形式:単行本(ソフトカバー)
出版社:朝日出版社
形式:文庫
出版社:新潮社
形式:Kindle版
形式:その他
出版社:Audible Studios
「この世界において、退屈でないものには人はすぐに飽きるし、飽きないものは大体において退屈なものだ。そういうものなんだ。僕の人生には退屈する余裕はあっても、飽きているような余裕はない。たいていの人はそのふたつを区別することができない」村上春樹 『海辺のカフカ』
社会が豊かになる反面、人々が不幸になるというものは皮肉であるとも感じる。人々が遊動生活から定住生活へ移行したことにより政治経済の基盤や文化が誕生する。近現代の労働においてもフォーディズムが確立したことにより労働者に休暇の権利付与という労働観の転換が行われる。人々の生活は確実に豊かな方向に向かって行っている反面、日常的にぼんやりとした不幸があるのはなぜかと考える。『資本論』でマルクスが述べたように、労働日の短縮により自由の王国が確立されることで人は幸福になるのか…。
退屈から脱却する方法は「なにかにとりさらわれること」。人々は動物と比較して環世界を次々 移動できる。特定の世界に停滞せず移動するためには何が必要なのか。それはあらゆることに興味を持つこと。その対象を楽しむこと。深く思考することと同時に衝動という反応を大切にし、積極的にその世界に飛び込むことなのだろうか。ある対象に奴隷となっている状態ではその対象に向き合うことができず、向き合うには訓練が必要だという。自分にとって何がとりさらわれの対象なのか。その対象を無意識的に排除していないか自分を見つめ直したいと感じた。
自由の王国について。マルクスのドイツイデオロギーは昔読んだはずだが、ここに引用された箇所は記憶にない。これも再読せねば。
豊かさとは何か?を問う。生きる過程で、楽あれば苦あり。豊かさとは? 幸福とは何か? P33:パスカル「人は考える葦である」。私事、自宅購入時に考えた事。①収入、②支出(家の修理、家電家具の耐用年数=買い替え、車etc.)。③健康≒病気。主治医との関係構築と定期健診。早期発見の風潮があるが、遺伝子検査(癌体質)実施。知り得る事の知る努力は惜しまない。暇とか退屈とかを思う暇は、ない。PS.①価値。ルイヴィトン製の財布やバッグにLVロゴがある。仮に、ロゴの無いLV品を買う?②思想家の自ら命を絶つ心理は解らない。
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