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黒い雨 (新潮文庫)

感想・レビュー
954

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どんどこすすむ
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爆心地に近くで被爆された被爆者自身が書いた原爆投下からの数日間の生々しい手記を内容とは裏腹に終始淡々とした文体で描き小説という形にしている。小説でなければ進んで読もうとは思わないであろう内容であるが、物語という体裁を取ることで、原爆の凄惨な体験を多くの人に広めたことにこの小説の価値があると思った。 広島の各地名の固有名詞が頻出するのでGoogleマップ片手に確認しながら読んでいたが主人公の行動力に感嘆した。 肉体的にも精神的にも極限状態の中で、どこまでも勤勉で良心的に行動する当時の日本人の凄みを感じた。
0255文字
ay
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お堅いイメージがあってきちんと読み込めるか不安だった。でも読了した今、物語の幕が降りたこと、ここから脈々と続く現在への過程を思って切ない。最後、玉音放送時、主人公・閑間重松は、敢えて社屋のひっそりとした裏庭で過ごす。清涼な鰻の稚魚がのぼる用水溝をながめる‥‥。ああなんて物語だ、とため息が漏れた。後書きで井伏鱒二氏が画家になりたかったのだと知って納得。だからこんなに構造が美しく胸に迫ってくるんだ。被曝直後の描写は劇的ではなくても現実味があって恐ろしい。重松と一緒に異臭の酷い線路の上などを歩いていた気がする。
0255文字
haru
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★3/5 内容の恐ろしさと淡々とした書き方の対比。 原爆というと、一人一人の個人の命や病気・けがのことに視点が向きがちだったけど、たとえ助かったとしてもたくさんの死体や原型がないくらい大怪我を負った人たちやそこからのにおいに囲まれて生活するのはどれくらい壮絶だろうと怖くなった。想像したら吐き気の一つも催していい気がしたけどそうならなかった自分は平和ボケしているような気がした。
0255文字
K
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ネタバレ『黒い雨』を読んで、原爆は戦争だから仕方ないのではなく、明確に市民を標的とした非道な行為だと強く感じた。日本では戦争の話を聞く機会が多いが、この本を通じて被爆者の苦しみをより深く理解できた。戦争反対は当たり前の姿勢だが、それだけでは不十分であり、どうすれば戦争を防げるのかを真剣に考える必要があると痛感した。
0255文字
色々甚平
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[野間文芸16]初期井伏を想像していてとっつきにくいかと思ったら構成がしっかりしていてかなり読みやすかった。現在パートと日記パートで分かれている。そのため、少なくとも現在に出てくる人物たちは生存するのが保証されているため、過去パートに入る前にいくらか気持ちに余裕が出来た。その過去は、原爆投下から避難する姿の日記としてロードノベルのように描かれている。この日記や記録が複数人分あるため、終戦間際の食生活の記録や、別人視点の街や軍の姿が見えるので広島をより立体的にさせる工夫が施されている。
0255文字
Take it
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重松静馬氏の日記など、方々から資料を集めて書かれた作品 井伏自身は実際に原爆を経験していないから、言葉は経験を完全に表現できないからといって、安易に表象不可能性とか言うのはよくない すでに過ぎ去ってしまったはずの出来事を、主観世界を辿るかのようにして追体験し想像していく作業は、重松氏も井伏も私自身もこの作品を三重に通じてやってることだし、このことを通じて、単に客観的な被害者の人数や写真を通じて歴史を学ぶ以上に、出来事を記憶に刻み込めたと思う 死ぬまでに何度もこの本に立ち寄らせていただくはず
0255文字
もも
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読むのが苦しくて、早く終わらせたくて、一気に読み終えた。登場人物が生き生きとしていて、自分たちと同じ普通の人で…それだけに、その日常に起こった原爆の悲惨さがひしひしと感じられた。
0255文字
コージー
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★★★★★
0255文字
KLD
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淡々と、平坦な記述で進んでいく。原爆資料館や裸足のゲンの強烈な印象、という感じではない。物語感も少ない。そういった意味でリアルな原爆の描写なのだろうか。 重松が僧侶の役でお経を読むシーンが印象に残った。
0255文字
大泉宗一郎
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文豪・井伏鱒二が複数の原爆手記を基にした原爆文学の最高峰。閃光と爆風、夏の空に生えるきのこ雲、人間の焼ける臭い、大粒の黒い雫、麻痺した神経にぼんやりと去来する焦燥、諦念、そして無。言語を絶する光景が、丁寧に、峻烈なまでに丹念に描かれる。あまりにリアルで、ページをめくるうち登場人物と一体となり、彼らの感じる感触、臭い、感情が自分の中を駆け抜け、心情を抑えた淡々とした独白にやがて己の感情が宿る。生き延びたあとにも迎える無理解と差別の雨をも作者は容赦なく描く。あの8月6日から、黒い雨は未だ止むことなく降り続く。
0255文字
晴
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8月6日に広島に原爆が投下された後の、何の罪もない市井の人々の身体的、精神的な苦しみを淡々と描いた記録文学。月並みの表現だけど戦争はダメ、絶対に。姪の矢須子ちゃんの病状が悪化していくところがなんとも言えない悲しさと悔しさを感じました。人生これからなのに…
0255文字
やまぶき
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図書館。淡々と書かれているものの、怪我人や病人の描写が生々しく読んでいて辛くなる。あまりの惨状に言葉も出ない。
0255文字
狐雨
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原爆や戦争の恐ろしさを、批判や怒りではなく、日常風景を描写することで淡々と伝えてくる作品。 ありがちな激昂や悲惨な描写を多様せず、ただありのままに平たく積まれる日常が、読み終わってから静かに沁みてくる。
0255文字
ほどん野郎
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恥ずかしながら初読。日記の体裁をとりながら原爆投下という現実をひたすら写実的に描写する。あえて「反戦」「反原爆」といったことには触れず、当時の市井の人々の生活を丹念に描き込む。そこから生まれる平和への思いを忘れないようにしたい。 それにしてもみんな歩く歩く。電車に乗る。歩く。移動の文学と言ったら不謹慎だろうか。
0255文字
愛敬 史
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八月六日、広島の街は一瞬にして地獄絵図と化した。大火傷を負い逃げ惑う人たち。子の手を引いて、自分の子ではないと気づくや手を離して行ってしまう母親、追いかける子ども。あちらこちらに黒焦げになり転がる屍体。焼け跡になった広島の街で、多くの人が助けを求め、また混乱した中で必死に生き延びようとしている。戦争と、核兵器の残酷さを一市民の目を通して冷静に書かれている作品。
0255文字
TANIZAKI
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【長崎地裁:被爆体験者一部を被爆者認定】恐らく長崎県と長崎市は苦渋の想いだろう。国が定める被爆者援護法に従う裁定が続く。市民も冷静な想いが必要かもしれない。広島高裁で判決された「黒い雨」訴訟では、全面勝訴だった。その判決を活かした新基準が令和4年に運用開始されてはいるが、果て今回の判決は活かされたのだろうか・・・。三淵嘉子は退官後核兵器禁止の署名活動をしていたという。核ではなくプルトニウムの必要性は否定できない自分としても、署名はする。プーチンみたいな政治家だけでなくフルシチョフもいたのだから・・・。
0255文字
そら
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普段、読みやすい本ばかり読んでるからか、読みにくくて時間がかかりました💦。挫折しなかったのは、要所要所で、驚きと衝撃があったから。死体、怪我人の状態が、想像力だけでは書けない、想像もつかない異様なものだったから。そして、生き延びたと思ってたら数年後に原爆症を発症する人たちも、、。こんな恐怖と苦しみを味わった日本なんだから、もっと世界に影響力を持ってもいいのでは?もっと強く出ていってもいいのでは?と歯痒い気持ちにもなりました。「正義の戦争よりも不正義の平和の方がいい」というフレーズが印象に残りました。
0255文字
山のジョニー
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ネタバレ8月だから読もうと思った。本を読むのは速い方だけど時間をかかっしまった。原爆は市民が生活してる街の上に投下された。目的はただの殺戮だ。日本で育てば戦争の話、原爆の話は節目節目で耳にするし、戦争なのだから悲惨なものだろうと考えていたけれど、原爆も空襲も市民の殺害を目的とした行為で本当に酷い行いだと実感した。戦争反対とは、当たり前の姿勢で、そこをスタートラインにしてどうやって戦争を止めるのか、回避するのか真剣に考えなくてはいけないと思う。
山のジョニー

原爆の話を聞いたり、写真や映像を見たことがあるけれど、文章で読むと生々しく想像させられる。こういうのも文学のひとつの役割何じゃないか、読むという行為だから能動的に感じられるというか。

09/01 18:47
0255文字
レモン
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8月6日の原爆投下の瞬間から、主人公だけでなく様々な被爆者たちから語られた想像を絶する惨状に言葉が出ない。8月6日以降広島の街がどんな状況だったのか、そこに住んでいた人々は死者から生き残った人々までがどのような苦しみを味わったのか、戦争を知らない私が初めて知る市井の人々の生の声が記されていた。平和記念資料館では隅から隅まで資料を熟読した訳ではないが、そこだけでは知り得ない当時の人々の暮らしも詳細に書かれている。悲惨という言葉では言い表せないほどの死体の山の描写に、感覚が麻痺してうまく想像も働かなかった。
レモン

原爆症の症状が出ていなかった矢須子の縁談が反故にされるなど、目に見える症状だけでなく日本人同士での差別も生み出され、原爆は想像よりも遥かに甚大な被害をもたらしていたことを知る。原爆症についてはほぼ知識がないため、関連本も併せて読んでみたい。

08/30 12:47
0255文字
TANIZAKI
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この小説は痛烈な戦争呪詛を描いている。面と向かって反戦を掻き立てるのではなく、黙々と戦争に協力しながらその犠牲になっている民衆に対する無言の労りがある。そこに真実の戦争への抵抗と人々への悲しさ、親しさが描かれる。その描き方は、人生の哀愁が醸し出される。矢須子の徴用逃れが被爆させてしまった懺悔、矢須子が黒い雨に打たれる描写。日記帳だからこそ家族への想いが伝わる。日記が描く善良な市民として、恒の心を失わない非凡な平凡さに本当に涙した。この小説は原爆という惨さを恒の心によって描き表すところが、井伏の上手さだ。
0255文字
Kano Ts
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新潮文庫の100冊から。文章が上手いとはこのこと。戦争・原爆モノで日記を使って過去を描くのは新鮮だった。あくまで物語の主な舞台は終戦後しばらく経ってからなので、戦争物特有の悲惨さから適当な距離を置いて描かれていると感じる。だが物語を通して暗い予感は常につきまとう。他の戦争文学で感じたことがなかった独特の距離感が面白かった。
0255文字
風斗碧
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広島文学代表作の一つ。市井の人を淡々と描く。史上稀に見る残虐な事態なのに読めたのは、筆者の体制に対する批判やイデオロギーを極力排し事実のみ、起きてから食事から原爆症の治療と当時の技術の限界とをつぶさに書き綴っているからだろう(あとがきの河上に同意)。焼け野原に立つ過酷な場面なのにちょいちょいピノキオやら李白やら正宗白鳥が隣り合う。これこそが文学の力と思った。
0255文字
えび
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知らなかった。原爆時の市民の様子とか、生き延びた方々の行動、思い、その後の原爆病発症とか、全然知らなかった。原爆で多くの方が亡くなった、という知識を持っているだけだった。結局は他人事で 何も感じていなかったな、と気がついた。ちゃんと向き合ったことがなかった。もし私が当時広島にいて被爆していたらどんな感情を持っただろうか?きっと、身体も心も何もかもズタボロにされて、戦争を憎んだに違いない。本書を読んでやっと、今、戦争についてきちんと向き合えるようになった気がする。
0255文字
TANIZAKI
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1989年5月に公開された映画を学生時代に観る。黒い雨が降るシーンと田中好子さんの記憶しかない。長崎原爆投下の中心地(平和公園)から北東に3kmにある西山・本山地区にも原爆投下後1時間30分後に黒い雨が降る。塵や埃を含んだ大粒の雨。排水溝が詰まる程の濃い雨。浦上地区の北端や長崎医科大学でも雨粒の大きな赤みがかかった黒い雨が降る。この雨にうたれ下痢、出血傾向、急性白血病などの急性放射線障害を発症する。英語圏で『ブラック・レイン』のタイトルが付いくこの映画で、田中さんが演じる矢須子が発症する。
0255文字
りら
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初読み。夏に1冊だけ、戦争関係の本を読むことにしてるので、今年はこれ。姪の結婚を心配している叔父の重松が語っていく広島原爆の話し。姪のことは、読み進めるうちに悲しくなった。被爆者の様子などは、何重にも描かれていて現実にあったとは認知し難いぐらい壮絶。原爆の時の話だけではなく前後しながら、重松自身も含めた被爆者のその後の生活も描かれているところが現代に通じていて、本当にあった出来事なんだ、と思い知らされる。一瞬で世界が変わる恐ろしい原爆。
0255文字
クプクプ
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戦争の悲惨さを誇張することのない自然体な文章で、読み応えは十分にありました。原爆は、最初、日本人はアメリカ軍が、どのような爆弾を落としたのか理解できず、徐々に真相がわかってくる様子が伝わってきました。原爆は実際にはキノコではなく、クラゲのような形をしていたそうです。私は広島に土地勘がなく、注釈もないので、地名は想像の範囲で理解しました。主人公の矢須子の描き方も、時代背景を感じましたし、女性の描き方が上手だと感じました。意外だったのは井伏鱒二が、鯉の養殖を丁寧に描いた点です。唸るくらい生物が描けていました。
0255文字
chanvesa
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原爆投下後の惨状下、共に歩く矢須子がつい状況を報告すると重松が「『見世物ではない。どうしようにも、どうしてあげることも出来ないんだから、黙って歩け。下を見て歩け』と何度も云い聞かせた。」(121頁)地獄絵図の中の彷徨、被爆、その後の原爆症、あまりの重さに言葉にできない。特に矢須子の原爆症発症の場面(299頁〜)で、何度も触れられる「もともと矢須子を広島に呼んだのは重松」の後悔はつらい。しかし用水路を遡る鰻の子(378頁)や、向こうの山に虹が出たらという奇蹟を、と信じる場面に、かすかな希望を見いだす。
0255文字
スカイフォーク
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ネタバレ1966年初版。戦後数年、重松は姪・矢須子の原爆病の疑いをなくす為に書き残していた被爆日記を清書する形式で物語が進む。戦後被爆された人に対する心ない態度、そして原爆投下後の広島の人々の様子が丁寧に緻密で淡々と描かれているのでその客観的な描写が重松の、そして人々の静かな怒りを感じとても心に響きました。改めていかなる正義があろうとも戦争は絶対やってはいけないと心に刻みました。
0255文字
こうすけ
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姪が被曝していないことを示すための日記を通して8月6日以降の惨状が窺える。結果的に逆の効果を生んでしまうが。読み進める中で原爆投下の瞬間は悲劇の始まりという捉え方だけでなく、復興の始まりという捉え方ができると感じた。被曝し(たことも分からず)、住居を失い、情報が錯綜する中でも自分や家族、同村の住人のために行動する姿が逞しかった。密で小さなコミュニティがたくさんあることが緊急時には役立つと感じた。テクノロジーの進化や効率化という大義によって失ったものは大きいなと。
0255文字
lu★
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10数年ぶりに再読。…こんな話だったか?(10年ぶりに読んだ本はたいていこんな感想)姪の縁談の話なんて全く記憶になかったよ!(致命的)ちょうど原爆投下の時期に読んだのでなんだか感慨深かった。井伏はなぜ、この作品を書こうと思ったのか…つい調べたくなってしまう文学部卒の性…。
0255文字
tokotan
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ネタバレ『新潮文庫の100冊2024』紹介本。戦後すぐの広島、被爆したと噂され結婚話が上手くいかない姪・矢須子を不憫に思った 叔父の重松は原爆が投下された8月6日前後の日記を清書することにし、問題ないことを明白にしようとするが…。 広島原爆の話だが淡々と人々の生活を書いている。原爆が落とされてボロボロになっても人々は生きていかなければならない。 芒種の後の虫供養など今では見かけない文化も書いている。それでも徐々に人々は死に、病に蝕まれる。そして矢須子も…。 人々の生活を壊す戦争はやってはいけない、いけないのだ。
tokotan

実は高校時代に平和学習で映画版を見ていた。モノクロ映画だったので結構前の映画化と思いきや1989年の映画だった。 あえてモノクロで撮影したそう。

08/06 22:02
0255文字
おしゃべりメガネ
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やっと読了できました。1945年8月6日、広島に原子爆弾が投下されてから79年。思っていた以上に読み進めていくのに苦戦し、何度も何度も頁を読み直した場面も少なくはなかったです。被爆後の描写がかなりヘヴィで読み進めていくにも体力勝負な本作で、何度も断念しそうになりました。とにかく徹底したリアリズムの追求は狂気すら感じられます。本作は広く一般受けするしないはさておき、今後も何らかの形で読み継がれてほしい作品ですね。自分のアタマの中での整理が追い付かず、正直誰が誰だかになってしまったのは非常に残念でなりません。
鈴

私もレビュー見たら8月6日に読んでました☺️

08/07 20:16
おしゃべりメガネ

鈴さん やっぱりその日に読了したくなりますよね(^-^)♪

08/07 20:22
4件のコメントを全て見る
0255文字
Y2K☮
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かつて「夜と霧」を読み終えた際、言葉が出て来なかった。あの時とよく似た感覚。帯に「原爆文学の名作」とあるけどもっと根源的だと感じた。人が生きていくうえで切り離せぬ業とか選びようのない現実。理不尽な地獄へ突き落されて苦しむ人々、彼や彼女たちが何をしたというのか。改めて思う。戦争に正義も悪もないと。双方が双方ともに自分こそ正義だと考え、その実現のために悪に手を染め、多くの生命を失わせる。そして命令を下す者は安全な場所に身を置き、戦地で己の手を汚すことはない。「銀河英雄伝説」のヤンの名言と共に脳裏に刻みつけた。
Y2K☮

マテリアル「もうこれ以上の無駄ごと、止めにしてくれんかな。僕らの気持、わかってくれんかなあ」「二人の話では、広島に高性能特殊爆弾という非常に強力な爆弾が落ち、兵隊や勤労奉仕隊のものも含めて全市民の三分の一が一瞬の間に死んでしまった。残りの三分の一は重傷で、あとの三分の一も傷を負わないものは一人もない」

08/05 21:10
0255文字
テトラポッド
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ネタバレ戦争文学の名作。初井伏鱒二。原爆や戦争をこれでもかというほどにリアルに描いた作品だった。被爆者への差別描写が個人的には堪えた。これ以上ないぐらいの絶望を与えられた人々に対し、さらに追い討ちをかけるようなことが行われていたことに怖くなり悲しくなった。ドラマや漫画、アニメではなく文字で戦争を知る意義を思い知らされた。
0255文字
むにむに
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途中まで読了
0255文字
papico
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【終戦を前に平和を考える1/6冊目】高校の頃に読んで以来の再読。タイトル通り『黒い雨』による風評被害(姪の矢須子の縁談話)と清書する原爆日記を振り返りながら祈るある家族の物語。原爆症の怖さもそうだけど、症状の無かった矢須子が衰弱していく様子や自らの思いをやむなく諦めざるをえないシーンは何度読んでも胸が痛む。原爆投下時の悲劇が克明に綴られる一方で、その悲劇によってもたらされた後遺症の苦しみや日本人同士の差別に... 事実として向き合わされた作品です。
papico

ようさん、こんにちは。そうなんです。時期的に読んでみたいと思いまして🕊️6冊ピックアップしてきました📚 ようさんも機会がありましたらぜひ(*^^*)

07/31 18:12
よ香

はいっありがとうございます😊

07/31 18:29
3件のコメントを全て見る
0255文字
もさち
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武田百合子は「富士日記」の中で毎夏この本を繰り返し読んでいると記していた。平和ボケしている今の日本人にとってはそのような読み方が相応しいのかもしれない。 正体の分からない新型爆弾によって凄まじい被害を受けた広島の市井の人々が懸命に生きようとした記録。放射能の恐ろしさも知らない状態のなか民間療法で不調を治そうとする姿が悲しい。 戦後79年、戦争を知る人が居なくなりつつある。国は「有事の際の防衛」などという想定以前に「絶対に戦争を回避する」努力を最優先しなければいけないと切実に思う。
0255文字
おしょうゆ
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祖父から借りて読んだ。「いわゆる正義の戦争よりも不正義の平和の方がいい」という言葉が心に残る。戦争を経験しない私たちは、こういう本をもっと読んで、その人たちが何を考えていたか知らないといけないと思う。さもなくば、また戦争が起こってしまう、、
0255文字
みゆき
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いつかは読まなければと思いながら今日まで。ようやく手に取ることができた。重松が姪の結婚のために「被爆日記」を清書するという体裁になっている。淡々と綴られているだけに、その分やり場のない憤りと悲しみが伝わってくる。これ以上の非人道的な攻撃はない。一体誰のせいでこんな悲劇が生まれたのか?一番心に残ったのは、P206「わしらは、国家のない国に生まれたかったのう」という兵士の声。これは全ての戦争体験者の声だろう。決して風化させてはいけない現実があった。日本国家は昔も今も「民を守らない国」であることを再認識した。
まつのは

直前の投下候補地は、1つ目が広島、新潟。2つ目が小倉、長崎でしたからねぇ。みゆきさんの想いも…😓

07/25 16:16
みゆき

まつのはさん、コメントありがとうございます。新潟に投下されてたら、私はいなかったかも。こんな恐ろしい物はありませんよね。歴史にタラレバはないけれど、投下前に終戦してたら、こんな悲劇は避けられたのに…

07/25 16:45
3件のコメントを全て見る
0255文字
雪音
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ずっと読もうと思っていた本。原爆が投下された時からその後までの状況が淡々と書かれている。若い世代にも読んでもらいたい。
0255文字
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