2023年12月の読書メーター 読んだ本の数:21冊 読んだページ数:5465ページ ナイス数:507ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ 漫画メインもうちょっとでシリーズもの読みきるとこだった。 https://bookmeter.com/users/8542/summary/monthly/2023/12
漫画家さんの絵描きとして側面非常に大事で、絵として魅せる、魔術的瞬間がないと、読んでて楽しくないことが多い。 説明と割り切りすぎた作画ばかりになると味気ないので、漫画家さんはこれを描きたいって暴走気味な状態で常にあってほしい。 デザイン能力、構築性が素晴らしい。 作画も漫画の構成も、勢いと整合性を両立していて素晴らしい。
強制連行から飲食で身を立てる者、警察とヤクザが協力して、三国人排除に動く闇市。 北は北海道から、南は沖縄まで、戦後の始まりは闇市にある。 経済の再生が国の再生であり、民が生きるってことだ。 権力は芽吹を支配下に置こうとする。 本書は、存在しない映画、漫画、あるいは小説のための、イメージボードのようなものである。 読者は、物語を幻視する。 『氷の世界』に登場する謎の職業林檎売りが描かれる。
そっから、人間関係の力学みたいなこと、社会性みたいな話。 なんとなく現象学から離れてるような。 間主観性ってことに重点おくと、取り上げたくなるんだろうけど。 共同体を取り上げる現象学は、大変ダイナミックである。 現象学入門はこの辺りから始めるのがいいのではないか。 関係性で現実を捉えていくの、『妖星伝』の因達羅網(だっけ?)を思い出した、網目に真珠が埋め込まれて、一つ一つに全てが映り込む。ホログラフィックな宇宙。 サイバースペースであり、マルチバース。
自分自身が存在することは、デカルト的に疑い得ないのだが、その自分自身を捉えようとすると、時間の壁が立ち塞がる。 意識されたものはすでに過去であり、我は意識よりも早くある。 などと考えつつ読んでいく。 他者と共にある我。 最後の方に出てくる動物をめぐる文章は、ちょっと引っ掛かりを覚える。動物の意識については、別の現象学的理解があるのではないか。解像度の違いはあるにせよ、ある程度高等な動物には意識があるように感じられる。 先に訳者解説を読む方がわかりやすそう。
正直「SFプロトタイピング」ってのは胡散臭いとおもう。 日本が基礎研究蔑ろにしてる実情は、日本の学術の衰退でしかないよね。 日本学術会議への介入ともども、自公政権(と維新)は、亡国の輩だよな。 (小松左京が鬱にならなかったなら、維新系の人脈に取り込まれた可能性がすこしある)
この本は、『エスパイ』『明日泥棒』など、取り上げてない作品が多いのだが、個人的に小松の最高傑作とみなしてる、『少女を憎む』がないのは、(実体験としては取り上げられている)手落ちだと思う。編集後記の文章も、『少女を憎む』と、それに連なるエピソードがあってこそ理解が深まるものだとおもう。
後藤護が『ユリイカ』を罵倒してたが、その後藤の師匠高山宏が責任編集。 『不思議の国のアリス』新訳も一部収録。 キャロルロリコン説は、概ね肯定されている。 それどころかかなりやばいロリコンとして扱われている。 熱心なアリスマニアの中には、キャロルロリコン説を否定してくる人がいたけど、やっぱあれは無理目の主張だったらしい。 日本で言えば、幕末に書かれた物語。
食人は文化。それも都市的な文化。 武則天が、あまりにも強烈だったために、玄宗や楊貴妃のエピソードが弱く感じられてしまう。 多分、大室幹雄は、武則天が好きなんだとおもう。
音楽聴いたり、本読んだり。映画や、アニメも好き。落語も好き。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます