1987年生まれの男。小説読み。日本の小説よりも、翻訳ものの方が好きだったりします。最近は哲学なんかも好きです。よろしくお願いします。
好きな本:『指輪物語』『仮面の告白』『羊をめぐる冒険』『長いお別れ』『不夜城』『ダックスフントのワープ』『一九八四年』『宇宙の戦士』
好きなジャンル:ミステリー(特にハードボイルド、ノワール)、SF、冒険小説、哲学、歴史
好きな作家:村上春樹、三島由紀夫、筒井康隆、中島らも、大槻ケンヂ、馳星周、花村萬月、藤原伊織、福井晴敏、伊藤計劃、小川洋子、川上弘美、榎本憲男、アーネスト・ヘミングウェイ、レイモンド・チャンドラー、カート・ヴォネガット、アンドリュー・ヴァクス、ジェイムズ・エルロイ
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、そして実際私たちが理解しているような思考さえ、もはや意味をもたなくなるだろう。』の辺りで、これをガンダムシリーズのテーマとしてある、宇宙に進出し、スペースコロニーに移住した人類と"ニュータイプ"論に絡めて論じていたと記憶している。アーレントの言うところでは、人間の活動力は『労働』『仕事』『活動』(ややこしい…)の三つに大別され、古代では活動>仕事>労働だったのが、近代ではマルクス主義の台頭などによって、労働>仕事>活動へと変化。「破壊と解体を本質とする」消費と結びついた「労働」が優位となった結果、
「公的領域」と「私的領域」の境界線が曖昧となり、国民国家の規模にまで拡大した「社会」が出現したとされる。そして瞑想を最高の人間生活とした「観照的生活」と、上記の三つの「活動力」を含んだ「活動的生活」のヒエラルキーの転倒が発生。17世紀、望遠鏡を用いたガリレオの発見により、観照と製作、活動者としての人間でもなく、労働する動物としての人間でもなく、近代は作り手であり製作者である<工作人>が、人間的可能性の最高位になったという。
かなり難解で、読み辛い箇所も多かったが、面白いと感じたところも沢山あった。優れた書物は様々な示唆を与えてくれる。また是非読み直したい。