この本はずいぶん前にちょっと立ち読みしたことがあるが 先日 木谷明の「「無罪」を見抜く」を読んでいて その中で 木谷が東京高裁 第5特別部にいた時にこのマイナリ事件 第一審の無罪判決直後 職権での勾留請求を棄却する決定をしていることが書かれており それで この事件について詳しく知りたくなり読むことにした。 因みに 上記の木谷明の著書でもこの裁判における検察側の問題について非常に興味深い記載がある 本書には書かれていないが 一審・二審で検事が隠していた久保田鑑定 というのがあり
被害者の乳房の辺りから採取された唾液の血液鑑定がゴビンダ氏の血液型と合わなかったことが大きいとのこと 因みに真犯人は DNA鑑定の番号より「三七六の男」 と呼ばれている。 因みに ゴビンダ氏に対しては 5月8日に第四刑事部が勾留状を発布したため 彼は 結局15年間勾留されることとなった。
この事件の前史に興味がある。 ゴビンダの姉 ウルミラが日本に来ることとなったいきさつ 簡単にいきさつは本に書かれているが それでもちょっと引っ掛かる。 そして彼女が西品川で不動産経営をしていたこと 日本語もろくに話せない外国人 しかも女性が 資金も必要とする不動産業をどうして始められたのだろうか どうしても引っ掛かる。
ノンフィクションライターの水谷竹秀が産経新聞にこの本の書評「善悪超えた「人間」に迫る」を書いている。 白か黒かではなくグレーの部分をノンフィクションではいかに表現するか それが佐野文学の真骨頂であると書いてあった。 本書にもこういう記載がある「人間は黒か白かで判断できるほど生やさしいものではない。だからこそ人間は面白いのだ。」P207
社会問題についてはビデオニュース・ドットコムで紹介されている本を読んでます 哲学系ではハイデガーを今 読んでます。 音楽系は専門書を中心に乱読 大岡昇平とスタンダールをこれからの人生 読み尽くします大岡の「俘虜記」の影響で洋書をこれから月1冊読んでいく習慣をみにつけたいです。積読は読メに登録している3倍くらいあります。
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この本はずいぶん前にちょっと立ち読みしたことがあるが 先日 木谷明の「「無罪」を見抜く」を読んでいて その中で 木谷が東京高裁 第5特別部にいた時にこのマイナリ事件 第一審の無罪判決直後 職権での勾留請求を棄却する決定をしていることが書かれており それで この事件について詳しく知りたくなり読むことにした。 因みに 上記の木谷明の著書でもこの裁判における検察側の問題について非常に興味深い記載がある 本書には書かれていないが 一審・二審で検事が隠していた久保田鑑定 というのがあり
被害者の乳房の辺りから採取された唾液の血液鑑定がゴビンダ氏の血液型と合わなかったことが大きいとのこと 因みに真犯人は DNA鑑定の番号より「三七六の男」 と呼ばれている。 因みに ゴビンダ氏に対しては 5月8日に第四刑事部が勾留状を発布したため 彼は 結局15年間勾留されることとなった。
この事件の前史に興味がある。 ゴビンダの姉 ウルミラが日本に来ることとなったいきさつ 簡単にいきさつは本に書かれているが それでもちょっと引っ掛かる。 そして彼女が西品川で不動産経営をしていたこと 日本語もろくに話せない外国人 しかも女性が 資金も必要とする不動産業をどうして始められたのだろうか どうしても引っ掛かる。
ノンフィクションライターの水谷竹秀が産経新聞にこの本の書評「善悪超えた「人間」に迫る」を書いている。 白か黒かではなくグレーの部分をノンフィクションではいかに表現するか それが佐野文学の真骨頂であると書いてあった。 本書にもこういう記載がある「人間は黒か白かで判断できるほど生やさしいものではない。だからこそ人間は面白いのだ。」P207