心に響いた台詞がいくつかあった。「自分は出会った人たちの良心でできている。」 「出会った人が分けてくれたいい部分で自分は生きている。」「最初から何でも持っている人は、人の役に立ちたいということは、制約に見えたりするのかもしれない。」優しい話だった。ネネがいなくなってこの物語が終わり、なんじゃなくて、良かった。

大人のための本だな。色っぽく、切ないのもあれば、黒くて哀しいのもあり、不思議で気味が悪いのもある。シンプルな文章だけど静かで深い。堪能しました。

心に響いた台詞がいくつかあった。「自分は出会った人たちの良心でできている。」 「出会った人が分けてくれたいい部分で自分は生きている。」「最初から何でも持っている人は、人の役に立ちたいということは、制約に見えたりするのかもしれない。」優しい話だった。ネネがいなくなってこの物語が終わり、なんじゃなくて、良かった。

全く知らない世界（馴染のある人っているのかな）で、状況がよくわからなかったけど、何か凄みがあった。圧倒されたが、結局最後どうなったのか、理解不能。

迫力があった。バレエのことは全く知らないけど、知識があったらもっと楽しめたのかもしれないな。

今回もすべてハッピーエンドが良かった。タイガーが好きだな。

コワかった。好きなものに囲まれて生きていくのは幸せだ。でも、ただ単に好き、というのと、それが狂気や病気になって人格を破壊するようになるのと、その境目はむずかしいな。一見してアブナい人っているけど、私も本当に好きで好きで仕方のないものに浸っている時は、そんなに彼らと変わらない顔をしているのかもしれない。

気軽に読めた。作者の極論も面白いし、イラストがかわいい。猫屋台に行ってみたいな。

原田マハのアート小説にしてはずいぶんシンプルだけど、それがかえって一途な棟方志功を語るにはいいのかもしれないな。妻チヤの強さと愛情が伝わってくる。版画や白樺派など、調べながら読んだ。いつか棟方志功の作品もいつか見に行きたいな。

何を正しいと信じるのか、そして信じて自分には何ができるのか。ノストラダムスやコックリさんなど、考えてみればネット社会以前にもあったんだなぁ。いろいろエピソードが散りばめられて最後はコロナまでやってきたけど、すべて「信じる」ことに一貫している。淡々とした語り口もいい、表紙もいいね、結構好き。

指名手配された容疑者として、名を変え生活を変え逃亡し、波乱万丈の人生を歩む啓美。本人だけでなく関わった人たちの今後が気になるけれど、余韻を持った終わり方がいいな、きっとそれぞれそれなりに穏やかに生きていくのだろう。カルト宗教や死体バラバラなど、桜木さんっぽくないなと思ったところもあったけど、やっぱり釧路が出てきた、深くて重くて暗い、ずしっとくる話だった。