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2024年4月の読書メーターまとめ

ロビン
読んだ本
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読んだページ
4333ページ
感想・レビュー
16
ナイス
266ナイス

2024年4月に読んだ本
16

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ロビン
日露戦争時の日本、熊本の田舎をモデルにした土地を舞台に、漱石を部分的に投影したと思われる、高い教養を持つ画家の青年の芸術論が展開されつつ、逗留先の出戻り娘や近隣の寺の和尚らとの交流が描かれている。時折寄席好きの漱石らしいユーモアが顔をのぞかせるが、漢語を多用した非常に絵画的な、視覚的な文章で書かれており、主人公が画家の青年に設定されているのもむべなるかなと思う。自分を何かに委ねることを良しとしない漱石の、あらゆる対象と距離をとる態度が文章にも表れており、また自分をさらけ出すあけすけさ、正直さも感じられる。
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2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

ロビン

3月もありがとうございました。時間がないないと言いながら、結構質・数ともにいい感じで読めたので自分を褒めてやりたい。ルグロ『ファーブル伝』梅原郁『文天祥』田中芳樹『海嘯』、井戸川克隆さんのご本などそれぞれグッときました。4月もよろしくお願いします! 2024年3月の読書メーター 読んだ本の数:18冊 読んだページ数:4678ページ ナイス数:320ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/906789/summary/monthly/2024/3

風に吹かれて
2024/04/01 23:08

 能登自身から3か月。被災された方々が一日も早く落ち着いた生活ができるよう願ってやみません。。。質・量ともに素晴らしいロビンさんの読書、感服いたしました。私は、なんとか10冊達成。新年度だからといって自分が新しくなるわけではありませんが、新緑の精気もいただいて、気持ちだけでも新たに、と思っているところです ^^

ロビン
2024/04/02 09:47

能登半島地震の被災地の一日も早い復興を、わたしも毎日祈念していますが、富山の城址公園周辺でさえまだ補修工事が終わりません。能登の方々の大変さは筆舌に尽くしがたいと思います・・。 積読が多すぎるのにもう今年も三分の一が終わってしまったので、もっと読書ペースをあげたいのですが、日々色々ありなかなかです。早起きを徹底すべきなんですが春眠暁を覚えず💦風に吹かれてさんもお忙しい中質の高い本を二桁読んでおられて、流石です!お互い頑張りましょう(^^)

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2024年4月の感想・レビュー一覧
16

ロビン
再読だが、付箋までつけて読んだのに余り覚えていなくて非常に新鮮な気持ちで読み、深く感銘を受けた。「マルティを俗眼で見てはならないのです」とヴィティエール氏は語る。殉教さえ覚悟の上の、使命を帯びた「使徒」たるものの崇高な精神の輝きは俗人には眩しすぎ、矮小化してしまいがちであるが、勇気をもって正視眼でこの偉大な革命家を見つめなくてはなるまい。池田先生はご自身も「革命は死」との覚悟で戦ってこられたゆえにマルティの命を賭してキューバ民衆に尽くし抜いた高い境涯を正確に理解しておられる。非常に内容の濃い名著である。
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ロビン
詩人の大岡信が『万葉集』からオクタビオ・パスの『RENGA』の取り組みや正岡子規と尾崎紅葉の対比までを談話的に語った我流の日本文学史。日本人の所謂空気に従う、精神的勇気に欠けるなどの戦時の反省に立ち、明確な問題意識を持って書かれた加藤周一の『日本文学史序説』と比べると「我等日本人はあまり精神的な存在ではない」と現実追認的で覇気を感じないが、後半の芭蕉の連歌には発句とは違う一面があることや、蕪村が勉強家だったという話、子規の「写生」の非常な革新性、虚子と碧梧桐について、尾崎紅葉の俳句の紹介などは面白かった。
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ロビン
チリの大詩人、パブル・ネルーダの詩集。1948年に作られているため独ソ戦でのスターリンを讃える部分も見られるものの、豊かで美しい比喩表現でホイットマンやリンカーンの精神を呼び起こすことを民衆に歌いかける「きこりよ めざめよ」が長く収録されていたし、読んだことのない詩も読むことができ嬉しかった。チャーリー・チャップリン、ユリウス・フチーク、ポール・ロブソンなどを讃える歌ともに民衆の生活を讃えるためのパンや小さなとかげへのオードもあり、苦しむ同胞のために歌う詩人としてその使命を生涯果たし抜いた素晴らしい人だ。
荒野の狼
2024/05/11 22:27

ネルーダの本は、ほとんどが絶版になっており、入手できずに残念な思いです。そうした本は、内容もわからず、比較のしようもなく困っております。古本でもOKなので、いくつか購入して読もうと思っております。ロビンさんのおススメの本を教えていただければ有難いです。詩の他に、伝記のようなものでも、おススメのものはありますでしょうか?

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ロビン
池田先生が綴られたナポレオン、チャーチル、ネルーら17人の偉人の評伝集。女性はマリー・キュリー、インディラ・ガンジー、エレノア・ルーズベルトの3人が紹介されている。特にインディラ・ガンジーの正に命を懸けた政治闘争と、マハトマ・ガンジー同様銃弾に倒れてなお憎しみに支配されない、鍛え上げられた強靭な信念には強い感銘を受けた。戸田城聖創価学会第二代会長は「使命を果たすことによって幸福になれるのである。使命を果たすという一念がないかぎり、本当の幸せはない」と言われたというが、どの偉人も使命感と情熱に貫かれていた。
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ロビン
ガンジー、トルストイ、ゲーテ、アインシュタイン、魯 迅・・17人の古今東西の偉人たちについて、各人10ページほどずつ、池田先生が温かい人間的共感と深い敬意をもって綴った人物伝。独特で鋭く、しかしあくまで偉人たちから学ぶ姿勢を持ち、決して上からまた冷たい距離を置いて批評家的にするのではない人間洞察と、的確で簡にして要を得つつ詩情をも感じさせる文章表現は、余人に真似のできないものである。非常な世渡り下手ながら、尽きせぬ愛情と理解、独自の教育方法をもって孤児たちを教え育てたペスタロッチ伝にとりわけ心打たれた。
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ロビン
日露戦争時の日本、熊本の田舎をモデルにした土地を舞台に、漱石を部分的に投影したと思われる、高い教養を持つ画家の青年の芸術論が展開されつつ、逗留先の出戻り娘や近隣の寺の和尚らとの交流が描かれている。時折寄席好きの漱石らしいユーモアが顔をのぞかせるが、漢語を多用した非常に絵画的な、視覚的な文章で書かれており、主人公が画家の青年に設定されているのもむべなるかなと思う。自分を何かに委ねることを良しとしない漱石の、あらゆる対象と距離をとる態度が文章にも表れており、また自分をさらけ出すあけすけさ、正直さも感じられる。
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ロビン
能登半島地震時にひっそりと公表された「地方自治法改正案」、日本の通信インフラの7割以上を担うNTTを民営化して防衛費に回すことにより、外資に株を買われる可能性を生みだす防衛上の危険性、イスラエルとガザ、ウクライナの戦争の裏側にある資源ゲームとカネの動き、新NISAの裏にいるパソナ、バイデン政権によるTwitterやFacebookに対する検閲ー。ニュースを見ていても報道されない危険が今回も次々に出てくる。イーロン・マスクやプーチンに対する西側メディアの偏向報道については特に考えさせられた。一読の価値あり。
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ロビン
戦国時代の末~江戸初期に生きた不敗の武芸者・宮本武蔵が晩年に著した兵法書。実戦における武蔵の構えは形にとらわれないものだが、考え方も非常に柔軟で当時の常識にはとらわれておらず「死ぬ覚悟は、武士だけに限らない。僧侶でも、女性でも百姓以下に至るまで、義理を知り、恥を思い、死ぬべき時を思い切ることは、およそ差がないものである」との言葉などを残している。孫子に「善く戦うものは人に致して人に致されず」とあるが武蔵は書物によらず実戦でその考えを身に着け発展させている。こんなにも深く考えて戦っていたのかと感銘を受けた。
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ロビン
西郷隆盛の訓話を、戊辰戦争で寛大な措置を受けたことに心を打たれた庄内藩の人々が書きとり広めたものがこの「南洲翁遺訓」だ。「日本ができて以来、一〇人のうち七、八人までは徳の薄い小人」「天から与えられた道を実践する者には災厄はつきもの」であるという洞察と達観、そして文字通り「命もいらぬ」覚悟に貫かれた実践に唸らされる。また「豪傑といえる者は、周囲の声に惑わされず、天の道を篤く信じ、自分の位置をはっきりと知っている」との言葉には膝を打った。自分の理解度や成長によって響きの変わる「鐘の如き」西郷の偉大さを再実感。
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ロビン
シェフチェンコの詩の背景とウクライナ戦争をより理解するために一読。東大をはじめとした大学や研究施設で教鞭をとる専門家たちが「概論ウクライナの歴史」「ウクライナにおけるユダヤ人の歴史」等の11のテーマで行った講義を書籍化したもの。島国で、比較的単純な民族構成の日本でボンヤリ暮らしていては全く想像もつかないほど複雑な、ロシアやベラルーシ、ウクライナというキエフ・ルーシから派生した民族の歴史やアイデンティティの在り方に圧倒される。日本人は自分たちを支配する「国」がここまで多様だった経験などない。学ぶ価値ありだ。
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ロビン
1971年度のノーベル文学賞受賞者でチリのースペイン語文化圏のー詩人であり外交官でもあった、パブロ・ネルーダの詩集。シュールレアリスムの影響を受けながらも、具象的なマテリアリスムを堅持し、自然とのコレスポンダンスの中で独特の豊饒なイメージの世界を産みだす。コミュニストであった彼は、搾取され続けてきた貧しき人民同志のために歌うという詩人としての神聖な義務を果たし抜いた、熱いヒューマニストでもある。詩としての芸術性-時に晦渋になるーと民衆への配慮ー言葉の明晰さーを高いレベルで結合させ得た稀有の大詩人である。
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ロビン
本書は機関紙「創価新報」に連載されたものをまとめた指導集である。「リーダーは、自分の小さな尺度で人を評価してはならない」等のリーダー論から「対話で大切なのは、『よく聞く』ことだ」との激励の心得、「朝が勝負である。・・忙しくなるほど、戦いが激しくなるほど、朝に勝つのだ」という生活の上で勝利するための指南など、非常に分かりやすく書かれているが、こうした基本や凡事を恐ろしいほどに徹底されてこられたのが池田先生という方である。祈る、早起きする、聞くなどの基本を疎かにせず「一念に億劫の辛労を尽くして」いきたい。
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ロビン
池田先生のスピーチからの抜粋集下巻。「人間らしい人間が育ってほしい。ともすれば、知識があっても、深い人格がない、人格が立派でも実力がない、力もあり人格も良いが、何があっても信念を貫くという哲学がない、専門分野では秀才でも、歴史の流れ、社会の未来を考える幅の広さがないーこういう偏った人間になってしまいがちである。知・情・意を円満に備えた”全体人間”こそ、これからの激動の社会、国際化時代に必要とされる人間である」ー師匠の期待のハードルは恐ろしく高いが、自分をより高みへと引き上げてくれる。勇猛精進して参りたい。
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ロビン
池田先生のスピーチからの抜粋集、中巻。「人がどう評価するか、それはどうでもよい。また、一時の姿がどうかということでもない。要するに、最後の最後に会心の笑みを満面に浮かべられる人生かどうかである」「立場等ではない。"信念に生きる"人が"本物の人間"なのである」等、人間とは何か、本当に幸福になるとはどういうことか、人生における成功とは何か、命を懸けて信仰の道を歩み、同志を苦しめる者たちと闘いながら、健気な同志をどこまでも温かく包容してきた人の、熱い魂に触れることができる。師匠の言葉を心肝に染め抜いていきたい。
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ロビン
北宋神宗の時代、独裁主義国家の弊害が表面化して中流階級が没落、特権階級と貧困層の二極化が進み国家が不安定化した際、民生の安定と財政の立て直し、兵制改革などの富国強兵政策ー所謂「新法」をたてたのが王安石である。しかし、司馬光ら「旧法」派、官僚や豪商らの利益を侵害する新法は激しい抵抗に遭い、神宗の没後廃されてしまう。均輸法、青苗法、募役法など新法の内容について、また宋代の時代背景の説明が非常に詳しい本で、勉強になった。国家また百姓たちのことまで考える神宗・王安石と自己保身の官僚・豪商たち・・改革の難しさ。
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ロビン
池田大作創価学会名誉会長のスピーチから「人間革命」「組織」「指導者」などのテーマ別にご指導を抜粋して編まれた本。「一番、偉いのはだれか。民衆を救う人である。民衆の幸福のために戦う人である。権力者が偉いのではない。有名人が偉いのではない」「幸福は何によって決まるか。・・それは自分自身の内なる境涯である」等、海のように深い慈愛と山のように高い視座から仏法の人間主義の哲学に基づいて分かりやすく説いておられる。権力者には厳しく、民衆には温かく、どこまでも目の前の一人の使命を信じ、大切にしてゆける人になりたい。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/08/29(2132日経過)
記録初日
2018/08/02(2159日経過)
読んだ本
973冊(1日平均0.45冊)
読んだページ
302051ページ(1日平均139ページ)
感想・レビュー
954件(投稿率98.0%)
本棚
1棚
性別
血液型
O型
現住所
富山県
自己紹介

ナイスしてくださる方、その他つながりを持とうとしてくださる方、ありがとうございます。読書メーターの先達の皆さんには遠く及ばない浅学の身なのですが、洋の東西を問わず古典文学を中心に読んでいるので、よろしくお願いいたします。現代文学には基本的に疎いです。

好きな詩人・歌人:アルフレッド・テニスン、パブロ・ネルーダ、ヴィクトール・ユゴー、ダンテ・アリギエーリ、杜甫、屈原、藤原定家(全作品読破はできていません&昔読んだものはだいぶ忘れています・・(-_-;))

好きな作家:ロマン・ロラン、チャールズ・ディケンズ、ヴィクトール・ユゴー、中島敦、夏目漱石、藤沢周平(上に同じ)


好きな画家:ワシリー・カンディンスキー、カミーユ・コロー、ジョルジュ・ルオー、伊藤若冲、岡本太郎

好きな音楽家:シューベルト、ベートーヴェン、バッハ、沖縄音楽の方全般、山下達郎、B`z(歌は好きなのですが、楽器はほぼ弾けません)


好きな映画:チャップリン「独裁者」、アキ・カウリスマキ作品、三谷幸喜作品


好きな戦国武将:黒田官兵衛、上杉謙信、大谷吉継


好きな孔子の弟子:子路


ファンタジーは、指輪物語、ナルニア国物語、ハリー・ポッターシリーズ(頑張って原書で読みました)と上橋菜穂子作品、十二国記シリーズ、SF(?)は銀河英雄伝説本伝&外伝、ミステリーはアガサ・クリスティのポワロもの、コナン・ドイルのホームズものくらいです。
漫画も手塚治虫「鉄腕アトム」から中村光「聖☆おにいさん」までいろいろ好きです。

仏教徒(創価学会員)です。宗教間読書対話大歓迎です(あまり難しい話はできませんが・・)。



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