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2024年3月の読書メーターまとめ

amanon
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2024年3月に読んだ本
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2024年3月のお気に入られ登録
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  • 轟直人

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

amanon
悪くはないし、それなりに楽しめたが、今一つ食い足りないというのが正直なところ。とりわけ楽しめたのは「チャーリー・パーカー~」。架空のアルバムについてのでたらめのレコード評が妙なリアリティを感じさせるのがいい。フェイクつながりでいえば、あたかもそんなものが存在したかと思わせる「スワローズ詩集」の洒落もなかなか心憎いか。それから、珍しく(多分)、ビートルズに触れた『With~』で描かれる兄と妹との複雑な関係性とその顛末には、何とも言えない気持ちにさせられる。後、「品川猿~」のシュールな味わいも特筆に値する。
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2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

amanon

2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:16冊 読んだページ数:6453ページ ナイス数:177ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/4147/summary/monthly/2024/2 久しぶりに6千頁を超えたな。先月はいつになく海外文学作品を読んでいた。『ユリシーズ』はまたいずれ読み返したい。

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2024年3月の感想・レビュー一覧
18

amanon
以前、途中までしか読み進めることができなかったものを約 30年ぶりにリベンジ。今回通読してみて、ろくに哲学の知識もなかった当時、途中で挫折したとはいえ、ある程度理解した気になれた自分に呆れる(笑)。それと、今更ながらに解読不可能な難解な漢字が頻出するのにも驚愕。そして何より、近代的な世界観を超克しようとした廣松哲学は、現在どのように批判継承されているのか(あるいはいないのか)?が気になる。解説では本書の白眉とされている物理学を主に扱った第二部が最も難解であったが、著者の科学哲学関係の著作を読みたくなった。
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エッセイ、講演、対談など軽めのものを集めたということで一気読み。これまで古典文学シリーズに慣れしんできた者にとっては、至福…とまではいかないけれど、非常に楽しめる内容。とりわけ驚かされたのが、あのシリーズの挿画を手がけた望月通陽氏の寄稿文。かねてからあのシリーズの装丁と挿画に愛着を覚えていたのだけれど、こんな背景があったのか…と思うと、一層の愛着を覚える。また、新潮文庫版で読んだ時は、今ひとつピンとこなかった感がある『赤と黒』を光文社版で読み返したくなった。これからはラテン・アメリカ文学も攻めてみるかな。
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前に出た『僕の樹に〜』の解説でも示唆されていたが、あれが最後に世に出た松村氏の著作ではなかったこことを、とにかく喜びたい。ビートルズ、野球、落語、プロレス…自分が好きなものにとことんまで拘り、熱く語るその姿勢は、趣味嗜好の違いを超えて、多くの人を魅了する。とりわけ本書は、個人的に殆ど興味のない野球と相撲についての記述が多くて、やや閉口したが、それでも氏の熱い語り口にひかれて、多少なりともそれらが魅力あるものに思えてくるのはささすが。ただ、途中脳梗塞発症による休載の顛末が、今となっては、何とも言えず悲しい。
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いみじくも、本書でドストエフスキーの『死の家』が言及されているが、そこで描かれる流刑地以上に救いのない内容が延々と続くのに、いささかげんなり。もちろん、多少なりともポジティブな箇所も見受けられるが、その大半が陰鬱な気持ちにさせられるもので、読み進めるのが辛かったというのが正直なところ。亀井郁夫氏が度々言及している『罪と罰』の頃のサンクトベルグの救いのない世界とほぼ直結している感じか。また、ここで描かれる日本人を含めた様々な人種間でおりなされる複雑かつ微妙な関係性は、その後の歴史の経過を思うと、意味深…
亀太郎
2024/03/27 09:51

半島って?樺太は我が領土。

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「マルドロール〜」は約三十年ぶりの再読。その時の印象はある程度残っていたけれど、改めて読み返してみると、ここまでどぎつい内容だったっけ?と驚かされることしきり。とりわけかなり露骨な性的な表現が多いことに、いささかぎょっとさせられる。決して難解な文体ではないけれど、おおよそ脈略とは無縁な内容が延々と続くため読み進めるのにかなり苦労したという印象が。こういうぶっとんだテキストと対峙するためには、アルコールの力を借りるのもありかも…という気にもさせられた(苦笑)。後、あまり謎の多い著者の経歴が改めて気になる…
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解説でも指摘されているが、本書がソ連崩壊以前に世に出たことに驚かされる。限られた情報の中で、よくここまでのことが書けたな…と。それと、以前読んだ亀山郁夫氏の同タイトルのテクスト程悲惨な記述は少ないものの、それでも革命という未曾有の出来事を目の当たりにして、興奮を抑えきれない芸術家たちの迸る創造熱を発揮する姿と、間も無く訪れる失望と迫り来る危機に破滅という過酷な経緯には何とも言えず胸が塞ぐ。そして何より驚かされるのは、実際の革命より芸術分野での革命が先んじていたという事実。この事実は深掘りする必要あり。
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先に読んだ『激動』と同じく、何とも言えずやるせない気持ちにさせられる内容。とりわけ、これまである程度それとなく認識していたが、日共の隠蔽、改竄、ダブスタ体質に驚かされる。それに対する、社会党のよく言えば、何でもあり、悪く言えばズブズブの緩い体質というのは、良くも悪くも日本的というべきか。国会では敵対しながら、実は影で繋がっているという指摘も、まあそんなもんかとつい思ってしまう自分も日本人的ななあなあ体質が巣食っていると自覚させられる。そういう社会党の体質が、後の新左翼を生み出すいわば温床となったのか…
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おおむね興味深く読めたが、著者の大きな特色の一つは、難しいこと優しい語り口で、難しいままに読者に放り投げるということではないか?とつい思ってしまった(笑)。実際、平易な文体でサクサク読み進めてしまえる本書でも、つい「これってどういうことだろう?」と引っかかってしまう箇所が少なからずあった。それと、そのまんま読んでわかるといいながら『徒然草』を現代語訳した上で、さらに「この箇所は訳しようがない」と斬りすてたりする(?)のだから、一筋縄ではいかない。後、こうした橋本氏の仕事は、学会にどう映るのかが気になる。
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悪くはないし、それなりに楽しめたが、今一つ食い足りないというのが正直なところ。とりわけ楽しめたのは「チャーリー・パーカー~」。架空のアルバムについてのでたらめのレコード評が妙なリアリティを感じさせるのがいい。フェイクつながりでいえば、あたかもそんなものが存在したかと思わせる「スワローズ詩集」の洒落もなかなか心憎いか。それから、珍しく(多分)、ビートルズに触れた『With~』で描かれる兄と妹との複雑な関係性とその顛末には、何とも言えない気持ちにさせられる。後、「品川猿~」のシュールな味わいも特筆に値する。
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amanon
前巻のタイトルからして、その続巻はさぞかし陰々滅滅とした内容になるのでは…と一抹の危惧感を覚えたが、その予想や良い意味で裏切られることに。確かに、その悲劇的な結末はゆるぎないのはわかっているものの、それでも何とか生き延びようと必死になる義経の姿に、つい声援を送りたくなるし、何とか危機を逃れるという展開にはかなりの安堵感を覚える。また、忠信の活躍ぶりにも胸がすく。それから、義経の弁慶、頼朝に対する複雑な感情にはちょっと考えさせられるものがあった。特に、後者にかなり肯定的な評価をしているのが、非常に印象的。
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amanon
この二巻にわたるショート・ショート集、もう少しテーマ別に細かく分けてもよかったのでは?とつい思ってしまった。特に本巻は詰め込み過ぎ感が強く、通して読むのは、ちと辛い気が…とはいえ、他の人がいうように、収録された作品のレベルは高く、どれも読み応えがある。それだけでなく作風の多彩さも魅力的で、著者の早世が改めて惜しまれる。個人的には巻末近くの「トコ」連作のような軽めの作品をもっと読んでみたかったか。また、とりわけ印象深かったのは、Oヘンリーの「賢者の贈り物」を思わせる「最高のプレゼント」が何とも言えず切ない。
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亀井氏のドストエフスキー論を読んでいたら、こちらも読みたくなったので、約30年ぶりに再読。理解の程ははなはだ心許ないながらも、かなり興味深く読めたか。ただ、本書はポリフォニーやカーニバルといった概念をドストエフスキーから抽出したのではなく、著者自らが作り出したそれらの概念をドストエフスキーに当てはめて読み解いたという印象を抱いたが。個人的にはカーニバルやメニッペアについて論じた4章にとりわけ知的興奮を覚えたか。その流れで『ラブレー論』に挑戦したくなった。ただ、言及されていない作品があるのが何とも残念。
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星新一と並ぶショートショートの名手として知ったため、つい星的な作風を期待してしまったが、良くも悪くもその作風とは大きく違うというのが正直なところ。露骨に時代性を感じさせる作品も散見されるが、その時にシニカルで残酷でありながら、また時にヒューマンな肌触りの作品も見られるのが肝か。星とは大きく作風が違うとはいえ、どこか人間に対して、どこか冷めた視点を持っている点では、共通していると言えるか。それに父親の死で苦汁をなめさせられたという点でも共通しているし。その星が寄せた文章が、何とも感慨深い。続編が楽しみ。
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何ともやるせない気にさせられたというべきか。もともと高邁な思想や理想や大義を掲げて立ち上がった若者達がどうして、あそこまで無残な結果しか残せなかったのか?しかも、彼らの中には高い能力を持った者が少なからずいるというのだから、余計に…また、かねてからある程度知ってはいたが、日本共産党が持つ欺瞞性や偽善的要素をまざまざと知ることに。日共が新左翼ともう少し親和的であれば、日本の左派の在り方も、かなり違っていたのでは?という気にさせられた。それから何より権力の底知れない恐ろしさも痛感。革命など夢のまた夢か?
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殆ど解読不可能なタイトルを目にして、中身も難解なのでは?という危惧を覚えたが、思いの外、親しみやすい内容だったのに安堵(笑)。比較的、口当たりの良い文体で綴られながらも、時折ヘビーなトピックを織り込ませるのは、著者ならでは。とりわけ、主人公の隣人Mさんのルーツである、東欧の複雑な事情は、知らないことも多く、右と左、白と黒とすっぱりと切り離せない厄介な事がこの世に存在するのだな…と改めて認識。それと主人公と元夫との関係も、結婚経験がない者にとっても、何かと考えさせられるものがあった。例の言葉遊びも楽しめた。
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amanon
これまで、古典文庫訳で三回読んだ『ツァラトゥストラ』を新訳にて再読。四度目なのにも関わらず、過去の読書の記録が殆ど蘇らなかったのはどうしたことか…余程、ニーチェとの相性が悪いのか?しかし、相性が悪いのだったら、こう何度も再読しないはず。というか、今回訳者解説を読んで、超人と永劫回帰との関係性を把握したというのだから、相性云々以前の問題か?内容の理解はともかくとして、一つの読み物として、それなりに楽しんで読めたのだから、それでよしとするという立場もあり。とはいえ、この形容し難いモヤモヤ感をどうすればいのか…
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包括的な『ユリシーズ』解説を期待して手に取ったが、エッセイや、未決定訳、それに先に読んだ『謎を解く』全文が収められているというかなり雑多な内容。なのでジョイス初心者にはとてもおすすめできない。何より気になったのが、著者がいうところの鼎談約(丸谷他訳)への批判…というか、ほぼ全否定的な評価。著者としては、自分の訳が決定的な訳だという自負があったのだろう。それだけに、著者の急逝が惜しまれる。また、期せずして再読することになった『謎を解く』だが、初読の際、読み落としていた箇所が少なからずあったのに気づかされた。
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amanon
ついつい手に取ってしまう亀井氏のドストエフスキー論(笑)。氏の論調のさることながら、本書を通して垣間見えてくる『罪と罰』の圧倒的な物語世界の凄まじさを改めて痛感。そして、その執筆背景となった、極度にまで追い込まれたドストエフスキーの状況に、今更ながらに愕然とさせられる。ここまで追い込まれなければ、あの傑作は書かれることはなかったのか…と。また、主人公ラスコーリニコフと周囲の人々が織りなす、複雑かつ象徴的な関係性には改めて強い興味を喚起させられる。とりわけスヴィドリガイロフの人間性は探求の余地あり。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2008/06/26(5784日経過)
記録初日
2008/06/01(5809日経過)
読んだ本
3055冊(1日平均0.53冊)
読んだページ
979103ページ(1日平均168ページ)
感想・レビュー
3003件(投稿率98.3%)
本棚
7棚
性別
血液型
O型
職業
専門職
現住所
京都府
外部サイト
自己紹介

 ハンパ者を自称しつつも、何だかんだと某グループホームにて介護の仕事をこなしつつ、空いた時間を読書に充て、一応悠々自適な日々を過ごしているつもり。
 好きな音楽は、フー、キンクス、ビートルズ、フリー、ルースターズ、村八分、ティラノザウルス・レックス、ザッパなどのロック、マイルス、コルトレーン、ビリー・ホリデイなどのジャズ。後、ゲンズブール、バルバラなどのシャンソンもちょっと囓った。それから一時期はグールドによるバッハ演奏に結構はまってた。
 好きな作家、よく読んでいた作家は、倉橋由美子、高橋たか子、大江健三郎、町田康、中上健次、津島佑子、古井由吉、高橋和巳、島田雅彦、島尾敏雄、安部公房、三島由紀夫、橋本治、村上春樹などの戦後作家。後最近の作家で読んでいるのは、森美登見彦、平野啓一郎、阿部和重、西村賢太、多和田葉子、中村文則、柴崎友香、村田沙耶香など。
 海外の小説家でわりによく読んだのは、ジュリアン・グリーン、セリーヌ、モーリヤック、ヴァージニア・ウルフ、バルザックくらいか。
 小説以外で好きなのは、エックハルト、シモーヌ・ヴェイユ、内田樹、佐藤優、須賀敦子、白洲正子など。

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