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アナーキー靴下
さんの感想・レビュー

アナーキー靴下
新着
圧倒されて言葉にならない。この小説の最終章を含めて総括する言葉が見つからない。その手前までならアメリカの過去を学び頭で考える小説かもしれない。しかし最終章を読んでしまうと、頭だけでは受け止めきれない。上巻で感じたアニミズム的な印象も覆されたが、これをどう表現したら良いのかさえわからない。著者が創作ノートに書いたという「強欲なくそ野郎」が単に資本家を指すなら、何故ここまで多面的に書く必要があったのか不思議でならないが、それこそが、読む前と読んだ後で世界が変わるような、不朽の名作たらしめているのかもしれない。
taku

多くの作品を読んでいるわけではないスタインベックですが、「怒りの葡萄」は不動の一位で揺るがないと思ってます。アナーキーさんの感想を読んで、そろそろ再読してもいいかなと思いましたよ。新訳で読んでみたい。

05/09 00:39
  • アナーキー靴下
アナーキー靴下

taku様、是非! 読む前は骨の折れる社会派小説を想像していて、そういう難しさはなくどんどん読んでしまいましたが、読み終えてから残されるものの重みに呆然となりました。本当に、凄い小説です…。

05/09 08:03
  • taku
0255文字
全2件中 1-2 件を表示

アナーキー靴下
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/07/18(1715日経過)
記録初日
2016/08/14(3149日経過)
読んだ本
1009冊(1日平均0.32冊)
読んだページ
266044ページ(1日平均84ページ)
感想・レビュー
1009件(投稿率100.0%)
本棚
29棚
性別
年齢
47歳
血液型
O型
現住所
東京都
自己紹介

名前はアナーキーですが、アナーキーなところなんか何もない穴開き靴下です。でも穴が開いている日なんてそうそうないので、たいていはただの靴下です。

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■好きな作家

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いとうせいこう
江戸川乱歩
山川方夫
田村隆一(詩人)
高橋葉介(漫画家)


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