ネタバレ宮崎の山奥の新店舗に転勤していた山本猛が武蔵野書店吉祥寺本店店長として戻って来た。三年前と変わらず長々しい朝礼に始まり、マイペースの山本店長にイライラを募らせる谷原京子に、「私がこの店に戻って来たのは杏子を次期店長に育てるためだ」という・・「店長がバカすぎる」著者大西賢也、武蔵野書店社長ジュニア六本木IT風の専務、全店長小柳真理、磯田さんなど同僚メンバーそして京子の親父さん、みんなキャラがたっていて楽しい。そもそも山本店長はいったい何者なのか、本当にバカなのか疑問は続く・・前作同様面白く読了。

ネタバレ〇掃除：家屋は人間専らの空間、屋外は自然の世界。自然は隙があれば人間の空間に侵入する。自然による浸食が進むと家屋という人間世界は秩序が壊れ自然（混沌）に戻ってしまう。なので自然を外に追い出す行為（掃除）が必要になる。〇アクセサリー：古代人は自らの魂が外に出ることを防ぐ、邪霊が入ってくるのを防ぐためアクセサリーを身に着けた。翡翠等の石、貝や骨、動物の牙などを用いてそこに宿る霊的な力で身を守ろうとした。〇初夢：かつて元日の夜は眠らず夜明かしをする。新年最初の眠りは二日（元日の日没以降）の夜。民俗学は面白い。

ネタバレ憧れの女性叔母登和子。四十年前の幸せそうに二人寄りそう写真の秘密を姪ひなきは探ろうと・・（ショコラと秘密は～）「残念でした、家族を持つことが女の人生のすべてではないのです」自宅で数々の果実酒づくりに勤しむインテリアキャリアウーマン果歩（初恋ソーダ）大学醸造学科に学ぶ「桜庭酒造」一人娘小春、実家の酒蔵を継ぐことに悩んでいたが・・（醸造学科の宇一くん）「ほらね、お前は下品、みたいな顔尾をする」離婚届を残し出て行った夫健太郎。沙也加は夫の通っていた定食屋で働くが・・（定食屋「雑」）他、「お酒」がテーマの短編集。

ネタバレ千代田区神保町、出版社改新社ビルが放火される。「急進革マル派」を名乗る組織の犯行声明、改新社はその筋では著名な保守系出版社だった・・過激左派思想犯のテロを疑う公安刑事淡海は、放火現場で作家兼刑事（刑事技能指導員）毒島と出会い共に「急進革マル派」を追うが・・「鶴民」過重労働労基法違反に伴い従業員の相次ぐ自殺、沖縄辺野古キャンプシュワブ抗議集会中の作家殺害にも「急進革マル派」の影が・・「刑事技能には信頼がおけるが、性格は全く信用ならない」毒島が迫る真相には驚愕。シリーズ第三弾、面白く読了した。

ネタバレ〇聖南総合病院是枝皮膚科部長は、自分の地位を守るため不倫相手の製薬会社MR郁美を殺害するが・・郁美の命がけの復讐〇太陽光パネル事業を展開するベンチャー企業中本社長は試験データ確認中自宅屋根から転落死するが・・自分の殺害計画を知った妻さゆりの企て〇強請屋久我を工事現場で射殺するが・・師匠原町の名誉を守ろうとしたバーテンダー優子の想い〇恋人も敵を討つ、東京発6：００発のぞみ１号博多行きに乗車した敏腕証券マン蓮見の隣には・・和製刑事コロンボ、理知的に福家警部補が容疑者を追い詰める。シリーズ第５弾、安定の面白さ。

ネタバレ目を覚ますと不思議な場所、青々とした芝生があたりを覆っている丘の上だった。歩き始めて数分、舗装された十字路、建物が見える、昭和の趣のあるミニシアター系の劇場、「天国映画館へようこそ」タキシードを着た細身の男性が歩み寄って来た・・記憶を失って天国を訪れた小野田は、自分は死んだと悟り天国映画館支配人秋山に誘われ劇場で働くことになったが・・天国からの新たな旅立ちを迎える人たちの人生を上映する映画館。やがて小野田にも人生の映画フィルムが届く。小野田に起きる驚きの奇跡。よくある設定だが、面白く読了した。

ネタバレ現行法では裁けない凶悪事案に対処するため創設された警視庁暗殺部。暗殺部を統括する秘密組織「第三会議」は、調査情報をもとに判定し一課から三課まである暗殺部に執行処刑を命じる・・医薬品ベンチャー「アデノバイオ」、処刑執行に本社ビルに乗り込んだ第三課（D3）が待ち伏せにあいリーダー優未以下全滅する。精鋭揃いの第三課がなぜ罠にはまったのか、暗殺部内部に通報者裏切者の影。敵を求め第一課リーダー周藤、刃物遣い神馬らは独自捜査に乗り出す・・暗殺部処理課（アント）と凶悪犯長井結月の暗躍、シリーズ第五弾。面白く読了した。

ネタバレ宮崎の山奥の新店舗に転勤していた山本猛が武蔵野書店吉祥寺本店店長として戻って来た。三年前と変わらず長々しい朝礼に始まり、マイペースの山本店長にイライラを募らせる谷原京子に、「私がこの店に戻って来たのは杏子を次期店長に育てるためだ」という・・「店長がバカすぎる」著者大西賢也、武蔵野書店社長ジュニア六本木IT風の専務、全店長小柳真理、磯田さんなど同僚メンバーそして京子の親父さん、みんなキャラがたっていて楽しい。そもそも山本店長はいったい何者なのか、本当にバカなのか疑問は続く・・前作同様面白く読了。

ネタバレ東久留米市、地域の基幹病院天医会総合病院。九月の熱帯夜、小鳥遊優医師と研修医鴻ノ池舞は救急部の当直を勤めていた。「・・あと、おかしな点があって・・」と救急隊員が言う、久留米池公園て倒れていて救急搬送されてきた身元不明男性は、凍死だった。田無署の刑事は病死、行路死病人として処理しようとしていたが、摩訶不思議な死体を前にした天久貴央統括診断部長は強く司法解剖を求めたが・・「凍死」「アルコール」「怪物の唸り声」鷹央らは独自に身元調査、捜査を始める。陰に潜む凶悪犯、殺害方法には驚愕。今回も面白く読了した。

ネタバレ北陸の古い門前町、フェーン現象で暑い日。「カワケだ」おばあちゃんが勝手口をピシャリと閉める（曇天の店）浅草寺ほうずき市でひときわ赤く大きなほうずきを一鉢買って来た、「ちりん、きろん、からころ、りりり・・」おまけに貰った風鈴の音がパラレルワールド、もう一人の自分を呼び覚ます（ANNIVERSARY）「俺はXXびょういんに入れられた、助けてくれ」中学からの友人の「異様な感じ」の手紙に私は、大正の頃から有名な精神科専門病院に向かったが（フクライ駅から）ほか、10人の作家さんによる怪異短編アンソロジー。面白い。

ネタバレ法で裁けない凶悪犯罪に対処するため警察内部に設置された警視庁暗殺部、暗殺部を統括する第三会議には議長（ミスターD）岩瀬川以下警察トップが集う・・暗殺部第一課（D1）にはリーダー射撃の名手周藤、刃物遣い神馬、情報部員凛子、工作員伏木など精鋭が揃う・・児童買春疑惑のある著名な教育評論家越川が臓器を摘出されバラバラ死体となって発見された。第三会議はD1に捜査を命令するが・・渋谷暴力団六角一家、医療法人九星会、ネットの掃除屋ユーアイデータキュレーションの闇、「桜の名の下極刑に処す」、シリーズ第四弾も面白く読了。

ネタバレ有名ホテルでの結婚式、新郎新婦の馴れ初めは、中学時代天文部の合宿。天文部員だった出席者の回想・・（屋上からの脱出）夏至の日から十日間は入ると自分の名前を忘れ出られなくなる「名とりの森」、友人を探そうと姉と森に入った少年は・・（名とりの森）悲惨な魔女狩りが横行する町、囚われの身となった女には秘密があって・・（鳥の密室）漂白剤で洗い流したような真白い部屋で目を覚ましたトオル、自分の名は森坂トオル、十七歳、日本人・・あとは思い出せない・・（サマリア人の血潮）など脱出がテーマに５人の作家さんの短編。面白いく読了。

ネタバレ東京都東久留米市、地域の基幹病院天医会総合病院。原因不明で複雑怪奇な症状を呈する患者を診察・診断をする統括診断部、コミュニケーション能力は壊滅的だが超人的な知能、診断能力を持つ天久鷹央副院長・部長そして小鳥遊医師、研修医鴻ノ池舞・・毎年春先になると原因不明の肝炎を発症する高校生、病院裏手の公園で発見された真っ青に塗られた子猫、「余命一年、鷹央君の見立てより私が早く死んだらそれは自然死ではない。君が謎を解いて犯人を見つけてくれ」学生時代鷹央の「指導医・師匠」の死の謎・・シリーズ大１５巻、面白く読了した。

ネタバレ京都、中京区にある「猫を処方」する不思議な病院「中京こころのびょういん」・・〇新製品の社長プレゼンを控えて不安が募る雑貨卸会社経理部員楓子は友達の又聞きの又聞きの病院を訪ねる〇長女紬が生まれ家には育児にが疲れた妻、家に帰りたくない光太郎、営業半期の達成祝いの帰りビルの路地に迷い込む〇美術大学で絵画専攻、念願のイラストレーターになったか様々なコンプレックスに悩む織恵・・ニケ先生奔放なな診察と「猫の処方」で心が癒されてゆく患者たち・・ついに「予約の患者さん」が来院、次巻を期待。シリーズ第三弾、面白い。

ネタバレ「どうなっているんだよ」と神奈川県警少年捜査課堀内少年捜査第三係長。神奈川県では年々減少を続いていた少年犯罪が急増していた・・高尾巡査部長と丸木巡査の捜査から犯罪高校生たちは、横須賀の人気ローカルバンド「スカG」のボーカル「ミサキ」に心酔していたことがわかるが・・。一方、南浜高校生元暴走族リーダー、前鬼赤岩が薬物売買の疑いで逮捕される。高尾は修験道の祖役小角の憑依した賀茂晶。前鬼高校教師陽子とともに事件の背後の闇と対峙する・・「ミサキ」の正体は、シリーズ第二弾、面白くサラッと読了した。

ネタバレ近代天才歌人苑田岳葉。十四年間に五千首にのぼる歌を詠み、短い人生の晩年「情欲」と「蘇生」という傑作連作歌集を生みだし自死。これは苑田が二度にわたって引き起こして心中未遂事件を題材としていた（戻り川心中）瀬戸内の小さな寄港地の色街常夜坂で相次いで起こった凄惨な殺人事件の哀しい真相（藤の香）六軒端の娼家から出てきたところを襲われて死んだ男が握りしめていたのは「桔梗の花」。犯人と思われた元人形師も桔梗を握りしめた死体となって発見される（桔梗の宿）など耽美的、抒情的な香りが漂う短編集、しっとりと読了、傑作か。

ネタバレ現行法では対処できない犯罪に迅速な対応を行うため警視庁は極秘機関「第三会議」を設立、そのもとに「暗殺部」を設置した・・暗殺部第一課（D１)には、リーダーで「射撃の名手周藤（ファルコン）、漆一文字黒波、刃物遣い神馬（サーバル）、元銀座NO１ホステス情報部員凛子（リヴ）など精鋭が揃う・・新設された国際総労働者評議会の闇、人身売買疑惑の調査を暗殺部トップ菊沢（ツーフェイス）は暗殺部の存在の露見を恐れ拒否するが・・。日本国内で優秀な技術者の失踪、周藤が闇組織に単独潜入を試みるシリーズ第三弾、面白く読了した。