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ザ・カルテル (下) (角川文庫)

感想・レビュー
280

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獅子歌々(しし)
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ネタバレグチャグチャに入り組み過ぎてて、組織名とか人物名が気を抜くと飛んでしまうけど、注意して読み返しながら進めたらちゃんと繋がる。結末よりも過程重視の麻薬戦争小説で、えげつな過ぎる。めちゃくちゃやけど、ラストはハッピーエンドに思えてしまった。犬の力同様に本当におもしろい。
0255文字
みほ
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少し前に読んだテスカトリポカが物足りなかったので、ゴリゴリの麻薬戦争の話を読もう!と読み始めた。恐らく、しっかりとした取材を元にして書かれたフィクションだろうけど、これが現実にある世界だとすると、あまりに残酷すぎる。前作の「犬の力」を読んだ時も感じたけど、作者が麻薬カルテルの構造に激しい怒りを持ち、それを無関心にやり過ごしている人々へ、一石を投じたい思いが、ずっしりと伝わってくる。下巻途中のパブロの記事は、涙無しに読めない。
0255文字
Megumi
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最後までよかった。よかったけど、第3部作は少し休もうかな。
0255文字
こばまり
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再読なのに手に汗握ってしまった。『ボーダー』に進むお膳立てが終了。
0255文字
みゆ
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下巻に入っても繰り返される報復の嵐、積みあがる死体。上巻冒頭の3Pに渡る献辞リストがズシリと響く。新聞記者・パブロの渾身のラストメッセージが圧巻。一方、上巻で気になった痩せっぽちの少年・チュイ、やっぱキーマンでしたね。こんなエンディングを迎えるとは思っても見ませんでした。長い、長い物語でしたが『犬の力』も読んでみたいと思います。
0255文字
緋莢
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ネタバレ<捜査陣の中に、裏切り者がいる。選び抜かれたメンバーの中の誰が>というのが、この巻のあらすじの冒頭なのですが、序盤で明らかになります。正体もですが、その過程も結構衝撃的。<嘘発見器テストの結果を捏造し、汚れた身内を 合格させるだけでなく、好ましからざる人物の排除に利用した>など、アート・ケラーが<美しく円滑な仕組みだ。>と思ってしまうのも納得です。 第4部ラストの「〝麻薬との戦争”とやらを真剣に闘ってる人間がいると思うのか?」という アダン・バレーラの言葉(続く
緋莢

そして、その後のアート・ケラーの行動。 第5部冒頭の陰惨な光景や、〝戦争”というのが全く誇張ではない戦闘描写など 上巻以上に圧倒されっぱなしでした。また、ケラーが学んだ〝悲劇の歴史”の描写、 ある村で起こった出来事は、人間の残酷さに底はないのか…と暗澹たる気持ちになりました。 『犬の力』を読み終えた時も思いましたが、まだ続きがあるの?と驚くばかりです。

09/19 19:05
0255文字
葉月
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合縦・連衡を繰り返すカルテルたちは覇者をめぐって争い続ける。暴力と血に彩られた戦いの終着点は、歴史を作り出すのは個の激情だという、これしかない運命的な結末だ。麻薬戦争のうねるような流れを圧倒的なリアリティのもとで描きつつ、その流れに翻弄される人々の声、叫びを、作者の怒りが見えてくるような凄まじい筆致で拾い上げていく。ウィンズロウにしか書きえない傑作だ。
0255文字
dubonnet
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まるで凄絶なオセロゲーム。味方かと思えば次の瞬間敵に変わり裏切りと利害が交錯し形勢逆転、最早白か黒しかないのだ。要するに生きるか殺されるか。毒をもって毒を制す暴力に満ちた世界でどんなに富を得ようと皮肉な事に人間にとって最も大切な事、それは自由に生きるという尊厳。命を狙われ続ける人生なんてナンセンス。愛し護りたい女性ですら「囲われる女」に成り下がる。負の連鎖の始まりは何だったのだろうか。貧困、無知、無関心…富と虚栄心、支配欲がやがてカルテルという魔物を生み人をオセロのように操りデスゲームを繰り広げていた。
dubonnet

前作「犬の力」はエンタメ性が強かったが、今回は社会性に富んでいて作者のメッセージ性が色濃く出ていたように思う。戦争や紛争、カルテルの勢力争いが結果夥しい数の殺戮、カルテルとは無関係の、何の罪もない多くの市井の人々が犠牲になった事は現実味を帯びていて中南米のみならず世界中で今もなお終わらない深刻な問題として暗く投影されていた。上巻の冒頭の謝辞にあった数多くのジャーナリスト達の名前にも挙げずにはいられなかった作者の思念と意図が読み取れる。

04/10 00:47
dubonnet

カルテルは器やその中身を変えながら決して失くなることはなく存在し続ける。読み終えてしばらく放心状態だった。哀しみなのか怒りなのかはっきりしない涙が出た。あまりにも沢山の人を喪ったのだ。命を喪った人、大切な誰かを喪った人、そして自身の心を喪った人…少年のように。退行していった心身が痛ましい。もう戻ることはないであろうと悟りながら、それでも祈るしかない。

04/10 07:47
0255文字
紺
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「犬の力」よりもエンタメ度が削られ、著者の怒りが撃ち込まれている。麻薬がある限り生み出され続ける、愚かさと虚しさのカオス。記されることもない、夥しい数の死。闇へと葬られ続ける、役に立たない真実。ただ、「怒り」が生みだすのは怨みだけではない、「勇気」もまた同じ。人間とはなんと単純で複雑な生き物なのか。どんな結末でも、アートが悪夢を見なくなる日は来ないだろう。なぜそれが終わらないのか、この物語を読んでわかったような気になるのも怖い。読後は自分のものではないようなため息が出る。
0255文字
読書管理用
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かのジェイムズ・エルロイが激賞する理由もわかる。 この作品は前作以上に凄い。描写、文章、言葉選び、キャラクター、設定、展開。全てが100点以上。 これから物書きを志す人には、是非読んで欲しいほどだ。 特に展開は驚きの連続で、ある程度は予想していても「それ以上」を提供してくるから本当に凄い。 ただ、これでは単なる上手い小説に過ぎない。 そうじゃない。これが唯一無二の作品たらしめているのは、作者自身の怒りだ。 (コメント欄に続く)
読書管理用

前作「犬の力」は、麻薬戦争の現実を訴えながらも、やはりエンターテインメントだった。 しかし、今作は違う。作中で訴えられたメッセージからは、確実に血の臭いがしたのだ。 それは、現実に目を向けてくれ。麻薬に手を染めないでくれという願いだったと思う。 それを裏付けるように、上巻のエピグラフでは、カルテルに殺されたであろうジャーナリストの名が4ページに渡って羅列されている。 これは、単なるフィクションではないのだと。

10/27 23:40
0255文字
MGM0133
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ネタバレ『犬の力』続編。完全に前編の内容を忘れていたけど、忘れててもまったく問題なく、思い切り楽しめる。警察、麻薬組織、DEAみんな総出の爆裂メキシコ麻薬戦争、血で血を洗い、報復に次ぐ報復、騙し合いに次ぐ騙し合い。THE”ぶっ殺し合い”。不謹慎な表現で大変恐縮ながら、これは最高。どう終わるんだい?いや、終わらないでくれ!の葛藤の中で読み切った。『犬の力』を読み返そうっと。キラー・ケラー、あんた最高にキレてるよ。
MGM0133

『犬の力』を再読してて気づいたが、アートの執念は本巻で遂に遂に実ったわけだ。エルニー・ヒダルゴの件は凄惨の極致やったからなあ。

11/04 14:46
0255文字
ぎるっちょ
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下巻も重厚だったぜ...
0255文字
NAO.I
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デイオス・ミオ!『犬の力』を上回るスケール感にただただ圧倒され、打ちのめされた。それは戦争の規模、血の量だけではない。ケラーとバレーラの因縁を軸にしつつ。対立勢力の報復合戦と殺戮者の狂気を、裏切りや腐敗を描く。そして日常を取り戻すために闘う人々の決死の姿と、愛のストーリーを描く。そのコントラストがリアリティを生む。深度も幅も増し増しなのだ。深く心に刻まれたのは「野生の少年」が最後に残した記事。あのメッセージがメキシコの麻薬戦争の実態を雄弁に物語っていると思う。いやしかし、あんな結末が待っているとは。傑作。
0255文字
そーやん
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ネタバレめちゃくちゃおもしろい。読み応えもあり翻訳も読みやすい。メキシコのヒリヒリするような緊迫した空気感と狂気が文章なのに、映画の「ボーダーライン」を観ているような感覚になる。登場人物も悪い奴らだらけなのに魅力的で個性的。 なぜか狂気のエディルイスは狂気のあだ名がついてるにも関わらず、まともに見えて推したくなる。 3部作なのが嬉しいが、犬の力がkindleで出ていないのが残念過ぎる。
0255文字
風太
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人の命の重さは国で違うのか、が実感。小説とはいえ麻薬カルテルの事案はほぼ現実でしょう。引き込まれた小説でした、ドン・ウインズロウの小説は追いかけます。
0255文字
あずき
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ネタバレ圧倒的な暴力。どんな権勢を誇る人物も、銃や刃物で命を奪われる脆さ。結局何が生まれ、何が残ったのだろう? 仇の面倒を見るというケラーの生き方は辛いが強い。
0255文字
ねこやなぎ
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ネタバレすごかった・・・。アダンやオチョアが死んでもまたすぐに新しい麻薬王が現れて何も変わらないのでしょうが、多くの犠牲を出したケラーの長い長い闘いは一旦決着しました。 アダンが最期ヒヨッてちょっとカッコ悪かったのが残念でした。ケッ。ナルコのくせに、まともな死に方できると思ってんじゃねーよ。(゚Д゚#) セータ隊の悪逆非道ぶりがまるで『北斗の拳』のチンピラ共のようで恐ろしかった~。メキシコの人口が激減するんちゃうかというくらい人が殺されて麻痺しそうでしたが、パブロとドン・ペドロの死はとても悲しくて印象的でした。
0255文字
田中峰和
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ネタバレケラーはアダンを追い詰めながら、襲撃直前に何度も逃げられる。誰かが密告しているが、果たして誰なのか。アギラル局長を疑うケラーだが、実はもう一人の組織の局長ベラだった。けた違いの高額の賄賂で操られるのはトップだけでなく、末端の軍人は警官まで汚染が広がっている。アダンは疚しさを感じながら残虐な命令を下すが、新興勢力のセータ隊は自らが残酷な拷問や殺害を愉しむ恐ろしい組織。町全体を廃墟に追い込むセータ隊のオチョアは国を滅亡に追い込む勢いだ。敵の敵は味方と、アダンと協力してオチョア殺害に向かうケラーの活躍が凄い。
0255文字
Kanonlicht
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人類史上最も長い戦争は、麻薬戦争だという。どこかのカルテルをつぶしたところで、また別のカルテルがその後釜に座るだけ。北米が麻薬を求め続けるかぎり、戦いに終わりはない。犠牲になるのは中南米の貧しき人々。しかも、もはや麻薬利権そのものよりも、復讐のため、もしくは己の力を誇示するためだけに、血が流される。その意味では、軍も警察もカルテルと何ら変わらない。まさかの結末に言葉を失う。
0255文字
踊る熊
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読み終えた。満足しかない。完璧だ。上巻ではチェスの差し手だったケラーが、下巻では自らその駒となって活動する。これはやはり、必然か。最後の任務、血と暴力に彩られた本編に相応しく凶々しい。けれど、どこか美しく感じてしまったのは不謹慎だろうか。ところで、本作には完結作となる『ザ・ボーダー』がある。何と訳者はあの田口俊樹氏。本来なら少し間を空けたいところだけど、いやいや、今の余韻を大切に上巻へ向かう。それだけの完成度がこの物語にはある。
0255文字
田中
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麻薬組織と癒着した軍部の無法行為と闘う人々。セータ隊の残虐行為を包み隠さずプログで告発する記者。彼らは、非力だけど屈服しないのだ。信念を曲げずに良心を守る毅然とした姿が美しい。でも「悪」は、それ自体が怪物のようで、軽く呑み込み命を無情に奪うのだ。その力は、本当に恐ろしい。それでも、尊厳を失わず、身の危険があっても、魔物に立ち向かう人々の勇敢さに心が揺さぶられた。ファレスは、セータ隊とアダン・バレーラとの支配権争いで地獄の有り様だ。ものすごい悪の促進力と、光ある博愛心のコントラストに胸がしめつけられる。
0255文字
たらお
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政府や財界など責任が大きいほど、麻薬との戦争には真剣に取り組めない。なぜなら麻薬は経済という歯車の一部になってしまっているからだ。今回は、新聞社というメディアの在り方にも光を当て、残忍な麻薬組織側から圧力がかけられて苦悩する記者の姿があらわになる。逆らえば命を失うことを意味するが、事件の本質に迫れないことは職業人としての死であり、自分たちが生きる社会の死でもある。本編とは離れるが、記者が麻薬組織の脅しにより家族、恋人を失うことを考えて最期にとった正義の行動とその末路が一番切なかったりする。
0255文字
みやこ
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麻薬組織と戦うためには、ケラーは彼らと同じ土俵に立つしかなかった。それは必然だと思えることがやるせない。「憎しみは憎しみさえも打ち負かす」衝撃の握手。けれども。そんな憎しみを凌駕した憎しみ。その先に達成感も高揚感もあるはずもなく、疲弊しきった魂が贖いを求める。それでもなくならない麻薬組織。逆に言えば、それだけの人が麻薬を求めているということ。そこに政治権力が絡むから根本的な浄化にはならない。どうやって戦えと?「女や子供、罪もない市民を殺さない」彼に任せてしまえと。思わ頷ずきたくなること自体が異様なのだ。→
みやこ

本作は三部作のうちの第二部。え?まだあるの?何があるの?どうなるの??と、この先の物語が全く想像できない。ここまででも圧倒的な読み応え。なのに、これ以上何があるんだろう?そんな作品を読むことが出来るワクワク感半端ない。

10/10 00:34
0255文字
Sam
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正直上巻で少々停滞感を感じたのだが、下巻に至ってあらゆることが絡み合いながら結末に向かって収斂していき、ここまで登場してきた人物が思いもよらないところに現れ予想してなかったところで繋がったり舞台から姿を消したと思ったら重要な役割を与えられたり、もうとにかく目眩くような展開で息つく間もなく怒涛のエンディングに向かう。「犬の力」から始まって計2,200ページ、深い余韻を残す、まさに一大叙事詩とも呼ぶべき作品だった。このあとさらに続編「ザ・ボーダー」があるようで、一体どんなストーリーが待ち受けているのだろうか。
0255文字
masa
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これは麻薬との戦争ではない。アメリカは麻薬をメキシコから筒抜けで輸入しながらも非合法と糾弾し、内戦を誘発する。国境が麻薬を金に換え、金を武器に換え、武器が汚職を護り、無限にスパイラルし続ける。麻薬は魂を金は権力を武器は組織を腐敗させる。血で血を洗う裏切りと復讐劇は地獄の椅子取りゲーム。標的が不在になるまで終わらない。残忍性と一途な愛は紙一重で、どちらも傲慢さが生み出す異常性なのだろう。全ての人間が利権に依存し、ハイになって殺し合う。まるで経済こそが麻薬だ。そうか、だとすればやはりこれは麻薬との戦争なのだ。
0255文字
オーウェン
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上巻の終盤で急にジャーナリストが出てきたが、そういう存在すら麻薬戦争に呑み込まれてしまう無力さ。 捜査陣からも裏切り者がいるし、ほとんど混沌の一途な状況。 もはやどちらが正しいのか感覚が麻痺しそうなほど。 終盤にはほとんどの人物が息絶えるし、ケラーとアダンの争いにも終止符が打たれる。 ようやく安息が訪れたと思ったら、3作目がありでまだケラーの戦いは続くのだ。
0255文字
キク
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30年以上のケラーとバレーラの争いは、今作で終止符がうたれた。でもまだ三部作最後の「ザ・ボーダー」が残っている、、どうなるんだろう。麻薬戦争を詳細に描いた本作を出版した後、著者は新聞の一面を使い「麻薬戦争に終止符を打つためには、麻薬を合法化するしかない」という意見広告を出したという。綺麗事の理想論ではどうにもできない現実を、これでもかと描き切った著者のその意見は賛否はあるだろうけど、無視することは出来ない。欲望が正義となり、道徳と平和が連動しない残酷な世界を、それでも美しいと言える強さが欲しい。
0255文字
ごんちゃん
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はあ。やっと読了。上巻読了から一年以上経ってますがな。 この文体と相性が悪いのか、中々読み進めませんでした。 ひたすら凄惨な殺し合いが続くのは全然平気なんですけど、ただただ殺し合いをやってるのが、長くって飽きちゃったんだよねー
0255文字
maybe40shoulder
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「野生の少年」の、パブロの最後の声が心に染み入る。お前たちは同じ穴の貉だ、お前たちがひとつのカルテルだ、と。ケラーは呟く。人間がカルテルを動かしているのではなく、カルテルが人間を動かしているのだ、と。ウィンズロウの答は、「麻薬の合法化」だというのが面白い。この人は、本当に怒っていて、切実にこの負の連鎖を止めたいんだな。凄惨な場面の続く本書だが、心に残るのは暖かい人と人の触れ合いだったりする。何故だか、愛しい人に連絡を取りたくなる、そんな不思議な一冊でもある。文体の切れ味の良さも一級品ですね。
0255文字
Ai
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1ページごとに誰かが殺されている。そう感じてしまうくらい、凄まじい暴力・虐殺の嵐だった。DEAケラーと麻薬王アダンのシンプルな対立が、ナルコたちの群雄割拠で混乱していく。実在の陰惨な事件が物語に多く取り入れてあり、ドキュメンタリーな側面もとても読みごたえがある。これは第3部も読まねばならない。
0255文字
みも
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作品の良し悪しを評するより先に立ち昇るのは、こんな凄いものを書いた著者への畏敬と畏怖。身内への愛情と裏腹の憎悪から生じる凄絶な復讐の連鎖。『犬の力』に見られたカルテル間の不文律さえ失われ、ジャーナリストも収賄か死かを迫られ、無辜の市民が問答無用で殺戮される暴虐が横行し、国家を巻き込んでの混沌の泥沼が広がる。僕はその凄惨さに神経を摩耗させ、疲弊し、麻痺させる。断片的に記される「点」のようなエピソードを線で繋ぐ手法。登場人物が多く全貌を把握するのは難しいが、その難義を補って余りある場面ごとのリアリティと衝撃。
0255文字
巨峰
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まいったな。下巻は一日で読んでしまった。敵の敵は味方なのか本当か?最終章の予想外の展開からのさらなる急展開は圧倒的でした。この小説、生き残りそうな人がみんな死んでいく。しかし、中南米の麻薬戦争ってニュースとかでみたら、ああそうなんで終わるけど、小説で読んだら凄まじすぎます。文学の力を感じました。
0255文字
Taku Kawaguchi
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うーん、凄かった。 圧倒的で壮絶な物語だった。
0255文字
しい太
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時系列としては犬の力のエピローグから繋がっており、アート・ケラーとアダン・バレーラの因縁を中心に描かれてはいるものの、この作品単体での読み応えは凄まじく、前作を知らなくても十分堪能できると思う。この一作だけで去年読んだミステリ全部より人が死んでるし暴力性も常軌を逸しているが、大部分が現実ベースという。訳文に少し違和感というか「そんな古臭い言い方あえてするか?」というところがあったんだけど、解説を読んで確かに東江氏もニール・ケアリーシリーズでヘンな表現使ってたな……と懐かしく思いだした。
0255文字
まさやん80
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「犬の力」の続編。メキシコからアメリカへの麻薬密輸を巡り、アメリカ麻薬取締局のケラーと麻薬カルテルとの10年の戦いを描く。とにかく、登場人物も多く、敵味方が入れ替わったりして、ダイナミックに動いていく。全篇1200ページという大長編をとにかく圧倒的な力で読ませる。「犬の力」もすごかったが、この作品は更にその上を行く。恐れ入りました。
0255文字
ウメ
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ネタバレパブロが最期に書いた記事がこの物語のすべて。そこにたどり着くまでの1000頁は、長い序章に過ぎない。世界経済を支える莫大な麻薬マネーは誰にも止められない。今もどこかで誰かの命を蝕んでいるかと思うと気分はどん底だ。
0255文字
たくぞー
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勝者も敗者もいない世界。生産者・供給者・消費者 どれも無くす事は叶わず、歯車はグルグルと回り続けている…現実を基にしているのが恐ろしい。
0255文字
四男の母
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ネタバレ凄まじい暴力、殺人が多すぎてなんだかわからない状態になった。そんな中、まさかアダンとケラーが協定を結ぶとは思わなかった。でも最後はやっぱりそうだよねと思った。でもなんか連れて帰って欲しかった気もした。
0255文字
おにぎり
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わずか十九歳の少女が警察署長に就任する。親友が殺され、生まれ故郷が無残な姿に変わり、知り合いが難民と化していく姿を眼前にした動機で。類まれな射撃の腕前を持ちながらあっけなく人生に幕を閉じてしまう。麻薬との戦争--その比喩は、新たな朝が来るたび新たな悲しみが天を直撃するとシェイクスピアからも引用されている。
0255文字
6色りんご
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暴力的な厚さの本作。それでも読んでしまう圧倒的な何かが間違いなくある。容赦ない暴力が、容赦ない描写で、次から次へ。ある意味、忠実な映像化は不可能かな。終盤、まさかの展開に、積年の因縁にどう落とし前つけるのかと思うが、私怨がポイントだった。『犬』サーガの核は、間違いなくケラーだが、彼をどうやって「保護」するか、作者、かなり神経使ってる?まさに、危機一髪から生還した彼に、治療にあたる衛生兵が、「貴方を殺すのは大変だ」的なことを言うのは、まさにその通り。「決して死んではいけない」、これがケラー最大のミッション?
0255文字
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ザ・カルテル (下) (角川文庫)評価81感想・レビュー280