスだということは予想がつきましたが、“古書店を営むお爺さん”と主人公の関係には意表を突かれました。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ冷戦が終結していない前提で、1995年7月に第三次世界大戦が始まり、8月に終結する…という仮想戦記ものです。紙の単行本が出版されたのが1988年なので、当時の世相がそのまま作品の背景となっており、チェルノブイリの原発事故は既に起きていますが、ドイツはまだ西と東に分かれています。(チェルノブイリ原発事故は1986年、ベルリンの壁崩壊は1989年の出来事です。)1988年を直に知っている世代と、そうでない世代とで、感想が分かれる作品なのではないでしょうか。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ「戦況を一変させる最後の切り札」は、巷淹中は兵士を犠牲にする方法、革離は城を犠牲にする方法を選び、梁城側が勝利することになります。城は水没してしまいましたが、梁適は「新しく生まれ変わるよい機会」と考え、そんな梁適の前向きさは邑民に希望を与えますが、巷淹中は革離から「墨者として拙者と共に第二の人生を歩まぬか?」との誘いを受けるも、「(墨者として)生まれ変わること」を拒否します。「己の信ずる墨者の道」を行くゆえに墨家では異端である革離もまた、「生まれ変わること」を拒否する者であり、巷淹中とは似たもの同士です。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ「男性が男性によって妊娠させられる」というシチュエーションが出てきますが、オメガバース作品のような「男でも妊娠する世界の話」なのではなく、「不条理な出来事」として「男性の妊娠」が位置付けられています。妊娠する主体が男性であるゆえに、「妊娠」が当人にとっていかに「不条理」なことであるかが浮き彫りになっているのが本作のキモであり、これが女性であったなら、「女なら妊娠という不条理を当たり前のこととして受け入れるはず」というジェンダーバイアスの形を取ることになり、バイアスであるゆえに不条理性が見えにくくなります。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ「伝説上のクリーチャーを生み出した昔の人の発想の源は、古生物の化石なのでは?」…と空想したことがある人は少なくないと思いますが、この本は、単なる思いつきの範疇を超えて、古生物学的な根拠をしっかり示した上で、「九つの怪異の元ネタ」を推測しています。監修の荻野慎諧氏曰く、古生物学は応用する方面が少ないのだそうで、異分野である人文系の課題を解決する手段にできたことを、「些細な一歩ではありますが、たいへんうれしく思っている次第です」と、巻末のコラムの中で述べています。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ南方から生還した佐藤大輔中尉の処遇に困った陸軍参謀本部が、特務の任務を押し付ける…というところから物語が始まります。そもそもが「厄介払い」を目的としているので、軍がもてあましている人物たちが寄せ集められることになり、ほぼ「珍道中」と言っていいようなノリで特務隊の“活躍”が描かれているのですが、絵柄が「線の薄い劇画」という独特な表現形態であるため、「戦場の描写のリアリティ」と「ギャグ」との兼ね合いも、かなり独特なものとなっています。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ『W―ダブル―』『夢の住人』『時の砂』『闇からの訪問者』『白い城』が収録されています。絵柄は萩尾望都寄りで、ホラー作品としての方向性は山岸凉子寄り…という印象を受けますが、『闇からの訪問者』は新井素子の『あたしのなかの…』を思い出しました。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ『追葬』『幻葬』『曳葬』『凍えた夏』『百花繚乱』が収録されています。『凍えた夏』は、川床の部屋のある京都のお屋敷という舞台設定が、サスペンスにうまく活かされています。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ『銀の涙 金の瞳』『地の誘惑 天の采配』『月夜の誘い』『幽明鏡』『鏡―ミラー―』が収録されています。中高生の頃、ラジオを聞きながら勉強するのが常だったので、ラジオ講座がモチーフとなっている『月夜の誘い』は、読んでいて懐かしくなりました。(ホラー作品ではありますけど…。)『幽明鏡』には、「何いってんのよ このファミコンで株を買える時代にそんなのないわよ」というセリフがあり、「ファミコン全盛期にそんなサービスがあったんだ!!」と、驚きました。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ「文蔵」2011年1月号~2012年7月号に連載されたものに加筆修正して2013年に発行された単行本を底本にしています。横浜の高台にある小さなホテルにまつわる8つの物語から成る連作短編です。ミステリー要素、サスペンス要素、ホラー要素、ファンタジー要素がバランスよく調和して、幻想的な雰囲気を醸し出しています。挿画がモノクロの写真なのですが、既存の写真を収録したのではなく、この小説のために撮り下ろしたようで、物語の内容にピッタリ合っています。(ちなみに、写真を担当しているのは著者のご主人の半沢清次氏。)
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ『弔いの夢』『見知らぬ街』『やさしい罠』が収録されています。3作品ともサスペンス要素がありますが、『弔いの夢』はホラー要素が強めなので一番好きです。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ『気分もう飽和状態』『ティーンズ戦争』『八百長物語』『籠手しらべ初恋組!』『雪のおくりもの』が収録されています。この中では、『八百長物語』が一番好きです。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ『浪花寮の戦友たち』『宙子そらそらそ~らほれた』『ネッシ・モッシー・クッシー!?』『ルームメイト』が収録されています。表紙に恐竜が描かれているのが気になったので読んでみたのですが、『浪花寮~』『宙子~』『ルームメイト』は学園グラフィティ的な内容ですし、『ネッシー~』は恐竜を生け捕りにしようとする話ではありますが「恐竜かと思っていた生物は実は恐竜ではなかった」というオチなので、期待が外れました…。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ表紙のタイトルは『恐怖のくちばし』ですが、本扉では『のろいのカラス 恐怖のくちばし』という表記になっています。心優しい女の子の紀代が、いじめられっ子のさおりと仲良くしていたばかりに、カラスの呪いに苦しめられるようになるという経緯が理不尽で、その理不尽さの方が、カラスの描写よりも怖いです。ちなみに、元凶は「さおりの祖母」と「いじめっ子」であり、紀代とさおりはその狭間で翻弄されているという構図です。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレノモンハンで瀕死の状態でモンゴルの遊牧民に拾われた日本兵が、ロシアに強制徴募されて前線で弾よけに使われるも、ドイツの捕虜になり、ティーガーの戦車兵になる…という、波瀾万丈の物語なのですが、「英雄譚」のようなニュアンスはなく、主人公が活躍するシーンにはそれなりにスカッとした高揚感はあれど、「おめおめと生き残ったという汚名を受ける不安」と「スパイであることを疑われる不安」が常につきまとっていることが大前提なので、単純な「大日本帝国陸軍軍人かっけぇ~」作品では決してありません。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ1985年8月21日に起きた日航123便墜落事件を、災害派遣された自衛隊員のナカムラの視点(厳密には先輩の視点ですが)で描いています。小林源文先生によるまえがきに、「この被害者の鎮魂と災害派遣された総ての方に捧げる」との一文がありますが、災害現場での自衛隊員の任務は「苦役」としか言いようがなく、決して「活躍」というニュアンスでは描写していませんし、ラストではこの災害派遣には自衛隊だけでなく消防、警察、日赤の看護士、地元の医療関係者も動員されたことに言及しています。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ異星の生命体と地球人の戦いを描いたパニックホラーSFとしては王道の内容なので、是非、ハリウッドで実写映画化してほしいです。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレサングブランド神父の布教のやり方は、オーラブ王という後ろ盾を利用した「脅し」であり、島の人々の改宗の判断基準は「アース神(の怒り)とオーラブ王(の独裁)のどちらが怖いか」ということでしかなく、「どちらに感銘を受けるか」ではないというところは、非常に打算的ですし、「親から子へ」のみを前提とした相続システムゆえの人間関係の齟齬の描写も、「人間の営みの生臭さ」が出ていますが、リューとハルドレがお互いを想う気持ちは、とても真っ直ぐです。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ平田弘史先生の『弓道士魂』の主人公の星野勘左衛門が、史実ではどういう人生だったのかが気になって手に取ったところ、赤穂浪士の弓の名手の早水藤左衛門は星野勘左衛門に指導を受けていたという思いもよらない情報が載っていて、驚きました。当時の赤穂藩には、沢木善之丞という小笠原流の射手もいたのだそうで、浅野内匠頭から下された藩命により三十三間堂通し矢に出場したものの、実力が出せなかったために矢で自らの喉を突き破って自死しており、著者は「もし沢木が生きていたら、間違いなく四十八士となっていたはずである」と述べています。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
「パンの断面は発酵と焼成の記録」なのだそうで、パンの断面を強調した紙面作りになっています。これからは、パン屋さんでハーフカットのパンを見かけたら、断面をよく観察してみます。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ティンクルがDJを務める「ティンクル・クルーズ」というラジオショーの中で、リスナーのリクエストの1位がドリカムの『Eyes to me/彼は友達』、4位が小田和正の『ラブ・ストーリーは突然に』となっていて、この頃からずっと絶え間なく現在まで人気をキープしているという事実に、ミュージシャンとしての凄みを感じました。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレバレンタインの回は、あゆみがまりものバッグの中を無断でチェックするシーンがあって、ドン引きしました。バッグの中から出て来たCDケースが伏線になっているという創作上の都合があるとはいえ、「自分宛のチョコがあるはず」と勝手に決めつけて、その決めつけが正しいことを自分自身で証明するために鞄を漁るというシチュエーションなので、二段仕込みで“痛いシーン”です。「コメディ漫画としての笑いどころ」として解釈すべきなのは分かりますけど、あまりにも度を超したマナー違反なので、とても笑えません…。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ「本国へ引き返せ」という趙王の命令に逆らって梁城の攻略に執着してしまう巷淹中の心理は、典型的な「コンコルド効果」ですが、巷淹中自身も、巷淹中に付き合うと決めた命知らずの二千人の兵士たちも、それがただの「意地」でしかないことは重々承知しており、この「冷静さ」とセットになった「開き直り」の攻撃態勢は、元々は一万五千人の大軍だった時とほまた違った恐怖と混乱を梁城内に与えます。梁渓に「城から出て行け」と言われて出てあっさり行ってしまう革離は、一見潔いですが、その潔さの正体もまた、「(墨者としての)意地」でしょう。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ初出は平成3年(1991年)の「週刊少年サンデー」。幼馴染みのまりも(♀)に懇願されたあゆみ(♂)が、女装してオーディョンを受けたら受かってしまい、女装のままアイドル・デュオとしてデビューするはめになる…という内容なので、あゆみは「たまたま女装が似合うだけの男」に過ぎず、まりもの無茶振りに応えているのは恋心ゆえなので、異性装フェティシズムの気質は全くありません。「女装が似合う男性タレント」が珍しくない現在の目線で読むと、男であることを必死で隠す必要性が感じられず、あゆみは普通に「逸材」に思えます。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ炎鹿が、首だけになった丹と対面するシーンには、戯曲の『サロメ』を思い出してしまいました。(炎鹿は丹の首を望んでいたわけではないですけれど…。むしろ、丹の首を愛おしそうに掻き抱く鞠武の方が、サロメっぽい?)燕王とその重臣が判断を間違ったのは、政の中に「丹から炎鹿を奪った罪悪感」があることを察せなかったからですが、そんなの誰にも分かるわけがないですし、仮に丹が生きたまま政の前に引き出されて政から謝罪を受けたとしても、丹側の立場を考えれば、結局、自害するか、「反乱→処刑」ルートだったのではないでしょうか…。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ政の腹違いの弟の成蟜が、登場してすぐに自害していますが、子楚はいつの間に朱姫以外の女に手をつけていたのでしょうか…。呂不韋と政が邯鄲で隠れ住んでいた間は、おそらくは子楚は政の無事を諦めていたでしょうから、華陽夫人からの支援を維持するためには、とっとと新たな跡継ぎを作らなければならなかったという事情があったのでしょうけれど、だとしたら、政が戻るまでの間は次期太子候補だった成蟜にしてみれば、謀叛を起こすくらい不満を募らせるのは、無理もないことでしょう…。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ子楚の実母の夏姫が全く登場していないのが気になります。子楚が秦王に即位したのであれば、実母である夏姫に権力が発生しないわけがなく、華陽夫人との力関係はかなり微妙なものになるはずなのですが…。(微妙だからこそ、物語の中に落とし込むのが難しく、割愛したのかもしれませんが。)朱姫は元々政治的野心などまるでなく、愛する呂不韋に懇願されてやむなく子楚に嫁いだだけなのに、出世して保身に走るようになった呂不意から疎ましがられるようになってまい、挙げ句に「女豚」呼ばわり(心の声ですが)だなんて、あまりにも哀れです。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ一部のキャラクターを極端に愚劣に描いて話を盛り上げるテクニックを安易に使わない作風なので、淡々と物語は進んで行きますが、建築物の外観や内装のディテールのこだわりがかなりあり、特に、「広間を見下ろす構図」(例:屈原が追放されるシーン)とか、「邯鄲の都を見渡す構図」は、どういう資料を見ながら描いたのか、すごく気になります。ある程度はコピペで作業の短縮をしていると思われますが、単純に「白い背景を埋めること」を目的としているのではなく、「奥行きを表現すること」を狙っているのが窺えます。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
発酵食品をテーマにすると、かなりの確率で「麹は日本を代表する国菌として認定されている」ということを根拠にしてナショナリズムを捻じ込んできたり、「良妻賢母のバロメーター」扱いして発酵食品が苦手な女性を「良妻賢母失格」とジャッジしたりする風潮がある中で、この雑誌にはそういうスタンスは見られなかったので、好感を持ちました。(ちなみに、麹を「国菌」と認定したのは「日本醸造学会」なので、「自分で自分を認定しただけ」の、ただの「セルフ認定」にすぎません。)
更紗蝦
2024/10/03 22:11

やや古めの本(2011年)ですが、これなんかは典型的な「発酵食品=良妻賢母」という価値観の本です。→ https://bookmeter.com/reviews/103392443  こちらは2022年の本です。→https://bookmeter.com/reviews/113825413  レシピ本は女性差別を正当化する言説をねじこんでいる場合が往々にしてあるので、重箱の隅をつつくようなレビューになってしまうことは自覚しつつも、見つけたら厳しく指摘するようにしています。

たまきら
2024/10/03 22:59

教えていただけて良かった(読まないと思いますが…)。私も違和感には敏感でいたいです。

が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
『龍彦親王航海記:澁澤龍彦伝』の中に、【石川と丸谷の二人は帰りに北鎌倉の澁澤の家に立ち寄ったが、大いに酔っ払った澁澤は丸谷にむかって「違う!」とか「電話!!」とか大声を張りあげ、酒乱で名高い石川淳の方が、「まあまあ澁澤」などと言ってなだめ役に徹していたらしい。】という記述があり、「野坂昭如の『文壇』では、澁澤も酒乱と書かれていたはず…」と思い、確かめてみたら、「酒乱」ではなく「大酒乱」でした。(189p) 以前読んだ文庫版の表紙は野坂氏の肖像写真でしたが、単行本版の表紙は山本タカト氏による装画です。
更紗蝦
2024/10/01 23:56

さほど文壇の裏側を書いてはいないので、暴露本のつもりで読むと拍子抜けする内容ですが(ちなみに、澁澤龍彦が登場するのは、68pの「少年そのもの澁澤龍彦」、131pの「妹がお世話になると、手紙を添え、鳩がサブレーが送られて来ていた」の、せいぜい二カ所)、『火垂るの墓』と、その前身となる『プレイボーイの子守歌』の執筆に絡む話は、暴露と言ってもいいかもしれません。

更紗蝦
2024/10/02 21:40

【訂正】 鳩がサブレー → 鳩サブレー

が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレ『家畜人ヤプー』のコミカライズにはシュガー佐藤版もありますが、シュガー佐藤版のクララは「尊大さ」の中にも「可憐さ」があったのに対し、江川達也版のクララには「可憐さ」がなく、また、シュガー佐藤版の麒一郎はそれなりにダンディなビジュアルだったのに対し、江川達也版の麟一郎は家畜化前でも絶妙に気持ち悪さの滲むビジュアルになっています。意図的にそういう描写をしているのだとは思いますが、元々、江川先生の画風には独特の歪みがあるので、ポーリーヌの肢体の描き方もゴムっぽさのある無機的な質感であり、人間離れした印象です。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/07/30(4534日経過)
記録初日
2011/02/18(5062日経過)
読んだ本
7427冊(1日平均1.47冊)
読んだページ
1116489ページ(1日平均220ページ)
感想・レビュー
7208件(投稿率97.1%)
本棚
50棚
性別
年齢
52歳
血液型
O型
職業
主婦
現住所
東京都
外部サイト
自己紹介

Twitter → https://twitter.com/sarasaebi
Blog → https://blog.livedoor.jp/sarasata/
     http://sarasata.seesaa.net/
Mastodon → https://mstdn.jp/@sarasaebi

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう