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2022年3月の読書メーターまとめ

ロビン
読んだ本
11
読んだページ
3005ページ
感想・レビュー
11
ナイス
318ナイス

2022年3月に読んだ本
11

2022年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ロビン
今日で東日本大震災・福島原発事故から11年。発生時刻には黙祷させていただいた。しかし、まだ何も「終わって」などいない、その現実を本書を読むと痛いほど突きつけられる。『南三陸日記』や『白い土地』などをものした朝日新聞記者でルポライターの著者が、2017年から2021年にかけて、福島県浪江町の被災者の方たちにインタビューしたものである。モノクロだが写真も多く掲載されている。被災者の方たちの無念や苦しみを僅かなりとも知り、感じ、行動していくために、これからもこうした本を読み続けていかねばならないと思う。
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2022年3月にナイスが最も多かったつぶやき

ロビン

2月も温かいコメントやナイスをありがとうございました(*^^*)芸術関連本一色になるかと思われましたが、ハンニバル先生のインターセプトで『ローマ人の物語』に手を出すこととなり、すっかりローマ脳に。3月は震災関連本とローマを読んでいきます。よろしくです。2022年2月の読書メーター 読んだ本の数:13冊 読んだページ数:3583ページ ナイス数:321ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/906789/summary/monthly/2022/2

風に吹かれて
2022/03/02 08:38

3月に震災関連として読む本を検討していたのですが、とりあえず3冊発注しました。ロビンさんが読む本、期待してます ^^

ロビン
2022/03/02 11:12

風に吹かれてさん、今年も3月11日がやってきますね。反原発の思い、震災や原発事故のせいでいまも苦しまれている方々のことを風化させないためにも、読んでいきたいと思っています。わたしは5冊ほど手元に未読の関連本があるのですが、そのうち何冊かを読む予定です。わたしも、風に吹かれてさんの震災関連レビューに期待しています!

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2022年3月の感想・レビュー一覧
11

ロビン
3.11の事故初日から現在まで、民放テレビ局の記者として一貫して1Fの取材をしておられる吉野さんの著書。あくまで中立の立場から建設的な意見を述べたいという姿勢で書かれていて、処理水や汚染土の再利用についてなどは、考えさせられた。デブリ取り出しは、政府が発表している「30~40年」なんかでは到底不可能であることは小出裕章さんの著書でも書かれていたが、本書の記述はより詳細であり、絶望感が深まった。ガラス固化体などは、300~400年間、甚だしくは10万年の間安定的に管理されなければならないのだ。→
ロビン
2022/03/30 15:33

しかもそれは普通の廃炉の場合であり、最悪の事故を起こした福島第一原発の廃炉は更に問題が山積している。デブリ取り出し時に発生する大量の廃棄物や、汚染水の浄化時に出るスラリー・スラッジの行き場も定まらないという。1~6号機の廃炉を含めた過程で1Fから今後発生する廃棄物量は約780万トンと見積もられている。そして廃炉費用は8兆円と試算はされているが、その中には廃棄物の処理費用は含まれていないのだ。全く足りないこの廃炉費用の補填、東電と政府の責任で起きた事故の収束に血税が使われていく。東電の体質も依然問題だ・・。

ロビン
2022/03/30 15:41

柏崎刈羽原発の例で明らかなようにテロ対策も非常にお粗末であり、ロシアによるウクライナの原発への攻撃を見ていても、何重もの意味でいかに原発が危険な代物か、痛感という言葉では収まらないほどだ。 ただでさえ危険な原発というものを扱うに際して、東電や政府、官僚、学者が細心の注意と十分な予算を割いていたかというと、そうでないのが本当に怖い。漸進的になるのは仕方ないにしても、原発はなくしていかねばならないと改めて思った。

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ロビン
再読のはずだが全然覚えていない。ローマ共和政時代を舞台に、不敗の将軍だが、民衆に膝を屈することを知らないコリオレーナスの最期を描いた史劇。なかなか複雑微妙なテーマの作品で、考えさせられるものがあった。スキピオ・アフリカヌスも強力な将軍だったが戦後政治的に失脚しているし、ポンペイウスもカエサルに敗れるまでは不敗だったが、人間心理に疎くエジプトで謀殺されてしまった。優秀な将軍であることと政治ができることは別であり、偽善や追従を嫌ったコリオレーナスに政治は無理であった。性格が不可避的に引き起こす悲劇、見事だ。
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ロビン
再読のはずだが新鮮。ローマ帝政期を舞台に、将軍タイタスとその息子リューシアスや孫たち、皇帝サターナイナス、その妻となるゴート族の女王タモーラ、女王と姦通するムーア人アーロンなどが繰り広げる陰惨な復讐の悲劇。読んでいて胸が悪くなるような残酷な展開の連続で、ギリシャ悲劇の『メディア』の激しさを彷彿とさせるほどだ。最初期の作品だということだが、そうした酸鼻を極める復讐劇であることと、シェイクスピア得意の綺羅星の如き比喩表現もそこまでのキレを見せていないこともあり、彼らしさがあまり出ていない異質な作品だと思う。
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ロビン
再読だがこの訳は初。ローマの武将アントニウスとエジプトの女王クレオパトラの2人を主人公とした史劇。自分の立場や度量を顧みず、愛と野心に目が眩んで夢を見た愚かな男女の物語と切り捨てても仕舞えるのかもしれないが、『ローマ人の物語』にて塩野七生氏はアントニウスについて「愛に生きて死ぬのも、男の一つの生き方である」と優しい評を下している。主人公二人の、またアントニウスの部下イノバーバスらの心の揺れがよく描かれていると思うし、庶民の卑猥な冗談から星を散りばめたように美しい比喩まで、みごとな台詞にもうならされる。
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ロビン
再読なのだが、この訳で読むのは初。バーナード・ショウが「人間の弱点ならばあれほども深い理解を示したシェークスピアだったが、ユリウス・カエサルのような人物の偉大さは知らなかった。『リア王』は傑作だが、『ジュリアス・シーザー』は失敗作である」と評したという。確かに本作のカエサルは塩野七生氏描く政治的には常に醒めたカエサルとは違う、少し芝居がかった滑稽さがある。ただ、シェークスピアの様な地に足の着いた庶民肌の人間はカエサルのような人間を偉大とは思わないような気が個人的にする。ともあれ素晴らしい脚本だと思う。
ロビン
2022/03/21 20:15

政治的には寛容を旨とし、公平無私といっても良かったカエサル。拡大するローマを運営していくのに共和政では無理だと見極め、帝政への道を開いた人物。しかし帝国を維持するためといっても、皇帝という権力の一点集中を許すべきだったのか。そうまでして大国である必要があるのか・・。ブルータスやキケロら共和政派の気持ちもわたしは分かる気がするのである。カエサルという天才には、考えさせられる。

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ロビン
第5巻は、ローマの国法に逆らってルビコンを渡ったカエサルが、ポンペイウスと対決。初戦は敗れるものの最終的には勝利し、残党軍も片付けてローマに凱旋し、ついに終身独裁官となる。数百年の歴史を持ったローマ共和政は終わり、事実上の帝政が始まる。が、ローマの先を見透していた天才カエサルは共和主義者たちに暗殺され、後を継いだ若きオクタヴィアヌスがクレオパトラと結んだアントニウスをアクティウムの海戦で倒し、ローマ帝国の初代皇帝となる。いやー、シェイクスピアが戯曲にしたのも頷ける歴史ドラマたっぷりの面白すぎる巻だった。
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ロビン
今日で東日本大震災・福島原発事故から11年。発生時刻には黙祷させていただいた。しかし、まだ何も「終わって」などいない、その現実を本書を読むと痛いほど突きつけられる。『南三陸日記』や『白い土地』などをものした朝日新聞記者でルポライターの著者が、2017年から2021年にかけて、福島県浪江町の被災者の方たちにインタビューしたものである。モノクロだが写真も多く掲載されている。被災者の方たちの無念や苦しみを僅かなりとも知り、感じ、行動していくために、これからもこうした本を読み続けていかねばならないと思う。
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ロビン
4巻はいよいよあのユリウス・カエサルの人生に焦点が絞られる。私は何となくカエサルにピンとこないのだが、若い時からの悠揚迫らざる態度や一貫性、女性との浮名を流しまくっていながら恨まれない不思議な人徳から軍事や政治、おまけに文筆の才能まであり流石世界史上に名が残る人物とは思わせられた。誕生から青年期を経て三頭政治、ガリアやブリタニアへの進出と平定、元老院を中心にした国体の限界を悟ったゆえの国体改革を目してのルビコン渡河まで。塩野氏はカエサル党であるからか、政敵のキケロや小カトーらは少し滑稽に描かれている。
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ロビン
NHKでのドラマ放送が迫ってきたので慌てて原作を読んだ。青年学者と警部が探偵役のノン・シリーズだが、「ポアロ」シリーズでおなじみのアリアドニ・オリヴァ夫人が登場するのが嬉しい。ある瀕死の女性から秘密を打ち明けられた神父が何者かに殺される。神父は女性から聞き取った関係者の名前をリストにして所持していて、ルジューン警部と青年学者イースターブルックはそこから事件を調査し始めるが、降霊術を行うオカルトじみた<蒼ざめた馬>なる3人組に行きつき・・。犯人は途中で分かってしまったが、ワクワクさせられる筋立てだった。
まゆみ
2022/03/10 16:21

私もドラマ放送に向けて原作を読みました🎵予告では、脚本の斬新なアレンジでのドラマ化ということで、どのようなものになるのか、原作との違いも楽しみながら見たいですね🎵

ロビン
2022/03/10 16:38

まゆみさん、コメントありがとうございます(*^^*) NHKのドラマ情報ページを見てみましたら、本当にかなりアレンジされているみたいで、まずキャストにジンジャーがいませんでした(^^;)イースターブルックも既婚者で古美術商という設定のよう。以前BBCが制作した「検察側の証人」「ABC殺人事件」「無実はさいなむ」なども相当アレンジしてましたから、あんな感じなのかな~と思っています。ドラマ楽しみですね✨

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ロビン
ウクライナ三大詩人のひとりで数か国語を解したレーシャ・ウクライーンカの詩劇「森の詩」の抄訳と、詩人・作家・哲学者・科学者・言語学者・教師であったフルィホーリィ・スコヴォロダの寓話数編が収録・紹介されたブックレット。どちらも素晴らしい作品で、もっと読みたい!と思わせられた。「森の歌」は、森の妖精と人間の青年の美しい愛を通して自然との共生の大切さと、人間のあいだのリアルで本源的な関係を詩情豊かに描いており、スコヴォロダの寓話は深い信仰心、鋭い才智、厳しい人生経験による深い洞察が散りばめられていて見事だ。
風に吹かれて
2022/03/31 08:38

読みました! 薄いけど内容の濃い本でした ^^

ロビン
2022/03/31 09:55

風に吹かれてさん、読まれたのですね(*^^*)本当に、期待以上に内容の濃い素晴らしいブックレットでした。戦争は恐ろしいことですが、いまウクライナへの関心がとても高まっていますので、ウクライナ理解を深めるためにも、ウクライナ文学の更なる出版を待ちたいですね。

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ロビン
数年前の三谷幸喜脚本・みなもと太郎原作の正月時代劇で、『解体新書』翻訳の物語を放送していたのを観て以来気になっていて、この度読友さんに刺激され一読した。「いくら国がちがい、ことばがちがうといっても、同じく人のすることで、自分にできないものがあろうか」ー多くの人間は良沢のようには考えられずに諦めるだろうが、まこと、情熱と執念あるところ道は拓ける。奇人の前野良沢も大ざっぱな杉田玄白も、世のため後世のためとの一念で前人未到の翻訳作業に粘り強く取り組んだ。その思いを共にする人たちが合力する様に胸が熱くなった。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/08/29(2085日経過)
記録初日
2018/08/02(2112日経過)
読んだ本
959冊(1日平均0.45冊)
読んだページ
297352ページ(1日平均140ページ)
感想・レビュー
940件(投稿率98.0%)
本棚
1棚
性別
血液型
O型
現住所
富山県
外部サイト
自己紹介

ナイスしてくださる方、その他つながりを持とうとしてくださる方、ありがとうございます。読書メーターの先達の皆さんには遠く及ばない浅学の身なのですが、洋の東西を問わず古典文学を中心に読んでいるので、よろしくお願いいたします。現代文学には基本的に疎いです。

好きな詩人・歌人:アルフレッド・テニスン、パブロ・ネルーダ、ヴィクトール・ユゴー、ダンテ・アリギエーリ、杜甫、屈原、藤原定家(全作品読破はできていません&昔読んだものはだいぶ忘れています・・(-_-;))

好きな作家:ロマン・ロラン、チャールズ・ディケンズ、ヴィクトール・ユゴー、中島敦、夏目漱石、藤沢周平(上に同じ)


好きな画家:ワシリー・カンディンスキー、カミーユ・コロー、ジョルジュ・ルオー、伊藤若冲、岡本太郎

好きな音楽家:シューベルト、ベートーヴェン、バッハ、沖縄音楽の方全般、山下達郎、B`z(歌は好きなのですが、楽器はほぼ弾けません)


好きな映画:チャップリン「独裁者」、アキ・カウリスマキ作品、三谷幸喜作品


好きな戦国武将:黒田官兵衛、上杉謙信、大谷吉継


好きな孔子の弟子:子路


ファンタジーは、指輪物語、ナルニア国物語、ハリー・ポッターシリーズ(頑張って原書で読みました)と上橋菜穂子作品、十二国記シリーズ、SF(?)は銀河英雄伝説本伝&外伝、ミステリーはアガサ・クリスティのポワロもの、コナン・ドイルのホームズものくらいです。
漫画も手塚治虫「鉄腕アトム」から中村光「聖☆おにいさん」までいろいろ好きです。

仏教徒(創価学会員)です。宗教間読書対話大歓迎です(あまり難しい話はできませんが・・)。



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