イランからのミサイルが一発被弾したかの如く、怒濤の山崩れが山猫屋を襲う!!今までで最大級の本石流に暫し茫然とした後、山猫屋は敢然と立ち向かった!「やれば出来る!」誰かが山猫屋に檄を飛ばす。二度三度と繰り返す本雪崩に挫けることなく山猫屋はやり遂げた!今度は“鉄壁の”バベルの塔を組上げた山猫屋!!どうよ!!←反省してない・・・。でもでも、この雪崩のおかげで『宝島』上下巻を見つけられたよ!やっぱりあったんだ宝島!!ビバ、ラフテル!!
そう、逆に見つからなくなってしまった本も・・・。ちなみに東北震災の時は、部屋一面きれいに散華してました。いっそ本の上に寝たくなるくらいに・・・芦田愛菜ちゃんに殴られる(笑)
容姿形態は様々な竜の子を操る彼らの思想はまだ読めないが、シイナの危機に現れた《竜の成体》と《乙姫》なる存在に興味を抱いているらしい。そんな思惑など知らぬシイナは、偶然知り合った引きこもりの少女・佐倉明もまた、星マルと似た存在を隠し持っていることを知る。それも、明のリンクはより深く、竜の子が傷つけば自身も反動を受けるレベルなのだった。無茶なシイナは竜の子の謎を解くべく、また父の所属する航空会社を襲ったダガーナイフの少年を追うのだが。
『なるたる』の方が表情が生き生きとしているのは何故なんだろう?現時点では他人の気持ちを深く理解出来ていない(歳相応の)シイナの暴走は、無邪気という意味付けがなければ鼻持ちならないかもしれない。両親の不和(?)という不幸はあるものの、周りの少女たちが抱えている無間地獄のような闇に気づいてはいないのだから。
再読なので知ってはいたが・・・よく「最強の鬱展開」とか云われていたが、そういう事ではないと思う。子供にだって打算はあるし、純粋な気持ちだけで闘いに臨んで行った訳でもない。各々の欲望が希望へと昇華されていく過程が、ひたすら胸をうつのだ。ある意味他人事で参加していたコエムシが、再起不能になった妹マチを安楽死させ、彼女の望んだ世界を代わりに守る役割を担っていく。
単行本未収録の二編もよい。次世界戦へのコエムシとなった佐々木さん。子供たちの闘いを見守り続けてきた彼の行く末。次の世界でも多くの子供たちの死を見届けたであろう彼の帰還。一年間待ち続けていた部下。そして書き下ろしの前日譚での、マチの言葉。「それは震えながらでも一生懸命、輝くものなんだ」
残されたのは4人、未契約者そして、おそらくは裏切り者がいる4人。一番冷めた目で事態を見定めていたカンジの戦いは、予想外の長距離戦となり、今まで守ってくれていた大人たちの果敢な犠牲を伴った。関一尉だってきっと怖かったんだよね、歌声が裏返っていたんだから。それでも大人てして戦場に向かう、子供たちの役に立つために。そして次に選ばれたのは最年少・可奈ちゃん。
兄のDVに耐えていた理由とは。兄の為に耐え続けてきた少女には無慈悲な戦場。二人も子供を失わねばならない父親の慟哭。未契約者だったウシロはどんな気持ちで戦場に立つ選択をしたのだろう。そして裏切り者だと思われていたマチの選択。結末は知っているが、彼ら彼女らの覚悟と選択には、心を揺さぶられてしまう。そしてそれは、登場する大人たちの選択と覚悟にも云えることだ。
マンション自体にも様々な怪異が巣くっていて、タカヒロはそちらにも気を配らねばならないが、その一部は(おそらく)隣の人の被害者であるらしい。でも隣の人はタカヒロを護ってくれたりクリスマスプレゼントをくれたりもする。この辺りのヒリヒリする兼ね合いと距離感が絶妙!圧倒的な力を持っているであろう隣の人は人間ではないから、人間の常識や感覚は通用しないから。「オカアサンいらない?欲しいヒトにあげちゃう?」みたいな問い掛けも。タカヒロの揺れる心情は実に巧く描かれている。
後半は「友達から聞いた~」ではなくなっていくのだが、そこは通して欲しかったかな。そうした不満も多々あるのだが、それでもタカヒロと隣の人の関係を見続けていたい。そう強く思わされる作品だった。ちなみに誰もいないはずの五階、絡みつく髪の毛、後にタカヒロと文通する女の子の生首幽霊などなど、他の怪異もとても魅力的。拙さは多いものの、デビュー作品としてはとても惹かれたよ~。期待の作家さん。カクヨム恐るべし。
拉致された方はたまったもんじゃありませんけどね!それでも作家の「描きたくなるような遥かな未来」への情熱には心揺さぶられます。彼にはタイムリミットがあるんですけど、時間が尽きるまで描き続ける姿、そして彼を選択し招致した富豪の憧れと苦悩。初期ブラッドベリの傑作。
高等遊民にはなれませんでした。ただただ無頼に、曖昧に、そして怠惰に読み漁る無為な日々。合い言葉は『面白ければいいじゃん』。今は小説だけでなく、記しています。
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一度読んでみたい大作です('ω')ノ