人知れずおちかの出産を支えた？富次郎がまたいいです。その奮闘の姿を知るお勝さんもいいね。そして第２話の《だんだん人形》の話も沁みました。豊かに暮らしを立てていた村を襲った悲劇。ひとり生き残ったおびんちゃんの念の籠った土人形が尊い力でその子孫を守護するというのもいいですね。「この世のどんなものよりも、尊いのはひとの念だ。ひとが心に思うことだ。迂闊なことをして恨みを買うな。自分の命も、他人の命も軽んじるな。受けた恩は忘れるな。直に恩を返せなくても、世の中に返せばいい」と語ったお祖父さんの言葉が胸に染み入り

ました。そして最後の「針雨の里」の話。何らかの事情で捨てられた子らを迷子としていくつもある受け皿である商家で養われ子合わせ屋によって里親に縁付けられた門二郎の話がよかった。仕事は厳しいけどお腹いっぱい食べさせてくれ身ぎれいな生活を与えてくれた狭間村の人形の化身たち。あぁ～今回も胸に染み入る素晴らしい物語を語ってくれたミヤベさんに感謝です。とてもよかったです。