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暇と退屈の倫理学

感想・レビュー
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kyo 18
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人間の退屈との向き合い方について考察する内容。 哲学的視点だけでなく、生物学的・人類学的な視点からも退屈について論じられており、途中で飽きることなく読み進めることができた。 特に、人類が遊動生活から定住生活に変わったことで退屈という概念が生まれたという主張は興味深かった。 後半では、多くの哲学者たちの主張を引用して、それらに対して一定の理解は示しつつもバッサリ切っていく筆者のストロングスタイルも楽しめた。
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千
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哲学書で泣くことはなかったけど、哲学の世界をはじめ縁のない世界の研究は楽しかった。消費社会のあり方に興味があるので、本書の視点、指摘も踏まえて考えていきたいわね。
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TATA
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人は何故退屈を厭うのか、そもそも退屈と暇の違いは何かについての考察に始まり、人として生きることは何かというところまで心地よく飛躍させてくれる一冊。退屈が入り混じる生活を楽しむことこそ人間の証。退屈を失うことは何かの奴隷になること、それもまた良いこと、そしてまた入り混じる生活へと繰り返す。なるほどこれが哲学の入り口に立ち寄ったということなんだろう。確かに哲学書の割りに楽しく読めた。退屈ひとつを材料に随分と高尚な思惑に入り込めた。
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snowbird
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audible にて
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ががが
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暇と退屈についてさまざまな学問の蓄積を参照しながら哲学する本。猛スピードで進む現代社会では暇なんてまったくないように思えるし、わずかな隙間時間さえもネット上にある無尽蔵のコンテンツで埋められ、暇も退屈も私たちの生活からは駆逐されているように思えるが、よくよく考えるとそれは忙しさや娯楽のなかに暇と退屈が取り込まれているに過ぎないのかもしれない。先人の哲学者のテクストを批判して「〇〇よ、それは〜なだけだ」のような物言いは不遜な印象も受けるが、著者が長年考えてきた理論を作り上げようとする野心とも見受けられた。
ががが

「この世界において、退屈でないものには人はすぐに飽きるし、飽きないものは大体において退屈なものだ。そういうものなんだ。僕の人生には退屈する余裕はあっても、飽きているような余裕はない。たいていの人はそのふたつを区別することができない」村上春樹 『海辺のカフカ』

12/23 16:22
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knkq
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良いタイミングで読めた、出会い
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塩分
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ネタバレ通読を通して私はまたすこし環世界を移動できた。答えを得るというより、物の見方を変えてくれた哲学書。 過去の哲学者たちの「暇と退屈」への向き合い方を学びながら、筆者独自の結論へと結びつけていく構成はお見事で、ぐいぐい惹きつけられました。パンだけでなく、いやパンも味わい、そしてバラももとめよう。動物になって思考することも楽しむ、そのために、「待ち構えられる」自分でいたいと願います。そして、人のためにも力を使えたら。 暇も退屈も味方につけて、人間の生を楽しみたいと思います。
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ゆか
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ネタバレ9割方読んでいたのを、お義母さんの病院のお見舞い時間前の時間調整で読了。あの本読みました?で勧めていた一冊。本文より「退屈と気晴らしが入り交じった生、退屈さもそれなりにはあるが、楽しさもそれなりにある生、それが人間らしい生であった。だが、世界にはそうした人間らしい生を生きることを許されていない人たちがたくさんいる。略にもかかわらず、私たちはそれを思考しないようにして生きている」「退屈とどう向き合って生きていくかという問いはあくまでも自分に関わる問いである」「楽しむことは思考することにつながる」
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べ
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(過程ではなく意味としての)物語との関係 言葉の使い方再考(動物関連)
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いち.に.
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ネタバレ「暇と退屈」というテーマに関する先人の哲学的な議論を通じて、暇と退屈の境界が個人の内面世界での判断によって大きく左右されるという感覚に至りました。旧版の本でも外的な消費活動について指摘されていましたが、現代ではネット上のサブスクなどの手軽な選択肢が増え、暇つぶしの形がより消費的で手軽になっていると感じます。こうした変化の中で自己の判断で退屈とどう向き合うかがますます難しくなっているように思います。総じて細かに自覚的、主体的であることを求められているように感じました。
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K
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結論はありきたりだけどそこに辿り着くまでの過程が面白いって本なのに、どんな話ししてたか忘れちゃった!!
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ゆゆ
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ネタバレ「全く知られていないことならゼロから始めればいい。しかしなんとなく知っていることだと、その知っていることが分析を妨げるのである。わかった気になっているからどこまで分析を深めれば十分なのかわからない。人に説明するにあたっても自分が知っている退屈とは違うなと思われて仕舞えば道半ばであってもその人はもう耳を傾かなくなる。」人は人間の運命に基づいて人との関わりを必要とする。勉強しないと楽しさを見つけられないのだろうか。傷がなければわたしは退屈を感じないのだろうか。考えるきっかけにはいいけど結論には納得できない。
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あきら
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東京事変の「贅沢は味方 もっと欲しがります負けたって」を思い出した。 贅沢して暇と生活を楽しみたいと思った。 推測だけど、色々な認知による環世界をたくさん持って行き来することも人生を豊かにする術になりうるのではないか? あと、習慣化によって思考しないようにするパターンが「人間であること」で、思考することが「動物になること」っていうのもパッと見の印象では逆だから面白いなーと思った。 ただ、リアルで言うと動物は思考してるのか?という疑問も残る。
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なつみかん
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倫理学は解らなかったのだけれど、暇と退屈から逃れるために〝読んだ〟のだなぁ〜
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インドアな人
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面白かった、自分の育ててる哲学がより涵養された実感がありました、感謝。
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草津のブーサン
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あの本読みました?で勧めていた一冊。絶対読まないであろう分野。気がついたら一気に読んでいた。面白い大学の講義を聴いている様。私にも分かる例えが山盛り。〈人間であること〉をたのしむことで、〈動物になること〉を待ち構えることができるようになる。なるほどねぇ。
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まお
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國分功一郎氏の著書。自分の身体的感覚が言語化されているような一冊だった。「暇」は客観的で何もすることがない時間、「退屈」は何かしたいのにできない感情であり主観的。今の自分は「常に退屈しているんだ」と感じた。ハイデッガーが定義していた「第二形式の退屈」という状態は、現代の人々において「労働」の時間が当てはまるのではないか。退屈から逃走するために人々は労働という行為に束縛される。もちろん労働の対価は様々にある。しかし、退屈から逃れるために行動したものの、再度退屈な状態へと陥る負のループがあるように感じる。
まお

社会が豊かになる反面、人々が不幸になるというものは皮肉であるとも感じる。人々が遊動生活から定住生活へ移行したことにより政治経済の基盤や文化が誕生する。近現代の労働においてもフォーディズムが確立したことにより労働者に休暇の権利付与という労働観の転換が行われる。人々の生活は確実に豊かな方向に向かって行っている反面、日常的にぼんやりとした不幸があるのはなぜかと考える。『資本論』でマルクスが述べたように、労働日の短縮により自由の王国が確立されることで人は幸福になるのか…。

07/14 22:44
まお

退屈から脱却する方法は「なにかにとりさらわれること」。人々は動物と比較して環世界を次々 移動できる。特定の世界に停滞せず移動するためには何が必要なのか。それはあらゆることに興味を持つこと。その対象を楽しむこと。深く思考することと同時に衝動という反応を大切にし、積極的にその世界に飛び込むことなのだろうか。ある対象に奴隷となっている状態ではその対象に向き合うことができず、向き合うには訓練が必要だという。自分にとって何がとりさらわれの対象なのか。その対象を無意識的に排除していないか自分を見つめ直したいと感じた。

07/14 22:47
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アシモ
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今大変売れてるらしい文庫版が手に入らず、旧板で読んだが大変面白かった。大学のゼミを活用したとのことでなるほど。哲学も一人でうんうん考えるのではなく人との相互作用で面白くしていくという方法がためになった
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なっこ
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お金を使って遊んだり楽しく過ごしたりしていても根本では満たされていないように感じる、という話を友人にした時に、なんかこの本で第三形式まで退屈を分解してたよ!全然覚えてないけど!と勧められ、家にあった積読をおろしてきた。 一貫して哲学の話をするのかと思っていたら、様々な○○学から人間(だけではないが)と退屈の関係を考えており、アプローチ自体も中身も論理も非常に面白い。 消費社会から意識的に離脱しようとしても、人間はそもそも退屈する生き物であるという姿勢は一貫しており、諦めるような安心するような気持ちになる。
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Sin'iti  Yamaguti
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『中動態の世界:意思と責任の考古学』で注目を集めた新進気鋭の哲学者。平易な語り口ながら、論理的にものごとの本質に切り込んでいくさまは見事。本著においても、いわゆる「哲学」、というよりも知の総合学たるフィロソフィーにあふれている。ハイデッガーやハンナ・アーレントというば、どうしても恐れ入ってしまいがちになるが、著者は平然として小気味好い批判を加える。難しい箇所もないわけではないが、それだけに再読をしたいと思う。
Sin'iti  Yamaguti

自由の王国について。マルクスのドイツイデオロギーは昔読んだはずだが、ここに引用された箇所は記憶にない。これも再読せねば。

06/04 13:11
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隠居
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最新版の感想では國分氏を褒め過ぎて具体的内容に殆ど触れられなかったので旧版では少し内容の感想を書きたい。ハイデガーの退屈論との対決を主要なテーマとする本書は第一級の実存哲学書でもあるが、本書をあくまで「倫理学」の本として意識した場合、本書が「消費社会批判」「反消費主義」というある種の倫理的・政治的思想に貫かれている事は無視できないだろう。本書に見られるような「日常肯定」「革命否定」は平成の批評・言論・思想ではありふれた方向性だが本書が特異で新しいのは、そこに倫理性と左派的政治性を明確に加えた点にある。
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___
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ネタバレ前書きを読み終わった直後は正直この本を舐めていたが、読了した結果面白かった。読んでる最中は本のタイトルが『暇と退屈の倫理学』なのを忘れて哲学書だと思って読んでたので、タイトル回収が来たときには「そういえばこれ倫理学ってタイトルの本だったわ…」となってました。経済、哲学、動物学から暇と退屈を追っていき倫理学で結ぶという構成で、かなりボリューミーで読み応えがあった。特にハイデッガーが出てくる辺りから。また、この本に出てくる生徒くんと同じで正直退屈の第二形式が例含めて理解できなかったのは少し悔しかった。
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Saezo
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うっすら思ってたことを言語化してくれる本だった(途中難しかったけど)。なぜ豊かなのに喜べないのか。持てる人が幸せなんじゃなくて、求める人が幸せ。目標に向かって努力してる人を魅力的に思うのはこういう訳なんだと腑に落ちた。楽しむにも訓練が要るとあったけど、まさに「面白きこともなき世を面白く」。ひとり遊びできる人でいたい。
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アリソン
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緩めの哲学書ばかり読んでいたので、本作は少し難解なように思えた。再読をすればより深く理解することができるように思う。消費と浪費に関しての話は非常に興味深く、日々の活動を思い返してみると、確かに内容に書かれていたことと合致していたように思う。
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にゃにゃころ
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凄くよかった。数十年前はやることがなくて退屈退屈って思っていたのが、PCやスマホというおもちゃを手にしてからは、退屈って思うことがなくなったなぁって思っていたのに、なんとこの状態こそがハイデッガーによる第二形式だと理解。愕然とした。まさに消費していただけだった。(まぁでも、これはこれでいいかなって思ってるけど(笑))。そしてこういう本を読んでいる時間が、消費ではなく贅沢な浪費で、今後は、思考し、楽しむことを訓練していこうと思った。大学でこんな講義が受けられたなら、退屈しなかっただろうな。
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高尾樹和
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なんとなくみたされない気分になるのは、消費社会によるもので、自分が何がほしいかを選んでいるよで供給側がコントロールしているというのが発見でした。暇というのは贅沢である。贅沢とは浪費すること。浪費はある程度で満たされる。消費は受け取りできていないのでいつまでもお腹いっぱいにはならない。面白い本であるのは間違いない
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言論空間
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暇と退屈という状態について哲学的に解説。 著名な哲学者を引用し考察•論理展開していくが、哲学に無知な私でも最後まで面白く読めた。 自由により虚無に襲われることが多い現代人は、「暇」と「退屈」という状態について考察することが今まで以上に重要になる。 暇な時間の過ごし方にその人の感性が出る。何に•どんな時にどの深さの退屈を感じるかで、関わるべき人を判断できそう。
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読書の鬼-ヤンマ
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2012年1月30日第4刷、図書館本。國分功一郎氏、5冊目。生きるフィロソフィを問う本書、違和感ある中で読了。生と死、死は自身で認識も、誕生は自身では選べず対応不可。生きる対応は出来るが、いつの時点で生の自覚をし、暇や退屈と思うのか? 思いどおりにならぬ人生だからこそ、設計・準備し、修正対応する取り組みが、暇や退屈からの脱却と思う。限りない物欲を自己管理する、出来るか? 自分のフィロソフィは、迷惑をかけず自己管理する。幸福度は、個々人で異なる。せっかく、この世に生まれ出たならば、暇や退屈と無縁で、生きる。
読書の鬼-ヤンマ

豊かさとは何か?を問う。生きる過程で、楽あれば苦あり。豊かさとは? 幸福とは何か? P33:パスカル「人は考える葦である」。私事、自宅購入時に考えた事。①収入、②支出(家の修理、家電家具の耐用年数=買い替え、車etc.)。③健康≒病気。主治医との関係構築と定期健診。早期発見の風潮があるが、遺伝子検査(癌体質)実施。知り得る事の知る努力は惜しまない。暇とか退屈とかを思う暇は、ない。PS.①価値。ルイヴィトン製の財布やバッグにLVロゴがある。仮に、ロゴの無いLV品を買う?②思想家の自ら命を絶つ心理は解らない。

01/22 14:25
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ciel
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ネタバレ暇にならないように仕事してしまってるんじゃないかと反省しながら読んでた。なんだかなぁ、こういうのを読むと色即是空がとかにも思いを馳せちゃうよね。若い頃は快楽、自由を求めて生きて来たけど、今は贅沢な暮らしをしたいかなぁ。今さらかもだけど、楽しむことを訓練してみますか。
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Hiroki  Nishizumi
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良かった。哲学書は手ごわいので、自分にはこのような入門書が良い。生きることはバラで飾られなければならないとの思いに激しく同意する。
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がんもどき
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暇や退屈を感じるということは、今日明日にも殺されるかもしれないというような感覚を持たないことで、それだけ生きることに余裕があることに作者は気づいているんだろうか?この本がなぜ「倫理学」とつけているかもよくわからないし、先人の孫引きばかりで丸め込まれたように感じる。
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はこいり
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ネタバレ暇と退屈の違い、暇と退屈の哲学的歴史、哲学者の意見への考察 心に余裕を持つ 周囲の世界に目を向けて様々の情報を受け取ること、芸術を楽しむ 楽しむ方法を知ること 芸術の歴史や経緯など楽しむ視点となる知識を増やす
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柚
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暇は客観的であり、退屈は主観的問題である。もともと両者を区別さえできなかったが、この本を読み私がいま必要なのは受け取れる力を養っていくことが必要であると考えた。私は第2形式にいると考える。予定を埋めて、退屈をごまかすということを何気なくやっていたため、現在ここに私は要るのを自覚し、行動していくことが求められる。そして、贅沢を取り戻し、たくさんのものを受け取れるようになっていきたい。暇と退屈について、考える機会がなかったが改めて考えると奥深いと感じられた。
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PT
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暇や退屈を感じる間もなく、スマホを触っていたらいつの間にか長い時間が経っている!ということに恐怖を感じる昨今です。
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もこ
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普段はこのジャンルの本は読まないのだけど、新潮文庫の100冊に入っていたので手に取った。人類の歴史からの暇や退屈の起源を語ったり、過去の哲学者らの意見を用いたり、矛盾を指摘したりしていて、読みやすかった。私も第2形式の退屈にいる気がする。退屈から逃れるために予定を入れる。それが気晴らしになっているのかな。こんなに暇と退屈について考えることなんてないので、とてもいい機会であった。
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ゴンザレス
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途中まで読んだが、挫折
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holo
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ネタバレ衣食住が満たされ、ある程度健康でも、どこか満たされない――そんな現代人に本書は、考えるための豊かなヒントを与える。二足歩行を始めてからの99%以上の期間を、人は移動して暮らしてきた。そこでは人間の能力を十分に発揮できた。だが仕方なしに定住することになり、労働が生まれ、余暇が与えられた。能力発揮の場がなく、私たちはまだ暇の扱いを知らない――。など。パスカルやラッセルがしっくり来たが、5章以降のハイデガーは現実離れしていてしっくり来なかった。
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imataka
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久々に小説以外の読書。哲学書としてここまで平易に書き下したものはないのではないかと、思えるほどに具体例をもとに展開していくため読みやすい。 また、本書を通読した者だけの「特典」が最後に秘められているのも、何かとあらすじや結論だけを知ろうとする自分への自戒として非常に良かった。
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カエル軍曹
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退屈に第一形式から第三形式まであるそうだ。個人的にはダニの時間の話が一番のピークだった。
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