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2024年10月の読書メーターまとめ

SOHSA
読んだ本
11
読んだページ
3493ページ
感想・レビュー
11
ナイス
608ナイス

2024年10月に読んだ本
11

2024年10月のお気に入られ登録
3

  • とも
  • 名無し
  • こぞのしおり(去年枝折)

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

SOHSA
《図書館本》とてもスリリングなストーリーで読む手を止められず、あっという間に読み終えた。クイズという一見馴染み深くよく目にするものをテーマとしながら、その裏側・奥側はとても奥深い。出題者の意図、クイズ挑戦者の心理、問題の先読みと回答ボタンを押すタイミング等々。どれもみな新鮮かつショッキングで最後まで読み手の心を捉えて離さない。小川哲作品は「地図と拳」に続いての読了だが、全く趣きを異にした両作品はいずれも甲乙つけがたい秀作だった。
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2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

SOHSA

今年は暑い日の多い9月でしたが、やっと秋らしくなってきたここ数日。いよいよ読書の秋到来でしょうか。2024年9月の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:2945ページ ナイス数:792ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/259749/summary/monthly/2024/9

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2024年10月の感想・レビュー一覧
11

SOHSA
《図書館本》原田ひ香作品は初読み。神田神保町界隈の街並みが目に浮かぶ。学生時代に通った小川町から御茶ノ水駅あたりまでも。古書・古本の独特の匂い、カレー、ピロシキ、コーヒー等の様々な香り。どれもがみな懐かしい。小説の中の登場人物は誰もが個性的で凹凸はあるけれど全くの悪人は見当たらない。ひとりの古書店店主の突然の訃報から、ふたりの女性の新たな人生が始まる。亡き店主を巡るほんの少しのミステリーも全体の穏やかなストーリーに絶妙なアクセントを付け加えている。鷹島古書店とそこに集う人びとの物語はまだ始まったばかりだ。
Fe
2024/11/05 05:25

もうひとつ。ご覧になっていなければ、どうぞ。既読でしたら、ごめんなさい。 https://www.bookbang.jp/review/article/728009 原田ひ香(1970- )・北上次郎(目黒考二 1946.10.9-2023.1.19 )「初めて対談する二人が語る『神保町』」『ランティエ』2022年4月号 https://jp.mercari.com/item/m23151508093

Fe
2024/11/05 11:10

明治大学文学部学生だった頃(1975-77)、毎日、神保町を歩き回ってました。毎週一度は食べていた餃子屋「スイートポーヅ」が閉店したそうで、悲しいです。 https://www.timeout.jp/tokyo/ja/ニュース/神保町の老舗餃子店スヰートポーヅが閉店-061120  当時は、まだ「カレーの街」とは呼ばれていませんでした。『古本食堂』には登場しない、共栄堂(大正十三年創業)のスマトラカレー https://www.kyoueidoo.com/ は、勿論ありましたけど。

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SOHSA
《図書館本》とてもスリリングなストーリーで読む手を止められず、あっという間に読み終えた。クイズという一見馴染み深くよく目にするものをテーマとしながら、その裏側・奥側はとても奥深い。出題者の意図、クイズ挑戦者の心理、問題の先読みと回答ボタンを押すタイミング等々。どれもみな新鮮かつショッキングで最後まで読み手の心を捉えて離さない。小川哲作品は「地図と拳」に続いての読了だが、全く趣きを異にした両作品はいずれも甲乙つけがたい秀作だった。
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SOHSA
《図書館本》“オルタネート”高校生限定のSNSであることでその時代が特別で限られた時間・空間であることを強く印象づける。オルタネートは大きな河のようだ。時には速く激しく時には穏やかに、また澱みながら、それでもなお流れていく。登場人物たちもその流れの中で互いにぶつかり、澱みながらやがて河口へと辿り着く。二度と戻ることはできない。登場人物たち一人ひとりの抱える悩み苦しみはそれぞれ別々の物語ではあるけれどオルタネートという河はそれらを収斂して大きなひとつの物語として成り立たせている。とても印象深い作品だった。
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SOHSA
《kindle unlimited》難解な言葉を弄せず、誰にでも理解のできる平易な言葉で著者自身の経験と言説、思想を淡々と述べており、とても好感が持てた。「何が起こったか。それが、我々の人生を分けるのではない。起こったことを、どう解釈するか。それが、我々の人生を分ける。」はまさに名言。どのように解釈しどのように行動するかでその出来事の意味は大きく変わってくる。そして今を生き切るという覚悟。どれもみな禅の教えとして今まで学んだはずのことではあるが、本書を読み改めてその真意を理解できたように思う。
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SOHSA
《購入本》片岡義男の小説に登場する女性は、どの人もみなその人ならではの美しさを携えている。それを個性的な魅力と呼んでしまっていいのか迷うところではあるけれど、いずれにしても内面から自然と湧き上がってくる無理のないものだ。それはまた健康的な美しさであり、自分自身がどういう人なのかをきちんと理解し無理なく行動できる力強さでもある。本書のタイトル「私はいつも私」もまさにそのような彼女たちの美しさをダイレクトに表現している。そうした美しさに裏打ちされた行動だからこそ、それが別れでも悲愴感はなくどこまでも清々しい。
新田新一
2024/10/13 07:11

SOHSAさん、おはようございます。先日はお気に入りのご登録有難うございました。素晴らしいレビューです。片岡さんの小説に出てくる女性たちの魅力は、SOHSAさんが書かれている通りだと思います。どの女性の登場人物にも内面の美しさが感じられます。私も片岡さんの作品が好きで、全著作を読もうと思っています。これからよろしくお願い致します。

SOHSA
2024/10/13 08:42

新田さん、コメントありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします。

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SOHSA
《図書館本》自分が中学生だった頃と比べるとこの小説の子たちは何と多感で深く心を震わせているのだろうと思う。大人が思うほど子どもたちは子どもではなく大人は大人ではない。誰もがその時々に悩み傷つき心震わせながら生きている。そこに大人と子どもの区別はない。読み手自身も入れ替わり立ち替わりながら自己を生きている。なるほど、まさにヘラクレイトスの川か。どのエピソードもそれぞれに心に響いた。誰もが多かれ少なかれ心に何かを抱えて生きている。私も「きみの話を聞かせてくれよ」と静かに言える人でありたい。
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SOHSA
《図書館本》ずっしりと重く胸に腹にこたえる作品だった。登場人物それぞれにそれぞれの物語と苦悩がある。どれが正解でどれが間違いだとかは軽々に言えない。人として生まれてきたことが、産み落とされたことが不幸であるのか、或いはどのような境遇であったとしてもよかったと思えることなのか。繰り返し繰り返し何度考えてもやはり容易に答えはでない。作者から投げられたボールは読み手の中でいつまでも跳ね続ける。
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SOHSA
《kindle》芥川龍之介賞の原点を知るべく改めて芥川作品を手にとった。「羅生門」は学生時代に現代国語の授業で学んだ記憶はあるが、本作はタイトルを知ってはいても未読だった。芥川龍之介の短編はどれも厳しく鋭い。内供とその周囲の人びとの心の内側を如実にえぐり出す。読み手自身さえも同様に、心の中のどろどろとした澱をえぐり出される。なるほど、本質はここにあったかとひとり気づく。
鼻
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SOHSA
《購入本》離婚と離婚を巡る出来事をテーマにした6つの短編が納められている。登場人物は皆魅力的でかつ現実には存在しなさそうな人たちばかりだ。彼らの話す言葉は、小説の中で文字として読むととても心地よいけれど、おそらく話し言葉として実際に耳にしたら奇異に聞こえるような気がする。だがそれが片岡作品の魅力でもある。「愛の基礎としての会話」の中で主人公たちは日本語の性質について「ものごとを目に見えるような形にしたがる」と語っているが、それもまた片岡流の日本語論なのかもしれない。個人的には全く賛同できないけれど。
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SOHSA
《kindle unlimited》NHK大河ドラマ関連で読む。訳文、原文、寸評の構成でわかりやすく丁寧に解説されており、まさに初学者に適した一冊だった。訳文と原文とを読み比べてみると、やはり原文の言葉の持つリズム感の美しさが秀でていた。大河ドラマでの景色と相まって平安の頃の雅びが目の前に浮かび上がるのはとても愉しい。中宮定子の栄華なる頃の後宮の美しさ、雅やかさのみを描いた枕草子は、清少納言の意図が見事に表現され、この時代に生まれた卓越した随筆であることを改めて感じた。
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SOHSA
《図書館本》前巻「囚われの女」の衝撃のラストシーンから引き続いて本巻でも更に衝撃的な事件が勃発する。訳者あとがきにあるように訳者吉川一義氏によって本巻は従来の「逃げ去る女」ではなく「消え去ったアルベルチーヌ」とされているのはまさに事件を暗示している。その後の語り手の心境の変化もまた「消え去った」に相応しい。スワンはオデットを愛さなくなったことでオデットを妻として手に入れ、心の自由を回復したが、読み手も同様にアルベルチーヌを愛さなくなったことで執着から開放される。全ては時の流れと場所が心の変化を導く。(→)
SOHSA
2024/10/01 03:54

(→)時は流れゆき失われていくが場所(土地・土地の名)は変わらずそこに存在し続ける。失われた時はひとの記憶の中にのみ存在し取り戻すことは叶わない。心のうちに見い出すのみだ。いよいよ残り2巻。吉川氏の編んだ船で最終章へと向かおう。長かったプルーストとの旅も間もなく終着地へ辿り着く。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/09/06(4463日経過)
記録初日
2011/04/25(4963日経過)
読んだ本
1544冊(1日平均0.31冊)
読んだページ
394722ページ(1日平均79ページ)
感想・レビュー
1475件(投稿率95.5%)
本棚
39棚
性別
血液型
O型
現住所
千葉県
外部サイト
URL/ブログ
http://sohsa.hatenablog.com/
自己紹介

(2019.1自己紹介一部更新)

好きなものは本と音楽とコーヒーと空、少しの英語

古典、現代物、日本文学、海外小説、学術書、専門書、ビジネス書、漫画、文庫本、単行本、新書、ペーパーバック、基本的に何でも好き嫌いなく読みます。
一冊の読んだ本からのつながりで、新たな本へと興味が連鎖していく感覚が、未知の世界が拓けていくようで、まさに読書の醍醐味だと感じています。

基本的には図書館派です。
近くに静かな公立図書館が2館、車で15分程度のところにやや大きめの県立図書館が1館あり、これら図書館巡りをしながら、目についた本やあらかじめ目星をつけていた本を借りてきて読んでいます。
こうして読んだ本のうち、是非、手元に置いて繰り返し読みたいと思われる本は、書店やネットで購入します。
また、図書館に置いていない本で読んでみたいと思う本は、ブックオフやアマゾンで中古本を購入して読んでみます。
作家側から見れば、好ましくない読者かもしれません(笑)。
KindlePaperwhite持ちで、紙の本に加えて電子書籍も利用するようになりました。特に洋書を安く入手するのにとても役立っています。
読んだ本の感想は基本的にはアップすることにしていますが、ネタバレにならないようストーリー自体にはなるべく触れないように気をつけています。

好きな小説家は
■原田マハ ■村上春樹
■村山由佳 ■梨木香歩
■小川洋子 ■マルセル・プルースト
■ジュンパ・ラヒリ ■ポール・オースター
等々、思想哲学系では
■熊野純彦 ■栗本慎一郎
■木田元 ■永井均
■ウィトゲンシュタイン ■ハイデガー
■東浩紀 ■内田樹
■藤田一照
等です。 

コミックも、
 ■大島弓子 ■山岸涼子
 ■萩尾望都 ■三原順
 ■村上もとか
など各氏の昔の作品が好きです。

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これからもじっくりと読書を続けていきたいと思っています。
お気軽にコメントやお気に入りに加えて頂けると嬉しいです。

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