読書メーター KADOKAWA Group

2024年4月の読書メーターまとめ

特盛
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32
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10526ページ
感想・レビュー
32
ナイス
1113ナイス

2024年4月に読んだ本
32

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2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

特盛
評価4.8/5。今更三体。再読で、出版当時に一度読んだ。当時思った。「二部、三部出るのいつだよ。また忘れて読み返すことになるから完結してから全部読もう。(名付けて、スターウォーズ現象)」あれからもう何年。三体は完結もして外伝も翻訳揃ってるのに、色々読みたい本があり手に付けられず。ネフリでこの度映像化もされ、漸く腰を上げる。はい、面白過ぎる。三体問題。ファーストコンタクトと理解可能性。素粒子の反直観性の可視化。道徳。歴史と人生と世界の時間軸。生の意味。距離と感情。等々。さて、時間以降いよいよ未体験ゾーンだ
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

特盛

あっという間に終わった2月を振り返り。2月の週末は1月に続き、雪山に籠っていたので、それぞれの本のカバーを見ると安宿の窓からの雪景色が思い出される。雪遊びは雪が少なく苦労したが、3月にもなってやっと本気出してきたみたいな天気で何とももやもや。 2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:20冊 読んだページ数:6420ページ ナイス数:779ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1432689/summary/monthly/2024/2

が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
32

特盛
評価4/5。意識の脳科学仮説、統合情報理論の解説書。実に読み易い。意識の発生や度合を、脳内ネットワークの情報量と統合度合いのバランスで語る。植物状態や睡眠状態など、意識があるとは?それぞれの場合で実験し、脳へ刺激を与えた際の、反響の度合いと意識が連関していることを示す。視床皮質はこの統合に重要な役割である。逆に情報がいくらあっても独立モジュールの集まりである小脳や基底核は意識外になる。Φ=統合度という仮想指標の下では脳はブラックホール寄り大きい。検証展開は難しそうだが、驚きと愛情を与えてくれる仮説だ
特盛
2024/04/30 17:51

意識は通常、反応で確認する。反応が無くても意識があるケースが理論上存在し、それが結構多いんではないか?(植物状態で1/5)と本書は示す。空恐ろしいことだ。少しマシな閉じ込め状態(眼だけが動く)でも身震いする。向こうの声は聞こえるが、こちらからは通信手段がない。映画インターステラーの、遠く離れた宇宙で描かれる一方通行の通信みたいな残酷さ。ここに意識がある何かである、という神秘は深まるばかり。この理論への批判を少し調べたら、面白いが、この先発展するには検証可能性に難がありと。進化の適用含めそんな領域多いなぁ

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特盛
評価5/5。オーストラリアの歴史学教授によるヨーロッパの歴史教科書。ヨーロッパの歴史をゲルマン人の文化、キリスト教、ギリシャ/ローマ文化で語られるビッグヒストリー。大変分かりやすく、おもしろい。4か月程かけてじっくり読んだ。近代以降はキリスト教という礎が弱体化し、人はギリシャローマ由来の理性(科学、進歩)とゲルマン民族文化由来の感情(ナショナリズム、文化)に延々引き裂かれる構造にあるとの整理が本書のポイントだ。多かれ少なかれヨーロッパに強く影響された今の世界のあり様を理解する一つの足掛かりになった。
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特盛
評価3.9/5。この小説は教科書の1行に100ページを費す。人と時代の空気がいい。2巻序盤では全国三部会招集から球戯場の誓い、国民議会への第1・2身分の合流へ。平民には小さな勝利だ!が、憲法制定を謳う議会に対し、王は突然軍隊を派遣し圧力を。平民大臣ネッケルも罷免される。ヴェルサイユから離れたパリも軍隊が取り巻く。飢えで苦しむパリはまさに「ガソリンの充満した密室」の様。何かが起きる前の不吉さがカフェにも、街頭にも伝わってくるようだった。終盤、負け犬だったデムーランの演説で市民が蜂起する。いよいよ始まった!
特盛
2024/04/29 14:30

ロベスピエールはまだまだ素朴、純真で世間知らずだ。そんな彼が、妖怪の様な知者ミラボーパイセンに刺激を受け、少しずつ強くなっていく。後のダースベーダー、アナキンスカイウォーカーを見ているようだ。選挙に落ち劣等感に苛まれ、何もできないでいた知識人デムーランが変貌する様が面白い。何でもない人が、感情で立ち、民衆の痛いくらいの視線に動かされ、高揚感で立場を引き受け、人は英雄になるのだ。次巻はバスティーユ襲撃だ。何故武器を取らなければならなかったのか。そこに至るまでの経緯も丁寧に描かれており楽しみだ。

特盛
2024/04/29 14:42

そいや、上で述べた「ガソリンの充満した密室」ってどこで聞いたんだっけと思い出したらWW1前のバルカン半島の状況についてのどこかの語りだった。サラエボ事件がなければWW1が起きなかったか?という話の流れだ。本作でも、例えばデムーランの演説がなければ、フランス革命は起きなかったのか?そして今の我々が享受するリベラルな市民社会は無かったのか?夢想することしかできない。もう死んでしまったこれら実在した人物の顔をgoogleで検索してじっと眺め、不思議に親しい気持ちになる。もし近くにあったらお墓参りでもしたいくらい

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価4.3/5。トムソーヤーの友人で、自由気ままに生きるハックが主人公。子供達で完結した前作の小さな世界から黒人奴隷という社会問題ともリンクし、州をまたぐ大冒険に。舞台は1840年代。南北戦争が終結したのが1865年だからその随分前だ。たまに顔を出す暴力的な親父と、強い規範を強要する育ての親から逃げるハック。逃亡した黒人奴隷のジムと合流し、川を筏で何百キロも旅に出る。自由気儘な旅といきたいところだが様々な人と出会い、トラブルに巻き込まれる。そんなお話しです。笑いも倫理的な深みもあり読み応えありでした。
特盛
2024/04/27 15:51

読後、本作のアメリカ文学への大きな影響を知った。 以下、ヘミングウェイの言葉。 「あらゆる現代アメリカ文学は、マーク・トウェインの『ハックルベリー・フィン』と呼ばれる一冊に由来する。……すべてのアメリカの作家が、この作品に由来する。この作品以前に、アメリカ文学とアメリカの作家は存在しなかった。この作品以降に、これに匹敵する作品は存在しない。」 サリンジャーのライ麦畑もなんだか一人語りが似ているなぁと思っていたら、影響を受けた一冊だと知り、やっぱそうなんだ、と納得。

特盛
2024/04/27 16:08

黒人差別はこの時代では当たり前だった。後から見たら、おかしな社会や倫理も、その時にはなかなか気づけない。これはある意味原理的でもあり絶望的だ。なんてふと読後思いながら、この絶望どこかで見たことあるぞ、と。SF小説三体だ。この絶望がきっかけになり、宇宙人に対してこんな世界を滅ぼしておくれ、というメッセージを送ってしまう科学者が全ての始まりになったね。三体ではカーソンの沈黙の春が題材だった。今の社会の価値観でも、後世からしたら全くけしからん!ってなるのもあるんだろうな。

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3.3/5。著者は東大理物の宇宙論教授。本作は「僕は何故ここに存在するか?」という素朴な疑問を子供のころから持ち続ける著者のポップなエッセイ。ビッグバンの誤解やマルチバースと人間原理といったテーマから、物理屋という独特な人間の人生の見方まで、幅広く綴られる。10^(10^68)とか、クラクラする大きな数字の桁の数々と反直観の世界観に、目の前の現実が不思議に見えた。学者というのは引退を意識したくらいになってからより自由に過激に面白くなる人もいるもんだ。生命起源研究に転じた宇宙物理の戸矢先生もそうだった。
特盛
2024/04/27 11:48

純文系の人から見たら、著者はかなりクセが強い人と印象を受けるだろうな。例えば、哲学については、まったく勉強したことが無い、と言う一方で新橋の酔っぱらいの方が哲学者より哲学的、と言い切る。人文知的領域が全く人生から切り離された人生の結晶だな。一方で評判は気になるのか、ディスクレーマー的言葉も目立つ。尖っているが、ある種の幼さを感じる。こういう見方で世界を捉えている人もいるのだなぁと新鮮でもあった。

特盛
2024/04/27 12:07

著者が冒頭で紹介する宇宙観「この宇宙は138億年前誕生。この宇宙を生んだ親宇宙は存在していたかもしれない。親宇宙から様々な宇宙が生まれる可能性は否定できない。もっと年齢のいっているのも、若いのも無数にありうる。そして子宇宙、孫宇宙まで。無数の階層が存在する」。現代宇宙論の先端の一つの立場であるこの世界観はパラレルワールドも否定しない。後段紹介される「ボルツマン脳」には、ある意味ニーチェの永劫回帰的世界観も連想した。ここまで来ると、世界はもう何でもありだなwとちょっと楽しくなる。

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価4.8/5。今更三体。再読で、出版当時に一度読んだ。当時思った。「二部、三部出るのいつだよ。また忘れて読み返すことになるから完結してから全部読もう。(名付けて、スターウォーズ現象)」あれからもう何年。三体は完結もして外伝も翻訳揃ってるのに、色々読みたい本があり手に付けられず。ネフリでこの度映像化もされ、漸く腰を上げる。はい、面白過ぎる。三体問題。ファーストコンタクトと理解可能性。素粒子の反直観性の可視化。道徳。歴史と人生と世界の時間軸。生の意味。距離と感情。等々。さて、時間以降いよいよ未体験ゾーンだ
が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3.8/5。少し前読み面白かった「恐怖の正体」。この著者である精神科医が占い師に悩み相談した精神状況を振り返る。占い師の前で30年ぶりに嗚咽すらし、今後も通うかもしれんと、意義を一定肯定する。悩みは他人から見ても贅沢な悩みでも本人には深刻。精神科医のアプローチも自分にはなかなか効かない。確かに、占い師はそんなの贅沢な悩みだろう!と言わずに悩みを俯瞰する。著者は占いを、自傷行為だったかもしれないと振り返るが、彼が知りたいのは説明ではなく、納得だった。占いを契機に著者が自分を掘り下げる過程が面白かった
特盛
2024/04/22 16:52

かつて、占いをチェーンビジネスにしている人と話したことがある。日本には話を聞いてくれる場が少ない。海外はカウンセリングがあるけど。と彼は言った。確かにそうだ。私的なことや、それこそ「贅沢な悩み」に関して「言葉にする」機会がない。言葉にする機会がまず重要ならば、手相やらタロットやら解説理論はどうでも良いことになる。共同体が崩壊して、人はどんどん孤独に分断されるようになった。占い師でなくても、恥ずかしい事を話せる人、というのを持ち、また自分もそういう存在になることが大事だなと感じる。

特盛
2024/04/22 16:59

本論とは少し離れるが、気になったのでメモ:臨床の場で著者が見た人間の狂気の分類。統合失調症・躁うつ病・神経症・器質性精神病・パーソナリティ障害・依存症。改めて眺め思う。多かれ少なかれ傾向を人は持っており、環境に応じて顕在度が変化するのではないか。自分の中にもそれぞれ種があるけど、現実生活で問題にならない限りはまぁ、意識も向かない。現実に問題が起きると意識が向き、病名診断される。おお、こわ。「一つ一つの事が明るみに出るたびにそれは、光でなく、影を投げかけた」という巻末のエピグラムが印象に残る。

が「ナイス!」と言っています。
特盛
図書館・偶然本。本好きにとってはまさに絶景の本棚の写真集。猛者サウルスだらけだ。断捨離し1軍だけ残して1万冊の世界観などw。引用図書数に直近驚いた吉川浩満の書斎もあり凄い。うちは今千冊くらいか。それでも置き場に難儀している。一方、数千・1万を超える本を自宅に置くことはどういうことか。人生の中心に本があることを意味する。家も大抵本が主役に建てられる。最大の障壁の一つとして、家族の理解も必要だが、作家や翻訳家など本を仕事にしないとなかなか厳しいだろうなと思った。しかし実に本棚も個性様々で、人生そのものだな。
特盛
2024/04/22 15:05

うちの妻はリビングに物を置くと怒る。本も例外ではない。なので自分の部屋は床まで本だらけだ。床に本を置きだすと、際限なく散らかる。これは不可逆なプロセスだ。なので床においてはダメなのだ。いくら丁寧に並べても床の本は床の本だ。理解を得るために、妻を本を好きにさせよう、と色々な本を薦める。ようやく月1-2冊くらい読むようになってきた。だがリビングに本棚を置ける日はまだまだ遠い。

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3.3/5。吉川浩満「理不尽な進化」で主題となった進化論における大論争、もう少し知りたく読む。著者はドーキンスの翻訳をずっと手掛けた人。グールド・ドーキンスの生い立ちから議論になったテーマが振り返られる。周りが言う程は衝突していない(的を外した打ち合い)という実情に、ああ、よきライバルってこういうことだなぁとしんみり。また、科学の仮説支持にも実に本人たちの生い立ちや政治/社会的立場が影響するものだと実感した。特に進化論の様に、展開が大胆なアブダクションとセットで壮大な物語になる領域はそうなんだろな
特盛
2024/04/22 12:07

きゃれらさん、ありがとうございます。種の起源、読みます!

特盛
2024/04/22 18:04

この本の主題と離れるが、あるテーマに関して読むときって、複数集中して読んだ方が理解できて味わえるなぁ。例えば、一冊読んで、同じテーマの別の本を読むのが3か月後、ってなるとまず用語の馴染みからだいぶなくなってしまう。一方、間隔が狭い、または同時だと重ね塗りする感覚になる。これは覚えておかねば。特に、手触り感のない宇宙論や素粒子の話など、毎回振り出しに戻ってしまう。あれを読めばこれを読む時間がない。精読と大要を掴む速読など、ちょっと読み方も意識して変えないといけないな。。。

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価は下巻で。主人公のファブリスと叔母のジーナが物語の軸。2人の印象メモ。主人公は落ち目ナポレオンに憧れるイタリア貴族のボンボン。幸せと恋に恋する。叔母から恋愛目線で見られる程イケメン。(両者に近親愛の罪意識がそこまで強く描かれないのはそういう社会?)。自由奔放、若さのエネルギーで様々トラブル起こすが、色んな人に助けてらえる。致命的な失敗をまだ知らぬ。ジーナは美人。旦那が死ぬも老貴族と再婚して金持ちに。彼氏は総理大臣。甥が好きすぎるいい人。今の所皆ラッキーで幸せな人達だなぁとの印象。物語が動くのは下巻か。
が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3.7/5。6話からなる短編ホラー小説。作者のプロフもなく、後書きも前書きもない。出版社も聞いたことがなくとかく不気味。読み友さんかの評価で、えらい面白そうだと興味をもち、図書館で半年待ちで手に取った。素直に充実した読感。中身も一つ一つがよく出来ていて実話怪談集だっけ?と思ったほど。グロでもなく呪いでもない。1話は個人的ながら自分の実際の名字(珍しい)が登場し、偶然に震える。また別の1話は物理的に慄然。最後まで読んでから、また全部を読み返すとちょっと救いようのない茫然とした気持ちになるのは新鮮だった。
6
特盛
2024/04/21 22:49

この本は、図書館で借りて読んだ方が怖い体験ができるな。

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3.9/5。本作はインカ帝国がスペインを侵略する世界を描いた歴史if小説だ。ジャレド・ダイヤモンドの銃・病原菌・鉄的な地政学的歴史観が下地に見える。好きな名作ゲームcivilizationのノベライズ感。15-6世紀あたりの実在の人物や事件が様々登場し、その時代の空気も伝わる。インカ皇帝が神聖ローマ皇帝まで上り詰めるのは、なんて少年ジャンプ的エンターテイメント。ただ馬鹿っぽいだけでなく運命のはかなさや残酷さもバランス良い。同じ作者が書いた「プラハ、1942年」もとても評判がよく読むのが楽しみ。
が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価4/5。文化人類学ってどういう学問か?の見取り図。19世紀グローバル化する西洋社会において現れた安楽椅子探偵的社会思想に我慢ならなく世界に飛び出したマリノフスキー。構造主義の祖レヴィストロース、延々内部に対立を抱えたアメリカならではの人類学を創始したボアズ、人類学のポストモダン的インゴルド。この4人を主要人物として、人とは何か?を探求する学問である人類学を紹介してくれる。これって文学に近いんじゃないの?って世界観も少し感じたのが正直な印象だが魅力的な分野だ。
特盛
2024/04/20 15:32

読みながらずっと思っていた疑問。グローバル化やテクノロジーの浸透で、世界が均質化する中でもはや素朴な昔を伝えるリアルな現場が消失する世界で人類学は今どうなっているんだろ?という問いだ。これにもしっかり大きな問題意識として巻末に作者が取り上げているのが興味深かった。人類学は外を見る。その外、は今や動物や植物、その他環境まで射程をとらえだしていると。知人に人類学者がいる。これまで、イマイチ何をやっている人なのかよく分からなかったが、今度じっくり色々話を聞きたいとが沢山できた。

Himeko is not cat
2024/04/28 18:21

特盛さんのおかげでこの本に出会えました。とても興味深かったです!

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3.5/5。新書大賞で注目が大きい本。面白かったがちょっとタイトルが大きすぎる印象も。オノマトペの解説が前半部に多いが、英語やフランス語や中国語にはなかなか触れられない。日本語にはメッチャ沢山ある、世界にもあるけど、紹介されるのがマイナー言語で、これが本質とどうつながるのか?とモヤモヤしながら前半を読むことになる。これは今井氏と秋田氏の共著だからだろう。後半から人が言語を習得するメカニズムでのアブダクションの重要さ、言語の身体接地問題が語られ、タイトルの大きさにキャッチアップしだすのでぐっと面白くなる
特盛
2024/04/20 15:36

印象に残った点。オノマトペは違う言語の話者にはなかなか理解できない点。やっぱり人間ってのは実に社会的枠組みの中の生き物なのだなぁと驚いた。後は、自分が言語を当たり前の様に使っている様に思えるが、どう習得していったか、のプロセスを何も覚えていないし、それが実に不思議なことだと改めて思い知らされた点。言葉というのは実に懐の深いテーマだな。言語学ラジオ、今度聞いてみよう。

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3.8/5。哲学関連のテーマを平易な言葉で語るのがうまい飲茶氏の本。漫然と生きるな、一個一個の些細な体験に全力で向き合い味わえ。そうすると人生は濃く、また自分も分かってくる。渇望の感情を人為的に作り、関心を向け調べ、言葉や判断の前の体験そのものが大事。西田幾多郎の主客分離前の純粋経験や、思考と身体の繋がりのメルロポンティの身体性の哲学にもタッチ。読中、文化人類学者のインゴルドも同じようなことを言っているなと繋がりを感じる。映画perfect daysの世界観の実践本ともいえよう。さっそく意識したい
が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価1/5。時間の無駄だった。読んでて気分悪いし、全く面白くもなかった。自分の娘を犯すことを想像しながら、監禁した男をレイプするようなオッサンの話など、どういう神経で共感したり感情移入するのか。穴のある無理な設定で字数だけ稼ぐ「多重解決」がなんの面白みがあるのか。我慢しながら読み続けたが耐えられず。バカミスってのは読者を馬鹿にすることなのか。或いは不感症のミステリオタク向けの強い麻薬なのか。これがNo1ミステリ小説と煽る出版社や作家も雑誌もどうかしている。家に置いておくのも気分悪いのでブックオフで売る
が「ナイス!」と言っています。
特盛
近代以降の世界政治の成り立ちを考えた時に、大きすぎる存在感のフランス革命。だが教科書で読むと何か砂を噛んでいる様。当事者たちの感情を味わいたいと思い、本作をいつか読もうと思っていた。だがこの作品めちゃ長いのだ。全18巻。ついに第一歩を踏み出す。ロベスピエール、ミラボーといった主要人物の描写が良い。池上彰が巻末で解説しているように、会話が立っている。全般読み易い。1巻は三部会開催から国民議会立ち上げまで。濃密な描写が今後も期待できそうだ。麻雀漫画アカギ(配牌取るのに連載1年w)思い出しニヤニヤw
が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価4.5/5。進化を理不尽さから眺める。99.9%が絶滅する残酷さに向き合う。偶然性というキーワードを取り巻く認知バイアスについてが主題かもしれない。我々が進化という言葉を持ち出すときは「それ、言いたいだけ!」的になりがち。グールドとドーキンスの論争の様に、専門家の間でも理不尽さから来る説明と理解の陥穽は一筋縄でいかないことが分かる。改めて、進化論という言葉の包摂性の大きさと深遠さを感じる。引用図書や参考図書は300冊近い?圧巻で衒学的でくどくも感じるが、それもまた良い。深淵へのブックリストとしても良い
特盛
2024/04/15 13:43

全体、偶然性とそれを取り巻く説明と理解の断絶の議論が強く印象に残る。先日少し勉強したリチャードローティ―と、古生物学者スティーブンジェイグールドは似てるなと思った。前者は「理解」の領域で偶然性の論点をぶち上げた。後者はよりアレルギーが予想される「説明」の領域でそれをやった。どちらも主流からボコられたという感覚。理不尽さは今読んでるダンバーの、宗教の起源にも繋がる。差異や生成変化といった現代思想にも。偶然性と理不尽さへの向き合いは、今後も人生のテーマになりそうだなと改めて思った

特盛
2024/04/15 14:09

雑感追記。個人的には、金融マーケットにずっと触れていたから偶然性、というワードがより魅力的に映るのかもしれない。何百億稼いだって人の言う事は全て正しいのか?というとそうではない。そこには生存者バイアスや、勝った理由で破産するかもしれない、という後付けの論理が潜みうる。進化論にもあるトートロジー的なものが存在する。何十年も投資をしていると、偶然性に必然を無理に見たらいつでも死ぬ、という根本的恐怖が下地にあるかもしれない。一方で全てが偶然だとすると何をやっているんだ?という話になる。その感覚が本書と近い

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3/5。図書館の新刊紹介コーナーで偶然性に任せて手に取る。普段自分が全く読まない本を、敢えてランダムに読むのだ。これ、もはやオッサンになったホリエモンも全く同じタイトルの本出しているね。破れかぶれで、常識にまみれたオッサンから見たら破滅的にも見える若者の論理。BIGになりたい。やりたいことをやる。うん、これはこれで面白い。世の中草食系だらけになり、むしろレア。小説の主人公の様だ。エネルギーが眩しい。周りに居たら応援したくなるかもしれない。インフルエンサーとは自らを物語の素材にして連載しているのだな。
特盛
2024/04/13 11:38

印象に残ったのは、DJ社長ってレぺゼン地球ってユニットを作った時に全く音楽の事詳しくないし作曲もできなかったこと。音楽も偶然知り合いの伝手を辿って頼み込んで作ってもらい、後先考えず前に進む。最終的には幕張メッセワンマンライブは全チケット10分で完売まで成りあがる。ブリコラージュ・直感。野生の思考。超人的。そのたくましさに圧倒される。橘玲はSNS/つながり過ぎた世界の残酷さを前に、世界は地獄だと言ったが、地獄を見事に波乗りしている様に見える。と書くと、ほめ過ぎかね。

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3.3/5。飛ぶ教室のE・ケストナーによる大人向け戯曲。最近岩波で出版、図書館で偶然手にとる。本作では独裁者は既に殺されており、そっくりさんが既に大統領にすげ変わっている世界。替え玉の為の養成学校が物語の中心。前書きで、いきなり作者は作品のネタバレをする。謀反人は独裁政権の場繋ぎでしかない、という独裁政権のメカニズムを描くという。典型的なクーデターのメカニズム、現代でのメディア(ラジオ)の拡散力と弱点なども。薄くてすらすら読めるが、不思議と考える事は沢山出てきた。
特盛
2024/04/13 11:01

メディアの発達=政治家と直接相対することがない。ギリシャのポリスでの相対演説と違い、彼我の距離は遠く、断片的に加工され尽くしたた本人としか触れられない。世界は複雑になり、言葉の検証もやれず、その場その場を流し聞きにするだけになっている。我々民衆は政治家(或いは、有名人)をどう評価すればいいか。テレビに映る岸田首相を見ながら、一体この男は誰なのだ?何なのだ?この笑顔はなんなのだ?といちいち不思議、不気味な気持ちになる。

特盛
2024/04/13 11:12

後は、話の本筋自体に最後躓いて混乱している。「7号の最後の言葉は何なのだ?」。3つの可能性。1.死んだと思われた7号は生きていて声をあげている。(監察医が7号を生かしている)→前書きで明確にクーデータは2回と書いている。7号は厳密には政権取得取っていないとすると、2回目は首都防衛司令官政権の転覆か?。2.7号は死んでいる。独裁者の演説時に声が記録され、(誤って?意図的に?)削除されずに録音が誤って再生されている。3.幽霊の声。或いは心の残響。故に首都防衛司令、少佐にも聞こえない。・・・うーむ。

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価4.2/5。小説家町田康が、種田山頭火の人生を知識ゼロから勉強する。山頭火のぐちゃぐちゃで苦悩に満ちたどうしようもない人生をミステリーの謎解きの様に随想する。俳句に全く興味なかったが、本好きの友人よりいいから読め!と薦められ、しぶしぶ読みだすが大正解。むちゃくちゃ面白い。人の弱さ、人生のどうしようもなさ、それらに向き合った結果の生々しい感情の榴弾の様な句たち。自分もこんな人生でありえたかもしれない、という人間としての強烈な自己投影。思わず、沢山の句を紙に書写した。会う人全員に薦めたいぶっ飛んだ本だ。
が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価4/5。やっと読み終わり達成感で一杯。物語の質量が凄い。何故500人以上の登場人物が必要なのか?がエピローグの作者の哲理語りに現れる。歴史とは、膨大な人=素粒子の集団の動きの結果。歴史を読み解くとは、一つ一つの粒子の振る舞い自体に光を当てる事だ。最後まで読み、ピエールやナターシャ、アンドレイといった主要人物が1巻に比べ随分色んな回り道をしながら迷い苦しみ変わっていったなぁと感慨深い。社会や人は偶然性の産物、変わり続ける。歴史の前に、人間はそれぞれも強烈に複雑だ。こんな小説もう人生では出会わないだろうな
が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3/5。思考の整理学の外山滋比古氏による、「忘れることって価値あるんだ」を強調する本。本読んでも大体忘れるので何の意味があるのか?って常々思うので読む。印象に残ったのは、忘れることで、記憶の叙情性は増す。なので物語は昔のことを書くべし。記憶のゴミを整理することで頭は働く。頭の中がゴミだらけの夜仕事をすることの非効率。メモは読み返さないとただの時間の無駄。書いたものは時間をおいて寝かし推敲する価値。などなど。大体は感想、老年に差し掛かった著者が自身を励ますエッセイっぽいが、たまに実践的なのが良い。
が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価4.2/5。ラスト、小説読んで久しぶりに泣いた。奥さん、家族を大事にしなきゃな、とも強く。サスペンス好きにも、文学好きにも本当にオススメできる作品だと思います。誰も悪くないのに、なんでこんなことになってしまったんだ?こんな類の悲劇が世の中にはある。悲劇というのはやり直しがきかない。答えが無い、解きほぐしようもない事件。本書では突き詰めたら、悪いのは戦争か。その意味ではとても美しく、悲しい、戦争文学だ。映画化されたそうなので是非映画も見てみたい。
hitomi
2024/04/30 09:55

こんにちは。特盛さんのレビューがきっかけで本書を読みました。すばらしい小説で、読後にいろんな思いが溢れてきました。ありがとうございました😊

特盛
2024/04/30 10:04

おお、それはそれは!良かったです♪

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価4/5。企業向けのリベラルアーツの研修を少し手伝うことになり、原著が素材となるので読む。曰く。 伝統的な真理探究の哲学なんて辞めろ、本質主義はむしろ分断の根拠になる。我々は言葉で出来ている。言葉は偶然性の産物だ。それを常に疑い、他の言葉と触れ自分を改訂に向かわせる。公と私の言葉は分かれてもいい。一緒の方が言葉や会話が封殺される世界で問題だ。言葉遣いが変われば人が変わるし社会も変わる。言葉を封じる、残酷さや辱めに対して小さな手がかり(例えば小説や報道でもいい)をきっかけに築き上げ、連帯するのだ。
特盛
2024/04/09 00:29

先般読んだ、千葉雅也の勉強の哲学の、アイロニカルな態度、新しい言葉を操る感覚、自分を仮固定する議論、とかなり重なる部分があるので、あちらももう一度読み返したい。ところで利潤目的の企業向け研修でそもそも哲学なんてやる(私は講師でなくアシスタント)と、仕事なんてしてる意味がねぇ!って人はやる気なくなる恐れもある。プラグマティズムに素材が向くのは原理的に仕方ないのかもしれない。危険な中二病的哲学探究の沼の浮き輪としては、とても心強いが、これで議論が終わるのもまた違う。1984であった二重思考が人生には重要だ

特盛
2024/04/09 00:31

人生、あちらこちら彷徨う中年の危機。彷徨いながら、最近、それもまたいいのではないかと思って来た。本書で入口に触れたので、次は原著も読んでみたい。

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3.7/5。図書館で偶然手にし最初ノンフィクションかと。分厚いが他の積読本を差し置き一気読み。2023ピューリッツァー賞も納得。中身は、20世紀初頭に金融界に君臨する大富豪と、死んだ謎めいた妻を巡る、藪の中的物語。「過去の人生」なんてどこにも存在しないと考えさせられた。記憶はドップラー効果を起こし変わる。他者による伝記は妄想ですらある。後は絆/連帯についても印象的。共通利益に基づく似非連帯・目的が失われた後に残る無関心と競争。金融と文学は食い合わせ悪そうなのにうまく料理したなぁ。
が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3.5/5。81年刊、村上龍(29歳)と春樹(31歳)の対談。執筆の裏側、社会など。二人仲がいい。ファンにはたまらない近さ。村上春樹の語り。風の歌を聞けは英語で書かれて日本語に訳された。書くときはいつも罵詈雑言を叫びがら書く。元々シナリオ志向だったので、カットごとに作品を書いて後でシャッフルする工程。(幻の)街とその不確かな壁の執筆時心境など。世界は悪くしかならない、とかもう人には絶対頭を下げたくない、とか厭世的な人生観なども意外。二人には、恥ずかしくてもう読み返しもしたくないかもな。若さが眩しい。
が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3.8/5。金融業界では知らない人はいないだろう謎の人物、タワー投資顧問の清原氏。年収100億で長者番付に載ったサラリーマンね。まず、素直な感想は、引退かぁ・・・お疲れさまでした、だった。私も同じような業界出身だったので、彼の投資手法(財務基盤強固で過小評価された小型株への、成長アイデア仮説構築と逆張り)は今自分が行っている方法と変わらず、また追加でアイデアを貰えとても安心した。これは孤独で不安な道なので勇気を貰えた。コントラリアンは落ちるナイフを掴まなきゃいけない。ただ根拠とアイロニカルな視点が必要
特盛
2024/04/06 13:10

儲かります!という殆どの投資の本は生存者バイアスの塊だ。本書も原理的にその宿命を帯びざるをえないが、卓越した成果の全ては偶然ではない。手っ取り早く儲けましょう、って本ではないし、忍耐と成果には流さなければいけない血があることを否定しない親切な本だと思う。卓越した実績を出した人が失敗を丁寧に話してくれるのは大変フェアで好感できる。清原氏は病気で声を失い、自身の仕事での限界を感じ引退する。バラ色に見えて妬みの対象になっても、皆それぞれしか分からない苦悩や理不尽な地獄があり、目の前を一生懸命生きるしかないのだ

Hiromi♪
2024/04/07 08:50

特盛さん、詳細なレビューありがとうございます。とても参考になります。図書館予約待ち50人以上なので、買うか迷ってましたが、やはり買おうかな。私は不動産メインで、株はわずかなので初心者ですが、気長に勉強していきます。

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価は下巻後。舞台は第一次世界大戦直後。戦役後オーストラリアの孤島で灯台守の職に就いたトムと、近くの港町出身の明るく美しい女性イザベルが主人公。二人は結婚し、美しい海と自然と星に包まれたささやかで完璧な世界で幸せに過ごす。そこに流れ着く、一人の男の死体と、一人の赤ちゃん。3度の流産で子供を求めていたイザベルはこの子を引きとることに決めるが、これがその後に、人生に大きな歪みをもたらすことになる。・・・シンプルな舞台設定ながら、美しい世界観、展開に変化の強烈なメリハリがあり、とても面白いぞ。上巻は一気読みだ
特盛
2024/04/06 12:42

まず灯台守、という職業が良い。連絡船は3か月に1回。他者から距離を置き、星空、海、美しい自然に囲まれ、しかも海の安全に貢献するという社会貢献感も満たされる。そこに妻・外から来た子供という「他者」が登場する。他者は幸せも混乱ももたらす。一人には動きはなく、時間は死んでいる。他者が入ると動きがあり、変化は時間を作る。冒頭、傷心のトムは一人死んだ時間の中に生き方を志向するのは無理もない。だが、人の心は他者を磁石の様に求める。また勝手に向こうからやってくる。孤島といえども避けられない。

特盛
2024/04/06 12:45

にしてもハヤカワepi文庫は外れなくいい仕事しますなぁ。レスペクト。読み易い文章なので、さらっと読めてしまうんだが、もったいない気がするので、下巻はウィスキーを味わう様にちびりちびりと読む事にする。

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3/5。30年間を振り返り、二人の作家がそれぞれの年で印象に残った小説を振り返る。時間感覚について奇妙な感覚に襲われた。最近19世紀や20世紀初頭の小説をに触れつ、100年なんてあっという間だなと思う一方で、10年がひどく遠くに感じられたのだ。大騒ぎした震災も遠いし、コロナですらもう遠い。嫌なことを忘れる過程で遠ざける作用が働いているのだろうか。肝心な小説の紹介については、沢山提示されどあまり読みたいな、と思う作品は少なかった。文学の世界で時代に消費されず残り続けるとは大変なことだと思った。
特盛
2024/04/05 13:18

時代時代の過去の小説を振り返ることに思う。作家は時代/社会に敏感にテーマを追い求める。売れる為だ。だが大体のテーマは一時的で少し時間が経つとあっという間に古臭くなるものだったりする。かといって震災やコロナの様な何十年に一度という大きなテーマは作家以外が散々報道しつくし、読み手は食傷気味になった挙句、むしろもう忘れたいものだったりする。そうすると、一体何が残るのだろうかと考え込んでしまう。

が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価4.2/5。素晴らしい作品だった。人より猫が格調高く固い文調で語り、その言葉は時に真理をついたり、頓珍漢なことを言ったりして、何ともかわいらしい。人もそれぞれ愛らしく、彼らの書斎でのおしゃべりを延々聞いていたい。主人と妻の会話が特に大好きだ。時代は明治の後半。時代自体が大学一年生みたいな雰囲気に包まれている。後段には、個人主義と文明の行先への不安が描かれているが、漱石の慧眼には実に恐れ入った。物語の終わらせ方もお見事としか言いようない。読後、寂しい気持ちで一杯だ。また皆に会うために読み返すだろう。
が「ナイス!」と言っています。
特盛
評価3.4/5。スティーブンキングを一冊通読したのは初めてかもしれない。今回の話は著者初めての長編で、テーマは吸血鬼に乗っ取られる街だ。吸血鬼って正直怖いか?ってくらい正直古臭く感じるんだけど、料理の仕方は流石。対決に向かうシーンは文字通り手に汗握る。日本のホラーの主役は幽霊(=元人間、怒ってることや恨んでる内容が理解可能)が多いけど、海外のホラーは元人間じゃない、そもそもに理解の壁がある存在なのが一つの魅力かもしれないなと改めて。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2023/08/15(273日経過)
記録初日
2023/03/22(419日経過)
読んだ本
279冊(1日平均0.67冊)
読んだページ
96210ページ(1日平均229ページ)
感想・レビュー
235件(投稿率84.2%)
本棚
0棚
性別
自己紹介

アラフィフ。まだまだ黄昏ではなく、これから夜更かしする気満々。
小説ノンフィクション問わず、科学、SF、ミステリー、歴史、社会学、経済、哲学関連の読み物が好きです。

本を読めば読むほど、自分は思ったほど自由にモノを考えていないかった、時代や社会の大きな流れの中にある小舟の様なものだった、と最近痛感します。

そう考えるようになってから、古典を通じて異なる地域や時代性に触れることも最近は楽しめる様になってきました。

評価は個人的なものです。私との相性だとご理解ください。
物差しは以下の通り
・5:心動かされる。価値観や行動に具体的な大きな影響を及ぼす。一生読み返したい。
・4:メモをとりながら深く読みたい。必ず再読したい。図書館で借りた本ならば手元用に買いたい。人生のテーマを広げる/この本を起点に新しいワクワクする探索領域が広がる。人に勧める。
・3:面白かった。没頭できた。共感できた。1回読めばいい。
・2:読まなきゃよかった、程ではないが、共感できない。没頭できない。目新しくない。読後のもやもやなど。BOOK OFFで売?人にはお勧めしない
・1:読まなきゃ良かった。面白くなくて読み続けるのを断念。

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