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基本は現在国連で未承認状態にあるアフガニスタンのタリバン政権を認めるべきであるという立場で、女性教育問題については欧米メディアの半ば陰謀的な報道と突き放す。9.11テロのいわば「ヒステリー状態」の中でアメリカがアフガニスタンに侵攻し、いわゆる「北部連合」政権を立ててみたものの、20年間混迷が続き、アメリカ撤退とともに大統領が逃亡、タリバンが実効支配し、その後はひどい戦乱の話は伝わってこない。ガザもそうだが欧米の二重基準は明らか。ただ著者は中国・ロシア・インドなどアフガニスタンを取り巻く国々にも疑念を持つ。
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したがって本書の結論はちょっと不思議な立ち位置に思えた。故中村哲医師やペシャワール会などを引いて、日本がアフガニスタンの国際社会復帰に重要なアクターになれると指摘し、同国が中国などのグローバルサウス陣営に取り込まれるか、国際社会に残るかに関わるとするのだが、著者が批判する欧米中心で機能不全の国際連合以外の、どんな「国際社会」を想定しているのかがよくわからないのだ。日本ではほぼ「悪者」のタリバンを支持するのに、オブラートに包むような意識があるのかなと勘ぐってしまった。

03/17 22:07
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/01/01(3915日経過)
記録初日
2015/01/01(3915日経過)
読んだ本
1508冊(1日平均0.39冊)
読んだページ
414701ページ(1日平均105ページ)
感想・レビュー
1508件(投稿率100.0%)
本棚
25棚
性別
年齢
67歳
職業
教員
現住所
神奈川県
URL/ブログ
http://bluesknk.o.oo7.jp/
自己紹介

ブルースが大好きな高校教員。

仕事柄乱読の気あり。

2015年というきりのいい年なので、
試しにどのくらい本を読むものか、
記録してみようと思い立つ。

2015年は完読書163冊。ほぼ新書。
出先で読むので大きな本はなかなか進まない。
2016年は寝室に読みかけ本の収納棚を確保し、枕元に散らかるのを防止するつもりだけど、効果の方は全く未知数。
片付けが嫌いなもんで。

2016年は完読書137冊。仕事が劇的に増えたため読書時間が減少。
ロフトに読み終わり本収納棚をふたつ据えたけどすでにひとつ満杯。
もう2年は持つかなぁ。

2017年は完読書127冊。夜遊びの日に読めないので遊んでる証拠ですな。

2018年の完読書は129冊。かろうじて月10冊ペースを維持しています。

2019年の完読書は118冊。仕事は劇的に暇になったけど、その分車で旅行に出ることが多くなったため、かえって減少。でも比較的大物を何冊か読めました。

2020年も完読書は118冊。ただしWWⅡ関係の大物(500pクラス数巻)をいくつも読んだので、久々に日平均p数が100を超えました。

2021年は142冊。秋に家のリフォームで仮住まいしていたため、特に11月にペースが落ちてしまいました。

2022年は161冊。累計の1日あたりページ数が100を超えました。年末に書架を若干整理しましたが、まだあふれてます。

2023年は165冊。冊数・ページ数ともに新記録。12月の追い込みが効きました(笑)。

2024年は137冊。11月の異常な忙しさでペースダウンしました。結局10年間で1397冊(数冊の再読込み)。

「お気に入り」と「いいね」について

「お気に入り」は感想を拝読して、書かれた方の見解がはっきりしており、それが自分にとって刺激的だったり響いた場合に付けさせていただいています。
自分と主義主張が異なる場合もあるのですが、「本」という媒体を通して、いろいろな方の考え方に触れることができるのは楽しいことです。
およそすべての事柄について考えが同じ人などあり得ないし、またすべての事柄について考えが正反対の人もあり得ないと思っております。
そして、自分の考え方と異なる考えの中に、自分にとっての新しい「気づき」がある場合が多いと思っております。

したがって、「いいね」も上のような基準でつけております。
自分と考えが異なっても、その本がどのような本かイメージできるような感想が好きです。
ひとりの読書家の感想を読んでいると、その人についての像が徐々に結ばれてきますが、その上で新しい感想を読むと、その本の内容が伝わってくるのです。

よろしくお願いします。

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