昨年は角田光代訳『源氏物語』と『魔の山』を読めたこと、辰年に芥川、モリミーと津村記久子の新作、『ドミトリーともきんす』『「別れる理由」が気になって』『川端康成の話をしようじゃないか』あたりが印象に残っています。今年は何を読もうかな。 https://bookmeter.com/users/35388/bookcases/11990962?sort=display_priority&order=desc
⇒子どもがお世話になっている小児科のお医者さんは、文学を愛する読書家なのだけれど、その先生が、医学部は文系だとおもう、と云っていたのを思い出す。たとえば小児癌の子どもに「先生、僕死んじゃうの?」と訊かれたとき、どう答えるか。これは明らかに文系の問題であろう(それもかなりの難問だ)。病気の原因や治療法を考えるのは理系の問題だが、それを伝えるのは文系の問題、だとしたらこの小説は落第だとおもう。死をあつかう文体としては甚だ心許ない、と云わざるを得ない。
⇒この小説のように、勇気を出したから人生が好転した、とか、立ち向かっていく勇気、みたいなものを描く物語があってもいいとはおもうものの、それよりは、この世界にはいろんな勇気の形態があって良いし、勇気なんてなくても良いんだよ、と云ってくれる小説を、僕は読みたい。小説の機能とはそういうところで発揮されるのではないだろうか。
寮美千子さんの講演を聴いた後で目にしたサイトです。よろしかったら。 https://news.line.me/detail/oa-halmek/68b49d489282
紙の本が好き。
博士(理学)の事務員。都市生活者。父。
2025年の「読みたい」
・三島由紀夫(生誕100年)
・新潮文庫の100冊(いい加減コンプリートしたい)
・新潮クレスト・ブックスと白水社エクス・リブリス(新刊買うのはこれくらいにしとこう)
2025年ベスト候補(読んだ順)
・三島由紀夫『仮面の告白』(新潮文庫)
・堀江敏幸『なずな』(集英社文庫)
・野坂昭如『アメリカひじき・火垂るの墓』(新潮文庫)
・よしながふみ『環と周』(集英社マーガレットコミックス)
・サンダー・コラールト(長山さき訳)『ある犬の飼い主の一日』(新潮クレスト・ブックス)
・柴崎友香『遠くまで歩く』(中央公論新社)
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大昔、心理学の先生だったか?父性を知りたければこの本を読みなさい。と言われ、読んだのですが、ピンと来なかったことを覚えています。今読んだらどうなんだろう?