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でれすけ (文芸書)

感想・レビュー
30

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グランくん
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戦国時代末期の常陸の大名、佐竹義重を描いた物。 頼朝の頃以来400年常陸の大名である佐竹氏。それを守ったが、秀吉に臣従して北条討伐へ参加する所から物語が始まります。 その後、秀吉政権や徳川への政権移行にどのように対峙したかが描かれております。 でれすけ、とは、茨城弁で、馬鹿者ほどの言葉です。
0255文字
円盤人
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近年増加傾向にあるローカル名将の歴史小説を多く読んでいるのだが、常陸の佐竹"鬼"義重もそのひとり。豊臣・徳川の時代まで生き残った者たちは、新時代のさむらい、武将、大名のあり方を模索し、適応せねばならなかった。それはほぼ共通して描かれるテーマであり、本作も例外ではない。短く読みやすい小説で物足りなささえ感じるが、登場人物をグッと絞り、息子・義宣にも花を持たせ、馬鹿者(でれすけ)たちの愚かさと矜持をすっきりと描く腕に作者の力量を見る思いだ。宿命のライバルがほんの一瞬、ちらりとだけ出てくるセンスも心憎いばかり。
円盤人

そのほんの一瞬のシーンは物語の最後に訪れるが、本当に会ったのではなく、義重の心理描写のようにも解釈できるのが上手いと思う。

05/18 16:36
0255文字
たるは
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ネタバレ歴史小説にしては非常に読みやすい。セリフにあらわれる茨城弁に県民として会話の様子が容易に想像できて面白い。ごじゃっぺ、でれすけ等、読んでいて笑いがこみ上げてくる。 坂東武士としての佐竹家の矜持には胸を打たれるものがあった。後半にかけての激動の歴史は、一族の立場を考えると苦しいものがあったが、シリアスにしすぎず、武者としての義重を描いた筆者の巧さに引き込まれた。 非常に面白い1冊だった。
0255文字
チャーリー
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佐竹家は石田三成に付いたせいか、歴史小説やドラマではあまり良く描かれていないように思う。豊臣政権末期頃の義宣の苦闘ももっと読んでみたかった。
0255文字
今日は決算前
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◯ 戦国常陸の名家佐竹義重義宣親子の小田原評定から秋田への転封迄の物語。佐竹ものは初めて。義重も義宣も佐竹家としての矜持とはを問われ続けた生涯であった。佐竹が西軍であったことは知っていたが、単に三成と親しいからと思っていたが、佐竹の場所的な不幸が理由であることを知り興味深かかった。この著者の作品ははじめて。文章もライトな感じで、佐竹に関わる所以外は省略されていて、ぐいぐい読み進められることができた。義重の軽いしゃべり口調が、義宣の律儀さとの対比で、両者の性格を浮き上がらせるようで楽しく読めた。【図書館本】
0255文字
yoshida
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小田原征伐後の佐竹父子の物語。鬼義重と恐れられた佐竹義重。子の佐竹義宣も傑物であった。戦国の代で二代続けて英傑が現れる大名も珍しい。それでも関ヶ原合戦で石田三成に近しい立場であった佐竹家は常陸から出羽秋田へ改易となる。天下人に使える難しさ、そして家を保つ難しさがよく書かれている。豊臣政権が出来るまでは合従連衡により武力で敵と戦ってきた。天下が統一されてからは政治が大名家の命運を左右する。畿内にいる義宣は世の中の変化を着実に掴む。しかし、佐竹が常陸を保つことは難しかっただろう。もう少し動きが欲しかったかな。
0255文字
Ever531
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ネタバレ佐竹義重、義宣親心の物語。 丹羽家、蜂須賀家と読んできましたが、お家安泰のためには、つくづく秀吉、御公儀の目が怖いのと、天下分け目の関ヶ原、ここの判断は存続か、滅亡の二択ですもんね。佐竹家に関しては、さらにどっち選んでも・・・
0255文字
URI(病気養生
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小田原征伐後の佐竹義重と義宜の親子の葛藤を描いたお話。新しい時代についていかなくてはと競う義宜と危なかしくてたまらない義重というのはどこにもある風景かも。蓑輪氏は御宿勘兵衛や蜂須賀家正と題材は面白い(ちょっと軽いか)
URI(病気養生

けど、その危なかっしい対立は岩明均の雪の峠でもやってたな

07/16 13:45
0255文字
路傍一石
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ネタバレ佐竹義重・義宣親子の話。義宣の正室が自害したシーン史実をほぼ知らなかったため衝撃だったが、最後の方で回収されてよかった。家康上杉討伐前に家臣をまとめる義宣のシーンも見たかったけど、全体的にすんなりまとまっていて読み応えがあった。坂東武者も気になりだした。
0255文字
スー
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47坂東太郎、鬼佐竹と関東にその名を轟かせ恐れられた名将佐竹義重。当然、北条や伊達との争いがメインだと思っていたら、意外にも隠居からのスタート。馬を駈り槍を振るい戦場を疾駆し領地を広げる時代は過去になり今は茶の湯と連歌で人脈を作り家を守るようになり、急激に都風に染まる息子に危惧する義重。そして意味のわからない朝鮮出兵と秀次の失墜に始まる佐竹家の危機に無力感に苛まれる義重。しかし再び武力を必要する時代になる。老いても戦場を駆け抜けた義重の凄味に痺れました。戦国を終わらす事を使命にした家康は良かった。
0255文字
m
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先日秋田の久保田城を訪れたので。関ヶ原の後、それまで治めていた常陸から大幅に減封され秋田に国替えとなった佐竹家。大事なのは家名か父祖伝来の領地か。父・義重中心の話だったので息子・義宣についてももっと知りたくなった。
0255文字
CJ
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佐竹義重という珍しい題材ながら、家督を義宣に譲る頃から話が始まり少し戸惑ったけれど、後半になってテーマが明らかになるにつれ成程と思わせる構成。頑固なのに柔軟な義重の造形も魅力的だし、「律儀者」なだけではあの状況を生き残れないよなと納得させる義宣も良かった。岩明均『雪の峠』とテーマが重なる部分もあるので、併せて読むのも面白い作品。
0255文字
ファントム
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戦国時代は結構得意と思っていましたが、佐竹家のことは近県でありながらよく知りませんでした。ごじゃっぺって茨城でも言うんだなって思いました。
0255文字
プラス塾長
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「この、でれすけ野郎」と子供の頃によくオヤジに怒鳴られたっけ。茨城だけではなく私が住むお隣の栃木でも使われる方言です。今作は常陸の国(現、茨城)を治めていた大名佐竹義重の隠居後におとずれる豊臣の時代から関ヶ原後までの話、歴史小説やドラマには名前は出て来ても登場することは少ない佐竹氏、とても面白く読んだ。でれすけとは本書では「馬鹿者」と訳していたが、ちょっとニュアンスが違うんだよな、でれすけはでれすけだ。(笑)地名や周りの大名も知っているところが多くて親近感がわいた。最後に会った左目の男との会話はしびれた。
0255文字
ポチ
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鬼義重と呼ばれた佐竹義重の隠居後からの話。息子の義宣と共に佐竹家500年の誇りを守る為に苦慮する姿が描かれている。箕輪さんは3冊目、読みやすくなかなか良かった。
ポチ

そういえば見かけないですね!簑輪さんは以外な人物が多いかもです(^^)

02/12 00:18
0255文字
ophiuchi
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佐竹氏という戦国大名の存在すら知らなかったが、ここに描かれた佐竹義重はとても魅力的だった。1日で終わってしまった関ケ原の戦いが、多くの大名たちの運命を変えてしまったことに驚く。260年以上に及ぶ幕藩体制を築き上げた家康が勝利しなかったら、どうなっていたんだろう?
0255文字
maito/まいと
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名門・佐竹氏中興の祖・「鬼義重」こと佐竹義重の“隠居”直前から最期までを描く、切り取り方が珍しい歴史小説。毎回驚きの題材を出してくる箕輪さんにしては、割とおとなしめだなあ(失礼)と思いつつ、中盤まで読んでいくが、とある女性の死から、一気に物語は動く。秀吉の死から関ヶ原へ、選択を迫られる佐竹。誇り・老い・恐怖・意地・・・様々なものがないまぜになるなか、本当の己と向かい合い、答えを出す義重の姿は、長く生きられる現代の私たちに、命の燃やし方を迫ってくる。「将来のために生きている限り、人の時間が止まることはない」
0255文字
ミンガラ
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「戯言」に ごじゃつぺ。「馬鹿者」に でれすけ のるびが振ってあるが、違うんだよな。「でれすけ」はもうちょっと ごじゃっぺで軟派な感じなのよね。義重はでれすけのえばらき弁とは違うのよね。
0255文字
まみ〜
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常陸佐竹家。源氏の血を引く名門にして、武辺を誇る坂東武者の一族?だが、時代は変わりつつあった…。豊臣秀吉によって、関東の大大名・北条氏が討たれ、いよいよ豊臣の天下が訪れようとしていた?戦国乱世を生きた義重は、息子の義宣に家督を譲ったが、移りゆく時代についていけなくなりつつあった…?秀吉、三成、家康…。佐竹家が生き残るために全てを懸けた義重と義宣の決断やいかに‼ うん、良かった?✨旧態依然としたものから、より新しい体制へと移り変わる過渡期。読みながら、現代にも通じるものがあるように思いました?
0255文字
onasu
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500年にわたり常陸国北部を領してきた佐竹氏の20代目義重。北方は米沢の伊達政宗、南方は小田原北条氏との戦いがあり、その牽制の意味で、上杉謙信、豊臣秀吉と誼を通じてきたが、北条氏が滅ぼされるに至り、佐竹氏にも変容の時が。  嚆矢は関白秀吉から告げられた常陸国全域の平定。早期にとの意図を図り違え…。  当主の座は嫡男の義宣に譲っていたが、平定を機に実質的にも隠居し、水戸への移動、朝鮮出兵を見守ってきたが、秀吉の死により、またも動乱の波が。  駆け足で物足りなさもあるが、またひとつ戦国ネタが拾えた好著でした。
onasu

熱いやつをやる頃合いだすな。

12/03 21:15
Naoaki Goto

年末は休日出勤になりそうです。年明けにでも熱いやつでやりましょう

12/07 20:39
3件のコメントを全て見る
0255文字
ソババッケ
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ネタバレ茨木弁で「だらしない、間抜けなやつ」とある。関ケ原を語るとき必ず出てくる、非常に興味のある佐竹氏の動静、これまで書かれた小説を知らない。新羅三郎義光から20世、500年間もの長きに渡り北常陸を領した佐竹氏の義重・義宣の親子を描く。源氏の嫡流や坂東武者としての矜持がその思考や行動に頻繁に表れるのは面白い。豊臣政権下の石田、浅野の競争心や江戸の家康との地理的条件なども微妙に影響して・・。転地減封という結果に至るまでの、佐竹氏の戦略、葛藤、そして最後の決断までの経緯などもっともっと掘り下げてほしかった。★3.3
0255文字
さりゅ
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ネタバレ鬼義重と恐れられた佐竹義重を中心に佐竹家の生き残りを描いた御話。義重が時代に取り残されていく葛藤を抱きつつ生き残りを計る悲哀に同情を禁じ得ない。正直、佐竹家は関ケ原で改易されていてもおかしくなかったと思うが、めげる事なく減封され出羽の国作りを成し遂げた義重、義宣親子は流石、名門佐竹家かと。精一杯生きる人物にを主人公にする蓑輪諒さん、次作は誰を取り上げてくれるかのか楽しみです。
0255文字
Johnny-T
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清和源氏の末裔、佐竹義重・義宣。彼ら親子の、歴史ある名家として、坂東武者として、敗者として、また挑戦者としての新時代との戦い。 不屈の物語。
0255文字
如水
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佐竹義重、佐竹氏最大版図を築いた人で『鬼義重』や『坂東太郎』と呼ばれた戦国の雄です。が、この話は隠居後にスポットを当てた物語です。隠居と言っても侮るなかれ、この人は凄まじい。息子義宣のバックアッパーとなり、周りに鬼の睨みを利かしながら常陸国の安定を図ります。が、時代が移り変わり、関ヶ原へ・・・義重の無念さが滲み出てた作品ですが、其処は作者が上手く持ち前のスピーディーさと清涼感でサラッと話を盛り立ててます。楽しかった〜♪今度は『鬼義重』全盛の話が読みたいと思いました。蓑輪諒さん書いてくれないなぁ?
0255文字
pagrus55
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☆☆☆☆
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ぶーにゃん@積ん読本解消中
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ネタバレ北関東で屈指の名門佐竹の当主として常陸を守り続けてきた義重とその息子の義宣が戦国末期に智と武を駆使して上方の豊臣氏に対応していく。かつて鬼義重と呼ばれた名将は、急激に領国を領主の連合体から中央政権に変革した息子に戸惑い秀吉、家康の思惑に翻弄されながらも正統な源氏の家を守るため、屈辱に耐える。誇りと時代の趨勢を睨みながらも生き残りを図る姿は読んでいてすがすがしいものを感じました。人生を賭けて常陸の国を守るため、争ってきた北条氏が滅亡した後の宿敵伊達政宗との会合が決まりました。
0255文字
サケ太
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源氏の正統であることを誇りとし、常陸を守り続けてきた佐竹氏。佐竹常陸介義重。息子の佐竹義宣と共に国を護るために、戦い続ける。「鬼義重」と呼ばれたかつての名将は戦がなくなり、形の変わった世の中に翻弄され続ける。御上の思惑に翻弄される。時代に適応しようとする息子の行動に戸惑い。屈辱に耐える。諦めそうになる、なにも出来ないのだと。たとえ老いても、必要とされなくなったのだとしても、佐竹は折れない。鬼義重は折れない。最後の宿敵との会話。過去への決着。正しく鬼骨を見せ付けた老いた戦国武将の生き様。非常に面白かった。
サケ太

この作者の物語は読みやすいのもあるが、非常に合う。今回は、比較的有名な人物だが、戦に生きた前半生ではなく、後半生を取り上げたのも面白い。

09/02 00:33
0255文字
ちゅう
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鬼義重の生き様、なかなか。 今後に期待の新人です。
0255文字
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でれすけ (文芸書)評価69感想・レビュー30