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2025年11月の読書メーターまとめ

ばたやん@かみがた
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2025年11月に読んだ本
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2025年11月のお気に入り登録
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2025年11月のお気に入られ登録
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2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ばたやん@かみがた
《我々は賢く強かに立ち回らなければ》(1)イスラエル軍で三度「認知戦」「影響力工作」に携わったエキスパートから我々日本人への警告と指南の本です。中露等権威主義国が我々西側民主主義国に悪意によるSNS等通じた情報操作を行っていることは夙に知られています。本書においても2023年福島原発処理水放流開始をピークにして、中国等から韓国始め世界に対してなされた「汚染水デマ工作」の一端が記されています。本書はそれに対してのSNS他による対抗策を紹介しており、「認知戦」の一端を知ることができるのが新鮮だ。(1/3)
ばたやん@かみがた
2025/11/05 00:55

(2)巧妙なロシアの「影響力工作」を通じて2024年に親露派極右の泡沫候補があわやルーマニア大統領に就きかねない事態があった。日本でも沖縄において、中国王朝に朝貢していた史実等を盾に本土との分断工作が中国により進められている実態が明らかにされています。著者の示す対抗策は、「運営元の報告→アカウント削除」「大量通報」等SNS上の機能を使ったものの他に、工作の実態曝露、工作者の身ばれ、逆工作(例えば「汚染水工作」に対して逆に「処理水」がクリーンなこと、たった今、中国の原発群から福島では実施されて(2/3)

ばたやん@かみがた
2025/11/05 00:55

いる希釈もされないまま大量のトリチウムが海洋に放出されていることを指摘する等)実に多彩です。(3)そして著者は、これらの力技は政府機関でしか出来ないこと、カウンター工作の前提となるユーザ特定等の為の情報収集を可能にするには民主主義国にあっては必ず法制化が必要となることを訴えます。WW2でのトラウマの影響でそのような体制整備に最も及び腰なのが日独だということ。だが、中露の工作によって社会分断が実現すれば元も子もない、団結を保っている今のうちに決断を、と促す声には熱量が籠っています。必読!(3/3)

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2025年11月にナイスが最も多かったつぶやき

ばたやん@かみがた

【感想に追記】本書では、特に「資産保全」や「余生を日本」の人々を中心に、中国人新移民たちは日本語取得に不熱心で日本社会に溶け込もうとせず、同胞たちで閉鎖的コミュニティ形成しがちなことがレポートされてます。まるで安田峰俊氏が描くベトナム人脱走実習生らの「ボドイ」の富裕層版ですが、日本人にとって双方ともに自国社会を分断に追いやる原因となることは言うまでもありますまい。岩屋前外相がビザ緩和で迎合図ろうとしたのも、こういった中国人富裕層な訳ですね。

ばたやん@かみがた
2025/11/28 06:38

日本経済、安全保障、各国事情、生物学、リテラシー、歴史etc.と脈略なく読んでる様に思えますが、最近それらで得た知見が横同士で繋がり合って一つの見通しが形作れるようになって来たのが、何とも楽しいし嬉しいですね。

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2025年11月の感想・レビュー一覧
21

ばたやん@かみがた
《彼らの鏡像としての我々》(1)習独裁体制が確立、政治的にも経済的にも息苦しくなる一方の中国から海外脱出する人々が増えている。そしてそのかなりの部分が日本を目指している、というルポです。(2)ここで登場する中国人は、かつて中国人、今ベトナム人、ネパール人等が主となっている出稼ぎ労働者でも無ければ、異郷の地で一旗上げる為、言葉から商習慣に至るまで懸命に日本に溶け込もうと刻苦勉励する人々でもない。どちらかと言えば教育水準が高く、中国においても中流以上とされる「恵まれた」階層に属する人達だ。(1/6)
ばたやん@かみがた
2025/11/28 06:39

【追記】新移民たちの日本社会への姿勢は? https://bookmeter.com/mutters/289592130

ばたやん@かみがた
2025/12/01 18:29

本書でも登場した阿古先生の1年前の文章 https://www.fnn.jp/articles/-/704919?display=full これほど彼我の違いを抉った文章知らない

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ばたやん@かみがた
《あらら、担がれちゃいました》杉井作品、ほぼラノベしか読んでないので、ハイハイ、またいつもの「腐った眼」の主人公、ヒロイン絡むと途轍もなくヤル気と能力発揮する、のパターンの拡大版(←日本の治外法権エリアにおいてオールマイティで君臨する女子高生)と思い込んでましたよ。二重の叙述トリックですか、確かにそうとはどちらも明言してませんしねぇ。ただ、主人公の心性は明らかに既存ラノベ作品に登場する主人公群と共通するし、読み心地はさほど相違しない。『ノイズ』の真琴も「謎の女子高生」でデビューしているしさぁ。
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ばたやん@かみがた
《親友逝く》前々巻あたりから部下たちから指摘され、頑なにナポレオンが否定してきた彼自身の綻びが、とうとう目前にさらけ出されるようになってきた。オーストリア軍率いるカール大公の誘いに掛かり、急流と化したドナウ川を無理矢理渡河しようとして大敗を喫す大陸軍。綻びを自身口にしていたランヌの死は、皇帝や他の元帥の精神的綻びをさらに大きくするもの。これからはこんな下方向の描写がずっと続くのだろうか。
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ばたやん@かみがた
《薄氷の勝利②》脅しで選挙戦後の代表者会で自派の意見を押し通し、これまでのブシフ派の不正を次々と暴き出しマリョウの権力手中にする王宮派。だが、軍と過去の先進武器の力で巻き返すブシフ派。選挙終了までの協力を広言していた太郎は、自分が進もうとしていた先の日本がブシフの背後にいることを察知し、再び戦いに身を投じる。
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ばたやん@かみがた
《薄氷の勝利①》巨大パンダの乱入そして太郎によるチェンソーのアシストもあり、済んでのところで馬車走に勝利納めるバル。ハッタと王宮長の駆け引きがあり、バルの勝利で選挙戦の旗色が悪化したブシフ派はさらなる不正を企む。
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ばたやん@かみがた
《ケジメと復讐》最後の巻はやはり川島の率いた分隊の全滅が描かれる。そこには今まであったコメディやエロなどが挟み込める隙間が無い。分隊を死地に追いやった元中尉の岡部と再会する川島ら。岡部への復讐は死んでいった仲間たちへのケジメでもあるが、そのやり様は余りにも川島らしい。夜の海に向かって川島含む戦友たちへの弔いの献酒する黒田。只管に感情をザワつかせ閉幕となる。
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ばたやん@かみがた
《続く半島の地獄、真の裏切り》フランスの侵略に抵抗するスペイン人によるゲリラ戦と、イギリスによる支援が描かれる。後方パリで、自らの信念と皇帝の振舞が余りに乖離してしまったため、潜在的敵国のメッテルニヒらと平然と結ぶタレーラン。今回のゲストキャラはゲーテだが、知識人たる彼は目前で展開する裏切りを茫然と見つめるのみ。ランヌ副官とゲリラ少女との悲恋は戦場に咲く小さな華であると同時に、遣る瀬無さを一層強める。
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ばたやん@かみがた
《没落の兆候》前巻無双のネイが乙女との恋愛結婚で人生観変える。この物語、女性の影響力が結構大きい。夫ミュラを王にするべく陰謀企む皇妹カロリーヌ。彼女に誑かされ失脚したジュノーを「失地回復してこい」と叩き出す妻ロール。教皇と対立する息子を叱りつける、信心深く冨貴には見向きもしない剛毅な皇帝の母。そして妻らに尻を叩かれた彼らが赴く先はイベリア半島。これまでの「文明化」された地域と勝手違う戦が彼ら待ち受ける。侵略軍とスペイン人民が互いに繰り広げる地獄絵図をゴヤの筆を通して描くところは、本物語で白眉だと思う。
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ばたやん@かみがた
《馬鹿軍団の欧州制圧》雪原で高熱にうなされながら亡き妻の亡霊見るオージューロも良いが。しかし、本巻で名を上げるのは、「命よりも名誉」を切望し平押しでフリートラントを陥したネイ。皇帝の策略で囮に使われた伝令との問答も筋が通って良い。
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ばたやん@かみがた
《ワクワクドキドキが止まらない》(1)これは快著!「社会生物学」という新しい知の分野を打ち立て、生物多様性の重要性を一早く見抜き(一部除き)誰からも尊敬されたE.O.ウィルソン氏(1929-2021)の一代記。30年来の交流により、その学域と影響力の広さを誰よりも知る著者の手による本書では、WW2以降の生物学の変化と進歩を一覧することができます。(2)a)本書を読んで誰しも感銘を受けるのは、ウィルソンが受けた数々の栄誉・名誉に驕ることなく、一つの成果をまとめれば次の新領域へと漕ぎ出すエネルギーと(1/7)
ばたやん@かみがた
2025/11/21 12:29

若い活動家達は何者にもなることなく、何の成果残すことなく70年代末に尻すぼみの様に収束して行きます。日本の2015年におけるSEALSの末路を彷彿とさせますが、ウィルソンの主張の様に役立たぬどころかその後の人生を滅茶苦茶にする思想的カルトへの警戒と避けることを若者に呼びかけるのは、至極当然と言えるでしょう。(3)著者は本書の終わり近くになって登場しますが、ウィルソンの学問的営為の社会的価値を早くから見抜きピュリッツアー賞に推薦するなど、長年にわたり彼と親交育んで来た人物です。(6/7)

ばたやん@かみがた
2025/11/21 12:29

自然科学についての著作も多くウィルソンの学問的遍歴とその持つ意義についての記述の正確さも保証できると思います。最後の頁、死の直前のウィルソンが著者に日本の折り紙の数理的魅力と、それを自身の成果に結びつける意欲を訥々と語るところは涙が出る程美しい。このシーンに巡り合える為にここまで読み進めて来たのだ、と思わすものでした。全ての学問的営為に敬意を、そしてそれを根絶やしにしようとするイデオロギーとは戦いを。一読されたし(7/7)

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ばたやん@かみがた
《美とグロの混淆》プラナリアに等しい再生能力を持った「美少女の如き」モノ。カニバリズムあり、狂気に陥った男どもによる人体解体あり、分化増殖する富江あり、およそ“悍ましさ”の連続なのだが、直に慣れっこになってしまった。富江を取り合う男たちはじめ、“彼女”の不思議に魅入られた医者、“彼女”の美を自分の作品に取り込もうとする芸術家らは、その悍ましい実態を目の当たりにしても乗り越え、破滅へ敢然と突き進む。そうであれば、美とグロテスクの境とは何なのか。美とはグロテスクのことを意味するのか。そんなことを思った。
エル・トポ
2025/11/18 20:04

去年の夏はこれに行ってきました。 https://www.setabun.or.jp/exhibition/20240427-0901_itojunji.html

ばたやん@かみがた
2025/11/18 20:12

全国巡回中らしいですね。今は名古屋か⋯

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ばたやん@かみがた
《ライバル達の舞》連載読んで瑞雲大賞の行方と、師匠と正明が出した課題にあかねどう答えたかは既知な訳だが。ここではその答えが見出せず徒に消耗する様が印象的。後半では、同門の練成会以来の顔合せとなったひかるが無双する。あかねの在仏3年間に彼女もまた持前の資質バネに更に艶やかに成長して。あかねの武者修行と帰国を、ひかるの発奮材料に利用する一剣が相変らず上手い。続いて可楽杯以来の対決となるからしの高座が始まる。今のところ攻め込まれる一方でしかないのだが。
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ばたやん@かみがた
《医療過誤、冤罪から研究不正・陰謀論まで》(1)冒頭に掲げたような「愚行」を医者、法曹、大学教授さらに国会議員などといった「頭がいい」とされるエリートが犯してしまうのか。その理由は、言い古されたところですが、学校や試験の成績等に関わる「一般知能」だけでは人間が発揮する知的なパフォーマンスと結果を説明できるとは限らないから、ということに成りましょう。本書は、その説明についての最新の研究業績とそれを生み出した心理学者らへの聞き取り、そして豊富な具体的実例に拠っている点、信頼性を高めています。(1/4)
ばたやん@かみがた
2025/11/14 16:33

1つでも減らす為に、「内省的かつ心理的に開かれた組織風土」の実現に向けた具体的手立ても紹介されています。(3)個人や組織が知らず知らずのうちに過失を犯してしまう―そのこと自体好ましくないですが、より罪深いのは確信的かつ意図的に「誤った」場合でしょう。SNSを使って流布する誤情報等が問題視されますが、ワクチン接種や「原発処理水放流」等への忌避意識、誤った慰安婦強制連行等をいたずらに広めた点ではメディアが意図的に行った偏向報道が大きな役割を果たしています。(3/4)

ばたやん@かみがた
2025/11/14 16:33

それらの報道についての事後分析では「我々の政治的立場が正しいのだから、権力は常に間違っているのだから」「エビデンスに基づかず耳目を集めやすい“情報”を流すのは正しいことだ」と一種の思い上がりがあったことが指摘されています。正しく本書が指摘している過ちを生み出す「獲得されたドクマチズム」そのものでしょう。我々のリテラシーをより研ぎ澄ましたものにするためには非常に有益な本です。(4/4)

が「ナイス!」と言っています。
ばたやん@かみがた
《夢のような、だが残酷な現実》(1)移動の始まりは1941年6月。ピンと来る方には「独ソ戦」開始月と分かるだろう。2年前の独ソ不可侵条約秘密協定書に基づき、両国はポーランドを分割、バルト三国をソ連領とする不当な侵略を行った。ソ連に侵略併合された三国およびポーランド東部では、知識人を中心に家族含め強制連行が行われ、奥地の収容所への収監や処刑が相次いだ。有名な「カチンの森」事件はポーランド将校団に対して行われた蛮行である。主人公の少年アルギスの父は町長、叔父は弁護士なのでこれらの一環として、母姉諸共(1/5)
ばたやん@かみがた
2025/11/13 16:16

との交わりについて。周知のとおり、日ソ中立条約を破ったソ連が当時満州にいた大量の日本人官民シベリアへ抑留したのは1945年秋以降のことで、1941年から数年間収容所にいた少年達とは年代が全く合わない。岡田嘉子のようなソ連への日本人亡命者がスパイとして拷問・収容されていた事例はあるが数は知れている。従ってこれは著者による創作と考えられる。だが、ペトロネレを初め被収容者が最低の環境下にあって未だ見ぬ外国を憧れるのに史実とは別のリアリティを感じる。リトアニア人達を連行するとき、移動先をアメリカだ、(4/5)

ばたやん@かみがた
2025/11/13 16:16

アルゼンチンだと、ソ連兵が口から出まかせを言うとき、そのような憧れすら利用し踏みにじっていたことに成りはしないか。本作が翻訳出版されたその数日後、ロシアの侵略によるウクライナ戦争が始まった。そしてその戦地ではアルギス同様に子どもを含む強制連行が相次ぎ、たった今平和な家庭が破壊され続けていることを忘れてはならない。(5/5)

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ばたやん@かみがた
《10年間のおしごと、これにて終幕》総会議長を鋼介師匠務めるなんて、思いっきり利益相反しとるやないかい、というツッコミを野暮なモノにする位、泣かせる場面の連続だった。予定調和的に雌雄決する前、ヒロイン2人が今まで関わりあった人物を周るのはさながら「巡礼」。その中で2人の“父”、“祖父”である鋼介の存在感が大きいことを今更ながら実感した。対して主人公は防衛戦に必死で2人への関わりは勝負の決着までほぼ「空気」であったが、ここでも鋼介のアシストが光る。と言う訳で、鋼介無双!であったのを中高年としては寿ぎたい。
ばたやん@かみがた
2025/11/10 17:49

先述した「巡礼」は、2人と彼女たちの訪問先の人物とのこれまでが回顧されて、思わず目が潤んだ。長かった「航海」が無事帰港を迎えたことを喜びたい。完結おめでとうございます!

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ばたやん@かみがた
《あなたはどちらの日本を選ぶか?》(1)先月スタートした高市政権の方向性を網羅した、と話題になった本。実際には2024年9月、石破氏に敗れた総裁選直前に高市氏の政策を示すものとして出されたものです。しかし、本書で登場した識者も政権入りや高市総理のブレーンとして起用されており(例:総理補佐官に尾上定正元空将、経済財政諮問会議議員に若田部昌澄前日銀副総裁・早大教授)、内容に古さは感じさせません。現総理が経済安全保障担当大臣時代に策定された「国家安全保障戦略」に示された「総合的な国力」、すなわち(1/7)
ばたやん@かみがた
2025/11/08 17:15

そう?それはまぁともかく「責任ある積極財政を推進する議員連盟」https://sekkyokuzaisei.jp/ 日経が相変わらず「別働隊」だとかdisってますが、勉強会動画見てるだけでもこの間にノーマルなマクロ経済政策が自民若手議員の間に浸透していることが良く割りますね。時々、変な論者も交じっておりますが

Koning
2025/11/08 17:26

流石にここ数年でちゃんと勉強してる若手が増えたってのはちょいとホッとするトコですね。たまにいる変な論者の声が大きいと困っちゃうんだけど

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ばたやん@かみがた
《総力戦?》シャコ星人親子、人体模型さらにお祖母ちゃんの投入もあったが、相手の怪異の超自然的レベルでのスケールの大きさ故やむを得ない。それよりも、それまでのモモとオカルンの「かっこ悪い」が己顧みない必死の足搔きがあってこその逆転劇なので、納得感が大きい。特にモモの幼児の時の記憶で閃いた作戦あってこそ、ジジの帰還ありという思いを強くした。その「帰って来た」人物もメンドクサイ背負って戻ってきたようですね。
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ばたやん@かみがた
《クラスで認知された2人》その仲がどうなのかについての関心もさることながら、これまで2人だけの事柄だった趣味が文化祭のメインイベントへと祭り上げられるようになった巻。服作りと教室内装の両方を不器用に担おうとした新菜の肩を、クラスメイトが「オレ達のことはいいから海夢の方へ行け!」と押すのは熱いね。ニーズを完全には満たしてはいないが、海夢が健気に新菜の助けになろうとする振舞いが読者の心を温かくさせる。
が「ナイス!」と言っています。
ばたやん@かみがた
《コスプレの輪が広がる》異性装する年長男性のレイヤーあまねとの出会い。初巻で描かれた幼馴染の偏見が新菜のトラウマになった話もそうだが、性役割への固定観念が個人へのプレッシャー、下手をすれば趣味の断念につながりかねない描写が、しつこくなくしかし確りとあるのはよろしいじゃないですか。手芸品店の宇佐見さんにも海夢の存在を認識して貰えて、人脈が広がって来ましたな。クラスの輪に溶け込めただけでなく、カップルとして扱われ始めたところもニヤニヤさせられるしかない。
が「ナイス!」と言っています。
ばたやん@かみがた
《我々は賢く強かに立ち回らなければ》(1)イスラエル軍で三度「認知戦」「影響力工作」に携わったエキスパートから我々日本人への警告と指南の本です。中露等権威主義国が我々西側民主主義国に悪意によるSNS等通じた情報操作を行っていることは夙に知られています。本書においても2023年福島原発処理水放流開始をピークにして、中国等から韓国始め世界に対してなされた「汚染水デマ工作」の一端が記されています。本書はそれに対してのSNS他による対抗策を紹介しており、「認知戦」の一端を知ることができるのが新鮮だ。(1/3)
ばたやん@かみがた
2025/11/05 00:55

(2)巧妙なロシアの「影響力工作」を通じて2024年に親露派極右の泡沫候補があわやルーマニア大統領に就きかねない事態があった。日本でも沖縄において、中国王朝に朝貢していた史実等を盾に本土との分断工作が中国により進められている実態が明らかにされています。著者の示す対抗策は、「運営元の報告→アカウント削除」「大量通報」等SNS上の機能を使ったものの他に、工作の実態曝露、工作者の身ばれ、逆工作(例えば「汚染水工作」に対して逆に「処理水」がクリーンなこと、たった今、中国の原発群から福島では実施されて(2/3)

ばたやん@かみがた
2025/11/05 00:55

いる希釈もされないまま大量のトリチウムが海洋に放出されていることを指摘する等)実に多彩です。(3)そして著者は、これらの力技は政府機関でしか出来ないこと、カウンター工作の前提となるユーザ特定等の為の情報収集を可能にするには民主主義国にあっては必ず法制化が必要となることを訴えます。WW2でのトラウマの影響でそのような体制整備に最も及び腰なのが日独だということ。だが、中露の工作によって社会分断が実現すれば元も子もない、団結を保っている今のうちに決断を、と促す声には熱量が籠っています。必読!(3/3)

が「ナイス!」と言っています。
ばたやん@かみがた
《歴史はやはりドラマではない》(1)帯にあるように「『通説』を170通余りの書状(一次資料)」で覆そうとする快著。ざっとまとめると以下のようになるかと。「そもそも家康は秀吉から秀頼の後事を託された正当な『天下人』だった。従って上杉討伐から関ヶ原までの流れで彼に『簒奪』の意図を読み解くのは妥当でなく、戦の勃発は毛利輝元と増田長盛・長束正家・前田玄以の三奉行衆によるクーデタによるもの。それは家康にとって想定外であり、また三成も首謀者ではなく誘われての参加者に過ぎない。三奉行をあくまで自分の味方(1/3)
ばたやん@かみがた
2025/11/04 23:00

と考えていた家康は不意を突かれたが、すぐさま西軍主要大名に調略を仕掛け、小早川秀秋の寝返り・吉川広家との和睦も開戦前に終わっていた。従って9月15日の戦は小規模・短時間なものに留まり、到底『天下分け目』と形容できるようなものでない。天下人家康が不満分子を無事に仕置きした、とするのが実態に近い。」通説との対照や著者の説への異論も併記されているのはポイント高いところです。(2)a)一読思ったのは、やはりこの時代、中央と大名の関係もそうですが、大名権力も有力家臣や国衆の連合体に過ぎなかったこと。(2/3)

ばたやん@かみがた
2025/11/04 23:00

戦国期と同様、調略が戦局をここまで決定付けた要因でしょう。b)そして、当たり前なのですが、各アクターの思惑とは別に、時には偶然にも左右されて歴史は作られていくものであるということ。後世から結果を知る我々は、全ての盤面を想定して行動する役者が彼らの中にいた、とつい想像しがちですが、そんな人物は不在だということ。確かにそういう存在を想定してこそ司馬作品のような人間ドラマが出来上がるのでしょうが、そこはフィクションと史実との峻別を読者もしていかねばならないのでしょう。(3/3)

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/01/04(2897日経過)
記録初日
2018/01/04(2897日経過)
読んだ本
1623冊(1日平均0.56冊)
読んだページ
496849ページ(1日平均171ページ)
感想・レビュー
1601件(投稿率98.6%)
本棚
0棚
性別
外部サイト
自己紹介

積ん読、借り本優先なので、感想のアップは遅くなります。

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