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2025年1月の読書メーターまとめ

BLACK無糖好き
読んだ本
7
読んだページ
2972ページ
感想・レビュー
7
ナイス
121ナイス

2025年1月に読んだ本
7

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

BLACK無糖好き
清朝崩壊前後でのチベットの政治的地位と境界(領域)の確定をめぐるダライ・ラマ政権の模索の過程を中心に描く。世界各地の文書館でチベット語の文書史料を収集し、チベット内部からの政治外交の取組みを深掘りした点が本書の特徴。中国とは別個の政体・国家としていかに存続するか、イギリス、ロシア、アメリカ、日本との関係を含め、当時のチベットの様々な外交交渉の一端が見えてきた。大枠で、現在のチベットの状況に至る過程も改めて概観できる。◆根底にあるテーマとして、岡本隆司編『宗主権の世界史』を思い出す。
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2025年1月にナイスが最も多かったつぶやき

BLACK無糖好き

2024年の読書メーター 読んだ本の数:74冊 読んだページ数:31018ページ ナイス数:1449ナイス ★去年に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/516698/summary/yearly 読書メーターを始めて10年が経過。休眠アカウント状態に陥ることなくコンスタントに継続できている。自分にとってこれはもう殆ど奇跡に近い。

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2025年1月の感想・レビュー一覧
7

BLACK無糖好き
「マス・コミュニケーション」という言葉が徐々に「マス・メディア」という言い方になり、最近では単なる「メディア」という風に「マス(大衆)」といった文脈が希薄になってきた印象はある。本書は、ソーシャルメディアが普及した今日的なメディア環境の中で、「マス(大衆)」概念を再検討した論集。学説的な考察から始まり、様々な切り口から論じられている。根底に「大衆社会」から「分断社会」へといった大きな変化はあるのかもしれないが、社会の変容の中で大衆といった概念をどう再構築するか、難しい課題かと思われる。
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BLACK無糖好き
文化外交の立案実施において、多様なアクターの活動に政府関係者が介入することで〈国〉の方針が全面に出やすくなる。また、税金を用いた公共政策に対する政治的な紛糾など、政府・行政の側が真剣に取り組もうとするほどうまくいかないという逆説的状況が生じやすくなる。本書は西ドイツが独裁と侵略の過去との向き合いや〈東〉のプロパガンダとの競い等から、〈ゆるい〉文化外交が培われ、逆説を回避する特徴とその様相を解明している。◇ドイツの事例にとどまらず、このテーマの研究領域の幅広さを示しているところも本書の価値を更に高めている。
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2008年に米と印が締結した原子力協力協定(印が民生用と軍事用の施設分離、IAEAの補償措置、米が民生用原子力協力)において、交渉の過程で米側が譲歩を行った。本書はその交渉経緯の叙述と、米の譲歩理由の考察を加えている。二国間交渉における検討事項として、①国家の利害認識、②トップの意思決定、③国内政治要因を其々分析している。米を中心とした国際システムに印を取り込みたい当時のブッシュJr大統領が、協定の細部にこだわらずに合意成立を優先させたようだ。印の対外政策「戦略的自律」はこの頃から既に見られる。
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BLACK無糖好き
清朝崩壊前後でのチベットの政治的地位と境界(領域)の確定をめぐるダライ・ラマ政権の模索の過程を中心に描く。世界各地の文書館でチベット語の文書史料を収集し、チベット内部からの政治外交の取組みを深掘りした点が本書の特徴。中国とは別個の政体・国家としていかに存続するか、イギリス、ロシア、アメリカ、日本との関係を含め、当時のチベットの様々な外交交渉の一端が見えてきた。大枠で、現在のチベットの状況に至る過程も改めて概観できる。◆根底にあるテーマとして、岡本隆司編『宗主権の世界史』を思い出す。
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トルコの公正発展党は2002年から長期政権を維持している。民主主義国であるトルコでの一党優位制の台頭、定着、衰退の経緯と、長期政権の力学を分析している。注目したのは、エルドアンが2016年のギュレン派によるクーデター未遂事件を契機に、議院内閣制から集権的大統領制への移行を図るも、逆にエルドアンに権力が集中しすぎて稚拙な経済政策や災害対応の初動の遅れなどが顕著になり、有権者の不満が高まるというジレンマ。政権側の失政があっても野党の力不足で与党が政権を維持できるという構図もどこかの国と似ている(笑)。
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BLACK無糖好き
アメリカの南北戦争に従軍した日本生まれの兵士二人の身元特定の試み。同時に、日本人漂流者、密航者、使節団員、アメリカ人牧師、軍人、船長たちの遭遇を通して当時の環太平洋の移動と移住の物語を描く。著者は以前アメリカのセンサスの研究で膨大な量の一次資料に目を通してきた印象がある。とりわけ人種に纏わる項目で、表面上の記載からは見えてこないその裏にある傾向を読み取る力が培われたと見受けられる。結果的には身元特定には至らずも、その土台があったからこそここまで肉薄できたのではないだろうか。
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BLACK無糖好き
国連を舞台にした国際政治・安全保障分野での日本の外交諸活動を冷戦期を中心に分析している。東西対立や、先進国対途上国といった枠組みの中で、日本がどのような役割を模索し取り組んできたのか、国連外交の「表舞台」と「舞台裏」を詳細に描出し、多国間外交のダイナミズムが存分に味わえる内容となっている。面白かったのは60年代後半、南ローデシアへの制裁に日本は賛成していたにもかかわらず、対南ローデシア輸出を堂々と続けていた件。英国から禁輸違反を通報されながらも貿易上の権益を優先するしたたかさを見せていのが印象的。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/10/22(3773日経過)
記録初日
2014/09/22(3803日経過)
読んだ本
960冊(1日平均0.25冊)
読んだページ
390280ページ(1日平均102ページ)
感想・レビュー
947件(投稿率98.6%)
本棚
0棚
性別
自己紹介

本は図書館で借りて読んでいます。

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