読書メーター KADOKAWA Group

ケイトKATE
さんの感想・レビュー

ケイトKATE
新着
第一次世界大戦は1918年11月11日に終結した。しかし、終結後も世界各地で苛烈な暴力が続いた。特に敗戦国であるドイツ、ハプスブルク帝国、オスマン・トルコ、そして革命で帝政が崩壊したロシアは、民族間の抗争、共産主義と反共産主義の衝突、国境を巡る紛争が繰り広げられた。正直、第一次世界大戦後の暴力について、初めて知ることが多く驚かさせられた。本書の副題が象徴的で、第一次世界大戦を終わり損ねたために、全体主義が台頭し、第二次世界大戦における絶滅戦争へと繋がったことを本書は証明してくれた。
ケイトKATE

著者ローベルト・ゲルヴァルトはドイツ出身の若手歴史家である。本書を書き上げるためだけに、各国の膨大な資料を集めている。(130ページを超える参考文献と原註が掲載されている!)本書には表記ミス(訳者が訂正している)が散見されているのが気になるが、埋もれた歴史に光を当てたことは評価されるべきであり、今後も注目していきたい歴史家である。

11/20 21:46
  • Toska
  • キャンダシー
  • たばかる
  • 蘭奢待
0255文字
全1件中 1-1 件を表示

ケイトKATE
さんの最近の感想・レビュー

昏乱

昏乱

トーマス・ベルンハルト
昏乱(こんらん)という馴染みのない言葉がタイトルとなっている。昏乱とは、分別が…続きを読む
ある婦人の肖像 下 (岩波文庫 赤 313-7)

ある婦人の肖像 下 (岩波文庫 赤 313-7)

ヘンリー ジェイムズ
従兄のラルフから反対されながらオズモンドと結婚したイザベル。しかし、その結婚は…続きを読む
日経おとなのOFF 2025絶対見逃せない美術展 NFT特装版 [雑誌]: 日経トレンディ 増刊

日経おとなのOFF 2025絶対見逃せない美術展 NFT特装版 [雑誌]: 日経トレンディ 増刊

2025年の美術展は、オルセー美術館展にゴッホ展と話題の展覧会が企画されている…続きを読む
ある婦人の肖像 中 (岩波文庫 赤 313-6)

ある婦人の肖像 中 (岩波文庫 赤 313-6)

ヘンリー ジェイムズ
亡くなった伯父の遺産を受け取ったイザベルは、伯母と一緒にイタリアを訪れ、フィレ…続きを読む
ある婦人の肖像 上 (岩波文庫 赤 313-5)

ある婦人の肖像 上 (岩波文庫 赤 313-5)

ヘンリー ジェイムズ
アメリカから伯父家族が住むイギリスへやって来たイザベル・アーチャーは、美しい容…続きを読む
女の子たち風船爆弾をつくる

女の子たち風船爆弾をつくる

小林 エリカ
昭和10年から20年の10年間、戦争の時代を生きた女学生たちの物語。タイトルの…続きを読む

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/01/29(2539日経過)
記録初日
2011/07/08(4936日経過)
読んだ本
460冊(1日平均0.09冊)
読んだページ
171626ページ(1日平均34ページ)
感想・レビュー
431件(投稿率93.7%)
本棚
26棚
自己紹介

海外文学(ヨーロッパ、アメリカ)、歴史ノンフィクション(第二次世界大戦関連)の長編物の本を読むのが大好きです。
好き作家…ドストエフスキー、トルストイ、ディケンズ、ハーディ、E.M.フォースター、ヘルマン・ヘッセ、ヴァージニア・ウルフ、トーマス・ベルンハルト、W・G・ゼーバルト
岩波文庫ファンで毎月チェックしています。
洋楽とクラシック音楽も大好きで、好きなアーティストの来日公演を観に行くのを楽しみにしています。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう