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2024年10月の読書メーターまとめ

藤枝梅安
読んだ本
50
読んだページ
21287ページ
感想・レビュー
50
ナイス
8067ナイス

2024年10月に読んだ本
50

2024年10月のお気に入り登録
1

  • 碓氷優佳💓

2024年10月のお気に入られ登録
2

  • タマサ
  • セイコリーノ 願わくは図書館、本が「希望の綱」となりますように

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

藤枝梅安
ネタバレネットショッピング運営会社を舞台に、東京のhideaway(隠れ家)スポットを繋ぐ連作短編。偏見、差別、圧迫に苦しみ疲れた人々が束の間の安息を得る物語。パワハラ、モラハラ、セクハラ・・・。果てしなく増えていく面倒や厄介にいちいちラベルを付けて細分化し、更にラベルは増殖していく。ラベルに踊らされ、人間は使い捨てられていく。そのような社会の中で、科学館、記念館、美術館、水族館、図書館など、一人になり、ため息をつくことができる場所が紹介されている。この作家らしい、細部まで目が行き届いた読み応えのある作品。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

藤枝梅安

2024年9月の読書メーター 読んだ本の数:34冊 読んだページ数:10529ページ ナイス数:7728ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/9636/summary/monthly/2024/9

よう
2024/10/02 15:14

今月もよろしくお願いします、

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
50

藤枝梅安
ネタバレ警視庁SCU(特殊事件対策班)、複数部署に関わる境界線上の事件を扱う対策班。キャップの結城は公安出身、ブドウと将棋が強い綿谷、巨漢で車の運転が好きな最上、将来を嘱望されている若手女性警官・朝比奈。そこに捜査一課から八神が加わる。異動の発端は最終盤で明らかになる。シリーズ第一作の本作品は、40年前の学生運動を発端とした殺人事件と関連した男性が公安のスパイとなり、更に企業や官庁の不祥事を暴く闇サイトを運営し、公安の存続を企図するグループの暗躍へと深めつつ、5人のメンバーの紹介も兼ねている。複雑な設定と展開。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ一人暮らしの伯父がレンタル番犬と暮らす大崎作品。同じマンションに暮らすナツとカズヨが雑誌の読者モデルに挑戦する岸本作品。大阪で中学校の教員をしている蓮見頼子の咲沢作品、この3編は、前のアンソロジーの後日談。子育てを終えた夫婦が「離婚式」を開催し、結婚指輪を溶かして作り替える、坂井作品「リフォーム」が秀逸。卒業式間近、蓮見が保護猫カフェで出会った保護猫を引き取る「この扉のむこう」。亡くなった夫の戸籍謄本で隠し子の存在を知る「リセット」も佳品。推しのバンドができ、ドラムを始める「セッション」は出来過ぎの感。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ一人暮らしの風景を描く6編。離婚や死別で夫との生活を終えた女性や、もともと結婚しなかった女性たちの一人暮らしの生活に起こる出来事を通して、親子・親戚の関係性が明らかになる。あるいは、同じような境遇の人と出会い、交流していく過程で垣間見える、それぞれの家庭生活の波風を乗り越えてきた年月。思い通りにならないことが多い生活の中で、ささやかな安息と喜びを見出す女性たちの物語。大崎さんと坂井さん以外は初めて読む作家さんたち。中学校教員をしていたという咲沢さんの作品が印象に残った。最近発行された続編を続けて読もう。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ大学の同じ学部でバンドを組んだ4人の物語。ヴォーカルの絹枝と母の君枝のエピソードから始まり、4人のそれぞれの過去から現在に至る経緯を辿る。4人それぞれが順調で平坦な人生を歩んでいるわけではなく、挫折や停滞を経験しながら、少しずつ進んでいく姿勢が描かれる。母を亡くした絹枝が合唱を始める決心をするところで終わるのも印象的。「マウンテン」が紹介される。自分も高校時代バンドを組んでいて、楽器が下手だったからヴォーカルだった。マウンテンの「One Last Cold Kiss」を歌ったことを懐かしく思い出す。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ「まち」に出てきた「喫茶羽鳥」を訪れた兄妹から物語が始まる。三上傑と若緒。若緒は傑の友人・城山と交際していたが、城山が運転する車が右折時に事故を起こし、助手席にいた若緒は左膝を怪我し、その後別れた。両親の関係がギクシャクし始めた。傑はスーパーの社員。パートのシフトを作る際、年長のパートから苦情を言われる。祖父が入院したので母は宮津の実家に行き、1ヶ月以上戻ってこない。区立図書館で「ホケツ!」という小説を読む。田野倉のコロッケや江藤瞬一と郡唯樹も登場。江藤は消防士試験に合格したようだ。河川敷を歩く物語。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ江藤瞬一。群馬県片品村の旅館の息子として生まれた。九歳の時、家から火が出て両親は死亡した。歩荷をしていた祖父に引き取られ、高校卒業後、東京に出た。引っ越しのアルバイトを続けている。アパートの隣室の母娘と次第に会話を交わしたり、虫を退治したり、交流が始まるが、元夫が居場所を突き止めて押しかけて来たり、バイト先の喧嘩を止めたり、忙しい。群馬から祖父が来て2泊して帰った、そして数か月後死亡する。火が怖かったがそれを克服し人の役に立つため、消防士を志す。淡々とした描写の中に、優しい心のやり取りが表現されている。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ柏木聖輔、20歳。鳥取生まれ、鳥取育ち。居酒屋を営んでいた父を交通事故で亡くし、東京の私大に進学するが、母を突然死で亡くし、大学を辞めて一人暮らし。通りかかった惣菜店で働くようになる。父が東京で料理人として働いていた頃の話を聞く。母の葬儀や家の片づけをやってくれた叔父が東京に出てきて金をせびる。惣菜店で働く先輩が庇ってくれる。惣菜店の店主から「店を継いでほしい」と言われるが、店主の親戚にもあたる先輩を差し置くわけにはいかず、別の店で経験を積みたいと申し出る。人に先を譲ることに慣れていた自分を変えていく。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレオーディション開始。オケの指揮者・巌虎玄六の眼力。コンマスとなった高校生の全国一位・昴雪人の自信。青野は最後列。実は弦楽器の最後列はパートを推進させる重要なポジション。オケの様子を冷静に見る佐伯。「今のジュニアオケは巌虎さんのために音楽を作ってる気がする。」 から始まり、状況に関係なく音楽に没頭する境地へと近づくメンバーたち。この先どのような展開が待っているのか、楽しみに待とう。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ導入は秋音律子の母親へのプレゼント。青野との二重奏。帰り道の衝撃の一瞬。期末テストを何とか乗り越え、合唱部とのクリスマスコンサートに向け練習が始まる。オケ部も歌うことになり、佐伯の歌の上手さに周囲が驚く。「もろびとこぞりて」から「ハレルヤコーラス」はクリスマスの定番中の定番。正月を過ぎ、春の定演の準備が始まるが、同時期に開催される世界ジュニアコンクールに出場する日本高校生選抜オケのオーディションへの参加という選択肢を選ぶ青野、佐伯、小桜。秋音は定演に向け部活に集中。新しい展開への助走か。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレコンクール。サムソンとデリラを描いた「バッカナール」に様々な思いを乗せて圧巻の演奏を披露し、最優秀賞を獲得する。コンクール後の弛緩した数週間。青野と小桜、そして秋音の関係が少しずつ進んでいく。「中休み」の趣で、過去を振り返り、それでも前を向いて進んでいく若者たち。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ定演が終わり、コンクールに向けて始動したオケ部だが、体育祭を経て、部内の力関係に変化が現れる。コンクールで演奏する「バッカナール」は旧約聖書のサムソンとデリラの物語を基としている。管打楽器パートと弦パートとの関係性。怒りが憎しみの境界線を越えた時、迸るエネルギー。打楽器の佐久間は、後ろからオケ全体を見渡し、的確な指示を与えてくる。小桜の青野への思い、そのほか、各部員の想いが交錯し、音楽の複雑さと絡み合い、人間の弱さ、醜さを朧気ながら理解し表現しようとする若者たちの手探りの追求は続く。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ定期演奏会フィナーレ、「新世界より」第四楽章。終曲は「最後の光が、水平線に吸い込まれていく。」 定演が終わり3年生引退。次はコンクールに向け編成再編。1stから2ndに移った滝本中心に物語が展開する。学業と部活、家庭生活と部活。様々な制約の中で部員たちは自分の技量を高め、部としての質向上に向けて努力するが、そのベクトルは必ずしも一致しているわけではない。その不一致がもたらす不思議なハーモニー。音楽の奥深さを平易な表現で伝えてくれる。と同時に、高校の部活が内包する問題にも踏み込んでいる。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ定期演奏会。曲目の紹介・展開と、部員たちの追憶が高速で再生される。「カルメン前奏曲」、「くるみ割り人形組曲」、「四季」。武田先生が青野の母に語る彼の青春時代。「新世界より」に寄せる直の想い。第二楽章のコールアングレ奏者が富士山静岡交響楽団の高橋さんに似ている。読み進めると、自分自身が若い頃に聴いた曲の思い出が蘇る。YESの「FRAGILE」にブラームス4番へ導かれ、プログレッシヴ・ロックとクラシックを並行して聴いていた頃。周囲の影響を受けJAZZを聴き始めた学生時代。音楽が人を繋ぎ、時を超えて響き続ける。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ愛之助は金貸しの検校の一時雇いの用心棒として、孔雀と名乗る女が率いる盗賊一味、幕政改革を目指す煬帝が率いる盗賊団、物乞いの元締め・善太夫らと対峙するが、豪剣よりも巨根のほうが武器になるようだ。一方、唐沢佳穂は「般若党」を名乗る旗本奴を懲らしめようと画策する。佳穂の兄・潤一郎は煬帝に加わる。煬帝一味が孔雀たちの隠れ家を包囲する。煬帝と愛之助が対峙し、煬帝の口から思わぬ言葉が飛び出す。煬帝の剣を愛之助が受ける寸前、孔雀が愛之助をかばい斬られる。帰蝶からは、佳穂を斬れとの本多の命が伝えられる。様々な思惑が交錯。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ麻布中央病院の外科医・剣崎と松島を中心に、病院で医療に従事する人々の仕事ぶりを描く短編集。表題作は「夜明けのカルテ」で既読。その他の作品も医療者と患者達の関係性を解りやすく描いている。剣崎の高校時代のサッカー部顧問・入江の最期。潰瘍性大腸炎で人工肛門術を施され激高した高校生が、医学部に合格する。飛び降り自殺を図った男を地上で受け止め下半身不随となった稲田医師のその後。看護師の息子の危機を救う。剣崎が虫垂切除術を受ける。剣崎啓介40歳、肉体の衰えと看護師や入院患者との微妙な距離を測る多忙な日々が続く。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ母親に抑圧され生きてきた「私」は、母が事故死した後、群馬の高校を卒業し、東京に出て役者を目指す。名倉という劇作家に認められ、作中人物の名前・遠野茉莉子をそのまま芸名にした。名倉の信奉する「メソッド演技」を実践するため、敢えて様々な負の感情を経験すべくデルヘリも経験する。舞台俳優としての評価が高まり安定しても、死んだ母親の幻影が現れ、心療内科に通う。遊女役を徹底させるための暴走と大怪我。挙句、幽霊の役を演じる芝居のゲネプロ中に奈落に落ちて死亡する。演技を通し周囲の視線を受ける苦しさと焦りの表現が凄まじい。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ五狐焚風と鳴宮夕暮は金川大学2年の時、風が事件を解決し、それを夕暮が小説化して出版。風は「名探偵」と謳われた。30年後、50歳になった時、Youtubeで風の探偵としての資質に問題ありという動画がアップされる。風と夕暮は30年前の事件現場に赴き、当時の関係者と再会し話を聞く。後半は「元名探偵」達が集結し、互いの推理の正しさを主張し合うゴチャゴチャした展開。自分が50歳のころは仕事に追われていて、30年前の学生時代のことを思い出す暇もなかったなと、内容に関係ない感想を抱いて読了。人の記憶の曖昧さには共感。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレオーストリアの大学に進学し、卒業後いったん就職したが、ハンガリーの大学の看護学部に再入学し、ハンガリーの病院に勤務していたアサトは、誤診により左腕を切断され、七年後に左腕の移植手術を受けた。麻酔から覚めると、繋がっていたのは見知らぬ白人の手だった。自分の肉体に異物が接続されたという違和感が消えないアサトの苛立ち。ウクライナ、クリミア、ハンガリーなど、国土の分断、民族の分断をアサトの左腕の切断、移植と並行させ、時系列と視点をも分断して描く。「国境」「分裂」を知らない平和ボケ日本を省みる。冒頭の描写が強烈。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ広島の宇品が辿った歴史を克明に記述した1冊。前半は陸軍軍人で船舶輸送司令官と陸軍運輸部長を兼任した田尻昌次中将の自伝をもとに、宇品港の整備と船舶運輸の充実に尽力した過程を詳細に記し、日中戦争での民間船舶の徴用が日本の物流に与える影響を軍中央や各省庁に具申したあと、船舶司令部での不審火が発生、軍本部から諭旨免職の処分が下されるまで。後半は、田尻が宇品を去り、アメリカとの開戦への過程から原爆投下、終戦までが描かれる。無謀な戦争に突入し敗れた日本。周囲を海に囲まれた日本の「防衛」には何が必要なのか再考が不可欠。
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藤枝梅安
ネタバレ戦国時代、婚姻により均衡を保った武田・今川・北条の三国同盟の崩壊から始まり、織田家や本願寺にまで及ぶ政略結婚に翻弄された女性たちを描く連作6編。信玄の妻・三条の方、その妹で本願寺顕如に嫁いだ如春、信玄と三条の娘・春姫は北条氏政に、信玄の妹・江井は今川義元に嫁ぎ、その娘・初は信玄の息子・義信に嫁いだ。政争の具とされてもなお、誇りを失わず生きた女性たち。重苦しく、息苦しい展開が続き、厳しい読書だった。
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藤枝梅安
ネタバレ大日本帝国憲法を起草した井上多久馬(毅)を主人公に据えた物語。高校の日本史の教科書には「伊藤のもとで、井上・金子・伊東の3人が起草した」程度の記述だったが、この小説では、井上の憲法や教育に対する熱意と信念が詳細に語られる。明治五年に多久馬は毅(こわし)と改名するが、この小説では「多久馬」の名前で通されている。岩倉具視、大久保利通、伊藤博文などが登場し、井上の明晰な頭脳と純粋な愛国心が培われていく過程も語られている。日本が戦争に向けて舵を切っていくことを井上が憂慮する終盤は、現代の危機的状況と酷似している。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ芝神明宮門前の茶屋・いすず屋。女中のお蝶は天涯孤独。油問屋・熱川屋の入り婿を妬む手代の画策が災いを呼ぶ「猫と魚油」。お蝶と夫婦になるはずだった源太は五年前、火事の現場で姿を消したまま。お蝶の過去が語られる「め組と加賀鳶」。源太との間に生まれた源次郎を、故あって、加賀前田家江戸屋敷に預ける形となった経緯が語られ、お蝶の秘密が次第に明らかになる「百万石の花屋敷」。七年前、料理屋「千成屋」が火事が原因で廃業。当時の奉公人・平助が平右衛門と名を変え、現在は「清州屋」の主。平右衛門の悪事が暴かれる「双頭蓮」。
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藤枝梅安
ネタバレ珈琲屋の入口に置き去りにされた5歳の少女・今日子を冬子の家で預かる「羨望」。同棲している男の子を妊娠した唯子が産むか堕胎するか迷い珈琲屋を訪れる「すれ違い」。40年間思い続けた女性の死を知らされる61歳の修造「遠回りの純情」。自殺願望に苛まれる17歳の細井美沙。半グレの男に捕まり、母とは疎遠になる。母の悲しい決断と行介の再びの受難「居場所」。今日子の母親の元同僚・志織が珈琲屋で語る顛末とは「今日子の父親」。47歳で失業した永瀬の決断と妻の真意「中年エレジー」。黒幕との対決「希望」。新たな展開の予感。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ一人暮らしの六十代女性二人。介護に人生を捧げてしまった形の芳江、女優の夢を捨てきれない悦子はアパート取り壊しで退去させられ芳江の部屋で暮らし始める。故郷を捨ててきた吉野は自分のアパートを開放し食事を与えている。吉野が置き忘れた財布を盗んでしまった理恵は三十代後半の非正規労働者。二十代の保は介護施設で働き始めた。生き辛さを抱えた人たちが寄り添うようにつつましい生活を送る。将来を悲観することに疲れた人たちの小さな決意が清々しく、しかし同時に痛々しい。書き下ろし短編「駆け出しの神」は閉じ込められた幻想の世界。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ中堅出版社でミニタウン誌を発行する部署で働く小森椿。同僚の福田に仕事を押し付けられ不満を漏らしながらも不器用ながら仕事を続けている。ある日、ベランダに落下した白い鳩を保護した椿は不思議な夢を見る。訳が分からないまま、幣巻という男から「鳩護」を引き継ぐことになる。鳩を管理することで人生を変えていった過去の「鳩護」達と異なり、椿は人生を劇的に変化させることなく、白鳩を解放した。鳩護の歴史がここで終わる。椿を旨く操縦する福田と、苛立ちながら「仕方なく」仕事をカバーする椿のやり取りが面白い。馬の精液の話も印象的。
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藤枝梅安
ネタバレ地下鉄の私服警備員・穂村明美は大学四年の時、将来を誓い合った的場要一が殺され、引きこもりとなり、教員になる道を捨てて警備員になった。要一を殴って逃げた男は未だに捕まっていない。誘拐され殺された息子を思い、午後4時半に駅で待つ女。暴力行為で停職となった同僚。車内に置き忘れられた骨壺。高校生の集団万引き。トイレに置き去られた赤ん坊。重層的に物語が進む展開。終盤、要一を殺した男が殺人未遂と強盗を働き、緊急配備の中、地下鉄に乗って逃走、明美が男を確認し連絡。新宿三丁目で下車した男を確保するまでの緊迫の展開。力作。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ浅草・正顕院の寺子屋の師匠・大滝信吾。御膳奉行・大滝左衛門尉の妾腹の弟。。母は深川芸者・お玉。一度は大滝家に入るが、気ままな生活を好み、兄の知己である正顕院光勝の世話になっている。寺子の一人の父親が借金取り立てに遭い難渋しているところを信吾が助けるところから物語が始まり、裏社会の元締め・狸穴の閑右衛門の手下たちの嫌がらせが続く。その都度、信吾が対処するが、閑右衛門の怒りが募り、信吾が手下に加わるなら許すという。そこに現れた信吾の母親のお玉の口から衝撃の事実が語られる。筆者の綿密な筋立てが光る。続編希望。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ京都の神楽岡大学医学部。法医学教室の助教・加賀谷千夏が、技官の久住や担当の柊教授、京都府警の検視官・都倉の協力を得て、不審死の原因を解明していく物語。冒頭で、千夏が中学生の時、両親が殺害され、いまだに犯人は特定されていないことが示される。それから千夏は高校卒業後、京都に移り、大学院修了後もそのまま神楽岡大学に留まり、法医学者として解剖を通し、死亡原因を解明していく。千夏の幼馴染で、千夏を追うように秋田から京都に出てきて、京都府警に奉職した北條との関係も唆しつつ、登場人物の紹介の趣が強い。続編に期待。
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藤枝梅安
ネタバレ父を亡くし、近江屋の娘同様に大切にされていた村山早菜は三村家の養女として三千石の旗本・岩倉家に嫁ぐ。しかし、夫となった岩倉高和には既におつたという側妻とその息子・寅吉がいた。寅吉の実の父親は別の男だった。原宿で金貸しを営む七右衛門を訪ねて上方から泰三郎が下って来、七右衛門に用があるといって旅籠を出たまま戻ってこなかった。雨で崩れた土手から死体が見つかる。泰三郎だった。岩倉親子と七右衛門の爛れた関係を察知した早菜は密かに岩倉家を抜け出し近江屋に身を寄せる。市兵衛の豪剣と早菜の父の家来・富山小左衛門の奮闘。
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藤枝梅安
ネタバレ「母」という枷、「家族」という軛を背負わされ、忍耐の限りを尽くしてきた女性たちの「解放」への物語。いつも笑って家族に接し、義父母の介護をしていた母は、夫の死後、墓じまいをし死後離婚する。家政婦扱いされて数十年の鬱憤を一気に晴らす「セメタリー」。母と二人暮らしだった兄、母の死後、2歳年上の従姉と電撃結婚、衝撃を受ける妹「ワンピース」。二度の結婚で二児を設けた娘が孫を連れて実家に戻ってくる「ビースト」。タイトル通りの「エスケープ」。夫と子供から解放され若いころの夢を果たす「アフェア」。恨みを晴らす5話。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ東北地方の医療刑務所に外勤を命ぜられた精神科医・工藤守。犯罪者がすべて税金で生かされていることに納得がいかないまま、担当する受刑者の罪に意識を問い続ける。受刑者の中に幼い頃の知り合い・滝沢真也がいた。滝沢との思い出は悪いものではなかったが、工藤の幼少の頃の忌まわしい思い出は、父親が飲酒運転で人を撥ねた所から止まっていた。医療刑務所での暗く重い日々を重ねることが贖罪になるのか判らぬまま、工藤は受刑者たちに贖罪の意味を問い続ける。受刑者、刑務官、矯正医官、痛みを抱えながら生きていく人々は塀の内外に存在する。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレタイトルは、令和以後に令和という時代を振り返る、という趣旨か? どれも後味の悪い話。苛め、強制わいせつ、スマフォゲーム、独居老人、引きこもり、不法滞在、不登校、子育て疲弊からの育児放棄、などの問題を、この作家得意の叙述による先入観の植え付け(特に性別や年齢に関する思い込みに誘導)を駆使して、想定外の結末へと読者を導く。一方で、公演での炊き出し、豪雨による計画運休など、令和という時代の不安や胡散臭さをブラックなミステリー仕立てで表現している。「花火」は療養中の仲間とスマフォで繋がる、ほっとさせる最終話。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ浅草の札差「坂田屋」の娘・亀久は、かどわかしに遭い、助けてくれようとした若者が殺される。更には、許婚と定められた紀一郎が紀州の山で山崩れに遭い死亡。度重なる不運に見舞われ、心を閉ざす。ひょんなきっかけから「産婆の神」と呼ばれるタネのもとで産婆見習いを始めるが、両親や紀一郎の弟・紀次からの反対や妨害に遭う。タネのもとで修業する亀久、タネの一番弟子の稲、亀久の先輩・おゆき、女たちが世間の偏見と戦いながら、「子を成す」ことと「子を育てる」ことの難しさを周囲に説いていく過程を描く。女性の苦労は江戸も現代も共通。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ殺人事件や不審死の現場に捜査一課の犬養と高千穂が臨場する。死んだのが出版業界関係者と判った途端、犬養は毒島に捜査を委ねるという設定の5編。作家デビューを志す者対象の小説講座の講師、Youtubeで自分の作品を紹介しつつ炎上商法まがいのやり方で注目を集めようとする自称作家。ベテラン書評家と新人作家とのバトルを企画した編集者。直木賞を獲りたい中堅作家。宗教法人のゴーストライター。傲慢、嫉妬、焦燥が渦巻く作家の世界を冷めた目で俯瞰する毒島。最後の一行「この物語がフィクションだったらいいのになぁ。」が効いている。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ改新社ビルが放火され、急進革マル派が犯行声明を出す。捜査一課の高千穂と、同期で公安一課の淡海の二人に毒島が合流し、捜査を進める。放火の実行犯は特定され逮捕されたが、「急進革マル派」の実態を掴むため、毒島と淡海の捜査が続行される。野党からの資金援助を得て、市民運動を先導している鳥居という男に目を付け、鳥居の行動を監視する。鳥居の仕掛けた「狂言」が野党の「自爆」と判明する。最後の数ページ、毒島と淡海の食事シーンで筆者得意の「どんでん返し」が炸裂する。在アルジェリア日本大使館突入事件への言及が印象に残った。
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藤枝梅安
教員免許更新講習のために購入したのだった。私が受講したのは「更新講習」の最後の年だった(-_-メ)
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藤枝梅安
ネタバレネットショッピング運営会社を舞台に、東京のhideaway(隠れ家)スポットを繋ぐ連作短編。偏見、差別、圧迫に苦しみ疲れた人々が束の間の安息を得る物語。パワハラ、モラハラ、セクハラ・・・。果てしなく増えていく面倒や厄介にいちいちラベルを付けて細分化し、更にラベルは増殖していく。ラベルに踊らされ、人間は使い捨てられていく。そのような社会の中で、科学館、記念館、美術館、水族館、図書館など、一人になり、ため息をつくことができる場所が紹介されている。この作家らしい、細部まで目が行き届いた読み応えのある作品。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ駅のホームから飛び込み自殺した馬淵鈴。彼女が所持していたバッグの底から「柳島詩音」名義の学生証とスマホを見つけた馬淵温子は詩音の自宅に電話をかける。柳島由里枝は鈴の遺影を見て「詩音だ」と叫ぶ。鈴と詩音の様子を二人で語り合ううち、二人は同一人物だったのかもしれないという疑念を持つ。だとしても、どの時点で「一人」は姿を消し、一人二役が始まったのか?由里枝と温子は娘たちが登ったと思われる山に登りながら、娘たちの行動を想像する。「二人の娘の共通の母二人」を見事に騙した二人の娘。母に対する娘の憎悪。驚愕の結末。
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藤枝梅安
ネタバレ外国人労働者や難民受け入れの歴史から始まり、半グレ同盟に制圧された日本社会の現状が語られる。これまでの登場人物総出演の趣。最終決戦の始まり、矢幡の決意。優莉匡太によって電波を遮断され、無力化された官邸で矢幡は最後の抵抗を試みる。一方、結衣と日登美とのタイマン対決の場に凛香も現れ、日暮里高校の瑠那と伊桜里も果敢な抵抗を示す。「終わりの始まり」の予感。
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藤枝梅安
ネタバレ旗本の次男・麗門愛之助は剣の腕が立ち、しかも巨根の持ち主で女が寄ってくる。検校の用心棒をしたり、老中の女密偵を通して暗殺も行う、いわば「裏街道」を生きる部屋住みである。東北の小藩の重臣が検校に恨みを持ち襲い掛かるが、愛之助が撃退する。重臣は役を解かれ国許で切腹。怒った藩士が脱藩を装い愛之助を仇討ちしようとしているようだ。兄の命もあり、箱根に身を隠そうとした矢先、事態が動き出す。さらに「世直し煬帝」を名乗る盗賊団も暗躍。単なる盗賊ではなく、幕府転覆を目論む集団のようだ。硬軟を織り交ぜ、巧みな設定と展開。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ孤独死や自殺などの遺体が運び出されたあとの部屋を清掃する「特殊清掃」。フリーターの浅井航は特殊清掃会社の笹川に出会い、アルバイトを始める。遭遇する様々な「跡」を通して生と死の意味を考える。笹川と元妻の悦子、事務の望月、廃棄物回収の楓、登場人物は少なく、軽い感じの出だしから次第に重さを増し、最後に明るさを取り戻す展開。笹川の背負う過去を理解できるはずもない浅井だが、だからこそ、そこから解放することができたのかもしれない。「モーニング」は朝(morning)の他に「哀悼」(mourning)の意味もある。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ派手で楽しい「酒合戦」の話から始まり、長屋に引っ越してきた若夫婦の暮らしぶりから妻の出産。さらに、農村から吉原に売られた娘・おれんが逃げ出して長屋にたどり着き、事情を察した「千川」の主がおれんを雇う。雇われたおれんの働きぶりは期待以上だった。腰を痛めた源太郎は箱根に湯治に出かけ、鯛のとろろをかけた熱いご飯が評判になり、「千川」は相変わらず忙しい。同年代や年下の娘たちが「嫁に行って子を成す」ことを重要視している中、きよは自分の将来像を思い描き、他の娘たちとは異なる生き方を模索する。料理の道は長く険しい。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ9名の医師作家によるアンソロジー。若手や中堅の医師たちの激務とジレンマを描く作品が多。中山作品は「俺たちは神じゃない」の剣崎医師と松島医師が登場し、人間味あふれる物語。遠野作品は、かつて自分を裏切った元同級生が難病を患い診察に訪れるエピソード。久坂部作品は研究論文発表を題材とし、教授のポストと論文の採択という問題に焦点を当てながら「医療の世界の不都合な真実」への言及もあり興味深い。南作品は、アルツハイマーを患った夫の介護に疲れる妻と親戚たちとの確執。藤ノ木作品は、伊豆で働く産科・小児科医の緊迫の物語。
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
退職したので「読み終えた」ことにします('◇')ゞ
nobugとミミ&モモ(元保護猫・双子姉妹)
2024/10/04 08:18

長い間ご苦労様でしたニャー😸 ミミモモ

藤枝梅安
2024/10/04 08:28

恐縮です<m(__)m>

が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
退職したので、「読み終えた」ことにします('◇')ゞ
が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
退職したので、「読み終えた」ことにします('◇')ゞ
tmi
2024/10/04 10:04

tmiも、学生時代と前の仕事で繰り返し読んでいた専門書(英文)を登録しようかな?まだ持っているので・・・

が「ナイス!」と言っています。
藤枝梅安
ネタバレ「小樹海」と呼ばれる神森で5歳男児・真人が行方不明になる。真人の母・岬が諦め始めた一週間後に地元の消防団員・田村に無事発見される。その空白の1週間、森に入った人々のと熊の物語。別れ話に逆上して恋人を刺殺した美那、ソロキャンプのユーチューバー・拓馬、上納金を横領しようとした谷島、自殺しようと森に入った理実。岬の亡夫の弟・冬也と真人の間で交わされる会話から、次第に真相が現れてくる。岬と冬也になぜか拓馬も合流してSNSで岬を叩くアカウントを暴いていく。目まぐるしい展開の中に生き辛さを抱えた人々が浮かび上がる。
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藤枝梅安
ネタバレ将軍・家重と側近・大岡忠光を描いた「まいまいつぶろ」の流れをくむ作品。家重の次の将軍・家治と田沼意次を中心に井上伊織を交えて物語が進む。与えられた相良領を「上様から預かっただけ」とし、経営や築城は家臣に任せ、駿河湾の要衝とさせ、一方で蝦夷地開拓、印旛沼干拓にも着手する。家基の急死を受け、一橋家から豊千代を家治の養子としてもらい受け、次の将軍と定める。浅間山噴火、意知の死、打ち毀し、続発する不運が意次を襲い、松平定信により老中を解任される。近代以前の意次に関する悪評を覆すような内容だった。
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藤枝梅安
ネタバレ多摩川の河川敷で加山貴男の死体が見つかり、自殺と認定された。その時沖田は非番。20年後、沖田はその事案が本当に自殺だったのか疑問を抱き、当時の上司だった辻と会い、自分の疑念を語る。西川は当時の沖田の別の上司・所に話を聞く。所がどこかに連絡している姿を西川は目撃する。その後、沖田は尾行されていることに気づき、追跡捜査係は逆尾行で尾行者を突き止める。警察内部の激しい戦い。亡くなる前、加山は交通事故に遭い右膝を怪我していた。車を運転していた人物との間で取引があったようだ。その人物に直当たりする結末が印象的。
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藤枝梅安
ネタバレ詐欺師・山田は甲府刑務所で数年間を過ごした。その間、3人の男に苛められた。出所後、山田は周到な計画を立て、数年をかけてその3人の殺害を計画する。山田自身はガンを患い死亡するが、山田の息子は父親の遺言を忠実に再現していった。終盤、沖田は単独で捜査を敢行し、実行犯に拉致され怪我を負うが、その実行犯も山田に踊らされていたのだった。山田の執念に驚かされる西川だった。沖田と響子の結婚への障壁は一段下がったが、沖田は決心がつかないようだ。支援課の村野やアナザー・フェイスの大友も登場。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2008/12/03(5834日経過)
記録初日
2001/08/18(8498日経過)
読んだ本
4330冊(1日平均0.51冊)
読んだページ
1492782ページ(1日平均175ページ)
感想・レビュー
3759件(投稿率86.8%)
本棚
13棚
性別
年齢
68歳
血液型
O型
職業
無職
現住所
静岡県
外部サイト
自己紹介

静岡県藤枝で生まれ、藤枝で育ちました。
池波正太郎さんの小説の主人公の名前をネットで使い始めたのは平成7年ですから、29年目になりました。

2017年3月まで高校の英語教員をしていました。
2018年4月から最後の勤務校であり母校でもある藤枝東高校に非常勤講師として勤務することになりました。
2022年2月で非常勤講師任用終了し、完全退職しました。
歌舞伎が好きです。一番好きな役者は中村萬壽さん。が、ここ数年は歌舞伎から遠ざかっています。

富士山静岡交響楽団を支援しています。

読んだ本は基本的に市立図書館に寄贈しています。

感想を短くまとめるのが苦手なので、コメントの形で感想を連ねています。そんな拙い感想にもかかわらず、多くのナイスを付けていただき、感激しています。ネタバレにならないように気をつけて感想を書いていきたいと思います。

読書メーターには若い男性や女性の方が多いようで、
私のような年配者は、こちらからメッセージを送るのは気後れするので、殆ど勝手に「お気に入り」にさせていただいております。悪しからずご了承ください。

飯島和一、岩井三四二、山本兼一などの歴史物が好きです。葉室麟、野口卓、伊東潤なども読みます。最近は西條奈加、朝井まかて、澤田瞳子など、女性の作家を多く読んでいます。

好きな作家(五十音順):
飯嶋和一、池波正太郎、伊坂幸太郎、伊東潤、岩井三四二、北森鴻、熊谷達也、帚木蓬生、火坂雅志、宮部みゆき、山本一力、山本兼一。

好きな音楽・作曲家・演奏家:
モーツアルト、ブラームス、マーラー。セル、バルビローリ、ケンペ、シューリヒト、グスタフ・レオンハルト。シュターツカペレ・ドレスデン、クリーヴランド管弦楽団。ビル・エヴァンス、レイ・ブライアント。イエス、キング・クリムゾン。



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