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2025年11月の読書メーターまとめ

tamami
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9
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感想・レビュー
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2025年11月に読んだ本
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2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

tamami
作者名を見ただけで手に取り、購入してしまう作家さんが何人かいるのだが、本書の著者小川さんもその一人。エッセイとして、経験者でなくては書けない「授賞式の思い出」や「アルルへ行く」などの諸篇も含まれているが、何気ない日常の気づきや読書のレビュー、子どもの頃の思い出など、誰にでも起こりうる出来事が、著者の筆にかかると、そのどれもが一遍の上等なショートストーリー仕立てになっていて、練り上げられた文章に、ペンの持つ力を感じる。無意識のうちに著者の本を毎回手に取ってしまう所以かもしれない。今回も楽しませてもらった。
が「ナイス!」と言っています。

2025年11月の感想・レビュー一覧
9

tamami
本書は、現在の私にとって、あてどない心を癒される、何物にも代えがたい一冊となった。本書第1章24ページには、「熊野の地では、未来を見ている人だけによみがえりが起きると学んだ。」「諏訪の地では、すでに過去は完了していて、目の前には肯定すべき今しかないことを学んだ。」と記され、「あなたは生きている。生きているだけで、すでに肯定的なのだ。……肯定からあなたの物語は始まる。人生を丸ごとYESと肯定してみる。」と続いていく。本書のこのページを読む中で、私は自分自身がこれらの言葉によって絶対的に肯定されているのだと感
tamami
2025/11/23 23:44

じ、今のままで生きていていいんだよ、と話す声をきいたような気がしている。あるいは無意識のうちに今自分が求めている思いが、言葉となって聞こえてきたのかもしれない。これらの言葉は、著者が本書で訴えたかった、いわばキーセンテンスであり、これらに続く章や節は、そこに至る医療従事者としての著者の半生を賭けた記録としても読めるかもしれない。著者は第3章「ひとことの力」の中で、「体と言葉には密接な関係がある。」と言い、その探求を続けたいと記す。言葉と心身の関りを実感することが少なくない今、更に深めていってほしいと思う。

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tamami
本書は『東京の地名:地形と語源をたずねて』の改題新装版。著者筒井さんの本はこれで3冊目であるが、どれも著者の民俗学や歴史学、その他多くの領域に渡る知見を引用して、地名の名づけを考察している。山手線の駅名に始まり、都心部、中央線沿線、武蔵野etc.と探索の手は伸びる。当地の住民や全国の地名研究家には、地形と地名の関係など、参考になるのではないか。冒頭、東京の地名は改変、整理・統合の結果大変少なくなっていると記す。後世の士に、地名の原風景を残してあげたいものである。それにしても一冊2700円はやや高いかな。
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tamami
書棚には、本書とほぼ同名の『あの戦争は何だったのか』という新書が差し込まれている。発行は今から20年前、刊行の日付は奇しくも同じ7月20日である。二つの違いをごく大雑把に言えば、本書が大東亜戦争を世界史的な歴史の流れの中に捉えようとして、内外の史料を幅広く渉猟しているのに対して、一方は、戦争の原因も経過もほぼ国内の状況だけで説明しようとしているかのようである。視野狭窄に陥った「あの戦争」の見方から解放されて、より広い史観のもとに大東亜戦争を考えることができる、という一点だけでも本書を読む価値があると思う。
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tamami
本を読む、取り分け紙の本を読むことで脳にもたらされる、様々な影響を、プラス面を中心に詳述する。各章では、文字と言語処理に果たす脳の役割や、記憶に関わる脳の様々な役割などについて、最新の研究成果が示される。最後に、「脳が喜ぶ読書術」として、「快読」、「精読」、「音読」の意味を取り上げる。読書について、脳科学という客観的な視点からの分析を通して、自分の読書の癖や目指すべき読書の形を教えられることが多かった。所々に挟まれるコラムには、読書についての意外な話題が盛られていて、若くてイケメンな著者に親しみを覚える。
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tamami
本書を手に取り、何気なく開いたページに、「亡くなった人に寄り添ったことを身内の方が追悼記として書くということも広くみられるようになってきました。……。」日々どうしようもなく荒んでくる心を扱いかねていたときに、この柳田さんの言葉は思い切り響いてきた。「肉体は失くなっても、愛や思いは消えない。」という著者の信念に基づいた自身の体験や取材を通しての具体的事例が、数多く記される。間近な自分の死に向き合う姿、親しき人の死に遭遇した者の思い、コロナ禍における「さよなら」もなき死者との別れ、災害看護の創始者・黒田裕子さ
tamami
2025/11/11 23:41

んの被災者への支援と、自身の人生を見つめる心、弟の「死後生」を自身の人生指針にする姉の思い、そして著者柳田さんの息子、洋二郎への断ち切ることのできない思い。記される事例はどれも深く重いものばかりであるが、そんな中で置かれた状況に立ち向かう人々の言葉も拾われる。・妻を亡くした六十歳代の男性「妻がいなくなってからしみじみ思うのは、わたしのことを本当によく考えて、何くれとよくやってくれたなということです。妻を亡くして、今は体の半分を失くしたような気持ちです。後悔と感謝しかありません」・夫を亡くした七十歳代の女性

tamami
2025/11/11 23:56

「外出するときには、仏壇の夫の写真に『出かけてくるね』とあいさつすると、『おうおう、行っておいで』と言ってくれるんです。帰ってきたときにも、『ただいま』とあいさつします」etc.(「亡き人との十五人の日常会話)様々な機会に、様々な人から声をかけられるが、以前より言葉の重みというか、その人が発する言葉の深さをより感じられるようになった。本書に記された数々の「死後生」と向き合うことで、自分の心が確かに変わってきたことを感じるとともに、死を間近にした人へどう接するべきなのか、自分には重い宿題として残されている。

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tamami
作者名を見ただけで手に取り、購入してしまう作家さんが何人かいるのだが、本書の著者小川さんもその一人。エッセイとして、経験者でなくては書けない「授賞式の思い出」や「アルルへ行く」などの諸篇も含まれているが、何気ない日常の気づきや読書のレビュー、子どもの頃の思い出など、誰にでも起こりうる出来事が、著者の筆にかかると、そのどれもが一遍の上等なショートストーリー仕立てになっていて、練り上げられた文章に、ペンの持つ力を感じる。無意識のうちに著者の本を毎回手に取ってしまう所以かもしれない。今回も楽しませてもらった。
が「ナイス!」と言っています。
tamami
スマホの影響からか、読書習慣のある学生は、中・高・大と進むにつれて激減しているらしい。一方で、それとは裏腹に、本や出版、読書に関する書物が以前より多く刊行されているようにも思える。本書は一点の出版物が世に出るまでにどのような働きがあり、どのような形で読者のもとに届けられるか、中学生にも分かりやすく解説している。編集・営業・商売としての本屋さんなど、読者として知ることが少ない本づくりの裏事情が示されていて面白い。欲を言えば、超ベストセラーの出現過程など、現今の出版界で話題となったエピソードも読みたかった。
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tamami
「老いるとはどういうことか」について、若い女性編集からの質問に答える形で進行する。まだ「老いる」ことを知らない若い人向けの、内田おじいさんからの提言の書。「長持ちする身体のつかい方」「死について考えることは生を豊かにする」「いい人間関係のつくり方」etc.興味あるテーマのそれぞれに、世間の通り相場とは少し違った内田センセ独自の考察がなされる。最終章、死について考えるとき、「これが人生最後の経験かもしれないと思うから、〇〇をしていても楽しい」と思うことが「味わい」を深くするという。その境地が大事なんだよね。
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tamami
現代の知の巨人の一人と目される著者が、定年前後の読者に向けて、将来の生活設計、とりわけお金、人間関係、健康、趣味、勉強、心の持ち方について要諦を記す。どの項目も、著者自身の経験と、蓄積された知識がフルに生かされての記述であり、具体的かつ実践的な内容となっていて、自分の場合を振り返ってみても、著者の言う方策を実践していたらとの思いを抱く事柄が少なくない。著者は「我々が生活する日本」を肯定的に捉えていて、それだけで将来の生活に向けて励まされる思いである。様々な困難に遭いながらも再起された著者に拍手を贈りたい。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/12/09(2194日経過)
記録初日
2019/07/26(2330日経過)
読んだ本
1087冊(1日平均0.47冊)
読んだページ
274975ページ(1日平均118ページ)
感想・レビュー
1081件(投稿率99.4%)
本棚
9棚
性別
自己紹介

半世紀にわたって買いためた積ん読本に囲まれる日々。少しずつ減らそうとするものの、新刊・古本が同じくらい入ってくる。

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