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syaori
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syaori
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舞台は20世紀が始まろうという蘭領東インド(インドネシア)。物語の始まりは、現地民エリート学生ミンケと混血の美女アンネリースとの出会いから。それは現地妻(ニャイ)ながら独学でオランダ語や経営を学び大農場を経営するアンネリースの母との出会いでもあり、彼女たちとの交流、その家庭の問題から入植者>混血>現地民というヒエラルキーの確立した植民地の矛盾が浮き上がってくるよう。それを訴えるニャイの誇り高い怒りには何度も圧倒されました。ミンケも伝統的な自分の家族との葛藤があるようで、もう物語から目が話せません。次巻へ。
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「ミンケ、きみは教育を受けた人間だ。知識人は、まず考え方において、そして何より行動において、偏見を捨て、虚心になることを知らなくてはいけない。それがすなわち、教育を受けた、ということの意味だ。」/アンネリースの母ニャイ・オントソロの印象が強いですが、「高い教育を受ければ受けるほど、それだけ他人のものを食べていいということにはならないのを、あなたは理解すべきです。高い教育を受ければ、それだけ限度というものをわきまえなくてはいけません」とか言うミンケの母上もたおやかで芯が強そうで素敵。

11/24 12:35
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読書データ

プロフィール

登録日
2015/07/31(3527日経過)
記録初日
2015/07/21(3537日経過)
読んだ本
1487冊(1日平均0.42冊)
読んだページ
517748ページ(1日平均146ページ)
感想・レビュー
1483件(投稿率99.7%)
本棚
9棚
性別
血液型
B型
自己紹介

読む本を選ぶときに、こちらの感想を参考にすることが多かったので、私の感想もだれかの本選びの一助になればと登録しました。多分外国文学が多いです。

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