形式:単行本(ソフトカバー)
出版社:dZERO(インプレス)
「完全実力主義」のように見えるスポーツの世界でも年俸は完全に単年度の成績(つまりフロー)で決まるのではなく、「在籍年数や実績」といった形のストックで決定します。
実際は、ストックの入り口と出口が非対称であるのにもかかわらず、対称であるかのような錯覚に陥りがちです。 要は増やしたものはいつでも同じだけの努力で減らせると思いがちですが、実は逆向きの動きに必要なエネルギーは とんでもなく大きいために簡単には後戻りできないことが多いのです。
第三者として判断する時は、対称性を担保できるが自分が当事者では、自身の生存や幸福が関わる時点で非対称性だもんな。世界を救う為に死ねっ言われたとして、どう考えても世界の方が優位でも私自身の方が優位になるからか。つまり、憤りは危険なサインでもあるんだなぁ。社会そのものが抽象的な存在だが、その構造が少しだけ理解出来た。読む前よりも視野が広がったのは間違いない。簡易な文章で書かれているが、内容は非常に面白かった。ただ、おじさん特有の古典からアナロジーを見出して、考察するのは事例が古過ぎないか。
私には、古典の部分は理解不能でした。まぁもっともらしさは、生まれるが…。
古事記の雨の岩屋戸にちなんだ法則。他人を変えようと無理矢理こじ開けることはできないが、外で楽しそうな踊りや歌が繰り広げられ、中の人に「外は楽しそうだからちょっと見てみよう」と思わせること。天照大神が岩戸を開ける気になったきっかけらしいが、まさか古事記にそんな要素があるとは。出口氏が言う人間の行動を司る脳は13,000年前から進化していないに、妙に納得してしまった。
Hiromiさん、『与えられた公平ではない環境の下で努力することに意味がある』なるほどの文ですね。自助努力そのもの(の考え)は好きです。
muraさん、不公平な環境だからというのを言い訳にしてたなと気が付いて、改めました。努力の測り方を間違えないように、ぼちぼちやります。
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