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2024年11月の読書メーターまとめ

リュウジ
読んだ本
10
読んだページ
3170ページ
感想・レビュー
10
ナイス
217ナイス

2024年11月に読んだ本
10

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

リュウジ
★4こんなにも最高に馬鹿馬鹿しくふざけた小説(誉め言葉です)を読まずに生きてきたなんて。舞台はある総合病院。そこに心を病んだ人たちがやってくる。みんな深刻だ。で、深刻でないのは診察する医学博士のお医者さまだけ。処方するのは趣味の注射と徹底的な現実論?と無責任。人の悩みを笑い飛ばす…というより突き放す。で、治療?に共通するのは一度馬鹿になってみる大切さと一度全てを捨ててみる大切さ。ま、それができないから人は病むんだろうけどね。みんな真面目過ぎ。この小説は「楽しんで生きる人生は楽しい」当たり前のことの再確認。
リュウジ
2024/11/13 20:48

追記>コンプライアンスが世の中の常識の最前線になり、最近は一般人もマスコミも正義の使い方を間違うものだからだんだん窮屈になってきた。そんな社会の囚われた心を的確に言い表した言葉の一つが「何かあったらどうするんだ」症候群。2年程前に元陸上の為末氏が日経新聞だったかで使った言葉。想定外を許さない。ミスが生じることを許さない。冒険も挑戦も許さない。道(道徳)をはみ出すことも許さない。そうして社会は自ら自分の首をしめ、抑圧された社会をつくっていく。悪ふざけはダメだけど、羽目を外すのは許容範囲と思うんだけどね。

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2024年11月にナイスが最も多かったつぶやき

リュウジ

2024年10月の読書メーター 読んだ本の数:7冊 読んだページ数:2662ページ ナイス数:193ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/703986/summary/monthly/2024/10

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2024年11月の感想・レビュー一覧
10

リュウジ
★3 10の短編。最初の2編で「あれ?この小説、スカかも」と思ったが、ごめん、3つ目が最高で最後の10以外は当たり。年齢も性別も立場も全く異なる10人の主人公。物語に共通するのは、その時自分はどうするか?。1万円を拾ったら?意に沿わない仕事が続けて来たら?退社するとき二人一緒になったら?引きこもっているのに野球を見に行こうと誘われたら?など。1名以外は「迷ったら、迷わず進め言え」。そうしないと手に入らなかったものがあり、ダメでもそれもまた人生。やっぱり世の中は運と縁と偶然と必然でできてるわ。そんな読後感。
リュウジ
2024/11/29 12:30

追記>元々自分は何かにつけ引っ込み思案の性格で。何歳くらいだろうか、その性格が嫌で「迷った時は、行動する」ほうを選んできた(それなのに行動しなかったら、そもそも迷ってなかったんだということも自覚した)。やっぱり動いたらバタフライエフェクトではないけれど、風も起こるし、波もたつ。何も起こらなくても、それはそれ。物事はよい風に考えるようになったかな。といいつつ心配性だけどねw

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リュウジ
★4 “新”となって第2巻目。本の最初にある長屋の見取り図を見るといつのまにか長屋の大半が夫婦所帯になったことに改めて驚く。この巻は3つの短編。いずれも事件が起こって万松たちが解決のために一肌脱ぐというお決まりパターンだけど、今回は話のキレ(=本心か冗談かわからない会話と文章の妙)とオチ(=解決の仕方)がお見事。で、お気に入りのフレーズはP229。「だが、みんなが心の中で思っている。何かが起きる。それが、おけら長屋だ。」。これは長屋連中の言葉か、作者の言葉か、読者の言葉か。作者もノってるわ。次巻が楽しみ。
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リュウジ
★4中山氏らしくなくストーリーは凡庸。しかし判決と市民感覚の乖離や更生施設になりえない刑務所の実態など、司法と社会が内包する問題点や数々の現実を物語の中にここまで取り込み描くとは!なかでも最も響いたのは被害者家族の心情。罪のない人の命を奪われ、奪った人が刑務所で生きている現実の中で「ずっと犯人を憎んでやらないと殺された家族が浮かばれない/ P158」という日々。罪を憎んで人を憎まずでは割り切れない。判決が遺族の慰みにはならず量刑も裁判官次第だったら、結局「人は人を裁けるのか」という所にぶち当たるんだよな。
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リュウジ
★3 30年前、子ども向けに書かれたものを再編集した本。もちろん大本は十返舎 一九作。ベースの味わいは残しつつ作家の自由な解釈と表現で現代語訳だとか(カタカナ英語などやり過ぎ感あり)。しかしこの内容(特に旅の発端)、これを少年少女たちに読ませて良いの?というくらい、弥次喜多たちはフリーダムというかモラルハザードというか旅の恥は掻き捨てというか、今なら炎上しまっせ。当時の人たちは「こんな奴おるおる」とリアリティを感じて読んだのか、赤塚ギャグマンガ的な物語として読んだのか。江戸の人の読書メーターを見てみたい。
リュウジ
2024/11/21 12:34

追記>ひそかに江戸から京まで東海道を通しで歩いてみようと思い始めている今日この頃。当時の人の脚なら12~13日ほど。自分なら余裕をもって16日か。江戸から上がるか、京から下るか。春がいいか、秋がいいか。来年か、再来年か。「足が痛くてなかなか進まない」のを「長時間活動でカバー」らしいけどね。今は実現する気まんまんだ。

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リュウジ
★5花田さん、面白い人やわー。読み始めはフィールドワークかと思うほど社会学的。どんな人間が出会い系に登録しどんな風に来て何を話すのか。それだけではなくわずか30分の出会いの描写に現れるすごくクールな花田さんの他者を見る目&自己分析力×文章表現力。話はそれで終わらない。出会った人たちも彼女自身も「どこかへ行く途中の人/p113」。なぜ働くのか、なぜ生きるのか。いったい自分はなに者なのだの自分探し。考えに考え、前へ次へと自分を進めようとする。自ら動き努力を続けるから、それに見合った良い体験&出会いが手に入る。
リュウジ
2024/11/18 21:16

追記2>出会い系のように見知らぬ同士が出会う。自分に「そんな出会いはないな」と思ってたらあったわ。それは山小屋。それもソロ登山者同士。ソロで来るくらいだから山を歩くのは一人が好き。でも人恋しいから小屋ではしゃべる。常念小屋でたまたま隣の兄ちゃんと意気投合し、白馬山荘で一人に話を振ったらみんなが話に食いつき盛り上がる。若い女性と同部屋で話し込んだことも。名はもちろん何をしている人なのかさえ知らない。翌朝になると、早立ちしててもういないということも。でもコロナでちょっと関係性は変ったけどね。ザンネンだわー。

リュウジ
2024/11/18 21:19

追記3>最近??と思った「不振の本屋さんに助成金を」の記事。本屋の有無でその都市の文化バロメータになるのか?また百貨店さえいらないとされる時代だ。花田さんがヴィレッジバンガードで得た働く手ごたえ「この本は絶対に売りたい/p54」。それがある本屋さんは面白く、ない本屋さんはアマゾンに勝てない。本屋さんはただ本を並べるのでなく「これがイキがいいよ」「こうしたら美味しいよ」と店の人がお客さんに売り込む町の魚屋さんのようなものであってほしい。本屋に限らず売る努力をする店がいい。花田さんの今の本屋さんがそれだった。

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リュウジ
★3捨てたつもりの山に戻った歓びからなのか。松濤氏の文章が俄然面白くなったのは復員した戦後から。雪を掻き壁を登る。山への憧憬と雲の描写。八ヶ岳のなじみのない南側はピンとこなかったが、土地勘のある北アの手記は彼の文学的な表現とともに味わい深く読めた。特にp188「ここは俺一人の世界」。それはソロでしか感じることができない至福(メジャーな夏山でも自分も時に1~2時間誰にも会わない時がある。あれは極上の時間)。そんな彼が死の絶望を前に凍り付きながらも遺書に残した言葉の裏にあるのは、生に対する達観か未練か後悔か。
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リュウジ
★4こんなにも最高に馬鹿馬鹿しくふざけた小説(誉め言葉です)を読まずに生きてきたなんて。舞台はある総合病院。そこに心を病んだ人たちがやってくる。みんな深刻だ。で、深刻でないのは診察する医学博士のお医者さまだけ。処方するのは趣味の注射と徹底的な現実論?と無責任。人の悩みを笑い飛ばす…というより突き放す。で、治療?に共通するのは一度馬鹿になってみる大切さと一度全てを捨ててみる大切さ。ま、それができないから人は病むんだろうけどね。みんな真面目過ぎ。この小説は「楽しんで生きる人生は楽しい」当たり前のことの再確認。
リュウジ
2024/11/13 20:48

追記>コンプライアンスが世の中の常識の最前線になり、最近は一般人もマスコミも正義の使い方を間違うものだからだんだん窮屈になってきた。そんな社会の囚われた心を的確に言い表した言葉の一つが「何かあったらどうするんだ」症候群。2年程前に元陸上の為末氏が日経新聞だったかで使った言葉。想定外を許さない。ミスが生じることを許さない。冒険も挑戦も許さない。道(道徳)をはみ出すことも許さない。そうして社会は自ら自分の首をしめ、抑圧された社会をつくっていく。悪ふざけはダメだけど、羽目を外すのは許容範囲と思うんだけどね。

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リュウジ
★4 まるでNHK歴史エンタメ番組を見たような面白さとわかりやすさ!確かに小牧・長久手の戦いが豊臣と徳川の運命の岐路だった。長い歴史過程を追わずとも転機にスポットを当てるだけで、我々が知る豊臣と徳川のその後の顛末がありありと見えてきた。あの時家康を滅ぼしていたら豊臣の運命も違ったものになったんだろうね (死ぬ間際に家康を呼んで「豊臣家を頼む、頼む」と言わざるを得なくなった秀吉の哀れさよ)。そして徳川を滅ぼすことを画策し続けた官兵衛、それを身をもって防いだ数正。歴史の解釈は小説家の数だけあると改めて感じた。
リュウジ
2024/11/11 11:53

追記>信長に仕えた秀吉と同盟者だった家康が、天下を意識し始めたのは【本当は】いつだったんだろうか。そしてなぜ、天下取りをめざしたのか。聞けるものなら、聞いてみたいわ。

リュウジ
2024/11/11 11:56

追記2>歴史上の人物の描き方は作家それぞれ。性格も信条も生き様も全く異なる。ただ、愛すべき猪武者本多忠勝だけはどの小説でもあまり変わらない。この小説での好きなシーン。長久手での戦いで三万を超える秀吉本隊が迫ってくるなか、最も危険な任務として家康が忠勝を小牧山城の留守居として残すP135。「もし殿がこの役目を他の者に命じていたら、儂は殿に殴りかかっておったわ」と言って豪快に笑った。

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リュウジ
★4 小説で描かれる全ての物語には常に読者と言う傍観者がいる。ただ悲しいことに読者は見ているだけで物語には参加できない。で、積極的にはかかわらないが頼まれたらノーと言わない第三者的な死神をストーリーに加えてみたのがこの連作短編。冴えない女、昔気質のやくざ、恋を探す男、雪に閉ざされた山荘に集まった男女、無鉄砲な若者…。ベースとなったお話の設定はいずれもオーソドックスで散々使われたありがちの設定。なのに、ここまで生きている人の心を機微を露わにしていくストーリーになるんだからなぁ。おそるべし、死神と伊坂幸太郎。
リュウジ
2024/11/09 09:13

追記 〉 一晩、この小説のことを考えた。「死とはなにか」「生とはなにか」大仰なメッセージはない。なのにここまで心に刺さるのか。たぶん「人は死ぬまで生きる」ことしか描いていないからだろう。小説に冗舌は不要。映画もだけどね。

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リュウジ
★? 果たして読了したと言えるのかどうか。描かれたのは新時代の青年が上京後、人との出会いから生じる心の動き。ただあまりに内容が三四郎の日常過ぎて彼と自分との【共通の軸】が最後まで生まれず(価値観がわからん)。例えば自分の知っている当時の世相や事件などが小説に登場。未来からそれを見る自分とその時代を生きた三四郎の目線の違いを感じれば彼の心情の理解が進んだのだろうけど…。明治はこれほどまでに遠いのかなぁ。やや理屈っぽい思考回路は50年や60年(それこそ東大紛争)に生きた人たちに近いのか…程度しか感想は持てず。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/08/31(3036日経過)
記録初日
2007/03/12(6496日経過)
読んだ本
1056冊(1日平均0.16冊)
読んだページ
360227ページ(1日平均55ページ)
感想・レビュー
1049件(投稿率99.3%)
本棚
2棚
性別
血液型
O型
職業
クリエイター系
現住所
奈良県
URL/ブログ
http://blog.livedoor.jp/ryucere/
自己紹介

2020.06.20.更新 2020.12.08.追記 2021.01.04.改訂
2022.11.05.更新 2023.08.23.更新 2024.01.15.更新

子育て&会社の経営責任から離れて5年目に入った。
嘱託社員で気楽な身分だったが、そろそろその先のことも考えねば・・・
という時期になってしまった(年金制度ってホント、ややこしいぞ)。

趣味はあいも変わらず、「読書」「山」「セレッソ大阪」。


【読書】
幼いころから本好きで。童話「泣いた赤鬼」はその頃の愛読書。
中学2年の時に友人より大量に譲り受けた星新一で読む楽しさを覚え、
大学に入って生協で本が10%割引で買えることから、さらにどっぷり。
以来、本とともに生きてきた。

読後は次の本に移る前に読書メーターに必ず感想を。
制限文字数255字できっちりと収めることをおのれに科す。
「東京會舘とわたし」部門で
第4回 レビュアー大賞 優秀レビュアー賞をいただきました。
次の機会には最優秀をと思うが、いまだ夢は叶わず。
・・・というか、この催しは終わったのかな。
今年も年間最低100冊をめざす。

【山】
脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアの術後後遺症(左足裏と臀部にシビレ)に
悩まされながらも、山歩きは続行。

2023年の夏に「息子の嫁と一緒に家族4人で北アを登る」夢を
息子がかなえてくれて、燕岳・大天井岳縦走。
また、秋には手術や台風などで4度予定をキャンセルした
折立から黒部五郎岳→双六岳→新穂高温泉を実現。

ただ足が辛かった。いつまで登れるか・・・と思いつつ、
今年も北アルプス、苗場山、八幡平を構想中。


【セレッソ大阪】
始まりは、2002年のW杯。
ダフ屋から10万円で買ったチケットを手にスタジアムで見た
チュニジア戦でのモリシのゴール。
そこからが自分のセレッソサポーター史スタート。
居場所はメインスタンド中央より北。
2023年は優勝できる戦力だったのに、失速。
3つ目の星は生きている間に拝めるか。

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