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2024年10月の読書メーターまとめ

うえぽん
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2024年10月に読んだ本
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2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

うえぽん
雑草生態学の研究者が、「弱者」動植物が生存率を向上させるために進化した戦略を紹介。食われにくいように、群れる、逃げる、隠れる、ずらす戦略。同じ場所でも棲み分けるなど、ニッチの条件を細分化することによって、ナンバー1を維持する戦略。複雑さや変化を好むことによって勝つ戦略。安定した環境では卵や種を減らして大きくする方が有利で、不安定な環境では小さくとも数を増やす戦略が有利。メスやエサを巡る争いではこそ泥戦略やメスに化ける戦略を取るものも。自分の弱さを忘れず、弱さを利用できるように変化することの重要性を再認識。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
11

うえぽん
雑草生態学の研究者が、「弱者」動植物が生存率を向上させるために進化した戦略を紹介。食われにくいように、群れる、逃げる、隠れる、ずらす戦略。同じ場所でも棲み分けるなど、ニッチの条件を細分化することによって、ナンバー1を維持する戦略。複雑さや変化を好むことによって勝つ戦略。安定した環境では卵や種を減らして大きくする方が有利で、不安定な環境では小さくとも数を増やす戦略が有利。メスやエサを巡る争いではこそ泥戦略やメスに化ける戦略を取るものも。自分の弱さを忘れず、弱さを利用できるように変化することの重要性を再認識。
が「ナイス!」と言っています。
うえぽん
元東大総長による読売論壇賞受賞作。プラトンを民主制、自由主義に対する攻撃武器として利用したナチス期の論調や「閉じた社会」のイデオローグと断罪したポパー等による20世紀前半の論戦を広く紹介し、その後の反批判も逍遥しつつ、20世紀末の受け身で素朴な自己中心的個人と、解を問い掛ける能力を失った自由民主主義への警告者としてのプラトンを描いたもの。出版四半世紀後の今は「歴史の終わり」が終わり、「一」を拒絶する「多」の開放と、巨大PF等の非政治権力を通じた「一」の非意識的受容が蔓延。再び警告を吟味すべき状況にあるか。
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うえぽん
「撤退の農村計画」の続編として、一旦撤退し、好機が到来すれば再興する集落づくりを論じた注目作。無住集落の分析を通じて、一定の条件があれば、土木的、権利的な可能性、集落の歴史的連続性、生活生業技術を保全できることを主張。常住困難集落の行末は、高関与住民、高関与外部住民、低関与住民の存在の有無より8類型に分けるなど、複数のシナリオ群で実際に議論をすることを推奨。牛の放牧による粗放的管理の可能性、コマを途中で半減させて人口減の中での地域づくりを考えさせるボードゲームの活用など、攻めと守りの組合せが必要と認識。
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うえぽん
実践的な1人当たり付加価値向上に向けた処方箋を社会全体の大循環、個人レベルの小循環に分けて提言したシリーズ第2弾。人口減少と経済成長は必ずしも関係せず、高成長地域は小規模団体にも多く存在。7つの成長アジェンダとして、モビリティー、ヘルスケア、エネルギー、サーキュラー・エコノミー、観光、メディア・エンターテイメント、半導体に分けて詳述。高付加価値産業への産業間・産業内労働移動も重要。その上で個を生かすリスキリングやレベルアップ型賃上げが個が輝く日本を作るとする。流動性が将来不安を低下させる施策が重要だろう。
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うえぽん
2040年に向けての働き手不足の予測と4つの処方箋の提言。2020〜40年で、労働需要がほぼ横ばいなのに対し、すでに労働力率が80%の生産年齢人口が1400万人以上減るため労働供給が大幅減となり、供給不足が1100万人に上るとする。輸送、介護等7業種の生活維持サービスにかかる充足率は、東京、大阪等5都府県では充足するが、最低の新潟では58%に低下するとする。徹底した自動化、本業以外の活動、シニアの小さな活動、企業のムダ改革で10年の猶予が生まれるとするが、制度・組織の抜本的変革が迫られるのは必至だろう。
柿の種
2024/10/18 09:01

おはようございます。心配ですよね。

嵐 千里
2024/10/19 08:51

人口減少を前提に、未来の日本のグランドデザインを構築する。今なすべきことはこれに尽きる。ただ、どの案も抜本的なものではないのが残念だ

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うえぽん
後藤新平の記した自治生活の新精神等の自治論のほか、孫鶴見俊輔他の識者によるコメントを収録。官治の補充、自由民権運動への対応として構想された市制町村制とは異なり、医師の後藤は、人間は生理的動機により自治の本能があるとし、人間が生存を衛る自治の延長線上に社会や国家を位置付けている。野獣的利己ではなく人間的利己を実践するため、不偏不党で、フラットな隣人との関係が必要だとし、自治団構想を世に問うた。人のお世話にならぬよう、人のお世話をするよう、そして酬いを求めぬようという自治の三訣は人間に普遍の問いを投げ掛ける。
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うえぽん
交通や鉄道に係る研究・文藝家による戦時から令和に至る鉄道廃線史。軍事輸送上の重要度が低い路線を不要不急の旅行を抑える目的で廃止した戦時期、昭和43年に選定された赤字83線中11線区のみの廃線となった国鉄時代、国鉄再建法で特定交通地方線として選定された83線区中45線区が廃止されたJR転換期、災害・鉱山廃止・高校生の減少等の理由で廃線してきた平成令和期に分けて説明。レールバイクやディーゼルカーの保存運転等の廃線活用策の他、観光目的に特化した特定目的鉄道事業への転換など、貴重な遺産を残す知恵が求められている。
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うえぽん
原始共同体、古代日本から近代社会まで、古今東西の時間意識を比較して、生の拘束及び虚無の淵源としての時間意識の変化を分析した作品。各時間意識の証拠としている題材に、人類学、文学、哲学、精神分析学など諸学の成果を活用しており、読み解くにも幅広い素養が必須。3章でまとめられた反復、円環、線分、直線という原始共同体、ヘレニズム、ヘブライズム、近代社会の各時間意識の理念型は理解しやすい。現時充足的な時の充実のためには具体的な他者や自然との交響の中での自我の牢獄の溶解が必要との指摘は、タイパに追われる世代に届けたい。
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うえぽん
都市計画・まちづくりの専門家による地域おこし協力隊等の制度的人的支援とその本来的意義に係る考察。移住者と地域住民の軋轢の原因分析から始め、人的支援の各種制度の系譜、その中の協力隊制度の急拡大の要因等を分析。税財源に関連した人口至上主義に疑問を呈した上で、地域おこしの目的は地域自治の再生だとし、人的支援を通じた「少人口/多人数社会におけるネットワーク型自治」の追求を示唆。風の人の循環、活性化に関する消極的参加層への支援、「地域の元気・自治力」に関する個人間評価差を使った目指す姿の共有など、実践的助言も多い。
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うえぽん
ニッセイ基礎研究所シニアリサーチャーが少子化に係る行政や企業の認識とエビデンスとのずれを正そうと書かれた本。夫婦当たりの出生数は微減だが婚姻数が激減、結婚意思の変化や女性の社会進出で説明できない婚姻減、未婚女性の流出入により増減する出生率が生む誤った安心感や処方箋、子育て支援一辺倒で苦しむ未婚者など、効果を生んでいない少子化対策の理由をファクトベースで説明。問題点の指摘は概ね的確だが、婚姻できない要因とその処方箋にも更に迫って欲しいところ。中高年世代が持つアンコンシャス・バイアスが最大の敵というのは首肯。
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うえぽん
東京帝大での昭和10年度の日本法制史講義を中田教授講義録や弟子のノートから最近復元された労作。大化前代・後代、中世、近世に分けて、天皇、人民階級、中央官制、地方制度、土地制度、財政等を解説。比較法制史も担任していたため、随所に隋唐の律令、ローマ法、ドイツ法等との比較の視点があり興味を惹く。唐の制度を模して律令期に導入した五保が江戸時代に五人組として復活したことや、江戸時代の町村をドイツ中世法の組合社団に類似した法人の一種(実在的総合人)と指摘している点など、現代にも通ずる時空を超えた視点が垣間見られる。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/10/02(3704日経過)
記録初日
2014/10/02(3704日経過)
読んだ本
510冊(1日平均0.14冊)
読んだページ
141968ページ(1日平均38ページ)
感想・レビュー
235件(投稿率46.1%)
本棚
34棚
自己紹介

ノンフィクション中心で、仕事柄、社会科学系が多いが、生命科学や心理学、人類学などにも関心。旅行、街歩きが趣味なので、軽いエッセイや紀行文も好きだが、詩や短歌、俳句の世界にも入っていきたい。

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