形式:文庫
出版社:中央公論新社
だいぶ前に読みましたが、再読したくなりました。ありがとうございます。
・拳銃は女 ・女の友情 ・馬桑鎮の滅亡 ・白檀、椅子 ・影武者 ・劇団登場、虐殺 ・奥殉死、銭丁の決心
小山子、やっぱそうなるわな…😅しかし凶悪犯でもさすがにこの刑は…被害者遺族ならスカッとJAPANになるのかな🤔猫腔、本当にあるんなら見てみたいなぁ。知事様が食べたモツ煮込み美味しそうだった😋も一度、読み返したい気持ちもあるけど勇気が出ない😣不純な動機で手を出したとは言え、この年でとんでもないトラウマ植えつけられた!!恐るべし莫言…
この本は、とても残虐です。この本を読んだきっかけは、「つまり、読書は冒険だ。 対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義5」という本なのです。この本を書いた人たちは、「読みたくない本」と評してました。なにしろ、中国の残虐な死刑を縷々書いてます。私は、そこのところが気になって、図書館に注文しました(村上春樹の小説にも、残虐な皮剥ぎ拷問のことが書いてあってその関連です)。そんな関心で読み始めて、最後になって、おお、これはマジックリアリズムと思ったのです。最後のシーン、これはもうマジックリアリズムの世界。ビックリしました。
ですから、マジックリアリズムの本を期待して読むと、疲れるかもしれないです(笑)。でも思うのですけど、中南米のマジックリアリズムよりも、よほど近いところにある物語ですから、気持ち的に入りやすい感じがあります。「百年の孤独」やら「族長の秋」なんてものと比べたら、よほどスルスルと読めます。
あとがきも必読。
そしてもう一方には民衆文化があり、それによって民衆は自分たちのアイデンティティを確認しつつ、支配にさまざまな形で抵抗していったようで、つまりそれこそが中国の歴史、というところだろうか。 もちろんそれは中国に限定されたことではなく、世界のいたるところにてありえたが、物語る芸としてもっとも意識であることにおいては、中国は群を抜いているということ。 作品が大部なこともあって、内容にも富んでいるが、波乱万丈の語りの伝統を感じさせる。
▼ジョジョを意識せざるをえない…「正義も悪も前向きに参加」というのがジョジョのテーマ「人間賛歌」なのだけれど、「白檀の刑」もそうだ。処刑される側の肩を持つけど、処刑する側にも感情移入できちゃう。…というか、そこには正義も悪もなくって、中国の圧倒的な大地と圧倒的な人間に持ってかれるばかりだ。
▼アジア人感覚…日本人だから中国の大地が持つ想像力を共有しきれるわけではないのだけど、ガルシア・マルケスはじめラテンの想像力よりかははるかに親近感がわく。アジア世界の一員になった妙な気分だ。
マジック・リアリズム小説となっている。その先駆けとなるフォークナーも鉄道の敷設による分断される南部の物語を書いていた。眉娘の自由奔放さの現れは纏足されない女という近代自我ということになるのかもしれない。そこに枠に囚われない自由恋愛があるわけだから。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます