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プリンシプルのない日本 (新潮文庫)

感想・レビュー
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sadabasasi
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70年以上前に文藝春秋で連載された白洲次郎のエッセイ集。プリンシパル=原理原則に沿った行動を取れ、という白洲次郎の主張が当時の様々な政治経済の動向に対してなされている。特に心に残ったのは、英国の貴族の子供は、たとえ下僕の老人に対しても敬意を払うというと箇所。日本の貴族の子供は大名や貴族のように振る舞うという点に、白洲次郎は憤りを見せている。公益事業たる電力会社の会長に、白洲次郎のような人物が推挙されたのも、納得できる。
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ご隠居
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本書の中でプリンシプルは「原則」と訳されるが、要は曲げる事のできない節のことを指しているのだろうと思う。是々非々という言葉は時として柔軟な考えの様として使われるが、その乱用がつぎはぎ、その場しのぎでチグハグの現代社会に繋がってるのではないかと感じてしまった。
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fergie
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面白かった。政治と金の問題はますます巧妙に、狡猾になった感がある。 プリンシプル大事だよね。私は中2の時にJudasPriestからキープ・ザ・フェイスって叩き込まれたから、共感しかない。 マッカーサー、吉田茂に関する記述は興味深いものがあった
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ちゃとら
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先日、NHKの吉田茂を観ていて、まるでハーフのような美男子の白洲次郎に興味が湧いた。白洲正子を読んだ時に購入していた積本を引っ張り出し読了。「育ちの良い野蛮人」と幼友達は言っていた。敗戦の置き土産の憲法、男女平等を歌うなら皇室のあり方は違うだろう。象徴になった天皇に宮内庁は不要のはず。国会は衆参ダブルはいらない。戦後の航空、石油、セメント業界の癒着も批判。歯に衣着せぬ痛烈な指摘は面白かった。終戦から根底にある癒着体質は、あまり変わっていないのかもしれない。
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うえぽん
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終戦後の対米交渉等に携わった「風の男」が、講和後、月刊誌等に寄稿した文章を集めた作品。9年間の英国生活で身につけたRationalな思考法とPrimitiveな正義感、敗戦と食糧不足を予見して鶴川で農業をしつつ大磯の吉田邸で終戦工作案を練った大局観、憲法案作成過程に深く関与した経験から各条文に是々非々で対峙する態度、政治家・経済人等に対してPrinciple をもって舌鋒鋭く叱責、鼓舞する姿など、現代人にも痛快に読める各章。占領軍に従順でなく代議士からも煙たがられた「育ちのいい野蛮人」の真骨頂が味わえる。
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たつや
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2024年238冊目。白州次郎が文春に連載した戦後の政治、社会について考察したエッセイ集。歯に衣着せぬ言葉で語る言葉に、戦後の日本の様相や課題がよくわかる
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takataka
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★★★★☆主に1951年から1956年に文藝春秋に掲載されたエッセイ。いつも腹が立っているのは、当時の政治であり経済であり日本であり。それは氏がその対象にあたるに常に正直に全力で向かっているからということが、ひしひしと伝わってくる。
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zel
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白州次郎が憲法草案の翻訳に関わっていたなんて知りませんでした。それにしてもカッコいい「もっと根本的に我国の経済の現状を直視してその将来を考えるが好い。」目の前のことだけでなく、本質をみることを説いてる。
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工作魂
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戦後、昭和25~44年に、著者の文藝春秋などの雑誌に掲載された文章をまとめたもの。当時の時代背景などを考慮して読む必要がある。 1つの文章だけを読むと読み誤る危険性はある。特に新憲法については、急ぎこしらえた米国の押しつけ憲法と見つつ、内容については評価している点は正直でもあるが、著者へ提示された以前の検討が恐らく機密であったと思われ推測の域を出ず、当時の日本人としてはかなり冷静な判断をされていると思うものの、得られる情報には限界もあったように思う。
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ムッネニーク
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43冊目『プリンシプルのない日本』(白州次郎 著、2006年6月、新潮社) GHQから「従順ならざる唯一の日本人」と呼ばれたと伝えられている男、元終戦連絡中央事務局次長の白州次郎が.、1951年から1969年までの間に発表したエッセイをまとめたもの。 「プリンシプル」=原則に基づく行動を是とした白州が、暗愚な為政者や乞食根性に染まった日本人の精神性をバッサバッサと叩き切る。 歯に衣着せぬ彼の言葉は、民主主義が機能不全に陥っている現代にこそより強く響く。 〈人を殺して、いいことなんかないよ、ほんとに〉
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KBTM
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ネタバレ戦後日本社会の様々な状況に対する提言をまとめた一冊。タイトルにもありますが、どの提言も根底に「プリンシプル」があり、特に憲法に対する考え方は執筆時から何十年もたった現在でも気づきを与えてくれます。
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来未
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白洲次郎という人物を知ったのは、ゴーホームクイックリーを読んだ時に知った。戦後、占領下に置かれた日本。GHQ相手に一歩も引かず「戦争には負けたが、奴隷になった訳では無い!」という言葉がずっと頭に残っていた。 本書は、白洲次郎が文藝春秋や新聞に描き下ろした記事で構成されている。世の中、国、政府、経済、米国などへの意見や批判など様々なことが書かれていた。発言も皮肉交じりで時には過激さもあるが一貫して言えるのは、国民の声であって代弁しているということ。戦後の日本で奔走した白洲次郎。より一層気になる存在になった。
0255文字
h1r04
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この当時世論がどうだったか、というのを知る意味でも重要。 その上で一貫した主張もあれば、今今の状況では違うなというのもいっぱいある 何より、ここまでの政治的バランス感覚のある人はそうそう出てこないだろうし、そんな人が重要なポジションにつくことはあんまりないと思う 政治にどっぷり関わるには官僚/政治家だろう、自分の立場を利用して影響力を与える、みたいのではないかぎり。 →ポジショントークしなくて済み、かつ重宝される、みたいなのはある種のコネ社会でしか通用しないからな、、、良い面悪い面って感じだよね
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ykmmr (^_^)
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私の中では、『歴史上の人物』トップクラスの『イケメン』(ただの好み⁇)しかし、そう思うのは、彼の『姿』にもある訳。彼が「現代にいたら?」というようなスピーチを纏めた本。現代の大砲『文春』殿に、『忖度』・「よくある政治家の有様」ネタを投げて、彼節で切り倒す姿が見られるからだ。吉田茂の片腕姿でありながら、引くところはきちんと引き、我を通す姿は、やはり彼の魅力。きちんと発言に『筋』を通している。確かに、日本人には中々ない姿なのかもね。まあまあ、自分がイケ男だからって…。みたいな発言もありだが…そこはね。
かりんと(2020.5~🖼️色鉛筆画を描いています✏️)

世界を見通しながら、筋も通しながら我欲を出さず、伝説の方ですよね☺️

02/27 21:14
ykmmr (^_^)

お2人様…見た目クールなナイスガイですが、考えや生き様もそうです。総理お気に入り外交官ながら、きちんと距離感が測れ、「戒名・墓不要」という遺言もこの人らしい。

03/20 21:03
3件のコメントを全て見る
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さきん
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自分はこう思う、原則に沿って考えるという習慣が乏しい社会において、民主主義や資本主義が成立することが難しい。現在も状況はまったく変わらないと感じた。産業界が綺麗事言って結局はお金にがめついのはどこの社会でも同じ。富に恵まれつつ高尚な行為をおこなうことの難しさ。
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サテンの服屋
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日本に住む一市民としては、占領下の最前線で米国側と交渉した人物の筆を通して当時の空気感をリアルに感じられて興味深かった。でも、女性としてはマイクロアグレッションの連続と座談会から巻末解説迄男が男を称揚し合うホモソの空気感に辟易🤮因みに、縦の付箋部が市民とした感心した部分で、横の付箋がマイクロアグレッションされた部分ね。感情的な政治論争を「女のヒステリーみたいだ」と二度も言ってたり、政治の例えに美人とか不美人とか女性の容姿を不必要に入れ込んでて腹立つ💢逆に、「氏に対する敬愛の情は美しい」と手放しで褒める
サテンの服屋

正に「男による男の為の男の政治談義」って感じ。更に、「自民党は国民によって選ばれた与党議員なんだから、野党は牛歩等の小手先の小さな戦法で妨害すんな」(大意)と述べてるけど、本当は当時から🏺がバックにいて国民を蔑ろにしてたのは、当の与党だと分かった今、何をか言わんやって気分になった。

11/27 20:20
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seacalf
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数々の伝説を残した白洲次郎氏が、文藝春秋等に寄せた文章をまとめたもの。すべてを鵜呑みにはできないが、忖度が蔓延る政治に真っ当に物申す様は実に痛快。現代においても通用する批判ばかりで、格好いい日本人と評されたのも頷ける。戦後の新憲法で天皇を象徴としたのは彼に由来があるのには驚いた。東北電力会長でもあった白洲氏の別荘は、ダム建設の労働者達の飯場を解体した木材で作られたというのは彼の人柄が窺われてホロリとする。この一冊で白洲次郎のすべてを知る事は出来ないが、現代人をも心酔させる魅力溢るる人物だと再確認できた。
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南チョ
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白洲次郎氏が雑誌等に寄稿した評論をまとめたもの。この本を読む限りでは、庶民目線で、筋を通す方なのだなという印象を受けた。儲かっているときは自分達で儲けを独占して、苦しいときは政府に泣きつく経済界への批判などは痛快。また、自分が時の総理大臣を嫌いでも、一国の総理大臣には変わりないのだから、外国人の前でまで恥をかかすようなことはするなという指摘も鋭い。不平不満はたくさん綴られているが、ネチネチした批判ではないため、読後感も良かった。
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ビビアン
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周りにはいない金持ち だからこそ私心がなく 世のため、人のために尽くせるのである という考え方もあるし 天性のものともいえるし、 育った環境とも言えるし
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ろび
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本人が綴った文章を読み、改めてカッコいいなあと思う。”僕はこう思う。君はどうだ?”と問われているように感じる。人の言葉を使わず忖度せず、当時の状況におかしいと思うことははっきり述べる、国際人として視野が広いが、農民となるべく同じ目線に立ち弱者が損をしない政策を求める。貫く姿がカッコいい。 戦後、憲法を初めとしてGHQに国の在り方を決められてしまった日本、我々は大切にすべきものを見失っていないか?外的環境に振り回されていないか?混沌とする今だからこそ、大局を掴みよく考えた言動を取らなければと背筋が伸びる。
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しげお
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何時の時代でも正しい識見は適切な判断になる。戦後の日本を支えた男。その逞しさ、力強い意志、全てが日本人離れしていると感じる。
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長南 徹
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今も昔も、外務省官僚の意気地のなさや、人の足を引っ張るだけのマスコミ、ひとつの意見に盲目的になびいてしまう国民性という点は、不変なのだと思う。
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Takeshi  Nakajima
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考えの根本にしっかりしたものを持つことの大切さがわかります。
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ide
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反対するだけの野党の皆さんに読んでほしい。
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TrueColors
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エッセイ集。敗戦を見越して郊外で農業を始めたような人だから、物言いは日本刀の切れ味、まあ気持ちのいいこと。表面的なことには決して惑わさず、人の顔色を伺うこともなく筋を通せる性格にほれぼれしてしまう。気のおけない仲間とのトークで、『一九八四年』と『ペスト』を話題にしていた。残念ながら内容には触れていないが、その代わりにやんちゃな一面が見えた。
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獺祭魚の食客@鯨鯢
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ネタバレ 古代の貴族は疫病の蔓延を極端に恐れ忌み嫌っていた。物の怪がその原因であると信じ、籠ってひたすら加持祈祷をし続けた。  ワクチン接種が順調に進んでマスク無しでの外出し始めた国もあるというのに、第5波を心配して自粛自制行動に躍起である。  都知事は国が用意したワクチン対策に乗っかって、自粛、自粛を繰り返すだけで何にもしない。都民ファーストの候補者をも見捨ている。誠に身勝手な尼将軍。  デマや流言飛語に弱い国民は付和雷同的で、自分の頭で判断してプリンしプル(信条)を持って行動するのが苦手である。
獺祭魚の食客@鯨鯢

「プリンしプル」→「プリンシプル」

06/20 18:58
0255文字
寝落ち6段
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「プリンシプル」の訳語は「原理・原則」と辞書には載っている。白洲次郎の言う「プリンシプル」とは、信念とか哲学とか、そういうその人の行動原理を指すのではないかと思う。戦争をした人たちは戦争の責任を取ったのか、これからの子孫にツケを押し付けてはいないか、自分の事ばかり考えていないか、他人のミスをあげつらっていないか、誰かの責任ばかりを追及していないか、自分自身で考えて行動しているのか。50年前の言が、今の時勢を盛大に切り捨てる。物事の本質を見据え、自分がするべきことを見つめ、自分の責任の下に行動する。
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あい
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1950年代から日本は何も変わっておらず「プリンシプルのない日本」のままです。原則に基づいて物事の本質に迫り一刀両断に正論を述べる姿は、日本人でありながら普通の日本人とは違う白洲次郎という特別な存在であり、育ちのいい野蛮人、もっと彼のことを知りたいと思いました。臭いものはなくならないのに、臭い物に蓋をして「まぁまぁ」と丸く収めようとする日本人…耳が痛いです。
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komyuki
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こんなに頭の良い人が吉田茂の参謀を務めていたのかと何度もため息が出ました。風の男・白洲次郎も読みましたが、こちらは次郎自身が書いた原稿を集めたものなのでこちらの方が彼が何をどんな風に考えていたかがよく分かります。彼の鋭い指摘の数々を、戦後70年経ってもなお私たちは解決できていないのだと身に染みます。彼が今の日本の政治を、日本人を見てどう感じるでしょうか。
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i-CHIHIRO
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お気に入りレベル★★★☆☆
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Sat
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筋が通ってるから、読んでいて気持ちがよく、とにかくカッコいい。政治家や物事に関する彼の批判は、考えさせられ唸らせられるが、まっすぐな温かさも感じられた。政治にもっと関心を持たなければと反省しつつ、やはり関心が持てない自分がいるのも事実。もっと白洲次郎について知りたいと、また思わされた。
0255文字
Noribo
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1902年神戸の裕福な家庭に生まれ、神戸一中を卒業しイギリスに渡りケンブリッジ大学で歴史を学ぶかたわら自動車2台を乗り回し、イギリス貴族社会の中で成人を迎える。プリンシプルやディシプリンを尊ぶ精神はこの間培われ、「身分に関係なくお互いに人間的な尊敬を払うこと」を大切に考え、そうすることこそ「本当の民主主義というもの」と考えていた。白洲は占領期日本政府とGHQをつなぐ仕事に邁進していたが、GHQの人材の幼稚さも痛感していた。例えば「小さな田舎新聞の御仁が日本の大新聞を牛耳る」ことを大いに嘆いていた。
0255文字
ヤマキチ
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ネタバレ格好良すぎる。生き方も残した言葉も。特に以下の言葉が心に刺さりました。「死ぬまでに我々の愛する子孫の負担がいくらかでも軽くなっている様に、ここでほんとに腰をいれてやろうではないか、現実を直視して。勇気と信念を以って。」「新憲法になりデモクラシーがほんとに心の底から自分のものになった時において、はじめて「戦後」は終わったと自己満足してもよかろう。」戦後75年を経た日本、日本人は、彼の求めた姿だろうか…?
0255文字
さく
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読むのに時間がかかりすぎた
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Toshi
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1950年代、文藝春秋に連載されたエッセイをまとめたものに、白洲次郎自身が後にあとがき的に本書のタイトルにもなっている「プリンシプルのない日本」と言う一文を加えている。議員定数の多さ、対案もないままに安保に反対する野党の現実感欠如など、白洲の批判は時代を超えて正論であり、その先見性に頭が下がるとともに、何も変わっていない今日の日本の姿を申し訳なく感じる。
0255文字
tktk
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合点です。習います、とか言ったらどやされそう。
0255文字
E
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ネタバレ前に「知恵泉」で白州次郎をやっていて「their way」に痺れたので。憲法制定のGHQとのやり合い辺りを読みたかったのだが、本書は白洲氏の散文を集めて一冊にしたものなのでそれは残念ながら最後あたりに少しだけ。それは別の本で読もうと思う。収録されているのは『文藝春秋』に掲載されたものが多いようだが、本人も言っているように、怒ってる怒ってる。きちんと怒る人は好きだし言っていることはまっとうなので好感を持つ。私は政治や歴史の知識が乏しいので最初は読むのに苦労したが、
E

ちょうど『海賊とよばれた男』も読み始めたので同じ時代で少し雰囲気を掴み易くなった。田んぼのアゼをコンクリートにしてる所って見たことない気がするけど(私が気付いてないだけ?)この白洲氏の案はいいのかどうなのか。座談会で河上徹太郎が言ってる「シャッポ脱いだね」が脱帽より断然おしゃれ。イエスマンは嫌いなので、白洲次郎はかなり好きだ。ついでにお洒落で見た目も格好いいし。

09/13 18:15
0255文字
satou
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白洲次郎のエッセイ集。70年ほど前に書かれたものだが、今の日本にも当てはまることが多いのは、気質が何も変わってないからなのか。プリンシプルを持ってモノを見、事にあたることの大事さ。日本式会議、議論のやり方の下手さは普段から感じることが多い。
0255文字
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