敗戦国日本へのGHQによる民主化政策。日系通訳官サクラギは4人の日本人女性への民主主義教育役に任命される。6カ月に渡るドタバタと最後にまさかのどんでん返し。強烈なキャラたちに大笑いしながら、民主主義の真髄も見えてくる傑作です。

菜食主義者というタイトルが生ぬるいくらい。過去のトラウマによる夢のために肉が食べられなくなる女性を、夫·義兄·姉の目線から描く連作小説。想像を超えて、拒食症、植物化へと進んでいく、慰めもなく目を見開き、底まで降りていく、身の毛もよだつスリラー。

谷川俊太郎/絵本★百貨店@市立伊丹ミュージアムにて、junaida原画を展示してます。微細に明瞭に描かれた絵が歌い出すような。絵本を超越する絵本です。

谷川俊太郎/絵本★百貨店@市立伊丹ミュージアムにて、tupera tuperaの原画が展示されてました。貼り絵と細かい鉛筆画を組合せて、優しい雰囲気を出しています。文章が積み重なっていくアホらしさに、これらの絵がいい感じの可笑しみを加えています。相乗効果の魅力ある絵本です。

100%片想いな青過ぎる展開が続いて、無理無理ベイビーと思っていたら、ようやく最終章の合戦演習になって、黒い魔術との禁じられた契約とか出てきて、一挙にヒートアップ。封印が解かれた主人公野々宮椿がどうなるか楽しみで、100%勇気もらえます。もう次回作読むしかないさ。

5回の大量絶滅事件ビッグファイブの一つ。ペルム期末期に生物種の96%が絶滅したと言われていた史上最大の絶滅事件に焦点を当てます。石炭紀と三畳紀の間、ペルム期(約2億9900万年前～約2億5200万年前)には、地球上の諸大陸は全て合体し、超大陸パンゲアと超海洋パンサラッサとに分かれていた。大規模火山活動が起因と推測される、この事件が当時の生物たちに与えた影響をイラストを交えて丹念に解説します。甲虫類·ハエ類·ゴキブリ類がこの時代以前から生き続けている大先輩であることに一番驚きます。

なんのはな？なのはなよ。ねころぶねこ。ススキすきすきススキすき。みたいな言葉遊びが楽しい詩絵本。谷川俊太郎さんの後継者かな。彩り添える荒井良二さんの絵がしっかり後ろ楯。

3教皇の言葉に触れて、キリスト教を理解する。ベネディクト16世:信仰を抱くものは希望によって救われる。フランシスコ:教皇たちの仕事は橋をつくることです。カトリックの伝統の基準や本質は変わらないが、成長し進化して伝統は動く。レオ14世:落ち着かない心、安らがない心に促されるままに、更なる高みと深みを目指して歩み続けていく。PopeによるHopeというこで。

元自衛官の警護請負人·城戸護。養女の友人でカナダの大学院で応用化学を研究する女性の台湾観光に同行する楽な仕事と思っていたが…　台北→沖縄→長野。警視庁公安と中国スパイを巻き込んで、ブラックスワン(あり得ない事態が起こる)の謎、ドラッグネット·ハイテク戦争を巡る追跡劇が幕を開ける。実際のニュースも織り込んで、ストーリーに真実味を加える、手に汗握るサスペンス小説です。

ピッチの空間(ポケット、ZONE14、バイタルエリアなど)、プレースタイル(ポストプレイヤー、ボックスストライカー、ラインブレイカー、フォルスナイン、レジスタ、メッツァーラ、リベロ、スイーパーなど)、陣形·戦術·局面等の知識をアップデート。現地観戦での解像度を高めます。

物語が紐付いた土地が聖地となる。三大聖地(伊勢神宮·出雲大社·高千穂)や山·石·木·水·神·英雄と結び付いた、日本各地の聖地の成り立ちを解説する精緻な一冊。日本神話も分かりやすくお役立ち。日本三奇(兵庫生石神社の石の宝殿·宮崎高千穂峰の天逆鉾·宮城御釜神社の四口の神竈)や、なぜか日本にある偉人(キリスト·モーゼ·楊貴妃)のお墓とか気になる～。

すべてが星の詩。星座は恋文。12星座、架空の星座、月を詩にして、詩のプラネタリウムで終わります。確かに月の満ち欠け、月齢ごとの呼び名(新月、繊月、三日月、上弦の月、十三夜月、小望月、十五夜月、いざよい月、立待月、居待月、寝待月、更待月、下弦の月、有明月、つごもり)そのものが詩的で素敵。

タイトルの大谷翔平のバット:チャンドラー(アメリカ)硬いメイプル製¥40,350。野球のベルト:白鳩(名古屋)コアエナジー、パワーメッシュ製¥11,000。砲丸:ニシ·スポーツ(東京中央区)¥26,400。カーリングのストーン:英国スコットランド地方の無人島アルサクレイグ産花崗岩限定¥75,000。大相撲の塩:伯方の塩、竹かごひと山分¥2,645。相撲の鬢付け油:島田商店(東京江戸川区)バニラ香料¥1200。羽生結弦のスケート:エディア(イタリア)¥238,700。など、スポーツ道具の価格と雑学。

言い伝えによれば。河童難民説から水神夜話へ。唐津の窯元夫婦が語る、猿と虎が仕掛ける唐国への戦、震え涙する銀非の器、魚屋の倅小西行長の大法螺…水神たち目線で秀吉による朝鮮出兵を描く斬新さ。関西人としては太閤さんがどうしようもない暴君に描かれるのが辛いですけど、史実だとしたらどうしようもない。

いつもと変わらない日曜の朝、みさわの猫と出会った。それは僕にとって、猫という存在が大きく変わった瞬間だった。

柴犬のシバさんと猫のネコバヤシさんが旅に出る。イエティが営むホテルニュー家亭、地獄を退職した赤鬼がオーナーの地獄温泉あび、ショボいホテルはずれ屋。飄々とした仲良しおっさん二人(匹)旅はどこに行っても楽しい。

警視庁FC(フィルムコミッション)③。ハリウッド大映画監督と、日本の特撮の巨匠によるアクション巨編。渋谷でのカーチェス·銃撃戦·ビル爆破の撮影を関係各所と調整することになったFCメンバーたち。そこへ監督が行方不明になる事態が起こり、警官たちがダラダラと問題解決していきます。リドリー·スコット監督の「ブラックレイン」「ブレードランナー」ネタや、中国映画「唐人街探案」でも使われた足利にある渋谷スクランブル交差点オープンセットネタなど取り入れて、映画ファン·刑事小説ファンが楽しめる作品になっています。

呉港で最高軍事機密として建造される、戦艦大和。それに携わる人々の努力や思惑。不沈艦大和が戦争の抑止力になれず、国そのものが沈没する日本国の悲劇。

敗戦国日本へのGHQによる民主化政策。日系通訳官サクラギは4人の日本人女性への民主主義教育役に任命される。6カ月に渡るドタバタと最後にまさかのどんでん返し。強烈なキャラたちに大笑いしながら、民主主義の真髄も見えてくる傑作です。

絵本原画展@丸善・丸の内本店にて。この表紙の絵が象さんだって知ってた？　お腹が空くと象さんは森を6つくらい、もりもり、もりもり食べるって知ってた？　象さんの大好物がポテトチップス、しかもバーベキュー味だって知ってた？　色鮮やかさと、象さんの想像の斜め上行く食べっぷり。これは、大人も子供の心を取り戻せる作品だって知ってた？

谷町六丁目駅近く、新空掘ビル 1階「ココアショップ アカイトリ」の本棚にあった本。このお店も紹介されていて、心斎橋にあったココアの名店を引き継ぐお店とのこと。その他もこだわりを持ったお店が紹介されていて、順番に巡りたくなります。ようこそここへ、クッククック、わたしの赤い鳥♪

ギター娘とギターおやじの出会いが惹き起こす化学反応。それぞれの限界をブレイクスルーする関係性がノリ良く描かれます。MR. BIGのリッチー・コッツェンや、レイ·チャールズのバックビートなんかを引用するあたり、かなりテクニカルなロック·ソウル小説になってます。

横浜市鶴見区にある建功寺住職による禅の教え。小さなことにクヨクヨせず、何も足さない豊さに感謝し、今この瞬間を全力で生きる。喫茶喫飯、明珠在掌、脚下照顧、也太奇、我逢人、柳緑花紅など、ありがたい言葉多数。これはもう、禅は急げ！