恩田ワールド炸裂。ファンタジー、芸術、ホラー、そして郷愁…。ちょっと違うか？白いワンピースを着た少女が、解体する建物に現れる、というと都市伝説ホラーでしかない。だって、ハナちゃんなの？て聞かれるんだよ？でも本作はもっとあたたかい。その少女が現れる時は、草いきれと太陽の匂いを感じる。主人公である古道具屋の兄太郎、弟散多、造形アーティスト醍醐覇南子、ジロー（ナット）と魅力的な登場人物。散多のルーツ？を問い詰める旅でもある。人間自分のルーツは気になるよね。もうまとめられないが、間違いなく面白いです！

恩田ワールド炸裂。ファンタジー、芸術、ホラー、そして郷愁…。ちょっと違うか？白いワンピースを着た少女が、解体する建物に現れる、というと都市伝説ホラーでしかない。だって、ハナちゃんなの？て聞かれるんだよ？でも本作はもっとあたたかい。その少女が現れる時は、草いきれと太陽の匂いを感じる。主人公である古道具屋の兄太郎、弟散多、造形アーティスト醍醐覇南子、ジロー（ナット）と魅力的な登場人物。散多のルーツ？を問い詰める旅でもある。人間自分のルーツは気になるよね。もうまとめられないが、間違いなく面白いです！

面白かった！人生うまくいってない主人公がとある事件に巻き込まれ、何とかもがいているうちに、事態は徐々に好転し、主人公も成長していくという、荻原先生らしい作品。今回は金魚が人間に変身するというファンタジー要素付き。このリュウという女の子（？）のキャラがいいのよ。ある種ツンデレじゃない？これはアニメにできるな。ただそうすると主人公との恋愛要素が強くなりそう。本ではゼロではないけど、もっと人としての繋がりを描かれている。ラストは切ないんだけど、思い返すと最初に出会ったのは偶然でなく必然だったんだな。

ラノベ的な趣もあるが、しっかりミステリーとふホラー？オカルト？の趣もある、 罪を犯した人が妖怪に見える、というのはいいんだけど、ゲゲゲの鬼太郎世代の自分は、それ、妖怪に失礼じゃない？とか思っちゃう。でも鬼？妖？の主人と人間の助手という構図は面白いね。 この作者妖怪に憧憬も深そうだし、続きが出ますように、と祈る。

海音寺潮五郎って名前がすごいよね。かっこいい。いつか読みたいと思っていた。古い小説だけど、意外と読みやすかった。読み方のわからない字はあったが…。史実に基づく逸話、みたいなのが多かったけど、極楽急行はファンタジーだったな。でも、あれは仏様が民のために悪太郎を取り除いた、とも取れる。各話の登場人物は他の時代ものに出るような、小狡い、小心なものがあんまりいないが、強いていうなら、前田利長、利直親子かなぁ。殿様なのにちっちゃいわ。

江戸の市井ものかと思ったら、平安時代から昭和後期までの多彩な時代の短編集でした。共通するのは登場人物が生き生きしているというか、生身を感じさせるところかな。特に戦時中の十一月の花火や、本所界隈がよかったなー。登場人物の心の動きがよくわかる。切なさとか、やるせなさとか、思いやる心とか…