
利己か利他かを決めるのは個体でなく遺伝子の戦略である。冬二が敵とするシステムは、彼が誤解しているように弱者を保護するのではなく、むしろ生産力としての弱者を奴隷として収奪するための強者のためのシステムなのだ。つまり冬二がシステムを攻撃するのは己を滅ぼそうとすることなのだ。裂坂が人類が農耕を始めたように神を欺いてほしいと冬二に託し、冬二はその裂坂の言葉を「乾いた喉を通る水のよう」に受け取ったのに農耕に始まるシステムを破壊しようとするのは無数の矛盾のうちのほんの1つだ。そもそも冬二はファンタジックな存在なのだ。
あと、すいません、初めからリンク貼ればよかったのですが(ITに疎いもので)、「日本死気」、これです→https://anond.hatelabo.jp/20251117010116 もう読まれたでしょうから完全に無意味ですが。ご返答無用です。
花田清輝は「転形期の力学に根ざす抵抗の論理を提示」したと。哲学上のそして岩波の言語感覚としてはこれで説明したことになるのである。花田をはじめ本稿にだけディドロだのラカンだのデリダだの脚注が付けられているのが象徴的だ。つまり対論がポンポンと上滑りしていき実質がないのだ。で、実質抜きでポンポンと古今東西の哲学者の名前を出せる俺達って頭いいでしょ、哲学者でしょという訳だ。論理も「あらゆる個別領域が否応なしに哲学を含まざるをえなくなれば」、「私あるいは我々はこう考えるのだというメッセージを発信しなければならな」い
という具合に上滑りである。ちなみに本稿には「若い人へのメッセージ」という副題が、これで付いている。上滑りするのは哲学の中身がないからだ。そう、哲学はないのだ。ないのをあるかの如くでっち上げるのはやめよう。「一般的な哲学の専門家などはいない訳で、むしろそれぞれの領域をもった人がやっている」(中村)。いい哲学論文とは引用のパーティー・宴会・シンポジウムだとする両者。仏・米・伊ではハイデガーから問題を引き出して展開している。「カントの理性」といった言い方は哲学独特だ。普遍的実体はなく上滑りの言葉遊びだけがある。
3年以上連戦連敗を重ね続けたのはなぜか。「敗北を避けるために、戦争を続けることが自己目的化し」(楠木)たのだ。「負けを認めたら、自分たちが責任を取らなくてはなりませんが、それは避けたい。(略)ほうっておくと組織は手段を目的化しようとしてしまう」(同)。「責任からのがれるために戦いをやめないという状況が続い」(新浪)た。責任を取ることだけが仕事である権力者が責任逃れをしたいがために300万人の日本人を殺したのである。権力者のみではなく人間全体の習い性として「多額の費用を投じた事業からは撤退しづらいという『サ
ンクコストの呪縛』」というのがある。「『これしかない』というレンズをはめてしまうと、常に自分の都合のよいように解釈してしまう」(楠木)希望的観測から人間は永久に逃れられない。スターリンがポツダム宣言に署名してないのを日本はまだソ連仲介策の目はあるととったように。だが個人レベルならともかく近代的ガバナンスとしてはプランBの準備が常識で、それをもたぬ非合理性を貫き続けるのは日本だけだろう。強硬論一辺倒の東条を昭和天皇が寵愛し続けたことの矛盾は誰もいわない。昭和天皇が聖断を下したのは陸軍クーデターを恐れたため。
速読能力が死ぬほどほしかった……。
積ん読本が増えていくばかりです。
よかったらブログの「読書録」のところだけ読んでみて下さい。
よろしくお願いします。
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あと、すいません、初めからリンク貼ればよかったのですが(ITに疎いもので)、「日本死気」、これです→https://anond.hatelabo.jp/20251117010116 もう読まれたでしょうから完全に無意味ですが。ご返答無用です。
いえ、わざわざありがとうございます。たまたま、本当に一番上に出てきましたので、お陰様ですぐに見つかりました☆☆☆