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2024年11月の読書メーターまとめ

本の蟲
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感想・レビュー
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ナイス
484ナイス

2024年11月に読んだ本
21

2024年11月のお気に入られ登録
2

  • 佳蓮★道央民
  • lovelovemachida

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

本の蟲
レーエンデの革命も佳境に入った大河ファンタジー4作目。本巻の主役は聖イジョルニ帝国名家の出身ながら、レーエンデのために尽くした男レオナルドと、その異母妹ルクレツィア。終盤で建国の英雄ライヒ・イジョルニの目的が明かされるが、まだまだ謎が多い。最終5巻であらためて整理して欲しいところ。また、ずっと外野扱いだった北イジョルニ合衆国も次巻ようやく登場する見込みだが、こちらも独立からこれまでの経緯、合衆国内の歴史と変化も詳しく知りたい。……にしても2巻目のテッサの行動はあと一歩だったんだなー。無念。
が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
21

本の蟲
予想外の結果となった竜との〝顔合わせ”。相棒となる竜が決まっても、相変わらず死と隣り合わせの訓練の日々。分隊対抗戦や軍事演習で匂わされていた数々の伏線が、怒涛の終盤戦で回収され、クリフハンガーな結末へ。上巻からのロマンス描写(特にめでたく両想いになった後の官能シーン)がくどい。読んだことないがハーレクイン小説ってこんな感じ?な濡れ場には辟易するが、竜や世界の秘密。世界観や設定は非常に好みで、ストーリーは文句なしに面白い。
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本の蟲
全米に《ロマンタジー(ロマンス×ファンタジー)》ブームを巻き起こした竜と魔法のファンタジー。絆を結んだ竜を駆る竜騎手たちが祖国防衛を担う軍国ナヴァール。主人公ヴァイオレットは、書記官志望だったにも関わらず、軍司令官である母に騎手科への入学を強いられてしまう。当たり前に死者が出る過酷な選抜と訓練。反逆者の息子である上級生への反発と思慕。少年少女漫画の良いとこどりの内容。正直いちいちイケメンに見惚れ、半裸に興奮するロマンス描写には胸焼けするが、竜周りの設定や、身体的ハンデを狡猾さで乗り越える主人公の性格は好み
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本の蟲
寺社の所有地売買で、上層部の不正に気付いた若き僧侶、志方凌玄。自ら属する伝統仏教最大宗派の腐敗を正すため、ヤクザと手を組み、地上げを利用して出世に邁進するが…。平凡かつ善良だった人間がのし上がる同作者『欺す衆生』同様のピカレスクロマン。宗教法人における欲にまみれた立身出世と権力闘争・バブル期における地上げと暴力団、行政、宗教の腐敗は堪能できた。ただ前述『欺す衆生』は詐欺集団におけるカリスマが描かれていたが、本作主人公は単なる外道サイコパスで、カリスマと呼ぶには魅力が足りないのが残念
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本の蟲
これは当たりの方の浅倉秋成だ。シュール。ナンセンス。不気味でありつつ、黒いユーモアが香る短編集。「世にも奇妙な物語」好きなら間違いなく楽しめる。というか原作として映像化されても不思議ではない。特に後半3本。些細な切っ掛けから披露宴が地獄絵図と化す「花嫁がもどらない」。まさかの試合展開に目が離せない「ファーストが裏切った」。世の親は皆これぐらい真剣に命名してるのか「完全なる命名」はどれも最高
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本の蟲
「ウィンダム図書館の奇妙な事件」から始まった、ケンブリッジ大学学寮付き保健師クワイのミステリ3作目。命の危険をクワイにもらしていた、元卒業生の大企業経営者の不審死。さらに後継者問題や株価をめぐるごたごたが、資金難にあえぐ大学の苦境へとつながっていく。アカデミックと企業の関係性や、事件については面白く読めたが、再登場したアンドルーには気分が悪くなる。クワイの好意にすがり、助けを求め、そのくせ調査では足を引っ張り、推理には耳を傾けない。普通にクソ野郎なのだが、解説者が「探偵コンビ」と持ち上げているのが不思議
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本の蟲
成績上位の男女6人組が時々行っていた「度胸試し」。名門大学への卒業間際、ついに大事故を起こしてしまう。20年後、全員の身代わりで罪を被った1人が出所。成功した人生をおくる5人に、かつて約束した義務を果たすよう要求する…。身代わり話はもちろん、再会してなお繰り返される最悪の選択。正直、度胸試しの時点で6人共好感度マイナスに振りきっているので、全員破滅で問題なし。万引きに闇バイト、バイトテロ等々。ごく狭い身内からの承認と、親兄弟他人を含めた人生を秤にかけて釣り合う行為なのか、判断できる想像力は常に持っておけと
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本の蟲
一行目から匂い香り臭気芳香あらゆる言葉で形容される「におい」が主役の物語。18世紀のフランス、悪臭極まる貧民窟で生み捨てられた体臭のない赤子グルヌイユ。類まれなる嗅覚を持つグルヌイユは、やがて希代の香水調合師として関わった人に一時の繁栄と、のちの破滅をもたらしていく。人の世の情も摂理も理解できず、ただただ匂いで世界を認識していた彼は、やがて出会った運命の匂いを手に入れようとするが…。世界は匂いでできている。映画化もした有名作。結末まで覚えがあったのは読メ始める前に読んだか。再読になる形だったが圧巻の面白さ
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本の蟲
『戦場のアリス』や『ローズコード』が大好きなクイン新作で期待していたが、読んでいて違和感が募るばかり。始め気付かなかったが、知らない作家との共著とのことで、そのせいかな? 戦中戦後が舞台だった既作品と違い、1906年に起きたサンフランシスコの大地震と、その前後で人生が変わった4人の女性の物語。ただ誰も彼もが人物として薄い。特に植物学者アリスは便利キャラとしての役割しかなく、実在の人物とエピソードを出したかっただけに思える。話は盛りあがりに欠け、エピローグは拍子抜け。シスコ大地震について知れたのだけ良かった
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本の蟲
タイトルだけは聞き覚えがあった、クリスティ初期の作品。予想されたミステリ要素はもちろん、国際犯罪に王位継承をめくる陰謀に男女のロマンスと盛り沢山。好きなもの全部詰め込みました、といった感。洗練されてはいないので、作者に共感できるかが評価の分かれ目。人物も多く、後に他作品で活躍するというバトル警視初登場作品らしいが、この人出てる作品いずれも未読だった
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本の蟲
初読み作家。登録者数2500万。世界有数のトップYouTuber「YouTuberロボット」は主人公の元後輩社員の桜井くん。彼は5年前、突如全ての動画を削除して活動休止した。相変わらず会社に在籍していた主人公の元へ、そんな桜井くんから動画が届き始める。同時にYouTuberロボットとコラボしていた動画配信者、通称ロボット一派が入れ替わり立ち代わり周囲に出没し…。読み始めのワクワクとは裏腹にがっかりの結末。色々思わせぶりな言葉で最後まで煙に巻くだけ。ジュンブン系? 起承転結のあるエンタメ好きにはお薦めしない
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本の蟲
いやさすが! …暗殺に成功したものの、警察だけでなく依頼人からも追われるビリー。身を潜めつつ小説執筆を続けていたビリーは、命の危険にあった若い女性アリスのトラブルを目撃する。どつぼに嵌まるのを承知でビリーはアリスを潜伏場所で介抱するが…。ビリーが書き続ける自身の人生。戦場の記憶。裏切った依頼人の真意。罪に対する報い。尊厳の回復。なにより創作の力について語った傑作。最高に面白い。超自然要素はない話だが、『シャイニング』舞台のホテルが登場してニヤリ。キング作品多く読みこんでいる人なら、他にも関連気づくかも
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本の蟲
いくつか読んだキング作品の中でも断トツで好きかも。凄腕の殺し屋ビリーに持ち込まれた、莫大な報酬に偽装身分、拠点となる持ち家、狙撃場所の確保までされているという好条件の依頼。依頼人の前では〝お馬鹿なおいら”を演じているが、実は知的で読書家のビリーは「作家」という偽装身分が気に入り、最後のひと仕事として引き受ける。毎日狙撃地点となるオフィスに出勤し、必要もないのに真剣に小説を書き始め、帰宅しては近所付き合いを深めるビリー。しかし依頼の不審点は見過ごせず、念の為、別の身分も用意して3重生活を送るが…。(続
本の蟲
2024/11/12 17:57

モダン・ホラーの第一人者と言われるキングだが、元々『キャリー』『シャイニング』に代表されるガチホラー系はあまり心惹かれない。むしろ『恐怖の四季』『グリーンマイル』といった、ちょっとした不思議・不気味があるドラマの方が好み。本作は超自然的要素がない犯罪小説に分類されるが、語りといい設定といい、めちゃくちゃ面白い

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本の蟲
中世ヨーロッパ社会の実情と、当時歴史上起こった問題や変化。いくつもの資料に残っているハーメルンの類似例や、原型と思しき史実。伝説として定着した過程と、語り継がれた理由。世代ごとに違う研究者の解釈と真相。各「真相」案の欠陥と、そこから見える研究者の想い。帯の惹句や解説にある「伝説化した実在未解決事件の謎を解く」は煽りすぎで、正確には「伝説に至った歴史的背景と、各研究者が唱える正解への評論」。非常に面白かったが、著者の見解や「これこそ真相」のくだりはない。
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本の蟲
レーエンデの革命も佳境に入った大河ファンタジー4作目。本巻の主役は聖イジョルニ帝国名家の出身ながら、レーエンデのために尽くした男レオナルドと、その異母妹ルクレツィア。終盤で建国の英雄ライヒ・イジョルニの目的が明かされるが、まだまだ謎が多い。最終5巻であらためて整理して欲しいところ。また、ずっと外野扱いだった北イジョルニ合衆国も次巻ようやく登場する見込みだが、こちらも独立からこれまでの経緯、合衆国内の歴史と変化も詳しく知りたい。……にしても2巻目のテッサの行動はあと一歩だったんだなー。無念。
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本の蟲
映画に合わせて、文庫は『ハロルド・フライのまさかの旅たち』に改題されたロードノベル。癌を患ったかつての同僚へ、お見舞いとお礼の手紙をしたためたハロルド。ポストに投函するため家を出たが、ひょんな事から直接手紙を渡そうと決意する。着の身着のまま英国を縦断するハロルドは道中様々な人と出会い、語り、自身の人生を振り返っていく…。冷え切った夫婦関係。上手くいかない親子関係。誰しもどうしようもない後悔と挫折を抱えているが、それでも幸せな瞬間は確かにあった
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本の蟲
話題の大河ファンタジー第3部。剣で戦う騎士の時代から、蒸気機関と芸術花開く文化の時代へと。巻を追うごとに悪くなるレーエンデ人の待遇だが、過酷な状況でも人は慣れてしまう。役者と劇作家。娼館兼劇場のルミニエル座の双子の兄弟は、新劇の題材のため、歴史の闇に葬られた英雄の足跡を追って行く…。苛烈で残酷。後世、残虐帝と呼ばれたルチアーノ第二法皇帝だが、彼が制定した『娼館保護法』により娼館内に限り言論の自由が許されている。前作を読んでいると彼の真意、というか引き裂かれた内面が表れているようで切ない
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本の蟲
キリスト教の根幹を揺るがす古文書の解析。天皇の棺を運ぶ一族の現在。生きづらさが生む多種多様な陰謀論者。宗教が消滅した未来の学生が調べる「最後の宗教」。合理性を貴ぶ惑星で禁忌とされる真実。自転が止まった地球の周りで、永遠にすれ違う二つの船。信仰≠妄想。現実を直視できない人類が抱える病を描いた短編集。著作ずっと追ってる作者だし、好みのテーマなのだが、いまいち乗れなかった。一つくらい強烈な印象の話が欲しいところだが、どれもあっさり薄味。神が禁忌の異星話が一番気に入ったが、これも一発ネタですぐ忘れてしまいそう
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本の蟲
話題のファンタジー2作目。「革命の話をしよう」の一文から始まったにも関わらず、衝撃の結末を迎えた1作目ラストから100余年。かつての暮らしを知る者も少なくなったレーエンド地方での、少女と少年の出会い。終わらない北イジョルニ合衆国との戦争と、誰もが忘れてしまったそもそものきっかけ。これまた序章から少年ルチアーノの「〇〇〇」が示唆されていて、読者も皆彼らを待ち受ける運命は予想できる。それでも、その信念と行動に心打たれてしまう。少女テッサの残したものを確かめに3作目へ
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本の蟲
上巻冒頭で日本:西表島が出てきて驚いたのだが、ボタニストの正体とともにその謎が明らかに。無実の罪で逮捕されてしまった、ポー懇意の病理学者エステル・ドイルとのつながりと、彼女が解いた厳戒警備態勢を出し抜く驚きの殺害方法。いやー犯人を追いつめる終盤のテンポの良さから、やはりポー、ドイル、そしてブラッドショー分析官はドリームチームだと実感。直属上司のフリン警部と、さらに上のメイザース警視正もクセのある部下を信頼して本当にいい仕事しているが、警察トップとの板挟みが可哀そう。締めまで大満足のシリーズ5作目。続巻はよ
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本の蟲
待望の〈刑事ワシントン・ポー〉シリーズ5作目。裏表紙あらすじに同僚ボイルが逮捕されたとあって「誰?」と思ったが、ポーがいつもお世話になっている麗しの検死官エステル・ドイル。「同僚」とはちょっと違う気が…。同時に人種差別主義者のジャーナリスト、悪徳政治家等、世間のひんしゅくを買っている人間の予告殺人事件が発生。行ったり来たりの捜査状況は相変わらず目まぐるしい。ドイルの無実は晴らせるのか。全ての事件につながりはあるのか? 現時点では全く見当がつかない。分析官ブラッドショーとのやりとりだけが唯一の癒し。下巻へ
が「ナイス!」と言っています。
本の蟲
最近知ってファンになった、玄人筋に人気のスパイ・ハードボイルド小説大家(故人)のデビュー作。主人公マックの店の共同経営者パディロは米国の諜報員。マックは彼の裏の仕事とは距離を置いていたが、ある日店内で起こった射殺事件直後にパディロが失踪する。諜報の世界を何も知らず、そもそも最初は脅迫されて一緒に店をやっていたはずなのに、何だかんだ10年来の相棒の為に尽力するマックが「おお、ハードボイルド」という印象。著作リストにあった「黄昏にマックの店で」って某ハンバーガーチェーン店の事と思っていたが、本作続編か
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/10/09(4089日経過)
記録初日
2013/10/09(4089日経過)
読んだ本
2630冊(1日平均0.64冊)
読んだページ
980712ページ(1日平均239ページ)
感想・レビュー
1479件(投稿率56.2%)
本棚
2棚
性別
現住所
静岡県
自己紹介

登録は少し前ですがほぼ休眠状態で、本格稼働は2019/3から
私生活は読書に全振りしてます。
特に好きなのはSFですが、基本なんでも読みます。娯楽・ミステリー・恋愛・流行りの映画ドラマの原作・ノベライズ・海外小説・(きりがないので一部例外以外登録しませんが)漫画やラノベも。

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