ネタバレ書き下ろし。前作・本屋大賞「同志少女よ、敵を撃て」以上に心に響いた作品。1944年、ヒトラーによるナチ体制下のドイツ。密告により父を処刑され、居場所をなくした少年ヴェルナーは、エーデルヴァイス海賊団を名乗るエルフリーデとレオンハルトに出会う。彼らは愛国心を煽り自由を奪う体制に反抗し、ヒトラー・ユーゲントにたびたび戦いを挑んでいた少年少女だった。ヴェルナーはやがて、市内に敷設されたレールに不審を抱き、線路を辿る。その果てで「究極の悪」を目撃した彼らのとった行動とは。差別や分断が渦巻く世界での生き方を問う、

ネタバレフジ日本精糖株式会社ホームページ連載「ヤマザキマリの『世界を食べる』」再構成。17歳でフィレンツェに留学。極貧の画学生時代に食べたピッツァの味が、今でも忘れられない。トマト大好きイタリア人、ピッツァにおける経済格差、世界一美味しい意外な日本の飲料など「創造の原点」という食への渇望を、シャンパンから素麺まで貴賤なく綴る。さらに世界の朝食や鍋料理、料理が苦手だった亡き母のアップルパイなと、食の記憶とともに溢れる人生のシーンを描き、「味覚の自由」を追求する至極のエッセイ。

ネタバレ「笑いの力」で人生が変わった人気漫才師・兼近が、脳科学者・中野信子と笑いについて語り合う。人間にとって笑いとは何なのか。芸人のコミュニケーション力とは。自分を好きでいられるための処世術とは。【プレ】私たちはそら豆がとてもお城：兼近の家庭教師、中卒と東大卒の共通点、地アタマとは？【1】人間はお金を払ってでも笑いたい：笑いはHappy Pills、笑いには国民性、埼玉はドイツ、笑いを読み解く能力。【2】中野と兼近の芸人論：「緊張と緩和」理論、「裏切り」の理論、「共感」の理論、芸人は逆ルッキズム。

ネタバレ『読売新聞』朝刊書評欄「本よみうり堂」2015-19。新聞読書委員就任から5年間に紹介した128冊をまとめた書評エッセイ集。ミステリー、海外ノンフィクションから、社会時評、歴史、恐竜まで、人気作家の好奇心を刺激した書籍の数々。それにしても幅広い、よくこんなに幅広く読めるもんだなぁ。私の目に留まったものは、2015：営繕かるかや怪異譚・小野不由美、絶対に行けない世界の非公開区域99・ダニエルスミス、定職をもたない息子への手紙・モーディマー父子。

ネタバレChatGPTをはじめとする生成AIが今までのAIと違うのは、定型的な仕事だけではなく、創造力を必要とするクリエイティブな仕事までも可能になったこと。では、これからの時代、「人がやるべきこと」とは何か。私たちの仕事、教育、生き方・働き方がどのような影響を受けるのか。これからのAIの進化など、想像を超えて変化していく時代を生きるための1冊。【序】ChatGPTha世界と未来の何を変えるのか？堀江貴文。【1】結局、ChatGPTで仕事はどう変わるのか：クリエイターXエンジニア・深津貴之さんと考える：

ネタバレ『小説トリッパー』2023年春季号～秋季号。柿谷美雨さんの痛快シリーズがまた炸裂！「大事なのは、今、生きてる人じゃない？」墓守・夫婦別姓・改装費用・樹木葬・少子化。思わず身につまされる、明日は我が身の現代墓事情。「絶対にお父さんと同じお墓には入りたくない！」 四十九日の法要を目前に控え、突然明らかになった姑の遺言。いきなりの真実に黙り込む義父と、亡き母の希望を叶えるために奔走する義姉。騒動の行方をワクワクしながら見ていた五月だが、自分の娘たちも厄介な問題を抱え込んでいて。面倒なことこの上ない現代墓問題。

ネタバレ『プレジデント』1981～86、出版社が著作権継承者の承諾を得て原稿再構成編集。“歴史探偵”が捉えた昭和史の光と影。組織とは本質的には非人間的なものだ。その中で人間であり続けようとするのは至難のことなのかも知れぬ。【1】昭和天皇と二・二六事件・歴史に刻印される叛乱の真相。【2】昭和陸軍と阿南惟幾：8/15に自決した陸軍大将の本心。【3】日本海軍と堀貞吉：山本五十六の畏友、生かされなかった偉材。【4】連合艦隊と参謀・神重徳：大和特攻をめぐる真実。【5】太平洋戦争と雪風：最後まで闘い抜いた消耗品。

ネタバレ元国連職員の著者が、日本のマスコミが報道しない「世界のニュース」を紹介・シリーズ第五弾。【1】最新ニュース：LGBTQ施策をやりすぎでバックラッシュ、アホな環境対策で人権を侵害されるヨーロッパの人々、中国の脅威をはっきりと指摘するイギリス政府、世界の64％がロシア推しか中立。【2】イスラエル・ハマス戦争：ガザ地区を足立区に置き換えると地理感がわかりやすい、イスラエルを完全支持のイギリス、イギリスの3枚下外交。【3】実は○○：ルッキズムは海外の方が100倍酷い、アメリカの経営者は実は昭和スタイル、

ネタバレ情報学のスペシャリストが、生成AIの行く末を展望。2022年11月のサービス提供開始以来、一大ムーブメントとなったChatGPT。インターネットや社会、ビジネスは今後どのような変化に直面することになるのか。【1】ChatGPTのしくみ。【2】想定される応用法。【3】インターネットを終焉させるのか。【4】リスクと弱点。【5】生成AIに関わる法的問題。【6】社会をどう変えるのか。【7】国際社会はどう受け入れるのか。【8】AIを真に使える社会へ。

ネタバレ池上彰が経済のことを基礎の基礎から解説した、京都造形芸術大学での講義。その2で7つの講義。情勢の変化を踏まえた令和新版。【1】インフレとデフレ。【2】日銀とはどんな銀行か－財政政策と金融政策。【3】バブルへGO－なぜバブルが生まれ、はじけたか。【4】円高で企業は日本に残るか海外に出るか。【5】君は年金をもらえるか－どうする少子高齢化。【6】金融危機はなぜ起きるのか－リーマンショックとは何だったのか。【7】日本はどうして豊かになれたのか－戦後日本経済史。

ネタバレ『小説新潮』2022-23。直木賞受賞作。令和の熊文学の最高到達点！人と獣の業と悲哀を織り交ぜた、理屈なき命の応酬の果て。死に損ねて、かといって生き損ねて、ならば己は人間ではない。人間のなりをしながら、最早違う生き物だ。明治後期、人里離れた山中で犬を相棒にひとり狩猟をして生きていた熊爪は、ある日、血痕を辿った先で熊に目を潰され負傷した男・太一を見つける。男は、冬眠していない熊「穴持たず」を追っていたという。経験豊富な処置で男の命を救った熊爪は「穴持たず」との対決を決意する。苦労の末に見つけた「穴持たず」は

ネタバレ『文藝』2023年秋季号。「ジャクソンひとり」に続き芥川賞候補。12月23日に地下の男性限定クルージングスポット「ファイト・クラブ」で26歳の男が血まみれで発見される。容疑者候補はあの夜、あの建物、あの扉から逃げた男たち全員であるはずだった。事件の背後に浮かびあがる“迷彩色の男”を描く。ホモ性描写がグロ過ぎて、読む気にならない。【登場人物】いぶき、迷彩色の男、知らない男。

ネタバレ半世紀にわたり将棋界で写真を撮り続けたカメラマンが、個性豊かなスター棋士たちの素顔と仰天の逸話を秘蔵の写真と併せて紹介。【1】大山康晴の豪放、升田幸三の美学：麻雀を愛した巨人・大山康晴の超ワンマン伝説。【2】米長邦雄の狂気、中原誠の自然体：将棋の太陽・中原誠、鳥取砂丘で全裸になった狂気の男・米長邦雄。【3】異能の奇人・変人、かくも魅力的な将棋指し：イグナチオ教会で祈るパウロ先生こと加藤一二三。【4】ネット将棋の先駆者から伝説の美少女まで個性派棋士たちそれぞれの輝き。

ネタバレ『TBS NEWS DIG』連載記事「いじめ予防100のアイデア」。20年以上にわたり取材を続ける報道番組ディレクターが、いじめの発生や深度化の予防法を徹底ルポ。一人でも苦しむ子を減らし、その家族も教員も救うため、私たち大人が子どもと一緒にできることとは。いじめの現状と対策の課題を考察し、家庭から社会のあり方まで、幅広い予防対策や予防授業を紹介。やってはいるが、うまくいっていない。それが日本のいじめ対策の現状だ。いじめ対策がうまくいかない原因は、スマホ依存、ブラック部活、教員のブラック勤務による見逃し、

ネタバレ書き下ろし。「線は、僕を描く」続編。千瑛と競った展覧会から2年。大学3年霜介は進路に悩んでいた。次の一歩が踏み出せない中、亡き母が勤めていた小学校から水墨画教室の依頼。揮毫会で大失敗し自信を失った霜介だが、水墨画教室で小学生の水帆ちゃんに元気を、母の元同僚椎葉先生、矢ケ瀬校長から勇気をもらう。門下を一時離れ、湖畔の山荘に籠っていた湖栖を訪れ、事故で骨折し右手の感覚も無くしていたが、師匠の想いと黒い筆の秘密を知り、意欲を取り戻す。師匠湖山の引退式・揮毫会では、湖山会仲間：湖峰・湖栖・千瑛と共に一世一代の作品

ネタバレ『asta*』2020-23。自身にとっての「名店」と特別な一品を28人の作家たちが想いを込めて綴るエッセイ集。登場するお店の情報も掲載。大好きなお店の一皿で、気分があがる! 常連として通っているお店の実名を惜しげもなく公開。気になったのは「オールドタイランド飯田橋店」「丸八／高田馬場本店」「早稲田メーヤウ」（昔通った早稲田の界隈）。【1】日常を彩る　おいしいごはん：①ご近所に灯る幸せの光：三浦しをん、②なんかもう好き：西加奈子、③落ち込んだ心を温めてくれた蕎麦：中江有里、④幸福の鴨ロースト：美村里江、

ネタバレ週刊新潮2020-23。13人の名医とプロフェッショナルが、最新の知見を生かした健康新常識と実践法を伝授。免疫力アップに全集中の呼吸、抗疲労効果のカギは鶏むね肉、白内障手術で認知症3割減。①長生き呼吸法で血流・免疫・メンタルを一挙改善：小林弘幸。②80歳の壁を超えて若さを保つための筋トレ指南：石井直方：スロースクワット4秒かけて沈み4秒かけて上がるを５～８８回＊3セットを週２～３日。③脳内GPSを強化して認知症を防ぐ：高島明彦：散歩1日5000～一万歩、運動しすぎは逆効果。

ネタバレ深刻な状況に置かれている日本の漁業・水産業の現状説明と、魚大国・ニッポン復活への戦略考察。冷凍技術が発達し、遠方からも安定して鮮度の良い魚が確保できるようになったことで、スーパーなどでは輸入魚が幅を利かせるようになった。中国による乱獲による大不良も重なり「日本の地魚」は消えつつある。壊れゆく日本の食卓の将来はどうなるのか。【1】見捨てられる日本一の魚・イワシ：不漁と超高値で青色吐息、安いイメージが定着し売りにくい、素晴らしいカキ殻を使った熟成塩タレ、だが回転寿司チェーンからのオファーは流れた。

ネタバレデータのパターンや関係を学習し、新しいコンテンツを生成することができる生成AI。私たちの生活を劇的に変え得る脅威のテクノロジーの「メリット」と「怖さ」を各分野の専門家が徹底検証。①「デジタルネイチャー」の中で人間はベクトルになり、戒名だけが残る：落合陽一。②AI時代には「中央値」から外れる勇気にこそ人間本来の知性が求められる：山口周。③ChatGPTを仕事に活用してわかった「驚異の能力」と「ウソの答え」：野口悠紀雄。④「言語生成AI」が雇用に与える衝撃“人減らし”こそ人工知能の本質である：井上智洋。

ネタバレアイドルを論じ続け40年超、「推す」という生き方を貫き、時代とそのアイコンを見つめてきた稀代の評論家が<アイドル×ニッポン>の半世紀を描き出す。彼女たちはどこからやってきたのか？あのブームは何だったのか？押しの未来はどうなるのか？懐かしさと新鮮な発見に満ちたエピソード満載。戦後日本を彩った光と闇の文化史とともに、虚構の正体が浮かびあがるアイドル批評の決定版。著者と同年代のため、論ずる過去のアイドルの姿が鮮明に思い出せる、ああ、懐かしいの連発。【1】それは南沙織から始まった：先日、篠山紀信さんが老衰で亡くな

ネタバレ『わかやま新報』H27-30「温泉博士・紀泉楽太郎の温泉雑学講座」。府中市図書館の正月新書おみくじ本。現役医師が日本全国217箇所を巡って選んだ秘湯・名湯。温泉の効能から、心と体が健康になるための賢い温泉利用法を徹底解説。温泉にまつわる言い伝えや歴史、文化も幅広く紹介。知っているようで知らない、温泉の秘密。古くから日本に根付く温泉文化を繙けば、温泉の虜になること間違いなし。心も体もイキイキしてくる温泉へご招待。【1】秘湯マニアの温泉療法専門医が選ぶお気に入りベスト22：

ネタバレ『ジャーロ』2023年。警視庁捜査一課殺人犯十一係主任・姫川玲子シリーズ。 繰り返してりゃ、嘘だっていつかは真実になるんだ。角度にこそ力があるんだ。真実なんてものになんの価値があるんだよ。塞がれた窓、防音壁、追加錠、監禁目的の改築が施された民家で男性死体が発見された。姫川玲子が特捜に入るも、現場は証拠が隠滅されていて糸口はない。犯人はなんの目的で死体を放置したのか。玲子の天性の勘と閃き、そして久江の心に寄り添う聞き込みで捜査が進展すると、思いもよらない人物が浮かび上がったきた。今回は玲子と久江のダブル主役

ネタバレ『小説トリッパー』2023年夏季号。直木賞候補作。この国で光ある道を生きろとは言えない。だからせめて、おまえさんはまっすぐ、したたかに生きてくれよ。ソ連時代のバルト三国・エストニアに生まれたラウリは、黎明期のコンピュータ・プログラミングで稀有な才能をみせ、魂の親友と呼べるロシア人のイヴァンと出会う。だがソ連は崩壊しエストニアは独立、二人は時代の波に翻弄されていく。彼はいまどこでどう生きているのか。ラウリの足取りを追う＜わたし＞の視点で綴られる、人生のかけがえのなさを描き出す物語。

ネタバレ『小説新潮』2022-23。警視庁サイバー犯罪対策課。ネット界随一の情報屋<市民調査室>。食レポから芸能ゴシップ、政財界の不祥事まで、広く有益な情報を発信して、熱狂的なフォロワーを獲得していた。だが、ある日を境に投稿にフェイクが混ざり始め、ネットリンチを扇動するように。サイバー犯罪対策課・延藤はその足取りを追うが、ついに現実世界で死者が出る。が、信奉者が多く、宗教の教祖様状態。延藤のスキャンダル写真までばら撒かれる。捜査２課がずっと内偵していた大物事案が逮捕直前で暴露され、株価が大暴落。

ネタバレ60代は見た目老化の分かれ道。60代なのに40代に見られる人と80代に見られる人の違いはどこか。60代以降で一気に広がる見た目格差を埋めて10歳若く見えるための具体的な方法を解説。【1】見た目年齢の格差はなぜ起こるのか：意欲、マスク、恋愛、男性ホルモン、女性は美の追求、カツラ、出世、精神年齢の低さと精神の若さは関係ない。【2】見た目年齢若返りはおしゃれから：男はスーツ、男性も着物、自分のためにファッションにお金を使う、シャネル・ロレックス・フェラーリ、プチ同窓会に異性を誘う、笑いは免疫力を高め前頭葉も刺激

ネタバレ『オール讀物』2022-23。台湾警察に招かれた倉島は、サイバー攻撃を受けた現地の日本企業「ニッポンLC」の島津CTOに捜査を要請され、ゼロ研修直後で放心状態の西本を伴い台北へ。同社は本社NWに侵入されたが発見＆駆逐済、かつ極秘情報がある工場NWは独立しており当初自信を持っていたが、社員の誰かが篭絡されると外部と接続される可能性があることに気づく。案の定、そこで殺人事件が起き、篭絡されそうになったが拒んだためであり、他にも篭絡されている社員がいるはず。果たしてそれは誰なのか。

ネタバレ大学卒業後、晴れて藤崎産業に入社した百花。記念館準備室に配属され、川越での新記念館開館に向けたプロジェクトのリーダに。同じ新入社員メンバも同プロジェクトに携わることとなり、プレッシャーを感じながらも、3人で知恵を出し合い、準備を進めていく。開館に先立ち、紙こもの市が再開され、その出店にも知恵を絞る中で、記念館だけでなく、藤崎産業全体のイメージアップにも繋がる共通テーマを打ち出す。さらに、百花の亡き父の作品「東京散歩」復刊の動きに加え、未発表作品をエッセイ集「手仕事をめぐる旅」として発刊してもらえることに。

ネタバレ書き下ろし。前作・本屋大賞「同志少女よ、敵を撃て」以上に心に響いた作品。1944年、ヒトラーによるナチ体制下のドイツ。密告により父を処刑され、居場所をなくした少年ヴェルナーは、エーデルヴァイス海賊団を名乗るエルフリーデとレオンハルトに出会う。彼らは愛国心を煽り自由を奪う体制に反抗し、ヒトラー・ユーゲントにたびたび戦いを挑んでいた少年少女だった。ヴェルナーはやがて、市内に敷設されたレールに不審を抱き、線路を辿る。その果てで「究極の悪」を目撃した彼らのとった行動とは。差別や分断が渦巻く世界での生き方を問う、

ネタバレ『小説野性時代』2022-23。広告代理店・八千代アドバンスは、経営悪化により会社を解散し清算することが決まる。制作部次長の畑井伸一は、総務部長に任命され、経験のない会社解散の手続きを担当することに。そんな中、負債の返済用資金2億円が元社員と共に消えてしまう。２億円の行方を捜す畑井の前に巻き起こるトラブル。金を取り戻し、八千代アドバンスの秘密を「清算」することはできるのか？行方不明となった部下、暗躍する不良社員、役員たちの不自然な態度、親会社からの圧力。真の悪は誰だ？臓器移植問題に発展？結末はちょっと不満

ネタバレ書き下ろし。直木賞候補作。芸術が招いた悲劇。暴走した正義。取り返しのつかない後悔。ある事件をきっかけに報道局からイベント事業部に異動することになったテレビ局員・守谷京斗は、異動先で出会った吾妻李久美から、祖母の遺品である不思議な絵を使って「たった一枚の展覧会」を企画したいと相談を受ける。しかし、絵の裏には「ISAMU INOMATA」と署名があるだけで、絵を描いた謎の画家の素性は一切わからない。二人が謎の画家の正体を探り始めると、秋田のある一族が、暗い水の中に沈めた業に繫がっていた。

ネタバレ前半はSHOGENが体験した、幸せがずっと続くアフリカ・タンザニアの小さな【ブンジュ村】の物語。後半はひすいこたろうが、その教えを生活に落とし込んだ、幸せがずっと続く６つの【秘訣】。喜びとは? 失敗とは? 仲間とは? 仕事とは? そして幸せとは?　【ブンジュ村】①幸せの3か条：ご飯が食べられることに幸せを感じられるか、ただいまと言ったらお帰りと言ってくれる人がいるか、抱きしめられたら温かいと感じられる心があるか。②おなか一杯になったら、歌おう！踊ろう！③挨拶「今日、誰のために生きる？」

ネタバレ『小説現代』。音声と小説を融合させた「体験型ミステリ」5話：①聞こえる、②にんげん玉、③セミ、④ハリガネムシ、⑤死者の耳。作中の二次元コードをスマホで読み取り音声再生。あなたの「耳が」推理する。「音」が導く真相に驚愕する。と謳われているが、読書の場に音声再生は相応しくなく、小さな音では上手く聞き取れない。聞かなくても読書を楽しめる内容になっており、アイデアとしては面白いがさらに飛躍した活用方法を期待する。【登場人物】①田上夕紀乃：ライブハウス「スティンカーベル」「朝が来ますように」、小島：バイトスタッフ、