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2025年11月の読書メーターまとめ

鹿野苑
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2025年11月に読んだ本
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2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

鹿野苑
第145回直木賞受賞作品(2011年上期) ドラマで『半沢直樹』見てて面白かったのでこれもきっと面白いんだろうなと思っていたけど、想像以上に面白かった! 自分はかつて営業で小手(家族経営)から大手(有名大企業)まで担当経験があるので出てくる企業の感じが本当にリアルに感じられてたまらなかった…。 ストーリーはAmazonのまとめぐらい見るのでいいだおる。後は読んだら止まらない。こんなうまくいくことはないとは思いながら、勧善懲悪的な要素がやっぱりサラリーマンにはたまらんよね。
が「ナイス!」と言っています。

2025年11月の感想・レビュー一覧
18

鹿野苑
第140回直木賞受賞作品(2008年下期) 千利休が自害するその時まで様々な関わる人の立場から利休へ関りを描き出す。 かなり壮大な『藪の中』形式の小説といえるかな。 人によって視点が全然違う。ある人のところでは美点となるけれども他の人からは気に食わなくてたまらない点になるとかね。 人間ってほんと自分のみたいようにしか感じられないのだなあというのを思う。
鹿野苑
2025/12/09 23:14

そう思うとこれだけたくさんの登場人物の心情を描き分けた作者ってすごい想像力の持ち主だなあと感心する。 ここに書かれている事件は創作であるようだが、それはそれで物語性を高めていていいと思う。 美を司っていたといえる利休。そのセンスに憧れ、それが高じて憎しみになっていく場合も。それも人間だよなあ。 長編だけれども、各章がガラッと変わって面白い。

が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
仕事で日々AIの需要が高まっているのをリアルに体感しているので、自分の感じているベクトルと合っているのかなという気持ちで読んでみた。 2024年1月に出版された本だけど、これでもやっぱり情報古いかもって思う(笑) どれだけ進化が速いのか。それでもこの本はそれも見越したうえでの当時時点でのAIの進化がたどってきた道筋とちょっと先の未来を語ってる。でも予測なんて出来ないとの前提の上で。 こういう本は新刊をたまに読むべしだなと思う。 本当についていかないとやばい。
が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
第145回直木賞受賞作品(2011年上期) ドラマで『半沢直樹』見てて面白かったのでこれもきっと面白いんだろうなと思っていたけど、想像以上に面白かった! 自分はかつて営業で小手(家族経営)から大手(有名大企業)まで担当経験があるので出てくる企業の感じが本当にリアルに感じられてたまらなかった…。 ストーリーはAmazonのまとめぐらい見るのでいいだおる。後は読んだら止まらない。こんなうまくいくことはないとは思いながら、勧善懲悪的な要素がやっぱりサラリーマンにはたまらんよね。
が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
第142回直木賞受賞作品(2009年下期) 物語の始まりはそんなに面白いと思わなかったのだけど、途中から止まらなくなった。 本当に大切な人に出会えるのだろうかという自分の望みに対してこの本はある答えを出してくれている。それは「ある」のだと。 自分に置き換えたときに、登場人物たちの乗り越えるべき障害の多さに押しつぶされそうに感じるが、その大変さ、途方に暮れるような現実を前にして静謐な清らかさのようなものがこの物語には漂っている。それが読後感の「純粋」なのかもしれない。
鹿野苑
2025/12/04 00:14

こんなふうになれるのだろうか。こんなことがあるのだろうか。羨ましいという気持ちが起こる前にその純粋さにこころが触れるような感じになる。 愛に苦しむ大人におすすめの一冊。

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鹿野苑
第146回直木賞受賞作品(2011年下期) いやはや登場人物の生きざまにしびれまくった。 切腹までの期限が迫っている戸田秋谷の「微笑んでいるのかどうか分からないほどの笑みを浮かべている」というのがなんだかこの人のすべてを顕わしているようで刺さる。 ゆっくり味わう系の時代ものかと思いきや、ストーリーがどんどん転じていくので読むのが止まらない。
鹿野苑
2025/12/02 23:45

家族、大切な人、死、別れ、どうしようもないこと、いろいろ起こるのだけど、どうしても秋谷の最後の日に向っているという時間軸だけは読んでいる自分も含めて登場人物のすべてが逃れられない鎖のようである。 自分がもし、死ぬ時が決まっている身であったらどうだろう。それも切腹かあ。それだけで今生きるのがつらくなるような気もする。愛する家族に囲まれて、最後の日が見えている。どういう気持ちになるだろう。わからない。

鹿野苑
2025/12/02 23:45

人物描写がとてもいい。仕草の一つ一つの表現に「らしさ」が潜んでいて読み手に登場人物の息遣いを感じさせる。 映画にもなっているようなので見てみたいと思う。 どなたにでもおすすめの一冊。

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鹿野苑
あんまり蓮如上人の書いたものに頷けないタイプの自分。 まさにこの本では最初から蓮如上人が批判を受けるポイントをズバリ開示した上で、親鸞聖人からのつながりからの蓮如上人の立ち位置が分かるようにその生涯が描かれている。ここがとてもすっきり読めるポイント。 それにしてもお連れ合いと死別すること4回。子供たちもたくさんいたが先立たれることも多かった。どんな思いだっただろう。想像するのも難しいな。
鹿野苑
2025/11/29 23:24

蓮如上人の本をいくつか読んだことがあるのだけど、わりと著者が蓮如上人をどう評価しているか(大抵はすごく称賛)が反映されるのだけれど、この本はとても公平な視線を感じ、かつ蓮如上人がどういう方向性を持っていたかを明示してくれる。教義うんぬんの話より歴史の中でどのようなポジションだったのかというのがわかってとてもよかった。このシリーズの目標とするところなのだろう。 シンプルに蓮如上人について知るにはおすすめの一冊。

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鹿野苑
第147回直木賞受賞作品(2012年上期) どこにでもいるような女性がふとしたことで道を外れてしまう瞬間を描いていると言ったらいいだろうか。ああ、そこでそっちいくかああああああと身悶えする。ちょっとのずれがどんどんひどい方向に行ってしまってもう戻れなくなる。 仏教って縁っていうけど、縁でどうにでもなってしまうのだなというのを見せつけられる。 5つの短編からなるのだが、どれが一番印象に残っているかと聞かれても、本当に全部と答えてしまうほど、それぞれが違った「後味の悪さ」を持っていて甲乙つけがたい。
鹿野苑
2025/11/26 00:02

あっという間に読み終えてしまう。 今生きている自分の人生が、いかに危ういものであるかを確認できる一冊。こうやって読書ができるのも、時間と安定した心を持っているからなんだよな。 ありがたいことである。

が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
第148回直木賞受賞作品(2012下期) ほろ苦い就職活動期を思い出す。氷河期世代につき基本的に暗い思い出しかない。 あの時にネットが発達していてSNSがあったならば、意識高い系でいろいろやっただろう友人たちの顔は思い浮かぶ。 この物語は最後の最後まで気が抜けないものなのであえてストーリーには触れない。そこが重要なのだ。 別の角度から語ろう。
鹿野苑
2025/11/25 00:13

就活生でなくとも、現代ではSNSで自己プロデュースする人はいくらでもいる。斯くいう自分もXのアカウントを持っていて、このようなブログの投稿をシェアしているわけである。最近はすたれ気味かもしれないが、Facebookのアカウントも稼働している。そして地味にmixi2もやっている。どこかに自分を作り上げているんだよね。このブログだってそうだ。

鹿野苑
2025/11/25 00:13

そう思うと、この本に出てくる登場人物が全部自分だと共感・拒否感がないまぜになってえらいことになる。承認欲求の化け物たち。自分が化け物。飲み込まれる。 じわじわ嫌な感じがする。そして…すべてはラストに。 SNSやってる人すべてに一読をお薦めする。

が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
第150回直木賞受賞作品(2013年下期) 樋口一葉の師・中島歌子が自らの生涯について書き記したものを弟子である一葉ともう一人の女性がその手記を読むことでストーリーが進む。 次から次へと物語が思いもよらぬ方向に展開していくので読み進めたくはなるのだけれど、どこかこれが手記であり、書いている人の思いが表に出るためなのか、ヒロインが自分をきれいに書きすぎなのではないかと思える。
鹿野苑
2025/11/23 12:30

内容はドロドロなはずなのだけど、どこか清浄なものが残されていて、自分にはそれが違和感とまではいかないが、なんか引っ掛かりを覚えるものであった。 エンディングはちょっとした驚きがあるかもしれないが、その展開すらもちょっと上品な感じがする。あえていうなら、女性は本当の地獄をきれいな目線で描いてそれを女性は共感し自分の中で本当の地獄として再現できるのかもしれない。ふとそんなことを思った。だとしたら男性にはわかりずらい物語かもしれない。

が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
第151回直木賞受賞作品(2014年下期) 絶対自分から選ばない作品ではある。裏社会を描いたもの。 女性の描き方が大雑把で男性の人物描写がとても面白く軽妙。これは主人公の視点が大きくかかわっているからだろうか。 とにかくテンポよく読める。 人間の狡さ、計算高さ、そういうのが表に出てきてどろどろしているのに離れられない人間同士のつながりを感じる。言い方おかしいけど、もう絶対離婚したほうがいいのにって思う夫婦が離婚しないでいるのもこれと同じかもしれない。
鹿野苑
2025/11/17 21:18

伝わるだろうか…。そんなひどいことされたら普通、二度と会いたくないだろうと思うようなことがあっても離れられないなにか。 善悪、損得だけで割り切れないなにか。 ただ、ストーリー展開としては、それほど大胆で突拍子もないものでもないかなあと感じる。それはこれがシリーズの一部だからだろうか(後で知った)。

が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
第160回直木賞受賞作品(2018年下期) 自分の「なんとなく知っている」雰囲気の全くない作品だった。 Audibleで読んだのでリアルな沖縄の言葉を感じながら読んだ。自分は沖縄がアメリカ占領下にあったことをよく知らない。初めて中の人の感情やどんな状況だったのかの雰囲気を感じた。これは決して「わかった」ではない。小説という手段で表現し得るものの中から自分が感じ取ったものがあるに過ぎない。
鹿野苑
2025/11/15 11:01

沖縄のことを自分は何も知らないなと思った。読みながら文化の違いが異国と感じるぎりぎりのラインにあると感じる。多分これは人に依るのだと思うが。 三人の若者のそれぞれの成長、人生を追っていく話。 途中がとてもテンポがよくて面白かったのだけれど、自分としては後半失速していった。

鹿野苑
2025/11/15 11:01

映画を見に行った友達が、映画館にいくまではないかもと言っていたので、じゃあ小説を先に読むかと思って読んだのだけど、時代やテーマは歴史的にもとても興味深い描写で面白いのだけど、なんか最後がうーんって感じだった。 戦後の沖縄の雰囲気を小説を通して「感じる」にはいい本だと思う。

が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
第162回直木賞受賞作品(2019年下期) 生きるということはなまなましいことであるというのを最初から最後まで感じながら歴史を横から眺めているような物語。 これがまた横から眺めていると見せかけて、読んでいるものの心の内にも熱いものが湧き上がってくる。お涙ちょうだいではなく、淡々と描写される生きていくうちに遭遇した理不尽や悲しみを乗り越えるでもなく打ちひしがれるでもなく、それでも生きていく人間の物語なのだ。そしてそれはいま生きている自分もそうなのだ。 というのを読み進めていくうちに感じる。
鹿野苑
2025/11/12 23:54

登場人物はたくさん出てくる。そして生きて死んでいく。 アイヌを低く見る和人たちもまた、その和人の中において勝った負けたがあり、西洋の中のロシア、ロシアの中のポーランド、いくらでも人間は自分たちが線を引いた集団の中で区別し差別していく。人間社会の根源的悪というのはこれなのかもしれない。どこまでいってもそれが終わらない。 とにかく最後まで熱い。読んでよかったと思える一冊。

が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
ネタバレ第152回直木賞受賞作品(2014年下期) 最初この小説は何を描き出そうとしているのか全然わからなかった。海外駐在の経験、変わり者の姉、気性の激しい母、やさしい父。親戚や近所の人、海外での生活。 自分も両親が海外赴任していたのでちょっと感じるものがあったのだがそれにしてもこの長編の行く末が分からないなと思いながらも主人公の心理描写に時に共感し、時に自分との隔たりを感じながらテンポよく読むことができる。人生は一筋縄でいかないということだ。
が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
ネタバレ第152回直木賞受賞作品(2014年下期) 衝撃過ぎる。詳細は書かないが、一つの新興宗教が起こってなくなる様を見る。 そして主人公が、はげる。この毛が抜けてはげていく過程の描写は読んでいて心が痛すぎる。実体験かと思ったら、著者は女性なのだ…。なんだこのひりひりするような、プライド、自信が崩れていくのがリアルすぎて痛い…。 変貌した姿で現れた姉、両親の離婚の原因、家族であることで見えなくなっていることってあるよな。
が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
ネタバレ第152回直木賞受賞作品(2014年下期) 青春を謳歌する主人公。一方で宗教的な世界に足を踏み入れ、絶望する姉。離婚した両親。ここらあたりから物語の宗教的な雰囲気が出てくる。宗教に足を踏み入れる人をとても他人事な主人公の視点を通して見る。自分もこうだったなあみたいな。 とりあえず、自分は姉とほぼ同年代だろうなと物語に出てくる実際に遇った事件の時系列から発見する。
が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
リーコックの事は全く知らなかった。短編で、しかも時代の隔たりがあるにもかかわらず、ちゃんとクスッとさせるのだ。 これは人間の変わらない性質みたいなものをしっかりついているからだろうな。
が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
みんな大好き明恵上人。 自分の周りは浄土真宗なのになぜか明恵上人が好きな人が多いのである。自分も大好きなのである。『摧邪輪』のおかげで親鸞聖人の『教行信証』が書かれたかもしれないところが宗教的ロマンがあるのである。 河合隼雄の本も読んだりして大体の明恵上人のご生涯は存じ上げているものの、この架空の従者イサの目で語られる小説・明恵上人伝はたまらなく人間味に溢れている。重要な宗教的エピソードを損なうことなく膨らまされた小説であると感じる。
鹿野苑
2025/11/03 23:27

荒廃した時代にどこまでも己の清廉さをもとめていった人。変人と紙一重なのに人を惹きつける。 仏教クラスタに断然おすすめである。 みんな大好き明恵上人の輪が広がる一冊。

が「ナイス!」と言っています。
鹿野苑
最近Kindle Unlimitedでおすすめに上がってくる5分文庫。一冊読んで面白かったので、シリーズ最初から読むことにした。 タイトルにあるように、本とその他の嗜好品、煙草と酒との比較を語っている。人生にとって有益なものとは。なにに時間をかけるのか。 読書垢としては見逃せないテーマの話である。
鹿野苑
2025/11/01 21:59

オーウェルというと『1984年』なのだが、こんな素敵なエッセイも書くんだなと思った。自分の本をお金に換算するのだけど、貸して帰ってこないのと借りて返す気がないのがまあ同じくらいだろうというあたりがクスッとさせられる。 10分ほどで読めるので、すべての読書人におすすめしたい。そして読書なんてと思っている方にも、読書がいかに金のかからないお楽しみであるのかのプレゼンテーションをご覧いただきたい。 みんなスマホのネットサーフィンをやめて、ちょっとこれ読んでみて。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2022/06/26(1266日経過)
記録初日
2020/05/01(2052日経過)
読んだ本
382冊(1日平均0.19冊)
読んだページ
100885ページ(1日平均49ページ)
感想・レビュー
382件(投稿率100.0%)
本棚
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外部サイト
自己紹介

仏教書、哲学書を中心に読んでいます。

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