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2024年2月の読書メーターまとめ

きき
読んだ本
9
読んだページ
2707ページ
感想・レビュー
9
ナイス
181ナイス

2024年2月に読んだ本
9

2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

きき
普通の結婚生活ってなんだろう。入籍して夫婦の生活があって、子供を産んで。それが普通なのかな?と投げかけてくるのはアル中の妻とホモの夫の夫婦。雑音のように押し寄せてくる双方の両親の言葉は彼らの生きにくさをさらに増幅させているように感じる。しかし必死に生活を守ろうと生きる二人。それぞれの視点で交互に語られる物語は痛々しいのにどこか幸せを感じる。それはお互いがお互いを尊重しているからだろう。自分達だけの「結婚生活」を見出す最後。不安定でも普通じゃなくても、一緒に泳ぎ続ける誰かがいる事が幸せなのかも知れない。
が「ナイス!」と言っています。

2024年2月の感想・レビュー一覧
9

きき
背徳や欲望、人間の黒い部分というよりもっと煮詰めて汚い部分を集めたような短編集。他人の物を欲する事、奪う事、独り占めする事、それは時として醜くもあまりにも純粋すぎると美しさすら感じてしまう事があると気付かされる。だって少女同士の純粋な愛が狂気に堕ちていく瞬間を描く「深海魚」はそれはそれは艶めいてみえた。だけどやっぱり胸糞悪さもある。「オフィーリア」はその最たるもの。なのにやっぱり美しさを感じるのは筆者の才能なのだろうか。手を伸ばしても届かない物を奪おうとする行為。それは永遠に神に認められないのかも知れない
きき
2024/02/29 07:52

これは好みがとっても分かれそうだな…という

が「ナイス!」と言っています。
きき
吉田篤弘さんの言葉は何気ないのに、じんわりと心に沁み入ってくるから不思議。古いアパートの管理人を勤めるサユリと彼女に語りかけるチェリー。思う事はあるのに上手く動き出せないサユリに対し、ズバッと物を言うチェリーのコンビが絶妙で。そしてチェリーに導かれるようにサユリが動き始め、彼女を導く人々とつながっていくのが本当にそれが決まっていたかのように自然で。チェリーって一体何者なんだろう。失ったものは取り返せない。だけど自分次第だいくらでも新しい可能性を導き出せる。そんな当たり前の事をチェリーは教えてくれる。
が「ナイス!」と言っています。
きき
全4巻の大団円に相応しい、「これはどんな思いを抱えているんだろう」という後味は残しつつも、全員が前を向いているような最終巻。特に孝之介の偏屈を生み出した生い立ちに真っ向から向き合っている。孝之介と富江の歪な関係。それは富江の優しさで成り立つ関係性だった。ブスでノロマと言われるけれど、しっかり義理の息子と向き合っていた富江の優しさがじわりと沁みる。そしてプリズンホテルの面々も、いつものてんやわんや感はありながら、人の傷に優しく向き合う。それは任侠という世界に生きているから。このホテルはやっぱり優しい。
が「ナイス!」と言っています。
きき
「冬」は凍てつく吹雪の山の如く心に突き刺さるストーリーだった。今回泊まるのは、親しい人を亡くした無敵のナース、人の命を奪ったと言われる医者、死にたい子供に指の無い登山家。それぞれが抱える物語が絡み合って、お互いを傷つけ、いつしか助け合えていくのがこのホテルの不思議。ナース・マリアは最後まで肩肘張った感じで、でもそれが彼女らしくて、幸せに暮らして欲しいと願うばかり。それにしても孝之介の不安定感が過去一すぎてもやもやするも、彼の生い立ちを考えるとやむなしと言う感じもあり…どうしたら彼は救われるのだろう。
が「ナイス!」と言っています。
きき
「メニューは文学である。」この一言に尽きる一冊。今日あったメニューが明日は無いかもしれない。違うものに変わっているかもしれない。そしてそれぞれ知られざる物語が隠れている。それを一つ一つ丁寧に紐解いていく平松さんの情熱と優しさたるや。1番熱量を感じたのは立ち食いそばの章。どこがナンバーワン、ではない。美味しくなくても味があって、みんな違ってみんな良いの精神をひしひしと感じた。居酒屋、キッチンカー、ジューススタンド…出てくるジャンルは多種多様だけど、どれも創意工夫が感じられ、人が作る食べ物の尊さを考える。
が「ナイス!」と言っています。
きき
普通の結婚生活ってなんだろう。入籍して夫婦の生活があって、子供を産んで。それが普通なのかな?と投げかけてくるのはアル中の妻とホモの夫の夫婦。雑音のように押し寄せてくる双方の両親の言葉は彼らの生きにくさをさらに増幅させているように感じる。しかし必死に生活を守ろうと生きる二人。それぞれの視点で交互に語られる物語は痛々しいのにどこか幸せを感じる。それはお互いがお互いを尊重しているからだろう。自分達だけの「結婚生活」を見出す最後。不安定でも普通じゃなくても、一緒に泳ぎ続ける誰かがいる事が幸せなのかも知れない。
が「ナイス!」と言っています。
きき
読者から集まったボツ原稿を元に、乙一氏が物語をリメイクしていくという企画から生まれた一冊。「箱庭図書館」の名前に相応しく、舞台である文善寺町は物語に溢れている。胸が痛むものもあれば、ほっこりするものも。その物語を繋ぐように存在する潮音さんは常識を逸脱するレベルの読書家で、いつかお会いしてみたい。印象に残っているのは「王国の旗」。高校生という子供でも大人でも無い時期だからこそ立たされる苦境とそこからの脱却の仕方が鮮やか。だけど心に残る何かがあった。最後の「ホワイト・ステップ」は心地よいハッピーエンドだった。
が「ナイス!」と言っています。
きき
これはとある何の変哲もない土曜日の物語であり、休日をひたすらに怠けたい者といきいきと充実させたい者の戦いの物語でもあり、謎の怪人「ぽんぽこ仮面」の物語でもある。登場人物の様々な視点から展開されていく物語は目が回るよう。しかしどうしたって主人公がなかなか動かない。笑える程動かないし、動いても怠けることしか考えていない。しかしどうだろう。「主人公だから動かなければならないなんて、いったい誰が決めた?」とはこの物語の一説。それが全てを物語っている。とりあえず、主人公が動かなくても物語は問題なく展開するのだった。
きき
2024/02/08 15:06

単行本で一度読んでいたけど、文庫本で再読。最近、京都の菊水に立ち寄ったばかりだったのでなんか読んでいてワクワクしてしまった。

が「ナイス!」と言っています。
きき
どうしてこんなにお腹が減るのだろう。帯広の豚丼もチェーンな餃子の王将も赤羽の居酒屋飯も、全部全部美味しそう。それは魅力的な食レポだけでない。その食べ物、その土地の歴史まで徹底的に調べ上げ、食べ物達の生みの親の言葉を噛み締めながら食し、文章に認めているからだ。どんな食べ物にも歴史がある。紆余曲折あって辿り着いた味はそれはそれは格別なものだろう。東日本大地震後、三陸の味を描いた一章は復興に向けて前を向いて歩き続ける人々の情熱と温かさに涙が出たし、その後の東京駅の章はほっこり笑ってしまった。あーお腹減った!
フク
2024/02/03 23:00

王将食べ比べやりたい!笑

きき
2024/02/04 07:08

フクさん、やりましょー!

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/10/18(3086日経過)
記録初日
2015/10/17(3087日経過)
読んだ本
528冊(1日平均0.17冊)
読んだページ
142521ページ(1日平均46ページ)
感想・レビュー
528件(投稿率100.0%)
本棚
2棚
性別
年齢
31歳
血液型
O型
現住所
神奈川県
自己紹介

ジャンル問わず色々読みます。
穂村弘さんがとても好きです。

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