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2024年2月の読書メーターまとめ

リュウジ
読んだ本
10
読んだページ
3077ページ
感想・レビュー
10
ナイス
262ナイス

2024年2月に読んだ本
10

2024年2月のお気に入られ登録
1

  • shincha

2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

リュウジ
★5 医者に“老い”までは治せない。ではもう良くはならない高齢者への医療行為に意味はあるのか?ずっと頭にあった問いの答えのひとつが本の中に。今は何とか元気だが「自分は何歳まで生きるだろう」と考え始めた自分に向けた小説となった。舞台は京の町病院。相手がどんな境遇でも何を患っていても、主人公が向き合うのは病気と患者その人。文字通りその人の余生と死に寄り添う。その彼が発する言葉と思いの強さに胸と目頭が熱くなる。素晴らしい先生。経歴や立場が違う先輩や同僚も同様。これこそがお仕事小説じゃないかな。続編、あるかなぁ。
リュウジ
2024/02/08 13:13

追記>今放映中のNHKドラマ「お別れホスピタル」も「スピノザの診察室」と似た老人の多い環境の病院。ただドラマの主人公は看護師だから小説の主人公=ドクターとはやはり立ち位置は違う。まだ放送1回だが、こっちにも自分の問いの答えのひとつがあるかもね。「お別れホスピタル」は原作はマンガ。同じ作家さんの漫画をドラマ化した「透明なゆりかご」の舞台は産科だった。人の最初と最後をテーマにしたのか、「どんな人が書いてあるんだろう」と原作者のwikiを読んだ。看護師さんではあるが、凄まじい生き方をしている人だった。

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2024年2月にナイスが最も多かったつぶやき

リュウジ

2024年1月の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:3160ページ ナイス数:225ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/703986/summary/monthly/2024/1

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2024年2月の感想・レビュー一覧
10

リュウジ
★4先日訪れた出島で、表2の【笑う?象】の絵&ステキな【著者の序文】にヤラレ購入。出島は貿易の場だけでなく、モノやヒトや文化や知識欲の出入口であり通り道だった――そのことを出島に関わる動物たちをモチーフに著者と当時の絵が教えてくれます(鎖国という用語の見直しも肌で理解)。通詞たちが出島での見分を文書で江戸へ報告していたことは知っていましたが、絵師たちもリアルな絵で伝えていたことは初めて知りました。当時の絵は「なくしたものを教えてくれる/p56」「多くの情報を今に伝える/p54」。著者のこの文章も好きだな。
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リュウジ
ずいぶん前にU-NEXTのポイントで購入後、積読。表紙からして「おお!いくんかい」と思ってたのに、やや静かな展開。いや違うか。アキラ兄さん以外が静かに殺り合う。ヨウコねーさんだけがピーンチ。
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リュウジ
★2 シリーズ3作目は「門司で読もう」と先週の九州旅行の際に持って行ったものの・・。第一話の推しの話に出てくる人物設定とやり取りされる言葉たちに、アタマと気持ちがついて行けず。2話と3話も同じ理由で心の中で上滑り。それぞれの話のシーン設定や内容も、吉本新喜劇のような書き割りのなかで演じられているかのようなイメージ。特にエピローグ。ちょっと口にあわんかった。この新潮文庫Nexのカテゴリーはラノベ卒業の若い人向けで、じーさま向けではないもんな。表4あらすじ上のキャッチコピーが「大人だって、悩んでいい」だしね。
リュウジ
2024/02/26 11:58

追記>門司の街は空の大きいとてもいい街でした。壇ノ浦や門司港駅など現地も当然見てきましたが、特に心に残ったのは「関門海峡ミュージアム」。展示がいわゆる「再現風展示」ではなく、造形作家さんたちがそれぞれの歴史的場面をアーティスティックに表現。これまでいくつもの小説で読んできた平家と源氏の壇ノ浦、安徳天皇入水、巌流島の武蔵・小次郎など、作家さんたちが魂を込めた人の姿と舞台に浸りました。長崎の出島も小説で読んだシーボルトや大浦慶を思い浮かべながら浸ったなぁ。大浦天主堂は遠藤周作の「女の一生」で浸った。

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リュウジ
★4中高生に読んでもらいたい小説。高校時に悪意の塊の同級生に心を崩壊させられ、今は孤独死などの部屋の特殊清掃会社で働く青年の再生記。憎しみが生んだ殺意と自死。つきつめれば「いのちだいじに」が人の道。ただ人には感情がある。最終的には自分で解決しなければ終わらない。身につけるべきは、あの時のイノチも今のイノチもこれからのイノチも死んでからのイノチもみんな大切に感じるハートと、忘れるのではなく悪い記憶も覚えて生きる心の強さ。あと思ったのは、見守り続けた青年の父と悪と共に戦った彼女の母、どっちが正しいのだろうか。
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リュウジ
★5「俺のことやん」と読んでいて何度思ったことか。11の短編に描かれたのは架空サッカー地方クラブのサポーターたちの生き方。自分のアイデンティティの【芯】に応援するチームがあるのに、スタジアムに通う理由は考えてもわからない。なぜそこまで生活時間を割いているか、わかってもらえないから自分からサッカーの話をしないし、つまらない試合になるのを恐れ観戦にも誘えない。それでもこのチームと「苦楽を共にしていくのだろう/P75」と思っている。そうして自分の人生を生きていくサポーターという人種がいる。なぜだかとても泣けた。
斉藤フィオナ
2024/02/20 20:30

以前、「ぼくのプレミアライフ」という面白い映画を観たことがあります。原作(ニック・ホーンビィ)のほうは未読です。サポーターではありませんが地元に近いジュビロの藤田俊哉のプレーが好きでした。清武にはもっともっと活躍してほしいです。

リュウジ
2024/02/21 07:38

斉藤フィオナさん、コメントありがとうございます!「ぼくのプレミア~」、映画があったんですね!あの原作をどう映画化したのか、観てみたいです。清武は昨シーズン、開幕直前にケガ。途中復帰したもののコンディション不良で欠場が続き、終盤で復帰。彼が入るとサッカーのカタチがホント、変わります。今年は期待です。ジュビロの選手は名波が一時期在籍しました。彼の視野の広さは異次元でした。今年のセレッソは30周年。20周年の時は調子に乗って降格しました。今年、3チーム降格になるので、不安ですw

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リュウジ
★4 読んでいてずっとムズムズする、この感覚はどこから来るのだろうか。イラつくような気後れもしくは怯えを主人公に感じるからなのか、それとも目の前の幸せからいつも逃げようとしているような生き方か。それ故に小野寺氏の小説の登場人物に感じるいつもの「がんばれ」の気持ちが湧いてこない。全ての人間が抱く人生の選択の難しさと、選択しなかったことへの後悔。自分もまた「あの時しでかした」ことが下手すれば今と異なる世界線につながっていたこともあり得たのでは・・と考えることが多くなった。嫌いだけど、嫌いになれない小説だった。
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リュウジ
★3 すごいなぁ。地べたから立ち上がり再び始めようとする人たちは。なんせ誰もが勝つと信じた戦争に負け、あるゆる仕組みや価値観≒アイデンティティが崩壊したまんまの昭和22年だ。子供たちを元気づけたい、勇気を与えたい。キレイごとだろうが嘘臭かろうが、あるのはそんな熱い気持ちだけ。心に種を撒いておけば、やがては生きる力となる。たとえ未来に再び裏切られても。しかし、どっちも逞しいな。生きるために悪に手を染めた上野の戦災孤児たちも、大人と時代に欺かれた子供たちも。どちらも正解。小説としてはちょっと作り過ぎだけどね。
リュウジ
2024/02/13 14:50

追記1>復興。この小説のモチーフのラジオドラマ「鐘の鳴る丘」の放送開始が昭和22年。朝ドラ「ブギウギ」でも復興ソングと位置付けられた「東京ブギウギ」は昭和23年。「登呂遺跡」が総合的な発掘調査に入ったのが昭和22年。(※登呂遺跡での発掘で2000年も前に稲作文化があったことが新発見。ご先祖様の凄さに当時の日本人に勇気を与えたという) ちなみに、映画「ゴジラ-1.0」でゴジラが東京に上陸したのが昭和22年。

リュウジ
2024/02/13 14:56

追記2>今の日比谷公園が敗戦後に接収されただけでなく、「ドーリットル・フィールド」という屈辱的な名前が付けられ、日本人立ち入り禁止となっていたことは知らなかった。また、検事がヤミ米を拒否して餓死したことは知っていたが、その理由が闇米を買った老女に禁固刑を言い渡さなければならない己の立場への絶望と、当時の食管法に対する抗議からだとは知らなかった。また、他に二人、食管法を順守して餓死した方がいたことも知らなかった。

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リュウジ
★5 医者に“老い”までは治せない。ではもう良くはならない高齢者への医療行為に意味はあるのか?ずっと頭にあった問いの答えのひとつが本の中に。今は何とか元気だが「自分は何歳まで生きるだろう」と考え始めた自分に向けた小説となった。舞台は京の町病院。相手がどんな境遇でも何を患っていても、主人公が向き合うのは病気と患者その人。文字通りその人の余生と死に寄り添う。その彼が発する言葉と思いの強さに胸と目頭が熱くなる。素晴らしい先生。経歴や立場が違う先輩や同僚も同様。これこそがお仕事小説じゃないかな。続編、あるかなぁ。
リュウジ
2024/02/08 13:13

追記>今放映中のNHKドラマ「お別れホスピタル」も「スピノザの診察室」と似た老人の多い環境の病院。ただドラマの主人公は看護師だから小説の主人公=ドクターとはやはり立ち位置は違う。まだ放送1回だが、こっちにも自分の問いの答えのひとつがあるかもね。「お別れホスピタル」は原作はマンガ。同じ作家さんの漫画をドラマ化した「透明なゆりかご」の舞台は産科だった。人の最初と最後をテーマにしたのか、「どんな人が書いてあるんだろう」と原作者のwikiを読んだ。看護師さんではあるが、凄まじい生き方をしている人だった。

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リュウジ
★2 “全身を強く打って死亡”をはるかに超える無残な変死体が見つかった。その犯人を警察が追うものの、その先にあるのは意外や意外・・というストーリー。中山氏の小説が楽しいのは、少々リアリティが足らなくても事件に絡んでくる人物たちの設定の面白さ。そこに社会に生きる人として重要なことをぶち込んで、物語に厚みをつける。今回は正義と使命について社会と個人のあり方の違い。で、ミステリーと思ってたら、ホラーなのか。しかも続篇があるらしい。ただちょっと話がとっ散らかってたかなぁ。それでも最後まで読ませる。すごい作家さん。
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リュウジ
★5何故、我々は戦うのだろうな――。下巻に入り自分も感じ始めていた疑問を宗盛が口する。お互いが疑心暗鬼の源氏と信じあい一丸となる平家。どちらかが負けるまで終わらない合戦。その戦闘シーンをリアルに描写する今村氏。自分の命を捨ててまで平家を次の戦いへつなげようとしてくれる哀しみまでも描き出す。特に嫡男知章!彼の死の前に父に向けた言葉(p127)が知盛、希子へと受継がれ、勝ち負けを越えたラストの戦い理由へとつながっていく。本当の勝者は誰だったのだろうか。しかし義経と知盛の驚きの間柄、今村氏は上手なウソをつくわ。
リュウジ
2024/02/02 22:03

追記>2月の連休に九州への旅行を計画中。自分の旅行の目的(嫁は知らん)は これまで読んできた遠藤周作、吉村昭、朝井まかて、さだまさし、司馬遼太郎などが描いた舞台の聖地巡礼(ただ長崎は5時間しかいられない。島原はいけない/泣)。で、旅行の最後は門司/下関。そこで出会えるのは、この小説のクライマックスの壇之浦&義経と知盛。そこに二人の像があるんだよね。会えるのがむちゃくちゃ楽しみ。

リュウジ
2024/03/06 10:58

追記2>九州旅行へ行ってきました。シーボルトがいた出島も「女の一生」の大浦天主堂も感無量でしたが、おすすめは関門海峡ミュージアム。関門海峡の歴史的な出来事が再現されているのですが、よくあるジオラマ展示ではなく、著名な作家さんによるアーティスティックな立体造形。壇ノ浦はもちろん、なぜか屋島もありました。また、巌流島の対決も。あれは1日見てられる。お金と時間が許されるならば、もう一度、いきたいミュージアムです。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/08/31(3038日経過)
記録初日
2007/03/12(6498日経過)
読んだ本
1056冊(1日平均0.16冊)
読んだページ
360227ページ(1日平均55ページ)
感想・レビュー
1049件(投稿率99.3%)
本棚
2棚
性別
血液型
O型
職業
クリエイター系
現住所
奈良県
URL/ブログ
http://blog.livedoor.jp/ryucere/
自己紹介

2020.06.20.更新 2020.12.08.追記 2021.01.04.改訂
2022.11.05.更新 2023.08.23.更新 2024.01.15.更新

子育て&会社の経営責任から離れて5年目に入った。
嘱託社員で気楽な身分だったが、そろそろその先のことも考えねば・・・
という時期になってしまった(年金制度ってホント、ややこしいぞ)。

趣味はあいも変わらず、「読書」「山」「セレッソ大阪」。


【読書】
幼いころから本好きで。童話「泣いた赤鬼」はその頃の愛読書。
中学2年の時に友人より大量に譲り受けた星新一で読む楽しさを覚え、
大学に入って生協で本が10%割引で買えることから、さらにどっぷり。
以来、本とともに生きてきた。

読後は次の本に移る前に読書メーターに必ず感想を。
制限文字数255字できっちりと収めることをおのれに科す。
「東京會舘とわたし」部門で
第4回 レビュアー大賞 優秀レビュアー賞をいただきました。
次の機会には最優秀をと思うが、いまだ夢は叶わず。
・・・というか、この催しは終わったのかな。
今年も年間最低100冊をめざす。

【山】
脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアの術後後遺症(左足裏と臀部にシビレ)に
悩まされながらも、山歩きは続行。

2023年の夏に「息子の嫁と一緒に家族4人で北アを登る」夢を
息子がかなえてくれて、燕岳・大天井岳縦走。
また、秋には手術や台風などで4度予定をキャンセルした
折立から黒部五郎岳→双六岳→新穂高温泉を実現。

ただ足が辛かった。いつまで登れるか・・・と思いつつ、
今年も北アルプス、苗場山、八幡平を構想中。


【セレッソ大阪】
始まりは、2002年のW杯。
ダフ屋から10万円で買ったチケットを手にスタジアムで見た
チュニジア戦でのモリシのゴール。
そこからが自分のセレッソサポーター史スタート。
居場所はメインスタンド中央より北。
2023年は優勝できる戦力だったのに、失速。
3つ目の星は生きている間に拝めるか。

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